【謎解き】これ何が入ってるの?


放課後の教室で、D菜がB美に話しかけた。

D菜「この前のNホラー、出題ミスはあったけど、
   Sさん、楽しんでたみたい。意欲は買うって」

B美は憂鬱そうにうなずいた。
B美「次から気をつけるわ」

D菜はにっこりした。
D菜「でね、また新しいジャンルで書いてくれって」

B美はげんなりした。
B美「そうそう新しいアイデアなんて浮かばないわよ。
   とっくに誰かがやったであろうアイデアでもいい?」
D菜「お願い」

B美は30分ほどかけて小説を書いた。その小説は

 「これ何が入ってるの?」と僕は尋ねた。

という一文で締めくくられていた。
(※注 小説本体は下のコメント欄)

D菜はB美の小説を読み終えると尋ねた。

D菜「この小説、ずいぶん奇妙なところで終わってるわね。
   で、そのプレゼントは何だったの?」
B美「それを当てなさい、っていうのがこの小説なのよ」
D菜「ヒントは?」
B美「私はこのジャンルを、個人的に『ミューザック小説』って呼んでるわ」

(締切: 5月10日の23:00以降)

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:
  • 終了:2007/05/10 23:30:29
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:smello No.14

回答回数34ベストアンサー獲得回数6

ポイント300pt

意識を集中させて読むと、たとえば

『あ、この話、昔話の『浦島太郎』だ!』とか気づくわけですね。


ならば、お土産が指し示すものは「玉手箱」なのはお約束。

では、玉手箱にいったいナニが入っていたのか?

現代風にアレンジした話の流れで、普通に老化の呪いが入っているわけはない。


そこで調べたところ、玉手箱とは元は「化粧箱」の意味だとか。

「あなた、素材はいいんだから、

 もう少しおしゃれすれば、すっごくモテるわよー」

との本文中の母親のセリフと合わせて、回答は【化粧品】と考えます。


「貰った化粧品を使って大人びる→年を取ったように見える」

といった流れで、原点とのリンクもばっちりでしょう。

id:lionfan

smello様、ありがとうーーーーー!!

いやー! ひやひやしました。完全な正解が一人もいなかったので。

最後の最後で、みごと正解。文句なしです。

yo-kun様の答えと甲乙つけがたいですが、smello様の説明のうまさと思考の無駄のなさに敬意を表し、

いるかはsmello様に差し上げたいと思います。おめでとうございます!!

2007/05/10 23:27:04

その他の回答13件)

