【理屈パズル】「どこが?」


理屈パズルを作りました。
字数が500字を超えていますので、以下のURLをご覧になってください。
http://www.nurs.or.jp/~lionfan/rikutsu_puzzle8.html

ただこれは、厳密な意味での理屈パズルではないです。
つまり読者にすべての情報が示されるわけではないです。
ですので、ある程度は推測して補う必要があります。
ビデオチェックは通りますので、ご安心ください。

みなさまの回答は、10/7(土)もしくは10/8(日)にオープン予定です。

「理屈パズル」って何? という方、ルールはこちらをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/lionfan/20060715

また、誰か理屈パズルを作っていただける方、
「はてな」でその理屈パズルを質問していただければ、必ず乗っかります。

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:2006/10/02 02:06:30
  • 終了:2006/10/07 19:23:16

ベストアンサー

id:hokuraku No.2

hokuraku回答回数530ベストアンサー獲得回数972006/10/06 13:14:37

ポイント100pt

う~ん、今回のは難問ですねぇ…。


(1)B美は、I穂を友達ではないと思っている(嫌っている)。


(2)B美は、I穂を「I穂」と呼び捨てにしている。


(3)I穂は自己紹介で「友達からはアイちゃんと呼ばれている」と説明している。


(4)このことから、B美は「I穂は自分(B美)がI穂のことを友達と思っていないことを知っていて、B美が友達でないことを示すためにわざとこのような紹介をしている」と思っている。(B美が友達であれば同様にアイちゃんと呼んでいるはずである)


(5)B美は前から「少しも変わらず」使っているこの紹介方法に対して、「小賢しい(理屈っぽい)」と感じている。


(6)さらに、I穂はB美が自分(I穂)のことを友達と思っていない(嫌っている)ことを知っているにもかかわらず、自分(I穂)は「B美と話していると楽しい」という理由によりB美を映画に連れ出すことを指して、B美はI穂のことを「ワガママ」だと言っている。


~~~~~~~~~

う~ん、「推測」部分が多いですか。「小賢しい」が難問ですね。

I穂が「お二人のことはB美に何度も聞いています~」と言わずに「F吉さんのことは~」と言ってるのも気になるところですが、今ひとつよい理由が思い浮かびませんでした…

id:lionfan

hokuraku様、ありがとうございます。

(1)~(4)までは、みごと正解です。(6)もOKです。

あと、「小賢しい」部分ですが、あとで解説いたします。いま勉強会の最中なので、正解は真夜中に。すみません!!

2006/10/07 19:22:48

その他の回答(1件)

id:Tetorisu No.1

Tetorisu回答回数72ベストアンサー獲得回数22006/10/02 18:31:58

ポイント35pt

皆さん初めましてっていってるのに何度も話し聞いたとか行ってる

id:lionfan

Tetorisu様、了解です。ありがとうございます。

正解はもう少しだけ複雑です。

2006/10/07 19:20:58
id:hokuraku No.2

hokuraku回答回数530ベストアンサー獲得回数972006/10/06 13:14:37ここでベストアンサー

ポイント100pt

う~ん、今回のは難問ですねぇ…。


(1)B美は、I穂を友達ではないと思っている(嫌っている)。


(2)B美は、I穂を「I穂」と呼び捨てにしている。


(3)I穂は自己紹介で「友達からはアイちゃんと呼ばれている」と説明している。


(4)このことから、B美は「I穂は自分(B美)がI穂のことを友達と思っていないことを知っていて、B美が友達でないことを示すためにわざとこのような紹介をしている」と思っている。(B美が友達であれば同様にアイちゃんと呼んでいるはずである)


(5)B美は前から「少しも変わらず」使っているこの紹介方法に対して、「小賢しい(理屈っぽい)」と感じている。


(6)さらに、I穂はB美が自分(I穂)のことを友達と思っていない(嫌っている)ことを知っているにもかかわらず、自分(I穂)は「B美と話していると楽しい」という理由によりB美を映画に連れ出すことを指して、B美はI穂のことを「ワガママ」だと言っている。


~~~~~~~~~

う~ん、「推測」部分が多いですか。「小賢しい」が難問ですね。

I穂が「お二人のことはB美に何度も聞いています~」と言わずに「F吉さんのことは~」と言ってるのも気になるところですが、今ひとつよい理由が思い浮かびませんでした…

id:lionfan

hokuraku様、ありがとうございます。

(1)~(4)までは、みごと正解です。(6)もOKです。

あと、「小賢しい」部分ですが、あとで解説いたします。いま勉強会の最中なので、正解は真夜中に。すみません!!

