全く同一の物質という仮定で質問されているということですね。
結晶多形という考え方が、最も説明に適していると思います。
これは、同一物質でも結晶の形が違うことにより、溶解性,バイオアベイラビリティー,安定性、などが異なるというもので、医薬品業界では、今丁度ホットな研究課題です。
簡単な構造のグリシンでも結晶形は3種類あります。
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E7%B5%90%E6%99%B6%E5...
結晶多形に関しては、ホットなところなので、ネットでもいろいろと情報が見つかると思いますので、ご自分でもいろいろと見てみてください。(溶解についても、検索語で追加したほうがよいかもしれません。参考書や参考論文等もすぐに見つかります。)
参考になりますでしょうか。
まずこれは宿題じゃないでしょうね?
化学式が同一といっても、化学式にもたくさんありますよね。
組成式、分子式、化学構造式、などなど(もうだいぶ忘れた)。
で、要因としては、キラリティ(化学構造式)が
異なることが一番考えられますが、
組成式が同じでもポリマリゼーションしている場合(化学構造式まで書いてあれば区別可能のはず)や、
結晶水の有無(組成式で区別可能)なども考えられます。
または全く同じ化合物でも
溶解条件が異なるということはないですか?
温度や、溶剤の組成(不純物の有無)が違うとか。
わたくしの考えられる要因をすべて列挙いたしましたが
足りなければすみません。
ダミー↓
http://www.jim-net.net/notice/07vt_wd/07vt0sw03.html
ごめんなさい。タッチの差で補足のアップが間に合いませんでした。環境や、溶剤の種類は全く同条件という前提でお願い致します。
環境や溶剤の種類は全く同条件としても、ほとんど前の方が列挙していらっしゃるとおりです。
同じ分子数でも結合が違う、異性体の存在が大きいと考えられます。
1つの例をあげれば、身近なところで言うと、でんぷんの中でもアミロースは熱水に溶けますが、これと同じ分子数で結合の違うアミロペクチン(もち米に特に多い)は熱水に溶けません。
化学式は同じです→http://www.osaka-c.ed.jp/kak/rika1/subj-db/db-37.htm
異性体の種類にもいろいろありますが、詳細は
http://www.kiriya-chem.co.jp/q&a/q55.htmlをご参照ください。
ご回答ありがとうございます。異性体の説明は、とてもよくまとまっていてわかりやすかったのですが、私の補足説明が目に留まらなかったようで、・・・お手を煩わせることなり、申し訳ありませんでした。
質問が広すぎで、なかなか難しい問題です。これを詳細に書くと、解答があまりに膨大になるので、いくつかに場合分けして簡単に説明します。
化学式というのは、組成式と構造式に分けられます。
組成式が同一を意味する場合は、グルコースとガラクトースのように、物質が異なるということが主原因と考えられます。
構造式も書き方がいろいろとあります。
立体異性体を区別できる構造式、区別できない構造式。
立体異性体を区別できない構造式であれば、物質が異なるということが主原因です。
光学異性体を区別できる構造式できない構造式。
光学異性体でも、ジアステレオマーの場合は、性質が異なりますので、それが主原因です。
一般に、鏡像体の場合は、溶解度などは同じとされるが、その場合でも、物質が酸性で、溶媒が光学活性な塩基の場合は、溶解度が異なることが知られている。
さらに、立体配置まで全て決められる構造式の場合は、物質が全く同一となる。
この場合は、結晶構造の違いにより、溶解度などに差が出来ることが知られている。
考えられる範囲で、いろいろと書きましたが、どれかが質問の回答に当てはまっていたでしょうか。
どの場合でも無いということであれば、もう少し具体的に質問していただければ、また、回答できる可能性もあります。
いろいろと書いているうちに、コメントで情報が一杯入ってきていました。
コメントを良く見て、もう一度書くかもしれません。
文献もつけていませんでしたが、一応これで一回送らせてください。
ご回答ありがとうございます。次回のお答えを心待ちに致しております。
全く同一の物質という仮定で質問されているということですね。
結晶多形という考え方が、最も説明に適していると思います。
これは、同一物質でも結晶の形が違うことにより、溶解性,バイオアベイラビリティー,安定性、などが異なるというもので、医薬品業界では、今丁度ホットな研究課題です。
簡単な構造のグリシンでも結晶形は3種類あります。
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E7%B5%90%E6%99%B6%E5...
結晶多形に関しては、ホットなところなので、ネットでもいろいろと情報が見つかると思いますので、ご自分でもいろいろと見てみてください。(溶解についても、検索語で追加したほうがよいかもしれません。参考書や参考論文等もすぐに見つかります。)
参考になりますでしょうか。
本当ですね。私が知りたかったことズバリです。でも、結晶多形になりうるものとそうでないものの見極めがパッとできないのですが、それは当然で、発見するかしないかということなのでしょうか?
基本的には、いろいろなフォームを取れる物質に見られやすいという感じですが、良くわかっていません。
結晶多形と構造相関に関しては、現在精力的に研究がなされているところです。
いろいろと、報告もあるようですが、
http://occ.chemistry.or.jp/sympo2006/pdf/O14.pdf
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC070122.php(セミナー内での発表)
実際に、医薬品では、結晶化条件をいろいろと検討して、結晶多形が見られるかどうかを調べて、結晶多形の有無を結論付けています。
ふーむ、大体わかりました。情報のご提供、ありがとうございました。
本当ですね。私が知りたかったことズバリです。でも、結晶多形になりうるものとそうでないものの見極めがパッとできないのですが、それは当然で、発見するかしないかということなのでしょうか?