現在、Shakya博士は、Tribhuvan国立大学のInstitute Of Engineering(IOE)にて、
Electronics and Computer Engineering学部の学長を務めている。ネパールでコン
ピュータ工学の博士号を取得した第一人者となる同博士は、これまで主に大学教育
を通して、国内のIT発展に尽力してきた。
同博士は、1990年にネパールを離れ、旧ソビエト連邦のUkraine State University
にて、コンピュータ工学を学んだ。今でこそネパールの社会も大きく開かれ、先進
国を追う勢いで発展を遂げたりしているものの、当時の国内は、コンピュータ関連
の技術に触れることすら皆無といった状況だった。留学先のソビエト連邦の技術力
には、ただただ目を見張るばかりだったという。
この後、Shakya博士は、インド追随でない、本質的な教育に基づいた独自のIT発展
を目指すべく、その理念に賛同する同志を集めて、Association of Computer
Engineers of Nepal(ACEN)を設立するに至っている。すでにネパール国内には、PC
の利用促進を目指すComputer Association of Nepal(CAN)という組織が存在する。
しかしながら、ACENの特徴は、その名称が示すように、単にPCを利用できるという
域を越えて、真のEngineers(技術者)を育成することにある。
ネパールでは、インスタントラーメンが「Chau-Chau」と呼ばれ、手軽なおやつと
して広まっている。今回の総会では、現在のネパール国内の多くのエンジニアを
「Chau-Chau kane ko Engineers」とネパール語で表現し、3〜4カ月で表面的な知
識を詰め込んで、まるでインスタントラーメンだけを食べて育ったようだと評して
憂慮。真のエンジニアは、しっかりとした3〜4年の専門教育を受けてこそ育つもの
であり、その育成プログラムを国内の大学が担っていく意義が強調されている。
本当にコンピュータ工学を修めたければ、外国に留学しなければならない……そう
いう狭められたネパールの教育事情を、Shakya博士は根底から改善していきたいと
願っている。すでにACENには、Kathmandu Engineering College、Nepal College of
Information Technology(NCIT)、Nepal Engineering Collegeといった大学が加盟
しており、今後も、本質的な教育を受けてエンジニアの資格を取得できる環境を国
内で広げつつ、エンジニアの活躍を通してネパールIT業界のレベルアップを図って
いくことが望まれている。
ありがとうございます。”実銃で”とはじめに書いてありますので、エアーガンではなく、そちらのほうでお願いします。