主に史実ベースのものが読みたいのですが、作品世界がしっかりしていれば、史実と異なったファンタジー要素が強いものでもOKです。
簡単な紹介や感想(ネタバレなし)があると嬉しいです。
・日本以外の国(主に西欧)が舞台のものを希望します。
・三国志関連は除いてください。
・漫画やライトノベルは除いてください。伝記は淡々とした描写が苦手なのですが、そうでないものがあったら教えてください。
辻邦生『背教者ユリアヌス』。文庫で3分冊です。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001641/ (上)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001757/ (中)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001838/ (下)
為政者として苦悩しながらローマの精神世界を導こうとした気高いユリアヌス!ああ!
名作です。力を込めてお薦めしたい。一気に読めます。
辻邦生はほかにもフランス革命期を扱った『フーシェ革命暦』などもあります。
塩野七生さんの、
ローマ人の物語
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103096233/qid=11504233...
や、海の都の物語などは、面白いと思います
ありがとうございます。
『ローマ人の物語』は15巻シリーズなのですね。確かにかなり読み応えありそうです^^;
塩野七生さんは文体が少し苦手だと思っていたのですが、評判が良さそうなのでチャレンジしてみます。
百年戦争の時代のフランス側の武将が主人公です。
著者はこのほかにも
などの作品を書いていますがはずれが少ないですよ。
こちらは同時代のイギリス側のお話です。
ホームズシリーズで有名な作者ですが、歴史物も面白いですよ。
中国が舞台の物語で史実では有りませんが面白かったです。
沢山のご紹介ありがとうございます。
どれも面白そうです。一番上の作品が特に気になりました。気に入ったら作家で追っていく方法もありますね。あまり知らないジャンルなので助かります。
コナンドイルって歴史小説も書いているんですね。
あまり外れがなさそうな作家なのでこちらも読んでみたいです。
snowlandさんのダイアリーを拝見しましたが、色々と読まれているようなので、問題なければこちらも参考にさせて頂きます。
ご回答ありがとうございます。
1の方と同じ作品ですね。歴史ものとしてはやはり有名なのでしょうか。
文庫本で出ているのであれば手軽に読めそうです。
陋巷に在り
聡明で強い呪術の能力を持ちながら、出世の野心なく、貧しい人々の住む陋巷に住み続けた顔回。孔子の最愛の弟子である彼は師に迫る様々な魑魅魍魎や政敵と戦うサイコ・ソルジャーだった…息づまる呪術の暗闘、政敵陽虎との闘争、影で孔子を護る巫儒の一族。論語に語られた逸話や人物を操りつつ、大胆な発想で謎に包まれた孔子の生涯を描く壮大な歴史長編。
「孔子」と「サイコ」を同時に楽しめるストーリーで、
13巻まで飽きません。
ご回答ありがとうございます。
「サイコ」が入ってくるとなるとファンタジー的な作品なのでしょうか。少しはてなでの感想を読んでみましたがなかなか面白そうです。全13巻と長いけれど一気に読めそうな気がします。
もう少し続けて募集します。
「読み応えのある」と書きましたが、"分厚い文庫本"程度のものでOKです。(もちろんもっと長いものでもOK)
http://q.hatena.ne.jp/1150422869
URLダミー
直接の回答ではないのでポイントは不要です。
>コナンドイルって歴史小説も書いているんですね。
むしろ逆でして、ドイル本人は、本当は歴史小説家として
大成したかったのです。
しかし、それだけでは食べていけないので、仕方なく
少年向け推理小説を書き始めたところ、これが「本人の予想を超えて」
大ヒットしてしまいました。
推理小説でお金を稼いだので、今度こそ(推理小説から足を洗い)
歴史小説家として執筆活動したかったのですが、今度は編集者側が
「ホームズシリーズを止めてしまうなんて勿体無い」として
必至に説得して、嫌がるドイルに無理やりホームズシリーズを
続けさせた、というのが真相。
傍目からは
「推理小説の元祖」として成功したように見えますが、本人的には
意に沿わない作家人生だったようです。
ありがとうございます。
意に沿わない作家人生か・・・そういう方って実は多そうな気がします。
推理小説はお金の為というのが大きく、歴史小説の方は純粋に好きなことを書いているのでしょうか。そのあたり、作品の内容を比べたら面白そうですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041755093/qid%3D112264...
