この辺りでしょうか。
>女性の細胞には2本のX染色体がありますが、2本が同時に機能しているわけではありません。胎生のごく初期に、2本のXのうち1本が不活化され、以後1本のXのみ機能します。2本のXのうち、どちらが不活化されるかは、細胞ごとにランダムであり、モザイク状を呈します。(lyonization)この場合、正常なXが機能する細胞と異常なXが機能する細胞とがモザイク状に存在することになりますが、正常なXが機能する細胞が優位に働き、異常細胞を代償するようになります。しかし、不活化の過程がうまく行われず、悪いXが機能する細胞の割合が多くなると臨床症状を示します。これを症候性保因者(manifested carrier)と呼びます。また、X染色体と常染色体の間で染色体の相互転座が起こった場合に、女性でも男性同様の重症型を呈する場合があります。さらに、Turner症候群のように女性でもX染色体が1本しかない場合も発症します。
ほ乳類では、父型、母型両方の遺伝子が必要であり、言い換えれば、ホモの遺伝子であっても両方必要と言うことでしょうか。さらに、どちらの由来であるかは、DNAのメチル化によって記されている..と、もう少し、ゲノムプリンティングのペ−ジを読み込んでみたいと思います。有り難うございました。
上の方の回答が間違っている訳ではありませんが、この回答の37番にありますように遺伝子がヘテロな場合両者の発言はともに抑制がかかっていなくても、上下位性によって劣性遺伝子のタンパク機能が隠れてしまっているだけの場合もあります。
遺伝子の不活性化は染色体上すべての遺伝子におこっている事例ではなく、相同染色体の両者とも活性を持つ遺伝子も多く知られています。例えばがん抑制遺伝子などは父方母方どちらかが不活性型のものを遺伝しても片一方が正常であれば機能する、(ということ正常であれば相同染色体両方とも機能している)、といった事例があります。
少し謎が解けてきました。遺伝子の不活性化はすべてに起こるわけではないこと。また、ガン抑制遺伝子のように、相同染色体上の2つの遺伝子が使われること。しかし、2つの同一(と言っても、ゲノムインプリンティングの観点からも完全に同一な遺伝情報ではないと思われますが)遺伝情報をどのように使うのかがわかりません。たとえば、転写が2つの遺伝子群に対して同時に起こるのかなど。けっこう難しいですね。有り難うございました。
一遺伝子一酵素説はご存知でしょうか。
ひとつの遺伝子はひとつの酵素を作る情報である、というものです。
優性遺伝子と劣性遺伝子というのは、一般的にある酵素を作る遺伝子とその遺伝子が何らかの理由で壊れたものであることが多いです。(塩基対の置換、欠損、重複などのコピーミスやら放射線によって破壊された、などなど)
ヘテロ接合の場合は正常に機能する酵素と、機能しない酵素の両方が生産され(もしくは酵素の生産そのものに失敗し)、結果的に正常に機能するように見えます(実際、機能しています)
例外ですが例えば、中間型雑種(血液型のABなどです)というのは元々あった遺伝子から変化してできた遺伝子が、偶然なんらかの機能を備えた場合に起きると思ってください。
その機能が致死性(生存に必要な機能を阻害するとか)だと優性致死遺伝子となります。(そんな変異が起きたらまず死亡するので遺伝する機会はないでしょうけど)
余談が多いですが質問の答えの結論としましては、「選択されません」で済んでしまいます。
ヘテロでもホモでも両方作ろうとするんです。
※上記の回答者の方々のは性染色体遺伝など、ごく一部の遺伝子だけの話です。嘘ではないと思いますが、一般的にはこうなってます、ということで。
端的な解答有り難うございました。理解しました。
XX染色体であれば、このしくみで、優性遺伝子が発現するのは良くわかるのですが、XYの場合、どちらかが不活性化すると不都合が生じると思うのですが。また新たな疑問が出てきてしまいました。ごめんなさい。