id:SALINGER No.1

回答回数3454ベストアンサー獲得回数969

ポイント50pt

浦島太郎を現代風にアレンジした話でしょうか。

鯛やヒラメがヒントだと思いました。

プレゼントを空けると歳をとってしまうでは、そのままかな。

id:lionfan

SALINGER様、ありがとうございます。

「浦島太郎」でオッケーです。

ただ「年をとる」は、おっしゃるとおり、ひねりがないですし、

超常現象に頼った説明になってしまいます。

2007/05/10 23:02:30
id:castiron No.2

回答回数418ベストアンサー獲得回数30

ポイント50pt

普通に考えると一人暮らしの「僕」のためにタッパーに入れた料理と

駅からZ子さん宅までの地図が入っていると思うけど

ヒントが分かりませんw

「ミューザック」というのは造語なのかMUZACなのかわからない・・・

う~んもやっとな答えです。

id:lionfan

ミューザックのつづりは「MUZAK」だと思います。

ミューザックとは、よくスーパーなどにかかってる、激しく編曲されたBGMのことです。

2007/05/10 23:04:26
id:gomm No.3

回答回数5ベストアンサー獲得回数0

ポイント50pt

浦島太郎ですね。

Z子は運動神経の鈍い亀。

いじめられてたZ子を助けると実家(竜宮城)へと案内される。

そこで鯛やヒラメの料理(舞踊り)を堪能すると。

帰りにお土産の入った包み(玉手箱)を渡される。

id:lionfan

gomm様、ありがとうございます。

現代版・玉手箱の中身まで推測してほしかった・・・。

2007/05/10 23:05:20
id:yo-kun No.4

回答回数220ベストアンサー獲得回数30

ポイント300pt

久々に回答させていただきますね。

この話、『浦島太郎』を現代版にアレンジした小説ですね。

ということは最後にもらったものは、『玉手箱』と思われます。

しかしせっかくですから『玉手箱』をこの小説に対応させると何になるのか考えてみました。


・ハッピーエンド版

そもそも『玉手箱』とはなんなのか、知らなかったので調べてみると

美しく飾られた手箱

綺麗な小箱

篋(くしげ:もともとは化粧道具を入れるためのもの)

だということがわかりました。

B美の小説をもう一度見てみると

テニス部に入り、それなりにオシャレもしたけど、
入学から数か月たっても、いまいち生真面目な感じが消えていなかった。
それが僕のコンプレックスだった。

とあります。

「あなた、素材はいいんだから、
 もう少しおしゃれすれば、すっごくモテるわよー」

とも言われています。

つまり、プレゼントはオシャレをするためのアイテムと捉えることができるのではないでしょうか?

洋服とかですかね。



・バッドエンド版

実はこっちのバッドエンドのほうが本命です(笑)

というのも、『浦島太郎』は御伽噺にしては珍しく、ハッピーエンドで終わらないからです。

”恩を仇で返された”と言っても過言ではないでしょう。

浦島太郎は『玉手箱』を開けて真っ白のおじいさんになってしまったのですから。

そう、”開けて真っ白になった”のです。

さて、B美の小説を見てみましょう。

「こっち」と言って、ずんずん繁華街を進んでいく。
そのうちに繁華街のはずれまで来てしまった。

あれ、この先に店なんてあったかなあ、なんて思ってると、
彼女はますます細い道に入っていく。

路地をいくつも、くねくね曲り、
「ここどこ? 僕、迷わず帰れるかなあ」なんて思いはじめたころ、
彼女は大きな家の前に立ち、チャイムを鳴らした。

繁華街です。

さらに奥の細い路地です。

普通、こんな場所怖いですよね。

そんなトコでもし”お店”にでも入ったら…


そう、Z子さんのお母さんからもらった”プレゼント”。

開けてみると法外な料金の請求書でした。

”僕”はショックと恐怖で頭の中が真っ白になりましたとさ。


そういえば繁華街の近くに大きな家を建てれるなんて…

怪しいほどお金持ちですよね。Z子さんの家。

id:lionfan

yo-kun様、ありがとうございます。

で、「ハッピーエンド版」のほうでほぼ正解です。

まだ後の方の回答を読んでいないのですが、

今のところいちばんの正解に近いのはyo-kun様です。

2007/05/10 23:07:15
id:sayonarasankaku No.5

回答回数940ベストアンサー獲得回数67

ポイント70pt

lionfanさま、お久しぶりです。

ゴールデンウィーク楽しく過ごされましたでしょうか。



さて、このお話の下地は「浦島太郎」ですね。


ぐずでのろまな亀と馬鹿にされていたz子さんを助けてあげると

お礼に招待される。


z子さんのお母さん、が乙姫様。

zと乙、かけてますね♪


鯛やひらめの舞い踊り、ではなくご馳走を食べて

また、送ってもらう。


けれど玉手箱の中は何がはいってるんだろう??

