映像作品を作り、劇場ロードショー上映している最中に、劇中の雑踏場面で、人々のスケッチとして撮った方(一般の方)よりクレームがつき、写っている部分の削除を要求された場合、どのように対処したらよいでしょう。音楽が入っているのでそのカットは切れず、お詫びをすることで理解しようと思いますが、、、

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id:opponent No.1

opponent回答回数1876ベストアンサー獲得回数72003/08/24 01:35:50

ポイント40pt

http://deneb.nime.ac.jp/kihon/ken13.html

著作権関係 肖像権

著作権関係 肖像権

【肖像権については、日本の法律には規定がありませんが、デモ行進中の者を警察官が写真撮影しこれに抗議した参加者が警察官を竿で傷つけた刑事事件で、最高裁判所は昭和44年(1969)、「何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌・姿態(「容貌等」という。)を撮影されない自由を有するものというべきである。これを肖像権と称するかどうか別にして、少なくとも、警察官が正当な理由もないのに個人の容貌等を撮影することは憲法13条の趣旨に反し、許されないものといわねばならない。」と判決し、以後、民事事件でも判例を認め、現に形成されつつある権利です。】

【肖像には人格的な利益と経済的な利益があり、通常肖像権といわれる場合、前者の人格的な利益を侵害する者に対する、撮影拒絶権としての肖像権及び公表拒絶権としての肖像権を指します。侵害された場合、損害賠償の対象になります。また、差止めも可能と解されます。】

【ただし、肖像の作成・公表が公共の利害に関し、もっぱら公益目的でなされ、その公表内容が相当と考えられる場合や、報道の自由の見地から、記事とともに肖像写真が掲載され、この記事と一体のものと判断されて記事が名誉毀損に該当しない場合などは、肖像写真の掲載は肖像権侵害になりません。】

ラッケンプラック>法律の小話>知っておきたい法律>肖像権

【明文がないので、重要な判例である京都府学連事件を紹介します。この事件は、デモ行進の際、警察官が犯罪捜査のために行った写真撮影に抵抗した被告人が公務執行妨害罪などで起訴された事件です。争点は、無断で被告人らの写真を撮影したのは適法な公務ではないから、それに対して抵抗しても公務執行妨害にはならない、といった点でした。この事件の判例では、個人の私生活上の自由の一つとして、何人もその承諾なしに、みだりにその容貌・姿態を撮影されない自由を有するが、犯罪捜査のための撮影は合法として、肖像権を明確にしました。(最高裁判決;昭44.12.24)】

 最高裁判決;昭44.12.24――これが肖像権に関する基本判例になると思いますが、お尋ねの事案に関して申し上げれば、「お詫びをすることで理解」を求めて解決するというのは、基本的に無理かと思われます。劇場ロードショーされている肖像に関し、「肖像の作成・公表が公共の利害に関し、もっぱら公益目的でなされ、その公表内容が相当と考えられる場合や、報道の自由の見地から、記事とともに肖像写真が掲載され」るという条件には該当しないと思われます。私企業の営利目的ですから、肖像権の方が優先されると考えるのが一般的だと思います。

 であれば、「お詫びをすることで理解」を求めるというのは無茶な話です。肖像を利用された側にすれば、損害賠償に加えて、差し止めの権利があるんです。つまり「音楽が入っているのでそのカットは切れ」ないという撮影者側の都合よりも、撮影され肖像を使われる側の言い分が優先されるということです(あくまでも法に基づく考え方ですが)。

 相手の法律上の無知につけこむという方法も考えられますが、これは長い目から見て、おすすめできません。

 相応の対価を支払うことを覚悟し条件を提示して、対価を支払う引き換えに肖像権に関する「権利放棄証書」を用意なさって、これにサイン(署名・押捺)を求めるのが理想的な解決方法だと思われます。

 この種のトラブルは、訴訟になった場合、たとえ勝訴したとしても代理人費用などで通常高額の出費が強いられたり、あるいは仮処分などによって公開差し止めされてしまうなどのことを考えれば、場合によっては思い切って「カットを切」って録音のやりなおしをする方が解決の近道である可能性もある、ということを付言しておきます。

 一般的な回答としては、そのクレームを無視したり、対応に遅延があった場合、どんどん傷口が広がる可能性は大です。早期解決の近道は法的なポイントを押さえながら、迅速に誠心誠意の対応をなさることだと思います。

 参考文献:

・「肖像権侵害」(竹田稔・堀部政男編『新・裁判実務体系九巻 名誉・プライバシー保護関係訴訟法』青林書院、2001年刊。

・大家重夫編『肖像権関係判例集』ぎょうせい、1989年刊。

・村上孝止著『勝手に撮るな!肖像権がある!』青弓社、2001年刊。

id:asamesi

ありがとうございます!!

参考になりました

2003/08/24 01:48:21

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