サングラスをかけたり、マスクをしたりして自己の姿を周囲から見えなくしたくなる欲求を哲学でいう「まなざし論」(特にサルトル)で説明してください。

単純にまなざし論を説明しているURLの紹介だけではポイントは差し上げられません。

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id:komasafarina No.1

1500曲を突破♪回答回数1662ベストアンサー獲得回数42006/01/15 19:00:26

ポイント50pt

http://d.hatena.ne.jp/komasafarina/

komasafarina’s ☆ Somethin’ Celebration Is Goin’ On

サングラスやマスクというのが顔の一部を隠すものであることは言うまでもないが、この隠蔽のための用具を単にその用途のみにしたがって考える以上のことをすれば、それはまたひとつの異物であるとより大きな視野から、あなたによって示されたこの問いを考えることができるだろう。

それはどういうことか?

すなわち隠匿の用具、小道具として道具性においてとらえられたマスクやサングラスにはそれを使用する人間の意図が託され、その意図には外から視線が前提とされている。

それは(より厳密には)外からの自分に向けられる視線であるが、その視線によって自分の何がしかが何らかの程度に応じて明らかになってしまうことを防ぐ用具なのだが、実はわたしたちが生き、存在する世界には外からの視線というものが(ただそれ自体で機能することはない)。視線というのは何かの契機においてその視線のみを抽出することはできるが、視線がそれ自体ひとつのものとして在ると考えられるのは、唯一、その視線の主にとっての視線のみであり、それ以外はつねにすでにあらかじめ多くの視線の交錯の場としての世界としてある。

この多くの視線の交錯の場に対応する者としての実存レベルでの個の存在、すなわち名前を欠き、あらゆる特性を問われることのない(名や顔や質であるよりも、数や量であるところの)匿名性の群れの一構成単位であるところの個だ。

そうした個は、交錯する無数の場においてあり、そうした個がまとう(隠蔽の小道具としての)マスクやサングラスは(そうした個がもとより隠すべき名や顔や質を持たないレベルに現象するおのである限りにおいて)それは隠蔽の機能を果たすことなく、ただひたすら異物として機能する。すなわちマスクやサングラスを身につけた者は(そうした異物による)「異化」によって、交錯し絶えず流動する視線の網の移ろいであるこの世界を瞬間的(ないしは一定時間)固定することになる。つまり、そうした「異化」作用によって、世界が「私」という個に向ける視線(それは「向けない」と記すべきかもしれない)を瞬間的に(あるいはその連続であるところの一定時間)固定させることで、個をひとつの「わたくし」として、世界という無数の視線の交錯の場から瞬間的に(もしくは一定時間)切り離し、世界からの刹那における解放を到来=実現させるのだ。

では、それをこうした異物、すなわちマスクやサングラスを身につけた者の側から考察してみよう。ここにおいて重要なことは、彼(もしくは彼女)がそれをはじめから異物として身につけたわけではないということで、それはけっして見落としてはならない事実であり、前提だ。すなわち彼/女にとってそれは(若者たちにありがちな挑発的な奇抜なファッションといった)異物性や異化作用をもたらすべく援用されたものではないということ。すなわち彼/女には、ひとつの個として隠蔽すべき、あるいは隠匿すべき何ものか、すなわち「私」というべきものが自分にはあると考えていることだ。わたしには世界という絶えず移ろう無数の視線の交錯の場から身を離し、隠蔽され、保護されるべき何ものかがある、自分はそういう「私」という(私的な)存在なのだという自己意識だ。それが隠匿の小道具によって表現されるというこの倒錯にはひじょうに興味深いものがあると言えよう。この隠蔽の小道具によってかろうじて表現され実体化した彼/女の「私」はまた、同時に移ろい交錯する視線の世界において自己の視線の獲得さえ(それと明確に意識することなく)意図しているのだ。隠蔽を意図しながら異物として存在してしまうという倒錯その視線がさらなる世界の異化へ向けた何かを見い出すものであるかどうかは、残念ながら、どうやらわたくしたちの考察の外にあるようだ。


以上、お題をいただきライブ即興演奏イッパツ録りにてXQZ me でした

id:GOGO_MINI

隠そうとする行為は隠すべきものが存在することの現われであり、また隠すことは見せようとする欲求さえ含んでいるということでしょうか。

含蓄のある解説でお腹いっぱいになりそうです。

2006/01/17 22:17:17

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