しかし確認のため、下記の回答とは異なる意見があれば知らせてください。
【質問】
赤、橙、黄、緑、青などの顔料は、単一の波長帯(ひとつ繋がりの波長帯)
を反射させることによって作ることが出来ます。
しかしマゼンタの場合は、途中の波長帯(緑)をカットさせる必要が
あります。そしてそれと同じように、紫の顔料の場合も、
途中の波長帯(黄緑)がカットされています。
そこで質問ですが、紫の波長帯だけを選択的に反射させる
顔料を作ることは出来ないのでしょうか?
【回答の要約】
①紫の波長帯(415-430nm)だけを反射させる顔料を作ったとしても、
その波長帯だけの反射光では明度が低くなり、黒っぽい色になってしまう。
したがって、そのような顔料は作られていない。
②さらに、紫色の波長帯だけを選択的に反射させる顔料を
作ることは、技術的にも困難である。
(とくに、上記の②に関して教えてください)
ええと、415-430nmのみに反射のある化学物質が欲しいというご注文ですね。
化学物質というのは、普通、結晶にすると透明なものが多いです。
全部の波長域を華麗にスルーしちゃうんです。
あるいは、炭とか鉄は真っ黒。全部の波長域をカットします。
で、有機顔料(今合成されているやつ)は、
ほぼ透明な原料を、がちゃんがちゃんってつなげて、
一部を輪というかネット状にします。しかもネットにつまみをつけます。
酸とかアルカリがキーになって、つまみをぐいっとひっぱって
ぴーんと張らせておくのです。
そこに太陽からの幅の広い白色光がくると、
光をぴーんと張ったラケットで打ち返すのですが、
律儀に大体同じような波長に変えて打ち返します。
これが顔料のはたらき。
で、人間の目にも顔料みたいなのが何種類か入ってて、
赤の光に反応する顔料と黄色のに反応する顔料が反応したから、
これはオレンジ、と脳内で合成しているらしい。
じゃあ、目が勝手に合成してくれるんだから、
赤を返すラケットと青を返すラケットをわざわざ
壊さないようにそのままつなげてやるなんて面倒なことしなくて、
混ぜて塗れば手間がかからなくていいんじゃないの?
というのが2の答えです。
なにしろ、ぴーんと引っ張るガットの張り具合が、
赤と青とで全く違うのですから、
手間をかけず安く一体化した顔料つくれ・・なんて無理というものです。
それに、あまりに狭くて可視領域きわきわの波長だと
人によっては人間側のラケットが合わなくて
うまく拾えない玉もある、と(ネット際狙ったサーブか)。
紫に近い方の色は、紫外線に近くてエネルギーも高くて、
万が一、○1の光量不足を解消できたとしたら
却って目によくないかも、というのが1の答えじゃないでしょうか。
素人考えですので、間違っていたらごめんなさい。
でもまあ、結局は職人技の官能テストで製品化されるか
決まるようですから、
これから偶然、使いやすいいい色味の顔料が
できないとも限らないですね。
物理的ではなく、むしろ化学的な説明です。
実際、色素は複素環や芳香族環をネット状に含み、しかも
スルホン酸基などで電子をピーンとひっぱっています。
化学合成の立場からいって、2個の混合物で足りるものを、
1個に合成する益がない、ということをいいたかったのです。
有難うございます。
しかしそれは、今回の質問に対する答えにはなっていないように思われます。
説明を有難う御座います。しかし、下記の説明は誤りだと思います。
>赤を返すラケットと青を返すラケットを
>わざわざ壊さないようにそのままつなげて
>やるなんて面倒なことしなくて、混ぜて
>塗れば手間がかからなくていいんじゃないの?
>というのが2の答えです。
物理的に考えて、
赤の波長帯と青の波長帯を繋げるには、
その中間の波長帯である緑の波長帯が
必要になります。したがって、緑の波長帯を
使わずに赤の波長帯と青の波長帯を
繋げる事は不可能です。
ですから、私が聞きたかったのは、
赤の波長帯を使わずに、紫の波長帯だけを
反射させる顔料を作るのは技術的に困難ですか?
ということです。
それから、顔料ではなく光源の場合は
紫の色彩を再現することが出来るようなので、
下記の説明も誤りではないでしょうか。
>却って目によくないかも、というのが1の答えじゃないでしょうか。
もっとも、紫の波長帯だけを出す光源を見ても、
一般的にイメージされているような紫色ではなく、やや紫がかった濃い青に見えるらしいですが。
ですが、回答を有難う御座います。