2006/10/07 19:22:48
  • id:hokuraku
    ととと、半分(以下?)しか正解していないのにいるかまで頂きありがとうございます!
    「小賢しい」部分は「人が小賢しいと思うのはどういう状況だろう?」と考え始めると分からなくなってきてしまい、ごまかしてしまったところがあります。正解を楽しみにしています!
  • id:lionfan
    hokuraku様、すばらしい回答とコメントありがとうございます。
    まだ勉強会なので、たぶん書き込みは朝の2:00ごろになってしまいます。すみません・・・。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part1 ----------

    月曜日の学食で、D菜とF吉は、食事をしているB美に声をかけた。
    D菜「B美、私たちもいっしょにいい?」
    B美「どうぞ」
    D菜とF吉はB美のテーブルに座った。

    F吉が訊ねた。
    F吉「あのさ、昨日のI穂さんの件なんだけど・・・」
    B美はスパゲティを食べる手を止めた。
    B美「何?」
    D菜「I穂さん、けっこういい人だったじゃない」

    B美はあきらめたように言った。
    B美「あなたたちには、そう見えたでしょうね」
    D菜「あれからF吉とも話したんだけどさ、私たちにはI穂さんが、
       ワガママとか、小賢しいとか、理屈っぽいとは、どうしても思えなかったのね。
       だから不思議でさー。I穂さんって、実はひどい人なの?」

    B美は困ったような顔をした。
    B美「たぶん、本当は、そうじゃないわ」
    D菜「え?」
    F吉「どういうこと?」

    B美は静かにフォークを皿に置いた。
    そして、右手をゆるゆると持ち上げ・・・
    F吉の顔を強烈にひっぱたく・・・フリをして、だるそうに髪の毛をかき上げた。

    F吉は驚いた。
    F吉「うわ、何するんだよ! びっくりするじゃないか!」
    B美はふてぶてしそうに言った。
    B美「別に手は当たらなかったでしょ」
    F吉「そりゃそうだけど、でも」

    再びB美はF吉の顔をひっぱたく・・・フリをして、髪の毛をかき上げた。
    D菜「ちょっとB美! なんのつもり?」
    B美「『私は髪をかき上げたかっただけ』って言ったら?」
    D菜「嘘言ってんじゃないわよ! ふざけないで!」

    B美は素直に頭を下げた。
    B美「ごめん、F吉、D菜。これは説明のために必要だったのよ。
       つまりね、私にとってI穂は、まさにあなたたちにとっての、今の私のように映るわけ」

    D菜とF吉は、びっくりして、B美に続きを促した。
    B美は話し始めた。

    B美「私は言葉に厳密なほうだ、ってことは、あなたたちも知ってるわよね。
       私は、厳密じゃない言い方や誤解をまねく言い方は、あまり好きじゃない」
    F吉「それで?」
    B美「I穂は私のそんな性格を、よーく理解しているの。ある意味、似たもの同士だから。
       でもI穂は、そんな私の性格をおもしろがって、おもちゃにして遊ぼうとするの。
       それが頭に来るのよ」

    D菜とF吉は驚いた。
    D菜「なんでそう思うの?」
    B美「I穂の言うことの一言一言に、いちいち紛れが多いからよ」
    F吉「そうだったかなあ?」

    B美はため息をついた。
    B美「あなたたちはタバコを吸うから、タバコ嫌いの人の気持ちがわからないのと同じね。
       まあ、わかってくれるかどうか疑問だけど、説明はしてみるわ」
    D菜「お願い」
    B美は長い説明をはじめた。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part2 ----------

    B美「まず最初に、I穂が言った言葉を覚えてる?」
    D菜「ええっと、B美が『I穂なんて友達じゃない』とか言ってたときに・・・」
    F吉「I穂さんが来て、『みなさん、初めましてー』って言ったんだよ」

