どの程度公開するかにもよりますが、
メリット
・部分的に公開することで、つまらない作品でも面白く見せることが出来る。=売り上げ増
映画のCMなんかは大抵コレ狙ってます。
どんな駄作の本でも、200ページあれば数ページぐらいは面白い・興味深いところがあります。
そこを見せることで、「合法的に客を騙す」のです。
逆に名作なら、途中まで公開することで続きが読みたくなります。
購買意欲を誘う常套手段と言って良いでしょう。
デメリット
・公開しすぎると顧客がそこで満足してしまう。
ネタバレしすぎれば、当然それ以上読もうと思わなくなってしまいます。
全ページ公開なら購入する人はほとんどいなくなるでしょう。
ちなみに、ヤフーの漫画販売でも「立ち読み」という形で内容を50~100ページほど公開してる例があります。
ただし、インターネット上に公開する場合は著作権の問題がありますので、許可を取る必要があるかと思われます。
http://www.asahi.com/digital/internet/SEB200602140002.html
毎日大量の新刊が発行されている中で、自社の書籍をより多く売ろうとした場合、ネックのひとつとして「その書籍の存在をターゲット読者に知らせること」が挙げられると思います。
告知のために、書籍の情報や内容をWebに公開するのは非常に有効であるはずです。(これが「公開のメリット」になります)
書籍の目次はAmazonなどの書誌情報でも読めますし、また「なか見!検索」で本の中身を一部読めるサービスも始まっています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/browse/-/15749661/
このように、限定された範囲で情報を公開することについては、さすがに役員の方々も反対はしないでしょう。
一方、全文をWebに公開してしまうとなると、それでもわざわざ本を買うことにメリットがあるという理由づけが必要になるでしょう。(これを「公開のデメリット」にします)
『電車男』は、内容を全文Web上で読めるのに100万部のベストセラーになりました。では、原稿を非公開にして普通に出版したほうが、売り上げがさらに伸びたでしょうか。それはまずないでしょう。
『電車男』は、全文がWebに公開されているということ自体が宣伝になり、売り上げにつながったケースでした。
内容の面白さをあらかじめWebで知ることができるだけでなく、もとのテキストが超長文であったため、可読性が高くハンドリングがよい書籍の体裁で読みたい、というニーズが出たのでしょう。
本の内容によっては、全文が公開されていることが売り上げにつながるものもあるはずです。
さて、多くの本の場合、少しの情報公開なら売り上げに貢献しても、全文公開してしまうと売り上げが下がる、ということになりそうです。
とすれば、本の内容をどのくらい公開すると最大の売り上げを得られるかは、書誌によって異なるでしょう。その落としどころを、役員の皆さんと話し合ってみてはいかがでしょうか。
宣伝の費用と売り上げについては、以前、自分のはてなダイアリーに考えを書きました。少し話はずれますが、参考になればと思います。
本屋さんで本を買うのなら自分で内容がどんな感じか確認できますが
インターネットで買おうとする場合、内容がわからないものは
あまり買いたくないです。
しかし本は重たいのでできればインターネットで買いたいです。
なので内容を公開するということは、
消費者にとっては普通に本屋さんで買うのと同じ感じで買うことができるので
その分売り上げはあがるのではないのかと思います。
ありがとうございます。もともと多くの人に資するために活字として思想や研究資料を発刊しているのであって、より多くの人が目にすることのできる環境があれば、それに越したことはないと思うのです。
内容がよければ、ネットで見た上でも書籍として所有しようという人はいると思うのです。
書籍は製作物として、装丁、ページレイアウト等洗練された作品ですので、単に情報を得たいということよりも一歩ちがったモチベーションをもって購入する人もいると思うのです。
ありがとうございました。
1/4程度までを公開するのであれば、売上げにもひびかないし、むしろ
貢献すると思います。ネット上にないものは存在しないのも同じで、
検索その他で、そもそもこのような本があることを多くの人に
知ってもらうきっかけになると思います。
それから売れるか売れないかはその本次第です。
ありがとうございます。
「ネット上にないものは存在しないのも同じ」との言葉に、同意します。
これだけの世界的にネットが道具としてある時代に「ネットに出さない(出してはいけない)」との判断が納得いかないのです。
ありがとうございました。
ちょっと失礼します。
メリットやデメリットは、先の人達が書いた辺りだと思います。
私は本が大好きです。見るのも読むのも持つのも置くのも、です。
著作権がクリア出来ていれば、と云う場合で考えてみました。
一般販売の新刊でも、新古がすぐに古本屋に並ぶ時代です。
販売促進と云う明確な目的が有り、宣伝効果が少しでも見込めるなら、例え全文公開でも、やる時はやる、でやっちゃって良いと思います。
本には本しか持ち合わせていない良さが有ります。
無電源や丈夫さ、ポータビリティやアクセシビリティ、等、コンピュータよりも優位な部分はまだまだ多いです。
本に限らず、生命維持に必要なのもの以外のものの多くは、面白さが伝われば、手に取りたい、所有したい、と云う人間の「所有欲」が動きます。
電子本の実験段階で、本を全文無料で公開しているのをダウンロードした事が有ります。めんどくさかったです。プリントアウトして読もうとしましたが、大変でした。フォントも見難かったです。
こんな点からも、本の読みやすさ、入手の手間の簡便さ、立ち読みの楽しさ等、本を「多くの人に知って貰う為に、内容の一部以上を公開する」と云うのは、本を出版・販売する側にとっては、有益な事です。
役員の方が「書籍の売り上げが下がるという」理由が分かりません。
説得の前に、根拠を明確に示して貰って準備する事も、説得上の肝要なポイントだと思います。
まずは御話まで。御役に立てれば幸いです。
丁寧なお話、ありがとうございました。
やはり内容の公開方法(より多くの人に見せる)と、営業売り上げについて二つの方向があることを考慮して話し合いにのぞみます。
ありがとうございます。
やはり出版=ビジネスである以上、どう売り上げに結び付けるかの視点で考えると売れなくなる要素は排除したいですよね。
著作物を社会共有の財と考え、より多くの人の目に触れることを主とするか、ビジネスという視点で経済的視点を重視するかによるのですかね。