もともと、本の発送のルートを表すことばだったようです。
荒木國臣著「デジタル情報ネットワーク戦略と産業構造の変容」という本のウェブ版:
http://www008.upp.so-net.ne.jp/arakuni/paper/book_it01.htm で、第1章第1節 3)に次の記述があります。【 】付けは本回答者による。
大正末期から昭和初期の雑誌黄金時代・円本ブーム・第1次文庫ブームは、出版産業の大量生産・大量販売システムに対応する取次の「如何に早く・安く・確実に送る」経営を要求した。こうして労働集約的工程である発送業務の大量の労働力雇用と営業所新増設によるスペース産業化が誘発され、【作業番線】の本格的な編成と、注文補充スリップ(売上げカード・坊主)の挿入による発注システム合理化が実現し、[出版社ー取次ー書店]という現代の日本型出版流通システムの原型が形成された
そして、これに対する注釈で、
東京堂は今まで販売係を方面別に雑誌を甲(東京駅発)と乙(上野駅発)として連番で分割発送をおこない、書籍は単純な連番で、郵便小包は丙による連番で合計36番の36名編成で発送業務に当たっていたが、昭和初期には雑誌50番・書籍15番へと増大し、一つの【番線】(担当1人)で50~100書店を担当し、発送予定表(輸・配送ダイヤ)の作成がおこなわれるようになった
すなわち、鉄道輸送の「番線」(経路)対応でついていたもののようです。
後にこれが「書店コード」の意味をもつようになってからは、実際の輸送ルートとは対応しなくなったようですが、コードとしての一貫性が優先されたものと思われます。
こちらのページによると、駅のプラットフォーム(○番線)に由来するようです。
http://www.yu-rankouro.com/keijiban/natutan/natutan05011.html
「番線」の由来は、取次が書店からの注文を仕分けする棚の配列を、プラットホームに例えたものだと言われています。
実際に取次さんを見学してみると、成る程、電車の番線とよく似ているかも。
的確な回答ありがとうございます。
http://blog.livedoor.jp/faxdm2/archives/2006-05.html
> 番線(ばんせん) とは、取次ぎと呼ばれる問屋が、書店を地域、ルートごとに区分し番号化したもの
はい。それは知ってます。
「店のランクが書いてある」というのは知らなかったです。
もともと、本の発送のルートを表すことばだったようです。
荒木國臣著「デジタル情報ネットワーク戦略と産業構造の変容」という本のウェブ版:
http://www008.upp.so-net.ne.jp/arakuni/paper/book_it01.htm で、第1章第1節 3)に次の記述があります。【 】付けは本回答者による。
大正末期から昭和初期の雑誌黄金時代・円本ブーム・第1次文庫ブームは、出版産業の大量生産・大量販売システムに対応する取次の「如何に早く・安く・確実に送る」経営を要求した。こうして労働集約的工程である発送業務の大量の労働力雇用と営業所新増設によるスペース産業化が誘発され、【作業番線】の本格的な編成と、注文補充スリップ(売上げカード・坊主)の挿入による発注システム合理化が実現し、[出版社ー取次ー書店]という現代の日本型出版流通システムの原型が形成された
そして、これに対する注釈で、
東京堂は今まで販売係を方面別に雑誌を甲(東京駅発)と乙(上野駅発)として連番で分割発送をおこない、書籍は単純な連番で、郵便小包は丙による連番で合計36番の36名編成で発送業務に当たっていたが、昭和初期には雑誌50番・書籍15番へと増大し、一つの【番線】(担当1人)で50~100書店を担当し、発送予定表(輸・配送ダイヤ)の作成がおこなわれるようになった
すなわち、鉄道輸送の「番線」(経路)対応でついていたもののようです。
後にこれが「書店コード」の意味をもつようになってからは、実際の輸送ルートとは対応しなくなったようですが、コードとしての一貫性が優先されたものと思われます。
大変参考になりました。
ありがとうございます。
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