    B美は不承不承、うなずいた。
    B美「よく覚えてるじゃない。おおよそ、そんなことを言ったわよ」
    D菜「それのどこが問題なの?」
    B美「あの状況で、普通『みなさん』って誰のことを指すと思う?」
    F吉「そりゃ僕たち3人のことだろ」
    B美「そう! つまり私も含まれているわけよ」
    D菜「当然じゃないの」
    B美「じゃあ『初めまして』はおかしいわね。私はI穂とは昔から知り合いだもの」

    D菜とF吉はあきれた。
    F吉「あのさB美、いくらなんでも考え過ぎじゃ」

    B美は淡々と続けた。
    B美「私もI穂が『みなさん、初めましてー』って言ったなら、そこまで疑いはしないの。
       でもねF吉、よく思い出して。

       I穂は正確には、『みなさん、《今日は》初めましてー』って言ってたのよ!
       微妙に不自然な言いまわしだと思わない?」

    F吉は不思議そうに言った。
    F吉「ええ? そうかなあ。たとえそうだとしたって、そんな細かいこと・・・」
    B美「確かにあの日曜日に限定すれば、私はあの時までI穂には会ってない。
       だから『《今日は》初めましてー』って言われたら、正しいと言わざるを得ない」
    D菜「よくわからないけど。正確だったんだから、いいじゃないの」

    B美は首を振った。
    B美「絶対違う。I穂は、私のように言葉に厳密な人にだけわかるような悪ふざけをするの。
       つまり、一瞬、間違いを言ってるんじゃないかと思わせて、実は正しい・・・
       すくなくとも間違いと証明しづらいことを次々に言って、私の反応を見て楽しんでるのよ!」
    F吉「考えすぎじゃないの?」

    B美「まあ、説明を続けるわ。次にI穂は、
       『私の名前はI穂で、友達からはアイちゃんって呼ばれてます。』って言ったの」
    D菜「それが何か?」
    B美「じゃあ私は友達じゃないってことになるわね。
       私はI穂のことを『アイちゃん』なんて呼んだことは、久しくないもの。
       つまりこれは、直前に私が、『I穂は友達じゃ(ない)』って言いかけたことへの、カウンター・パンチよ」
    F吉「あの、B美・・・それって被害妄想・・・」
    B美「でもたしかに私は、すくなくともずっと昔は、I穂のことを『アイちゃん』って呼んだことがある。
       だからI穂には、私から『アイちゃん』って呼ばれたことがあります、っていう権利があるわね。

       今では私は、決してI穂のことをそう呼ばないけど、でも確かにそう呼んでいた過去があったわけだから、
       『アイちゃんって呼ばれてます』って言い方も、ギリギリ、セーフなのよ。
       そう呼ばれ てい た過去が、少なくとも1度はあったんだから。

       普通の人には、友達からは今でもしょっちゅう『アイちゃん』って呼ばれてます、
       って印象を与えつつ、ね」
    D菜「B美、私たち、もうついて行けなくなりかけてるんだけど?」
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part3 ----------

    B美は残念そうに言った。
    B美「この次のセリフは、I穂の小賢しさの真骨頂だから、ここで終わるのは残念だわね」
    F吉「え? どんなこと言ってたっけ?」
    B美「I穂は『昔、アイちゃんって名前のおサルさんもいましたよねー。』って言ったのよ」
    D菜「あの天才サルのアイちゃんでしょ? 何がいけないの?」
    B美「そう、たいていの人はひところニュースになった、賢い、あの動物を思い浮かべるわね。
       それこそが、I穂の小賢しいところなのよ。

       でもまず指摘させてもらうと、『あの』アイちゃんはまだ生きている。
       だから、『いましたよねー。』っていうのは、微妙に不正確よ」
    F吉「いやアイちゃんは、まだ生きてるかもしれないけどさ、そんなのどうだって」
    B美「そして次が決定的に重要なんだけど、あなたの言うアイちゃんは、
       たぶん京都大学霊長類研究所で飼われているところの賢い チンパンジー なの。
       いい、チンパンジーであって、サルじゃないの!」
    D菜「あ・・・言われてみれば。チンパンジー・アイちゃんとか言われてたかも」