藤本ひとみさんはフランスを舞台にした歴史小説を主に書かれています。ハプスブルク家やメディチ家のお話もありますし。お勧めです。ぜひ一度読んでみて下さい
ご回答ありがとうございます。
藤本ひとみさんの作品は気に入っていくつか読んだことがあります。
確かに西欧舞台のものが多いですね。作品一覧で未読のものを見つけたので気になったものを読んでみたいと思います。
墨攻
作者:酒見 賢一
出版社/メーカー:新潮社
中国戦国時代の宗教“墨子”の一員が弱小の城を守る話。
史実として分かっているのは“墨子”が篭城の技術に長けていたというくらいで,それ以外は作者の創作ですが墨子の存在について関心を持たせる内容だと思います。
ご回答ありがとうございます。
4で紹介いただいたものと同じ作者の作品なのですね。中国史はさっぱり頭に入っていないのですが(汗)、ご紹介を読むと面白そうです。
文庫1冊なのでまずはこちらから読んでみるのも良いかも。
辻邦生『背教者ユリアヌス』。文庫で3分冊です。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001641/ (上)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001757/ (中)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4122001838/ (下)
為政者として苦悩しながらローマの精神世界を導こうとした気高いユリアヌス!ああ!
名作です。力を込めてお薦めしたい。一気に読めます。
辻邦生はほかにもフランス革命期を扱った『フーシェ革命暦』などもあります。
力のこもったご推薦ありがとうございます。
名作なんですね。レビューを読んでみたら文体も素晴らしいということで期待を持ちました。あまり淡々としている文章は苦手なのでこういうのは歓迎です。チェックしてみます。
自伝なので、読み手を選ぶのかもしれませんが、
チェッリーニ自伝―フィレンツェ彫金師一代記〈上〉 (岩波文庫)
あまり知られていませんが、ミケランジェロらと同時代に生きた天才彫刻家(あの頃はゴロゴロしてたらしい)の一人の豪快な自伝。上下ですが、読み始めると、自慢話はともかく、人物が活写されていて途中で止まりませんでした。
反則技ですが、
メキシコ革命を背景に、堀口大學の初恋を描いた傑作だと思います。あの頃のメキシコに日本がどれほど関わっていたか。考えさせられます。
ありがとうございます。
自伝というのは考えていませんでしたが、波乱万丈に生きた人の一人称で語られるというのは面白そうですね。
下の本、表紙に惹かれました(笑)。著者の作品はこれまで読んだことはありませんが、三島賞の方であれば好みに合いそうです。
海軍士官候補生 (ハヤカワ文庫 NV 36 海の男 ホーンブロワーシリーズ 1)
http://www.interq.or.jp/venus/blanca/blue/hornblower/original.ht...