開けて年をとるんじゃなくて・・・

開けたら、良い具合に都会に染まってお洒落になってるんじゃないだろうか・・・

でも、昔話でも若さを失ったように、純朴さは無くしてしまったかもしれませんね。

id:lionfan

sayonarasankaku様、ありがとうございます。

GWの4日は、1日は友達と遊び、1日は研究仲間と会議、1日は仕事、1日は家事、という感じでした。

さて「浦島太郎」で、もちろんOKです。

で、今回はハッピーエンドにしたつもりです。

2007/05/10 23:09:37
id:kuro-yo No.6

回答回数171ベストアンサー獲得回数29

ポイント50pt

『浦島太郎』ですね。

プレゼントは『玉手箱』。

id:lionfan

kuro-yo様、ありがとうございます。

「浦島太郎」はOKですが、「玉手箱」の中に何が入っているか、まで答えていただきたかった・・・。

2007/05/10 23:10:21
id:trial-uz No.7

回答回数4ベストアンサー獲得回数0

ポイント80pt

はじめまして。

この問題に参加したくてアカウント取りました。

謎解きを色々考えるのは楽しいですね。

僕が最初に問題を読んだ時、前の問題からのつながりのようなのでホラーだと思い込んでしまったのですが、今回のはホラーだとは限定していないんですね。

浦島太郎がモチーフと言う事はすぐに分かったのですが(Z子は乙姫の子って暗示でしょうかw)だからといってプレゼントが玉手箱では安直過ぎると思ったので色々考えてみました。


いくつかしっくり来ない所があるんですが、一番引っかかるのは「Z子がどこに電話したのか」です。

>Z子さんは母親に今日の出来事を話し、

>「だからお礼に夕食を、って思ったの」と説明した。

>Z子さんの母親は、そういうことなら、

>おいしい夕食をご馳走してあげなきゃね、って微笑んで、

と、書かれているので事前に連絡したにしては母親の言動が矛盾してるように思われ、自分の家に掛けていたと言うのは主人公の思い込みでは?と。

…あるいは、友達を連れて帰る事だけを伝えたとすれば、

>どこかに電話したあとで

の、一文の必要性が無くなってしまうので、電話を掛ける事自体がプレゼントの中身に繋がるのでは?と、推測するのですが…。

それから、Z子と母親の対比も必要以上に触れられているようで気になります。(父親が登場していない事も…)単に母親が乙姫だと言う事を暗示するためなのか他に意味があるのか…。