    F吉が言った。
    F吉「でもさ、それって単なる記憶違いじゃないの?」
    B美は首を振った。
    B美「私にはそうは思えない。1つ1つは偶然っぽく見えるけど、あまりに偶然が重なりすぎているもの」
    D菜「I穂さんもたまには間違う、ってだけじゃない。どうして『小賢しい』なんてことになるの?」
    B美は答えた。
    B美「もし私がI穂に、『それってサルじゃなくてチンパンジーだし、まだ生きてなかった?』
       とか指摘したら、どうなったと思う? たぶんI穂は平気な顔をして、
       『ああ、1970年代の○○県△△市□□動物園に、そういう名前のおサルさんがいたのよ』
       とか、シレッとして答えてたわね。

       つまりI穂は、おそらくは間違いであろうし、みんなに誤解を与えるであろうことも知りつつ、
       嘘であるということの証明がギリギリできないようなことを、次々言うの。

       そしてそれは、普通の人には気にならないんでしょうけど、
       私のような人間は気づいて、でもよく考えると嘘ではなくて、
       だから結局、私は何も言えなくて、
       で、そんな私のとまどいをひそかに楽しんでるI穂の態度が小癪なの!」

    F吉「考えすぎだと思うけどなぁー」
    B美「I穂のセリフはまだまだ続いてたわね。
       で、それらがいちいち微妙に誤解させることも可能な表現で、
       いまから説明をしていきたいんだけど、

       でも、長くなりそうだから、
       とりあえず、いったんランチを食べさせてもらうわ。
       あなたたちも食事にしたら? 続きはあとで話すから」

    D菜とF吉はうなずいて、ランチを食べ始めた。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part4 ----------

    ランチを食べ終えた3人は、コーヒーを飲みながら、話をつづけた。

    B美「次のI穂のセリフは『あ、F吉さんのお話は、私、何度もB美に聞いてますー。』だったわ。
       これだと、まるで私が自発的に、F吉の話をI穂にしてるみたいじゃない?」
    F吉「違うの?」
    B美「違う。私はたまたま、F吉の失敗談をしただけなのね。
       でもI穂はなぜかF吉のドジぶりに興味を持っちゃって、会うたびにいろんな話をせがむのよ」
    F吉「僕がドジだって!」
    B美「いくらなんでも、それは自覚しておいて。まあ、今はその話はナシでいくわよ。

       つまり、私からF吉の失敗談を話しているつもりはないんだけど、
       I穂は会うたびに、『今月のまぬけなF吉コーナー』って感じで、
       F吉のエピソードを知りたがるのよ。

       だから『あ、F吉さんのお話は、私、何度もB美に聞いてますー。』ってセリフは、
       省略せずに言えば
       『あ、F吉さんのお話については、
        私は何度もB美に対して、新たなドジ話はないかと聞いてますー。』
       ってことなのよ。絶妙な省略の仕方だったから、気づかなかったと思うけど」

    D菜はあきれたように言った。
    D菜「そんなに性根の曲がった人なんているのかしら?」
    B美「そういう人を、少なくとも演じているのがI穂なの。
       F吉のドジには、そこはかとないユーモアと絶妙なペーソスがあって、
       たいへん微笑ましいんだけど、でも、会うたびにせがんじゃダメよね」
    F吉「・・・B美・・・僕はなんだか泣けてきたよ・・・」

    B美は構わずつづけた。
    B美「次のセリフは『D菜さんと本格的に付き合いはじめてから、ちょうど5年になるそうですね。』で、
       あなたたちがつきあいはじめてから、私の記憶だとだいたい6年ちょっとってところだから、
       まあ、普通の人は、だいたい正しい、と思うわよね」
    F吉「うん」
    B美「でもI穂は『ちょうど5年』って言った。
       『ちょうど』ってことは、(365日×5+1)×(24×60×60)秒ってことで、
     うるう秒とか考えると、あと1秒増えたりするんだけど、
       でも言いたいのは、おそらく2人がつきあい始めてから
       『正確に5年』ってことは、たぶん決してないってことなの」
    D菜「はあ」
    B美「ところがここでも私は、I穂は間違っていると指摘できない。
       I穂はF吉とD菜が『《本格的に》付き合いはじめてから、ちょうど5年』って言ったんだもの。
     
