偏西風が地球の自転の力(コレオリの力)を受けて発生していることは分かったのですが、なぜ蛇行するのでしょうか?
原理を説明していただき、私に理解させてくれた方にはポイントを集中します。
よろしくおねがいします。
注意事項
・URLダミーは禁止。
・原理をしっかりと明記してください。
・質問以外の回答は禁止。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1142415
教えて!goo 偏西風波動について
偏西風が南北に波を打つ原因には、No.1の方も書かれているような、山脈の影響もありますが、最も大きな原因は、極付近と赤道付近の温度差です。
偏西風は、赤道付近が温められ、極付近が冷やされることによってできる温度差を原因としてできる気圧差によって発生します(この流れの向きがコリオリ力の影響を受けています)。
温度差が大きくなると、その温度差を解消しようとして、赤道側の暖かい空気を極側に、極側の冷たい空気を赤道側に移動させようとする流れが発生します。これが偏西風の蛇行です。
この説明では難しいでしょうか?
地球の熱収支のアンバランスを解消する一つの機構に大気の大循環がある。これは、地球規模の大気の循環で、地球の気象現象に大きな影響を与えている。夏と冬では地球が太陽から加熱される場所が異なるので、夏と冬で循環の強さが変化する。
赤道付近で暖められた大気は上昇して、上空で極方向へ向かって流れ北緯(南緯)30°付近で下降して地表近くで北東貿易風となって赤道へ戻ってくる。これをハドレー循環と呼んでいる。
北緯(南緯)30°以上の中緯度付近では、偏西風の南北への波動(波打つこと)によって熱の輸送が行われる。この図では概念的にフェレル循環としている。
この偏西風の南北への蛇行(うねり)を偏西風波動と呼ぶ。
# どうでしょうか。
このことは大体理解できます。
2番目のURLに
フェレル循環は,地球全体の循環を能率良くするために存在する循環であり,
大気の温かさや冷たさによって起こる循環ではありません。
とありますが、この動きが偏西風の動きと密接に関係しているのではないでしょうか?
熱収支のバランスのため蛇行しているのは分かりますが
緯度が同じならば大気の暖かさは同じでは?
と疑問に思っています。
偏西風蛇行については、これできまりというような原理の解明はできていないようです。
> 偏西風は、地球規模の南北温度差が原因となって生じます。
>その偏西風の中にロスビー波と傾圧不安定波が発生します。
>偏西風の蛇行は、ロスビー波と傾圧不安定波の合成されたものと考えられます。
とあります。
用語の解説です。詳しいというか計算式もいっぱい。
要するに、海洋、大陸、山脈および緯度差に伴う熱エネルギーの蓄積/放射を原因として
高高度における南北の気圧差が生じるなどし、偏西風を蛇行させる大気の動きを生じさせる。
熱源としては日光が主だが、地熱も無視できない。熱の伝播には、海流やマントル対流も一役買っている。
といったところでしょうか。
放射熱による伝播がありますので、直接偏西風まで熱対流する必要はないです。
つまり、ロッキー山脈の高さで上層大気を励起させるに十分ということですね。
なるほど、熱源を太陽光だけとしていたため理解できなかったように思います。
思えば熱源は地球にもありますね。
非常に分かりやすかったです。
ほぼ理解できました。
ロスビー波と傾圧不安定波の発生はどのような原理なのでしょうかね。
温水と氷水の三重水槽実験を見ましたが、
いまいち理解できませんでした。
ともかく、今回の質問で最良の知識をいただきました。
ご説明に感謝します、ありがとうございました。
http://www.geo.hunter.cuny.edu/~afrei/pg130_fall01_7_circulation...
III General Circulation of the Atmosphere
このページの「mid-latitude westerlies」(中緯度の偏西風)のところに、「the winds follow the isobars」(風は等圧線に沿う)という表現があります。
蛇行は多分に山脈の影響だと思いますが、これも要因のひとつではないでしょうか。
等圧線に沿うのはコレオリ力の影響でしょう。
蛇行の原因は未だに未解決なのかもしれませんね。
お答えいただいた山脈も要因の一つでしょう。
偏西風波動は、熱収支、地形の様々な多因子からなる現象なのですね。
たいへん有益な回答でした。ありがとうございました。
まずは実際の偏西風波動の様子。
極部と中緯度の大気の振動がみられます
この大気振動は他の回答者様も示しているように、極と赤道面の温度差に基づくエネルギー循環に起因します
http://homepage2.nifty.com/osiete/s918.htm
地球と太陽の距離と温度の関係について教えて
本質として、なぜ極と赤道面での地域で温度差が生じるのか?