そうやって考え出すと全て怪しく見えてしまうのですが、重要なのはこの小説のヒロインはZ子ではなく母親だって事でしょうか。

ところで、玉手箱について調べたところ、「浮気しないで」というメッセージが隠されているとする説があるらしいので、現代で当てはまる物を考えたのですが…

上記の疑問を晴らしてくれるような回答が思い浮かびません。

締め切りが迫っているようでしたので考えがまとまらないまま書き込んでしまいました。

長文の上、的外れな事ばかり書いているかもしれません。

お目汚し失礼しました。

id:lionfan

trial-uz様、ありがとうございました。

>>事前に連絡したにしては母親の言動が矛盾してるように思われ

うう、鋭い。こちらもちょっと苦しいかなと思ったのですが、

こちらの想定では、最初の電話は

「お母さん、今日、一人、うちに夕食につれてくるけどいい?」程度の連絡をして、

で、実際に帰宅してから詳しく報告をした、といったものでした。

あと玉手箱に「浮気しないで」というメッセージ

がある、というのは、おそらく一般の人は知らない話なので、

それを正解として示すのは、個人的には非常にやりづらいです。非難されてもしかたないと思います。ですので、そうではないです。

ううむ、だんだん自分の答えに自信がなくなってきた・・・。

2007/05/10 23:15:25
id:EMYL No.8

回答回数85ベストアンサー獲得回数11

ポイント170pt

僕が部室にやってきたとき、Z子さんは、先輩たちに

「あんたって、ほんとにドジでのろまな亀」

「もう、あだ名はカメで決まりだね」なんていじめられていた。

そのZ子さんを救ったのが僕、太郎。

Z子さんは、僕を路地の奥の、まさに海底にあるような家に連れて行った。

純和風建築の屋根の瓦が輝いてお城みたいだ。

玄関には龍の飾り物があるし。

「だから、ふざけて竜宮城なんて呼ぶ人もいるの」


Z子さんのお母さんの名前はZ子さんと頭文字が同じZ美。

若い頃は、Z姫なんて呼ばれてたんじゃないだろうか、すごい美人だ。

しかも、お料理の腕もプロ並み。

鯛のカルパッチョにヒラメのムニエルが舌の上で踊るよう。

まさに、鯛や平目の舞い踊りだ。


帰りもZ子さんに送ってもらった。

お母さんからのプレゼントの包みをもらって、

「これ何が入ってるの?」と僕は尋ねた。

「それは私も知らないの。

でも、母からは、絶対開けちゃダメって伝えるように言われているの。

だから、開けないで」

Z子さんはそういうと、家の方に向かって帰って行った。


プレゼントなのに開けちゃダメってどういうことなんだろう。

僕はZ子さんのお母さんにとっても気に入られていたような気がする。

だから、きっと素敵なものが入っているに違いない、中身が気になって仕方がない。


電車を待っているうちに酔いが覚めてきた僕は、ある既視感にとらわれていた。

どこかで見たような、あるいは聞いたことがあるようなあるストーリー。

あれだ。


竜宮城に住む乙姫様から太郎がもらった玉手箱、開いてみれば一条の煙が立ち上り、太郎は老人の姿に。

あたりもすっかり見たことのない風景に。

Z美、Z姫、乙姫・・・そ、そんな。

そんなおとぎ話みたいなバカなことが21世紀の現代にあるわけがないじゃないか。

よーし、そんなの単なる偶然の符合に過ぎないと言うことを証明してやる。

包みを開けるぞ。




そして、包みからは一条の煙が・・・。

id:lionfan

EMYL様、ありがとうございます。

「浦島太郎」はOKです。

また小説風の回答、読んでいて楽しかったです。

で、今回はハッピーエンドにいたしました。

ですので「煙」ではないです。

2007/05/10 23:17:07
id:rikuzai No.9

回答回数1366ベストアンサー獲得回数141

ポイント200pt

想像されるお話の続き。


----

「この後困ったことがあったら開けてねって」

「…困ったこと?今あけちゃダメなの?」

「うん。じゃあ今日は本当にありがとう」

「うん、じゃあまたね」


するとZ子は少し寂しそうな顔をして踝を返すと、また繁華街の雑踏の中に消えていった。

僕は家に帰ろうとA駅に入ったが、定期を通そうとしてあることに気がついた。


改札にゲートがないのだ。


けれどどんどん人は駅の中に入っていく。

どうなっているんだと思いつつも、同じように進もうとしたら激しくブザーが鳴り出したので、僕はその場から逃げ出した。


…ここ、A駅じゃない!


慌てて辺りを見回すと、行き交う人の服装や、言葉に違和感がある。

見上げると、空にはスクリーンが「浮かんで」いて、そこには21××年とある。

…そんなばかな!100年違うじゃないか?!


僕は途方にくれて立ち尽くすと、Z子がくれた包みを思い出した。

「困ったこと」とはこのことだったのか…。


僕はおそるおそる包みを開けた。

中からうっすらと白い煙が立ち、煙が消えた後には何もなかった。

これは…と戸惑う僕の身体から、突然全身の力が萎えた。

ガクガクと膝が折れ、背中が曲がる。

手は見る見る干からびて皺が寄せられていく。


ようやく僕は気づいた。

そうだ、これは子どもの頃聞いた「浦島太郎」の話とそっくりじゃないか!


僕が浦島太郎、Z子が亀、お母さんが乙姫様…。


先輩たちからいじめられていたZ子、それを助けた僕…

Z子はお礼に夕食と僕を「竜宮城」ならぬ自宅に連れて行き、

そこにはすごい美人のお母さん…

鯛のカルパッチョ・ヒラメのムニエル・高そうなワイン

気がつかないくらい長居してから僕は帰るといい、

僕をA駅までZ子は送ってくれた…。



…ならば。

僕がもらった「プレゼント」は…。

「玉手箱」だったのだ。



僕は視界が霞んでいくのを感じながら、

既に手遅れとなった箱を、ゆっくりと、閉じた。

id:lionfan

rikuzai様、ありがとうございます。

ですよねえ、素直に読めば、そうなりますよねぇ?