       《本格的》の定義は知らないけれど、たぶんそんなの、せいぜいI穂の心にしかないんだけど、
       でもだからこそ、私はその言葉が間違いであるとは言い切れないのよ」
    D菜「うーん」

    B美「I穂が続いて言った
       『お2人のようなカップルに、私もなりたいなって思います。』っていうのも、
       普通に聞いたら、D菜とF吉の仲がうらやましい、ってことに聞こえるわよね」
    F吉「違うの?」
    B美「たぶんI穂が『私もなりたいな』って言ってたのは、
       誰か彼氏をつくってカップルになりたい、ってことであって、
       必ずしもD菜とF吉のような、ってことではないの。
       少なくとも、そういう風にも取れるのよ!!」

    そこまで言うとB美は、コーヒーを一口飲んだ。

  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part5 ----------

    B美は続けた。

    B美「次の『結婚式には、ぜひ、ご一緒できたらと思います。』って言葉も、
       よく考えてみれば、珍しい言い回しよね。
       普通なら、『結婚式には、ぜひ、呼んでいただければと思います。』とか言うところだもの。

       つまりI穂は、F吉とD菜に、私の結婚式に来なさいって命令してるの。

       『私、他にすごく重要な用事があったとしても、かならず結婚式に出席しますので。』
       っていうのも当然よね。そりゃ自分自身の結婚式には、
       ほかのすべての用事を投げ打ってでも出るはずだもの。

       だいたい、おかしいと思わなかった?
       なんで話にしか聞いたことがないF吉とD菜の結婚式に、
       はじめて会ったI穂が出席しなきゃいけないのよ!
       I穂はそこまでお人好しじゃないわ」

    F吉とD菜は黙って聞いていた。

    B美「次の『でも私、今、真剣にお付き合いしてる男の人がいないんです。』って言葉だけど、
       たぶんI穂は、もう付き合ってる彼氏いるわよ。あの娘、けっこうモテるもの」

    F吉はがっかりした顔をした。
    F吉「なんだ」

    B美はフッと笑った。
    B美「残念だったわねF吉。
       でもまあ、I穂とは、少なくともI穂が演じている女とは、付き合わないほうが賢明よ」
    F吉「どうして?」
    B美「I穂の『真剣にお付き合いしてる男の人がいない』って言葉は、
       『私にふさわしいレベルの男に出会えていないから、
        まだ真剣につきあってる彼氏はいないんです』って風にもとれるでしょ。

       『もし私が誰かと恋人同士になるなら、きっと尽くしちゃうタイプです。』っていうのも、
       尽くすのはI穂じゃないわ。I穂の哀れな彼氏となるべき男の属性について述べてるの。

       つまり『もし私が誰かを恋人に選ぶのなら、きっと私に尽くしちゃうタイプの男です。』
       っていう意味なのよ。

       『毎日、朝ごはんを、彼のことを想いながら作っちゃいます。』
       っていうのも、彼の朝ごはんをつくる、って意味じゃないわ。
       自分自身の朝ご飯をつくる、って意味よ。

       I穂は、どうせいつも自分で朝食をつくってるわけだから、
       そのときに一瞬チラとでも『彼氏』のことを思えばいいわけね。

       で、朝食をつくってるときに彼氏のことを想ったかどうかなんて、誰にも検証できないじゃない?
       だからこれも、決して嘘とは証明できないわけ」

    F吉とD菜は、半信半疑で聞いていた。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part6 ----------

    B美は淡々と続けた。

    B美「『夜は毎日、電話しちゃうかも。』っていう言葉にも、当然、別の解釈が成り立つの。

       I穂は電話好きだから、彼氏じゃなくても、
       毎晩、《誰かには》電話しているでしょうしね。

       『誰か、私にぴったりのボーイフレンドを紹介してくれればうれしいです。』
       とは、よく言ったものよね。
       誰がそんなワガママな女に、そんな都合の良い男を紹介するもんですか。

       D菜も、F吉をしっかりつかまえといたほうがいいわ。
       悪い女に、コロッとひっかかっちゃいそうだもん」

    D菜はコクコクうなずいた。B美は続けた。

    B美「で、I穂が言った
       『私、B美と似たところがあって、嘘は言わない性格なんですよ。』
       『だから私、B美と話してると楽しくって。』
       っていうのは、たぶんI穂にとって、掛け値なしの本音よ」

