http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2004/02/17/2123.html
上記記事には、ネットワーク家電にIPv6を採用する事で「開発や設定が楽になる」「セキュリティなどもIPv6の方が容易に対応が可能だ」「「スピーディにサービスが提供できる」といった事が書かれています。どうしてIPv6では上記のような事が可能なのでしょうか。
また、ネットワーク家電の製造・開発において、IPv6を採用する事は、IPv4を採用する場合と較べてコスト上どのような違いがありますか?そして、それは何故でしょうか。さらに項目が多くなりますが、「IPv6ではIP電話サービスの提供が困難」なのは何故ですか?
ネットワーク・ハードウェア共にプロではありませんので、考慮の上回答して頂けると助かります。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/IPv6
IPv6とは - はてなダイアリー
後者に回答します。
これによると
「IPv6は、IPv4と互換性が無いためにアプリケーションやOS、ルーターなどもすべて対応しないと成らないためなかなか移行が進まない。」とのことですので、これが影響しているのではないでしょうか?
参考にならなければ回答ポイントはお返しします。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2004/02/17/2123.ht...
開発や設定が容易なIPv6でネット家電の離陸は間近
・開発や設定が楽になる
現在のIPv4ではアドレスの枯渇が問題になっており、現在はNATという
アドレス変換機構でごまかしながらなんとかやっている状態です。
この機能は一般的にブロードバンドルータ(と呼ばれる装置)が実装してますが、
LAN内から外部(つまりインターネット)に接続する場合は設定不要ですが、
外部からLAN内にアクセスする場合はややこしい設定が必要となります。
LAN内の装置が1台であれば、一部のルータでDMZ機能と言われている機能で対応可能
ですが(それすら初心者には敷居が高い)、複数台となると頭が痛い話になってきます。
IPv6であればこのような機能は不要となり、外部からみたIPアドレスと装置が1対1で対応するため、
設定は簡単になります。
この部分の開発が無くなるため、開発も楽になるでしょう。
・セキュリティなどもIPv6の方が容易に対応が可能だ
IPv6にはIPSecと呼ばれる暗号化通信が標準で備わっているため、
これを使えば容易に対応可能ということではないでしょうか。
IPv4ではIPSecはオプションで、どちらかというと使えないことはないというレベルで、
実装されている装置は多くないはずです。
ブロードバンドルーターの箱にもIPSec対応とわざわざ書いてあることですし、
それを売り文句にするということは対応していないものも多いのではないでしょうか。
・スピーディにサービスが提供できる
これは本文の「開発や設定が楽」「サポートが楽」といったあたりから、
サービス提供するために必要な敷居が低い→すぐに準備ができるということではないでしょうか。
・ネットワーク家電におけるIPv4とIPv6のコストの違い
IPv4ネットワークはすでに完成したといえる状況ですが、IPv6ネットワークは現在ほとんど
存在しません。このため、IPv6通信は「トンネリング」という技術でIPv4のネットワークを通します。
このため、IPv6通信を行うためにIPv4ネットワークのトンネリングサービスという付加サービスを
使用することになり、ここがユーザーのコスト増となります。
最終的にIPv6ネットワークが現在のIPv4ネットワーク並みになれば、コストは同じになるはずです。
・IPv6ではIP電話サービスの提供が困難
すいません、分かりません><
勝手に想像すると既存のIP電話サービスがIPv4のため、これとの相互通信が難しいと言うこと????
なるほど。何となく分かってきました。するとネットワーク家電単品を製造する立場としては、コスト増はあまり無い、という感じでしょうか。IPv6用のソフトウェアを書かなきゃいけない、ぐらいとか。
http://wiki.tokai-ic.or.jp/hiki.cgi?IPv6Mess
TIC Hiki - 展望のないIPv6
IPv6推進派のいうことには懐疑的になったほうがいいです。特にIPv4との関係に問題があります。
http://www.reflection.co.jp/cpc/
Doubt about Ubiquitous Network
セキュリティの確保やプライバシーの保護にコストがかかるでしょう。そもそもインターネット自体、インフラにはなりえません。
なるほど。IPv6のメリットが語られる時に漠然と変な気分になるのは、プライバシーの違和感があるからですね。参考になりました。
http://www.posca.jp/card-30291.html
ゆるしてくれよ グリーティングカード
http://www.posca.jp/card-30291.html
ゆるしてくれよ グリーティングカード
ごめんなさい、うそこきました。
IPv6ネットワークのネイティブサービスは始まっていると記事に書いてありますね。><
この場合のコスト増は、ネットワーク側のIPv6対応機器のコストを少数のIPv6ユーザーで
負担する形になるからです。
どっちにしてもIPv6が完全に普及した場合は現在のIPv4と同等のコストになるはずです。
これだけではなんなので、開発コストについてですが、基本的に開発コストは