今回はハッピーエンドにしたつもりですが、

仮にバッドエンド編+超常現象を認めるのでしたら、

rikuzai様の回答以上のものはないと思います。

文体まで真似ていただき、ありがとうございます。

2007/05/10 23:19:13
id:alpinix No.10

回答回数617ベストアンサー獲得回数98

ポイント80pt

玉手箱、ですか?

あの煙のでてくるやつ。

こういう編曲がされているのであれば、この後に続くのは・・・・

 

①大学4年の卒業式になっていた(楽しい大学生活が終わっていた)

②いつの間にかバブルは終わり就職氷河期になっていた。

③大学全入時代に突入していた。

④松岡修三と伊達公子が引退してテニスの国内での人気絶頂期は終わっていた。

 

出てくる煙を被るとその時代(時)にマッチした「僕」になる。

といった結末でどうでしょう。




正直、今回は追加ヒントは不要だった(一気に問題が簡単になってしまった)気がします。

id:lionfan

alpinix様、ありがとうございます。

追加ヒントの件は、迷ったのですが・・・まあ、出してしまいました。

今後、他の人からミューザック問題を募集するつもりなので、

みなさんにはもっと難しい問題を作ってもらいましょう。

2007/05/10 23:20:55
id:NAPORIN No.11

回答回数4886ベストアンサー獲得回数909

ポイント60pt

むかし~むかし~浦島は~

助けたカメに~連れられて~(ドジで間抜けなカメなんです!)

竜宮城へいってみれば~

絵~にもかけない美しさ~

鯛やひらめの舞い踊り~


開けちゃだめ!

煙が入ってる!ということでタバコ?

開けたらもとにもどっちゃうということで楽しかった時間?

カメの置物?

id:lionfan

NAPORIN様、ありがとうございます。

歌で答えていただけるとは、いつもながら個性的な方だ!!

で、こちらの想定している正解はちょっとだけ違いました。

2007/05/10 23:22:06
id:kbun No.12

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント50pt

プレゼント:玉手箱

理由:本文は「浦島太郎」をなぞっていると思われるため。

僕=浦島太郎

Z子=亀

Z子の母=乙姫

となると、最後のプレゼントは玉手箱ではないかと。

id:lionfan

kbun様、ありがとうございました。

浦島太郎はOKです。

玉手箱の中に何が入っているのか、が問題なのでした。

2007/05/10 23:23:07
id:bakuto No.13

回答回数291ベストアンサー獲得回数16

ポイント50pt

謎は全て解けた! プレゼントの正体は、玉手箱だぁ~!!

と私は思うのですが、的外れでしょうか?

外れてる? 失礼しました。

id:lionfan

bakuto様、「浦島太郎」まではOKです。

プレゼントの玉手箱に何が入っているか、まで

考えていただきたかった・・・・。

2007/05/10 23:24:11
id:smello No.14

回答回数34ベストアンサー獲得回数6ここでベストアンサー

ポイント300pt

意識を集中させて読むと、たとえば

『あ、この話、昔話の『浦島太郎』だ!』とか気づくわけですね。


ならば、お土産が指し示すものは「玉手箱」なのはお約束。

では、玉手箱にいったいナニが入っていたのか?

現代風にアレンジした話の流れで、普通に老化の呪いが入っているわけはない。


そこで調べたところ、玉手箱とは元は「化粧箱」の意味だとか。

「あなた、素材はいいんだから、

 もう少しおしゃれすれば、すっごくモテるわよー」

との本文中の母親のセリフと合わせて、回答は【化粧品】と考えます。


「貰った化粧品を使って大人びる→年を取ったように見える」

といった流れで、原点とのリンクもばっちりでしょう。

id:lionfan

smello様、ありがとうーーーーー!!

いやー! ひやひやしました。完全な正解が一人もいなかったので。

最後の最後で、みごと正解。文句なしです。

yo-kun様の答えと甲乙つけがたいですが、smello様の説明のうまさと思考の無駄のなさに敬意を表し、

いるかはsmello様に差し上げたいと思います。おめでとうございます!!