    D菜は明るい顔で言った。
    D菜「じゃあつまり、似たもの同士、楽しくやってるってことね」
       だってあの後、2人で映画館に行ったんでしょ?」

    B美は首を振った。
    B美「D菜がそう解釈したのは、I穂の、
       『今日は映画館に行く予定なんです。さ、B美、そろそろ行きましょう?』
       ってセリフからだと思うんだけど、それは違うの。

       あの日はショッピングに行っただけ。
       映画を観る約束なんてなかったし、実際、観ることもなかった。

       でもI穂は、ナイトショーのチケットが手に入ったとか言ってたから、
       たぶんその日の夜に、1人で映画を観たんでしょうよ。

       だから『今日は映画館に行く予定なんです』っていう最後のセリフも、嘘じゃなかったわけ。
       I穂にとっては、確かに真実だったんだから。

       まったく、ここまでやられると、逆に感心するくらいよ」
       毎度のことながら、私をからかって遊ぶクセは、昔から変わってないわね。
       他に楽しみないのかしら?」

    これには、さすがにD菜とF吉もびっくりした。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part7 ----------

    B美は続けた。
    B美「さっきD菜は、私とI穂を似たもの同士だって言ったわね。
       ここではっきりさせておきたいんだけど、
       私とI穂では『嘘』って言葉の考え方が違うの。

       たとえば私が、コンビニに行くつもりがなかったのに
       「私は今日中にコンビニに行きます」って宣言して、
       でも後で気が変わって、実際にその日のうちにコンビニに行ったとするでしょ?

       これは、私的には『嘘』なの。
       だって発言したときには、自分の意図とは違うことを、
       そうと知りつつ、あえて言ったんだもの。

       でもI穂的には嘘じゃないのね。端から見ると本当だったんだから。
       要はバレないかぎり嘘じゃない、って発想なのよ。
       I穂のそういう考え方が、どうしても私とは合わないの」

    F吉は尋ねた。
    F吉「そんなにI穂が嫌なら、どうしてB美は、なんだかんだ言ってI穂に付き合ってるの?」

    B美は答えた。
    B美「ひとつには、妙にI穂が私になついてるからね。
       私をからかってると面白いせいかしら。

       とにかく、なぜだかI穂は私にまとわりついて、いろんなところに引っ張り出すの。
       それは私にとって、それなりに刺激的だったりするのね。

       私はほとんど服に興味ないんだけど、
       まあまあ、まともなファッションをできてるのは、I穂のおかげと言えなくもないし」

    B美はため息をついた。
    B美「あと、本当のところ、たぶんI穂は悪い人じゃないのよ。

       さっき私、F吉を殴るマネをしたわよね。
       でもF吉もD菜も、私のことを本当に凶暴な人間だとは思ってないでしょ。

       それと同じで、I穂は私の前では、
       ワガママっ娘とも解釈できるように演じるけど、
       実際はたぶん、それなりに常識のある、フツーの人間なのよ」

    B美は憂鬱そうに言った。
    B美「さあ、私がI穂とつきあってる理由は、こんなところで勘弁してくれる?」
    そう言ってB美はコーヒーを飲み干し、紙コップをクシャッとつぶした。
  • id:lionfan
    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 Part8 ----------

    F吉はうなずいたが、D菜が突っ込んだ。

    D菜「『勘弁してくれる?』ってことは、まだ理由があるってことね?」
    B美は不承不承、うなずいた。
    B美「・・・そうよ」
    D菜「何があったの?」

    B美は長いこと、不機嫌そうに黙っていた。
    しかしD菜もF吉も、B美が話すのを興味深そうに待っていた。
    仕方なくB美は続けた。

    B美「・・・小学生のころ、私、I穂に言い負かされたことがあったの。
       そのときの約束で、今だにI穂の言いなりなのよ。
       あれは人生、最大級のミスだったわ!」

    F吉は興味しんしんで尋ねた。
    F吉「どんなことを言い負かされたの?」
    B美「・・・対偶って概念を知った時のことよ」
    D菜「対偶って?」
    B美「『PならばQである』、が成り立つとき、
       『QでないならPでない』もつねに成り立つ、
       っていう、それはそれは、すばらしい概念よ」
    F吉「ふうん。それで?」