ソフトウェアの開発分だけ上昇します。IPv6部は新規開発ですので流用が効きませんし、
新技術ということであればその分もコストとなるでしょう。
ハードウェアについては基本的に変更がないはずです。
IPレイヤーはソフトウェアだけですむ話ですし、せいぜい機能の一部をハードウェアで
持っているネットワークチップを利用するぐらいの話ですから、コストに大きな影響はないはずです。
もっとも、当面はマーケットが小さいので、売値は高いはずです。
付加価値としても利益もほしいでしょうし。
そしてこれらの機器を利用するIPv6ネットワークも当面はコストが高くつくでしょう。
まぁ、上でも述べましたが、普及したらコストはIPv4と同等になります。
なるほど。ハードウェアの変更が無いとすると、既存のADSLモデムがファームウェアのアップデートだけでIPv6対応になったりするんでしょうかね。そこは気になりますね。ならなそうですが。。
当方、IPv4/v6においてVoIPアプリケーションの開発を行なっています。
まず初めに、「スピーディーにサービスが提供できる」というのは間違いです。IPv6だけの閉じられたネットワーク構築であれば比較的簡単なのですが、IPv4ネットワークとの互換性を保つためには経由するルータの処理能力向上とネットワーク構成の変更に対してかなり大きなコストと準備時間が必要です。以前試算したところ、社員700人程度のIPv4ネットワークをIPv6に移行させるためには、構築費だけで2億2千万余り、約1年半の移行期間が必要という結果になりました。内訳は、ルータのreplace、移行期間中のIPv4−IPv6のTranslationシステム構築、IPv6クライアントアプリケーションの開発とインストール費用などです。ただし、物価の上昇や機器の廃棄費用などは含めていませんので、5〜10%の幅があると見ていいでしょう。
次に、セキュリティ対応が容易ということについても誤りです。セキュリティに対する攻撃はほとんどがIPアドレスに対するものではなく、アプリケーションに対するものです。IPv6ではよく知られているIPsecを標準で装備していますが、これは通信を暗号化するためのものであり、正しいセキュリティ対策を施していないサーバやクライアントマシンを保護することは出来ません。セキュリティの詳細については、上記PDFファイルが参考になると思います。
結局、IPv6を導入する上での利点は「設定が容易になる」ことです。
ご存知の通り、IPv4とIPv6の大きな違いは、利用できるIPアドレスの数です。これまでのIPv4ネットワークでは、割り当てることの出来るIPアドレスに限りが出てきたため、クライアント端末がインターネットに接続しようとすると、一つ一つの設定をプロバイダから割り当ててもらわなければなりませんでした。何故かといえば、各々が自分勝手にIPアドレスを設定すると、アドレスの競合が発生してしまい、お互いに正常な通信が出来なくなる恐れがあるためです。
IPv6ではクライアントマシン自身でIPアドレスの一部を生成しますが、IPアドレスの重複を避けるために、あらかじめPingを送信してから生成するようになっています。つまり、現在のようにプロバイダ側でDHCPサーバを用意する必要がないため、IPv6クライアントに上記の自動生成システムが備わってさえいれば、ユーザーは設定に際して何も操作しなくて構わないわけです。
http://www.atmarkit.co.jp/fnetwork/tanpatsu/13v62003/01.html
@IT:VoIP導入でIPv6を検討する企業が急増、となるか?
ネットワーク家電に限らず、IPv6アプリケーションの開発にあたって必要な特別なコストは必要ありません。強いて言えば、開発に当たる人間への教育でしょうか。しかし、IPv4ネットワークが一般的な現在では、自ら進んでIPv6を導入しようというエンドユーザーはごく限られていると思われます。つまり、マーケットの小ささが開発企業にとってのリスクであると私は考えます。
最後に、「IPv6ではIP電話サービスの提供が困難」であると言うのは、間違いです。Internet Watchの記事では分かりにくい表現となっていますので”IPv6=VoIPはダメ”という捉え方をされたのかも知れませんが、これは、現在安く使える通信インフラがIPv4であるため、IPv6クライアントがIPv4クライアントと通信するためにはIPv6を使う側が何らかの仲介機器を購入しなければならないため、敷居が高いという意味ではないでしょうか。それどころか、IPv6の持つ広大なIPアドレス数と設定の簡単さを考えれば、これこそIP電話(近い将来には電話という呼ばれ方はなくなるかも知れませんが)向けのプロトコルと言ってもいいでしょう。
上記URLにも詳しく書かれていますが、IPv4ではアドレス数が少ないためにプライベートIPアドレスを利用しているユーザも少なくありません。プロバイダーからは1つのグローバルIPアドレスを割り当てられていても、ブロードバンドルータなどを利用して、複数のPCをプライベートIPアドレスで利用しているケースが多いのです。この仕組みをNAT(正確にはIPマスカレード)と言いますが、IPv6ではIPアドレスが潤沢にあるので、そもそもNATを使う必要がなく、何台のマシンが接続されても全てグローバルIPアドレスで賄えます。つまり、どんな機器が接続されても、End to Endで通信が可能になるということです。ちなみに、IPv4は4,294,967,296個、IPv6は340,282,366,920,938,463,463,374,607,431,768,211,456個のアドレス数があります。
以上、参考になりましたでしょうか?