それは次の抜粋から理解することができます
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まん丸い氷をもって真横からシャワーを浴びせましょう(想像で結構です)。シャワーの一本一本のお湯が太陽の熱線です。
赤道側の真横と極側の真上について同じ面積に注目しましょう。
赤道側は1平方cmあたりに何本ものお湯がかかっているのに対して、極側はわずか2・3本のお湯がなめるように通過してゆくばかりです。
お湯の線の本数が多くかかる面ほど温かい(暖かい)のでとうぜん赤道側から氷はみるみる溶け出します。
このことは地表の同じ広さの地面に届く太陽光線の数に差があることを示しています。
話を簡単にするために、赤外線ランプの光を板に当てているとしましょう。
ランプの光に対して板を直角に当てたときにもらう単位面積あたりの熱量に対して、45度傾けて当てたときの熱量は、約30%も減ってしまいます。
60度傾けると約50%、80度だと約83%も減ります。
(板を斜めに傾けると、ランプから来る熱量がより広い面積に当たってしまうので、単位面積あたりに受け取る熱量が変わるのです。)
地球における赤道と両極のような地域による温度差や季節による温度差の最大の要因は、地表と太陽光線との角度です。
単位面積当りの熱線の本数は、地表が熱線と垂直、つまり太陽が真上にある時に最大で、
地表が傾けば傾くほど熱線の本数が減ってゆくことになります。
http://www9.plala.or.jp/oecchi/1_1_3weath_7.htm
第7回 ハドレー・フェレル
http://contest.thinkquest.gr.jp/tqj2000/30361/allaboutkisyou/wea...
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2で示したように、極と赤道面で温度差が存在するため、大気による熱循環がおこる
この大気循環は次の3つで構成される
1)極循環
2)間接循環(フェレル循環)
3)ハドレー循環
ここで、1)と3)は対流により発生する循環で、フェレル循環は間接循環とよばれるように、2つの対流系にはさまれた結果により発生する循環である
ハドレー循環とフェレル循環により高気圧帯(亜熱帯高圧帯)が、フェレル循環と極循環により低気圧帯(中緯度低圧帯)が発生する。
偏西風はこの高気圧帯から低気圧帯への流れがコリオリ力の影響を受け方向性をもったものである。従って、コリオリ力を受けている流れのどの位置で観測するかで、偏西風とよばれたり偏東風(貿易風)とよばれたりする。しかし本質的には同じものである。
偏西風蛇行は、フェレル循環層での気流の流れがコリオリ力の影響で渦をなすことに起因する。極からの低温、赤道面からの高温がコリオリ力存在下の中間層(フェレル循環層)での熱交換をおこす結果、境界域の流れ(偏西風)が見掛け上、蛇行して見えるのである。
次の実験が視覚的にも理解しやすいとおもわれる。
温水:ハドレー循環層(赤道の高温)
氷水:極循環層(極の低温)
中間の水:フェレル循環層。
水も大気も同じ流体であり、コリオリ力の存在下で熱交換がおこるとき、どのような流れが発生しているのかが図示されている。渦の状態は図中のとおりである。
この五角形状になぞる蛇行した流れが偏西風蛇行の本質である。
こちらの以上をふまえて、この概念図をみると蛇行が理解しやすいかも。
貿易風も同様に蛇行してますよ
以上でいかがですか? 当方は非常に勉強になりました^^;;;
詳しい解説をありがとうございます。
実験の内容などからも熱収支が直接の原因と考えてよいようですね。
海洋と大陸で熱の保持が異なるため
自転による太陽光角度の違いによるため
山脈等の地形によるため
等の多因子から蛇行していると言えると思います。
これまでのご説明ありがとうございました。
んー、少しだけ理解に近づきました。
しかし偏西風はおよそ12KM上空ですよね。
私は山脈の影響はあまり関係ないような気もします。
ここで更なる疑問が生まれました。
なぜ地域によって温度差が生まれるのでしょうか。
このあたりが大陸と海洋が関係しそうな感じなのですが、
続いて回答を求めます。