忙しくてメールのチェックが疎かになってしまった私にも落ち度はあると思いますが、出版元企業が書いたこのメールの内容はいかがなものでしょうか。
<引用開始>
大変申し訳ありませんが、2007年2月10日までに、「はてな」様宛に連絡をいただけるとありがたく存じます。なお、2/10までにご返信なき場合は、ご了承いただいたものとさせていただきます。
<引用終了>
本人の同意が確認できない場合は、掲載しないのが通常だと思いますし、
そのような条件で書籍化を承諾したはてな側の対応もよく分かりません。
みささんはどのようにお考えでしょうか。
ご意見をお待ちしております。
どのような了承の取り方だったのかもう少し詳しく知りたいです。
えと、次のうちどれだったでしょうか?
1.返事がなければ了承したと見なす。
2.返事がなければ了承しないと見なす。
3.ただ単に返事をお待ちしておりますと書いてあった。
4.了承前提で話が進行していた。
5.その他。
お手数ですがよろしくお願いします。
ただ単に、出版社はこういう会社で、これこれこういう企画があり、わたしのブログのこのエントリ(URL)を掲載させていただけませんでしょうか。っていうようなことが書かれていました。
ただ、発売までは内密に、と。
で、まあ、知っている出版社でしたし、ブログから本にすることにも興味が湧いたので、出来る範囲でいろいろ情報提供させて頂いたわけです。
断ったらどうするとかそういうようなことは、特に書かれてありませんでしたね。そういえば、あのとき断ったりメールをスルーしたらどうなっていたのかは分かりません。
ただ、ちょっとした問い合わせをした時に、掲載時にはいろいろと了承を取るようにしている、とのことでしたので、スルーしていたら多分掲載しなかったのかもしれませんね。
第8条(当社の財産権)
1.当社は本サービスに含まれる情報、サービス及びソフトウェアに関する財産権を保有しています。
利用規約を許諾した上での「はてな」の利用なので、第8条の1の規定の「本サービスに含まれる情報」が人力検索の質問・回答にあたるんじゃないでしょうか?
ネット上の書き込みに関する裁判を見つけました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20020416/1/
ネット掲示板書き込みにも著作権! 東京地裁が初判断
この裁判では、ネットの書き込みを勝手に書籍にしたケースで出版社が敗訴しています。
今回の出版化も、ユーザーに無断で出版すると損害賠償が発生するので、わざわざ「返事がなければ許諾とみなす」とメールしてきたのではないでしょうか?
これが、本当の許諾に当たるかは疑問です。 出版した本を贈呈するという事は、ユーザーの登録した住所氏名を利用するという事なので、郵便で許諾を得る方法もあるはずです。
ネットという特性の為メールで済ますのでしょうか?
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/2D953CB37C3168D049256BF800201...
東京地裁 平成13年(ワ)第22066号著作権侵害差止等請求事件 判決全文
おそらくは、ユーザ登録を行った時点で、
「全ての利用規約を許諾」したことになっているのでしょう。
原則論からすれば「返事がなければ許諾とみなす」でも良いのかもしれないですが、
相手は有料サービスを利用しているユーザ、広告料を落としてくれるユーザ、
つまり「お客さん」な訳です。
その「お客さん」に対して「返事がなければ許諾とみなす」、
という対応はとってもイメージ悪い気がするのです。
どちらかというと法律とか規約というより信義の問題ですね。
とりあえずユーザとしては、
はてなはサービスがいいし、スタッフもちゃんと対応してくれていい人たちだなという、
「信用」で利用しているわけで、そういう「信用」っていうのは、
ただ単純に「利用規約」の原則通りに業務を行う事だけでは醸成できないと思うのです。
対応が悪いと「お客さん」がいなくなってしまい、
結局ははてなにとってもマイナスだと思うんですがねぇ。。。
はい。すごく基本的なことですよ。
それはたとえば、はてなに書き込んだ文章が勝手に他者に複製されたような場合に、ユーザーに代わって抗議する権利とか、そういった部分における権利ですね。ユーザー書き込み部分に持つはてなの権利とは。おそらく裁判になれば、そういう判断になってくると思います。
利用規約第8条の規定は、はてなに書き込みをしたら100%の著作権譲渡が行われるということを意味するものではありません。
気になって、はてなの規約を見てきましたが。
http://www.hatena.ne.jp/rule/rule#kiyaku08
人力検索の場合は特に記載がないのです。ダイアリー、グループ、フォトライフに付いては著作権規定があるんですが。
ちなみに、某書籍にわたしのブログの一部を掲載して頂いたことがあったのですが、その時の打診メールには、このような記載はありませんでした。
一応、本の発売までは企画を内密にして下さい、ということくらいで。