海の男ホーンブロワーシリーズ。
フランス革命戦争からナポレオン戦争にかけて活躍する架空の海軍士官を主人公にした小説です。
明の提督鄭和の物語。村上水軍の残党なんかも出てくる虚実が入り混じった小説です。
ありがとうございます。
「海軍士官候補生」ドラマ化もされている、時代考証がしっかりとしているシリーズ作品だということで期待が持てます。
「大航海」の伴野 朗さんというのは調べたら多作な方なのですね。中国関連は少し自信が無いのですが、参考にしてみます。
三国志を除く中国史ならば、宮城谷昌光氏は外せないのではないでしょうか。
といつつ、私も今年になって読み始めたばかりなので、語るほどの薀蓄はないのですが。
まだ読んだ経験があるのが、『王家の風日』と『重耳』だけです(近々『孟嘗君』を読書予定)。
この人の特徴は、最初はちょっと難しい印象を受けますが、我慢して読んでいる内に次第にその面白さに引きずり込まれ、読めば読むほど先が気になっていく所ですね。
あと漢字の薀蓄に詳しくなれるという副産物もありますね。
まずは1冊ものの『王家の風日』をお薦めします。
存在が実証されている最古の国家、商(殷)から周への移り変わる時期を描いた作品です。
もう一つ中国史と言えば陳舜臣
『チンギス・ハーンの一族』
有名なチンギス・ハーンを中心に描いた作品です。テムジンの青年時代からハーンとなった後の一族との関わりを丹念に描いています。世界帝国だけに関わりのある民族は多岐に渡ります。
長編ですので、じっくり読みたい場合にどうぞ。
もう一つチンギス・ハーン絡みで、契丹族の王族出身でありながら、亡国によって流転の後にハーンの幕僚に迎えられ、その類稀なる見識を生かしてモンゴル帝国の改革に挑んだ耶律楚材を描いた作品です。
それから既出である塩野七生『ローマ人の物語』は文庫ですと、現在23巻まで刊行されていて、初めから読むには長いです・・・。
特に西欧史に興味があるならば、試しに中世ヨーロッパ3部作と言われるものから手を出してみてはいかがでしょうか。
『コンスタンティノープルの陥落』、『ロードス島攻防記』、『レパントの海戦』
個人的には、キリスト教世界とイスラム世界の覇権争いの様相と、当時の攻城戦を始めとする軍事技術が詳細に描かれている『コンスタンティノープルの陥落』が一番面白かったです。
おまけですが、かつて私も歴史小説でこんな質問をしました。
まだ一生懸命読みながらブログにレビューを書いている最中ですが。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/
日本史ものが多いですが、読んでみて秀逸な作品が多かったです。
もしよろしければ参考までに。
ありがとうございます。
実はこの質問をする前にgoldwellさんの質問を見つけ、日本史モノが沢山揃っているようなので、今回「日本以外の国」として質問させていただきました。
中国史はまさに漢字やなにやらで苦手だったので、あまり基本的な知識が頭に入っていないのです・・・(三国志を避けたのもそんな理由&沢山出てきそうだからです^^;)
でも多くの方にお勧めして頂いたし、そんな理由で面白いものを読み逃すのは勿体無いので、読みやすそうなものから読んでみようと思います。
goldwellさんにあげていただいた中ではチンギス・ハーン絡みの2冊が気になりました。
『ローマ人の物語』は今日早速帰りに本屋で見つけてそのボリュームに圧倒されたので、やはり『コンスタンティノープル~』からいく方が良いかもしれませんね。
私も質問をして良かったと思います。
goldwellさんのレビューも参考にさせて頂きますね。
まだポイントに余裕があるので引き続き募集します。お返事は多少遅くなるかもしれません。
回答ありがとうございます。
この作家さん名前は聞いたことありました。
>憂鬱といえば「甘美なる」と形容したくなる、没落貴族、ハプスブルグ家と聞くとついうっとりしてしまうといった類の人向け
にそそられました。たぶん好みだと思います。チェックしてみますね。
フィクションではありますが綿密な調査を元にしていて知的好奇心を満足させてくれ、読み応えがあります。徹夜するほど面白かった小説を教えてください。「読み始めれば、徹夜を覚悟するだろう」というのは、S.トゥロー「推定無罪」の帯の文句。半信半疑でページを開き、噂どおり.. - 人力検索はてな でも紹介いたしました。そのとき自分が書いた紹介文を再掲します。
ケン・フォレットの歴史小説『大聖堂』(”The Pillars of the Earth”)です。現在はSB文庫、以前は新潮文庫から出ていました。全世界で1200万部突破のベストセラー、と帯にうたってあります。
12世紀のノルマン征服時代のイングランドを舞台に、世代を超えて行われる大聖堂建立のヒューマン・ストーリーとドキュメンタリー的な知識、復讐と陰謀、宗教、政治……といった様々な要素を楽しめました。
作者自身のメッセージによれば10年間かけて調査したのち執筆に取りかかったとのこと。本書によって中世のイギリスやフランスの時代の雰囲気と大聖堂に関する知識を得られたように思います。(上)の帯には児玉清さんが次のような惹句を寄せておられます。
何度読んでも滅法面白い「夢中本」の最高の宝。
この「徹夜本」の質問をされたid:Dainさんが、その後『大聖堂』をお読みになったときの感想
今年のNo.1スゴ本。面白い小説とはこれだ。前知識は邪魔。
心して、徹夜せよ。
気に入っていただけたようでホッとしています。
現在、新刊で入手できるもの…辻邦生全集〈9〉小説9 辻邦生全集〈10〉春の戴冠(下)
サンドロ・ボッティチェルリの生涯を回想録の形で語るなかで、ボッティチェルリの名作について、そしてルネサンス期の「花の都」フィレンツェと繁栄と崩壊、メディチ家の人々の興亡を3000枚で描いています。
ありがとうございます。
お墨付きの徹夜本なんですね。最近本を一気読みすることが少なくなってきたので読むのがとても楽しみです。
辻邦生さんは2冊目ですね。この人も気になってきました。
新刊で入手できるもの・・・高い・・・orz
図書館で探してみようと思います。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-form/250-28019...