    B美は目を伏せた。
    B美「なんせ私は小学生だったから、怖いもの知らずだったの。
       それにそのときは、対偶って概念のすばらしさに、すっかり舞い上がっちゃってたのね。
       だからこそI穂と、あんな無謀な賭けをしたんだわ」
    D菜「だからさ、どんな賭けをしたの?」

    B美は悔しそうに言った。
    B美「あまりの対偶って概念の面白さにね、
       私はI穂・・・当時はアイちゃんと呼んでいたわね・・・のところに、
       まっしぐらに駆けていって、対偶のことを教えたの。

       『アイちゃんアイちゃん! 対偶って知ってるー?
        PならばQである、が成り立つとき、
        QでないならPでない、も、つねに成り立つんだって!

        たとえば "アイちゃんはお腹が空くとご飯を食べる" が正しいなら、
        "アイちゃんがご飯を食べないなら、お腹がすいていなかった" も、つねに正しいの。
        これってすごいと思わないー!?』って」

    F吉は驚いたように言った。
    F吉「B美とI穂さんって、ずいぶん変わった小学生だったんだね」
    B美「私たちにとっては自然だったの。クラスでは二人して浮いてたけどさ。
       でもまあ、そんなことはどうでもいいわ。

       するとI穂はね、即座に
       『でも アイちゃんはお腹が空くとご飯を食べる の対偶って、それだけじゃないでしょ?』
       って言い返してきたわけよ。
       
       で、私はそのI穂の言葉を聞いたとき、
       初めて知ったばかりの偉大なる対偶をけなされたような気になって、
       冷静さを欠いちゃったのね。

       つい根拠もなく、
       『そんなことないわ、ある命題に、対偶は基本的に1つしかないのよ』
       なんて、恥知らずにも断言してしまった訳なのよ!

       ああ、人生やり直したい。まったく、私の頭、どうかしてたんだわ!」

    D菜は不思議そうに言った。
    D菜「え? それで正しいんじゃないの?」
    B美は首を振った。
    B美「ぜんぜん違うの。I穂が正しかったの。私は見事に間違ったのよ。

       とにかく、そう私が言った瞬間に、I穂は目をキラーンって輝かせて、
       『じゃあB美、もし私のほうが正しかったら、今後、私の言うことなんでも聞くのよ』って言ったの。

       で、私はうっかり、
       『ええいいわ、他の対偶があったら教えてちょうだい。
        でも言葉をすこし換えただけで、内容はまったく同じってのはダメよ』って釘を刺したの。

       そうしたらI穂は、自信たっぷりに『そんなズルはしないわ』って言ったの」

    F吉は尋ねた。
    F吉「僕にはわからない。I穂さんは何て言ったの?」

    B美は答えた。













































    B美「『お腹が空いてもご飯を食べないなら、それはアイちゃんじゃない』って。

       私はそれ以来、I穂の言いなりなの。

       ・・・これで話はおしまい。
       さあ、早く授業に行きましょう。そろそろ3限がはじまるわ」

    ---------- 理屈パズル「どこが?」解答編 終わり ----------
  • id:hokuraku
    な、ながいエピソードが…
    理屈パズルシリーズの新キャラ登場ですね。

    たしかに、問題文を読んでて全体的に違和感はあったんですよね。
    「今日は」は「こんにちは」だろうと無理やり解釈してたのですが、
    急に結婚式に行くと言い出したりF吉さんのことは~の部分も然り。
    もっと突き詰めるだけの追求心と忍耐力が必要ですね。

    私の回答だと100ポイントはもらいすぎですね(^^;
    次ののっかりで還元させていただきます。

    それにしても、このまま行くと本になりそうですねぇ。このパズル。
  • id:lionfan
    hokuraku様、コメントありがとうございます。
    うれしかったです。
    次のパズルは、いま在庫がないのですが、
    できましたら是非。
  • id:leibe-katz
    難しい…。わかりませんでした。
    今までにないパターンですね。
    ちょっと思考がついていけてません…。
  • id:lionfan
    leibe-katz様、コメントありがとうございます。
    今回のは理屈パズルとも言いづらいものでしたので・・・。
    ではでは、あさってから学会でハワイに行ってきます!!

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