大変参考になりました。プリントアウトして読ませて頂いてしまいました(笑)。一つ疑問なのは、IPアドレスの枯渇、という事が言われますが、ホームネットワーク内の機器が今後もグローバルIPアドレスを持たないとしても不足なのでしょうか?例えばDHCPサーバ(BBルータ)がホームサーバのようなサービスを提供して、そのサービス経由で各クライアントはインターネットに出てゆく、とか。クライアントの設定作業はホームサーバ的な仲介者のサービスによってある程度解消できないのでしょうか?またできるとして、IPv4+ローカルアドレスのままでは、ネットワーク家電の機能上は、何かまずいのでしょうか?
akrsakaiさんへ:
http://www.reflection.co.jp/cpc/
Doubt about Ubiquitous Network
をみてください。
(IPv6がちょっかいださなければ)IPv4はなかなかなくならないし(その間にIPvnを考えましょう)、
IPv6もプライバシーを考えたら数はたりません。prefixごところころ変える必要があるような気がしています。
これは回答ではないと思いますのでポイントは付けませんが、回答者様同士でやりとりをされる事は別に構いませんので、お好みでどうぞ。
http://www.mew.org/~kazu/doc/nomorenat.html
No more NAT!
おっしゃる通り、ホームネットワーク内の機器にプライベートIPアドレスを持たせる事にすれば、IPv4アドレスの枯渇を緩やかにする事が可能ですが、結局1家庭に1つの IPv4アドレスを割り当てる事となり、日本だけでIPv4アドレス数の約1/5を消費してしまいます。近年急激な成長を見せている中国のネットワークを考慮しても、今後10年以内にアドレス数が枯渇することは確実と言われています。
では、家庭内ネットワーク機器の設定に、ホームサーバを利用した場合には、どのような利点と欠点が存在するのでしょうか。
利点は、既存のIPv4ネットワークをそのまま利用できるので、導入にあたっての手間が少ないという事ですが、上に述べた通り、近い将来のネットワーク構成変更を迫られる可能性があります。よって、IPv4のアドレスを利用する場合には、ファームウェアの書き換えなどで将来IPv6にも対応できるようにしておいた方がいいでしょう。
反対に、問題点として上げられるのは以下の通りです。
1. サーバ設置コストの負担
家電メーカが負担するのであれ、家庭内ネットワークを構築する個人が負担するのであれ、どちらにしても負担が嵩みます。
2. 通信方式の統一化が必要
ホームサーバと、クライアントとなる家電との通信方式を統一しなければなりません。もし家電製品を同一メーカーで統一するという事であれば簡単ですが、一般家庭ではまずあり得ないでしょう。つまり、各メーカー間でネットワーク対応家電設定方法についての統一規格を制定しなければなりません。そうしなければ、エンドユーザーは購入したメーカー毎のホームサーバを用意しなければならなくなります。
IPv6の場合にも設定は必要となりますが、家電にグローバルIPアドレスを割り当てる事が出来ますので、ホームサーバを介する必要がなくなり、エンドユーザーにコスト負担を強いる必要もなくなります。
3. 外部からの制御にひと工夫必要
プライベートIPアドレスを持つクライアントに対して、グローバルIPアドレスのマシンから通信する事は可能です。これは、ホームサーバに設定されているグローバルIPアドレスの特定のポートに対して通信があった場合、特定のプライベートIPアドレスにその通信を転送することが出来るからです。最近販売されているブロードバンドルータでも、この機能を搭載している製品が当たり前になってきました。
しかし、この方法では一つのポートは一つのアドレスにしか対応させられないため、複数の家電が同じポート番号を持っている場合には通信が出来なくなります。先に述べた通り、メーカー間で何らかの仕様統一を行って、例えば冷蔵庫はポート2501番、テレビは2502番・・・というようにあらかじめポート番号を決めておかなければなりません。
上記URLでも触れられている通り、IPv6で実現可能なものはIPv4でも実現可能ですし、その逆も真なりです。つまり、IPv4とIPv6の違いはただ単にIPアドレス数が桁違いであるということただ一点であり、ネットワーク家電がIPv4を使う事にはなんの機能制限もありません。
しかし、このIPアドレスというものは日本国内だけで利用されているものではありません。全世界の人口が約60億、このうち経済的、政治的理由でインターネットへのアクセス方法を持たない人口は50億人と言われています。つまり、残りの10億人はなんらかの形でインターネットの利用が可能であり、今後この数字は増えていくでしょう。一方、IPv4では約4億のIPアドレスしか提供できませんので、近い将来にはIPv6への移行が必要となると思います。
大変参考になりました。ありがとうございます。
うーんゴメンナサイ。もっと踏み込んだ内容を求めています