宮城谷昌光氏は既に出てますが、「読み応えのある」歴史書と言うことであれば、まずはこの「楽毅」をお勧めします。
彼は史記から自身で年表を作成するなど時代考証に厳密であり、出展となった原典はごく僅かな記述しかないのに正に見てきたかのように躍動感溢れる筆致は流石!とうならされます。
ただ、掲載雑誌の都合で放浪を余儀なくされたことが作品にどの程度影響があったのか心配です。
ご回答ありがとうございます。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4101444277/
こちらの本かな?
この作家さんも二つ目の登場ですね。小説というより歴史書なのでしょうか。
>見てきたかのように躍動感溢れる筆致
というのが気にいりました。探してみます。
伝記は苦手でいらっしゃるとのことですが。
ノイシュバンシュタイン城を建てた王様の話です。
この王様が、淡々どころじゃない。まさしく事実は
小説より奇なり。彼の最期は未だに謎を残したまま
です。
夢見る瞳の好青年が夢想家の魂そのままに変貌して
いく様がいっそ痛々しい。時代が大戦に向かう中、
夢想家を貫き、死して残した城が次代の観光資源と
なる皮肉。
欧州旅行のパンフを見るたび、複雑な思いがよぎる
こと請け合いです。
ありがとうございます。
「狂王」ですか・・・^^;題材が面白そうであれば伝記でも大丈夫だと思います。
ノイシュバンシュタイン城は行ってみたいと思っていましたが、その前に読んでおくとより楽しめそうですね。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0960.html
大岡昇平の、「野火」などは、
主なあらすじは、太平洋戦争中、徴兵された平凡な中年の男が、
戦線で結核をわずらい、小隊長から数個の芋を渡され、戦線から放り出され、戦火の野火の燃え広がる原野をさまよう羽目になる。
食うものが何もなく、極度の飢えに襲われた中年男、田村一等兵は、自分の血まで吸ったヒルまで食べたあげく、友軍の転がっていた屍体に目を向ける。
これは、なぜココまで陰惨な状況にさいなまれた男が、極度の飢えに襲われても、人肉嗜好へと踏み切らなかったのかをたどる戦争文学です。
歴史小説?ではありませんが、大岡昇平の徴兵体験を元に描かれており、かつ、そのような事態もありえたようです。
若い人は読み難いですが、少し文学に親しまれた人には、かえってとても読みやすい文体で、感銘を覚えます。
歴史小説ではないのですが、お勧めです。
よって、ポイントは不要です。
『野火』のあらすじは聞いたことがあったはずですが、踏み切らなかった、という話でしたか。どうやら間違って覚えていたようです…。
質問内容とは異なりますが、良い小説をご紹介くださってありがとうございました。
回答も減ってきたようなのでここで締め切ります。
ポイントはすべて読んでからというわけにはいかないので、現時点で気になっているものを中心に多少加減を付けさせて頂きました。
力のこもったご推薦ありがとうございます。
名作なんですね。レビューを読んでみたら文体も素晴らしいということで期待を持ちました。あまり淡々としている文章は苦手なのでこういうのは歓迎です。チェックしてみます。