2007/05/10 23:27:04
  • id:lionfan
    --------------------------B美のミューザック小説--------------------------

    僕は高校時代、生真面目な青年だった。
    だから東京の大学に合格して上京したとき、
    これを機に大学デビューしようって思った。

    テニス部に入り、それなりにオシャレもしたけど、
    入学から数か月たっても、いまいち生真面目な感じが消えていなかった。
    それが僕のコンプレックスだった。

    そんな冴えない僕だったが、似た人を見つけた。同じサークルのZ子さんだ。

    彼女は分厚いメガネをかけた娘で、すこし運動神経がにぶくて、
    でも、いつもまじめで一生懸命で、僕はひそかに声援を送っていた。

    ある日、部室に行くと、Z子さんが先輩たちに責められていた。
    「仕事が遅いしテニスも下手」みたいなことをネチネチ言うもんだから、
    思わず僕は「あんまりZ子さんをいじめないでくださいよ」みたいなことを
    先輩たちに対して言ってしまった。

    そのことをZ子さんは、妙に感謝してくれたようだった。
    先輩たちが帰った後で、彼女は「お礼に夕食を」って言い出した。

    もちろん僕は辞退したけれど、Z子さんもなかなか引き下がらず、
    結局、彼女に夕食をごちそうしてもらうことになった。

    Z子さんはどこかに電話したあとで、
    「こっち」と言って、ずんずん繁華街を進んでいく。
    そのうちに繁華街のはずれまで来てしまった。

    あれ、この先に店なんてあったかなあ、なんて思ってると、
    彼女はますます細い道に入っていく。

    路地をいくつも、くねくね曲り、
    「ここどこ? 僕、迷わず帰れるかなあ」なんて思いはじめたころ、
    彼女は大きな家の前に立ち、チャイムを鳴らした。

    家から出てきたのはZ子さんのお母さんで、すっごい美人だった。

    Z子さんと顔立ちが似てたから、
    Z子さんもメガネをコンタクトにして、もう少し大人になれば、
    きっと美人になるんだろうなあ、なんて僕は思った。

    Z子さんは母親に今日の出来事を話し、
    「だからお礼に夕食を、って思ったの」と説明した。

    あの電話はレストランへの予約じゃなくて、自宅にかけてのたか!
    普通、こういう場合、レストランでおごるだろう、と、少しあきれたけど、
    たぶんZさんは、めったに外食をしない人なんだろう。

    そういう育ちの良さと常識のなさの混在が、
    いかにもZ子さんらしくて微笑ましい、と僕は思った。

    Z子さんの母親は、そういうことなら、
    おいしい夕食をご馳走してあげなきゃね、って微笑んで、
    いろいろ出してくれた。

    料理はめっちゃおいしかった。
    鯛のカルパッチョとか、ヒラメのムニエルとか、高そうなワインとか
    どれもめっちゃくちゃおいしかった。

    母親はZ子さんとは違っておしゃべりで、人を乗せるのがうまかった。

    「あなた、素材はいいんだから、
     もう少しおしゃれすれば、すっごくモテるわよー」とか、
    「うちのZ子のこと、よろしくお願いしますー」とか言われて、
    ほろ酔いの良い気分に浸っちゃってたらしい。
    ついつい結構な時間まで、Z子さんの家にお邪魔してしまった。

    「もう帰ります」って言うと、僕をA駅まで送るようにと、
    お母さんがZ子さんに命令した。

    「いや、いいです」って言ったけど、
    「A駅までの道、わからないでしょ?」って言われると、うなずくしかなかった。

    そんなわけで、Z子と僕はA駅までの道を歩いた。
    くねくね道を歩くと、ようやく繁華街に出て、A駅の前についた。

    お礼を言うと、Z子は顔を赤らめて、ボソボソと
    「今日はありがとう。本当にうれしかった・・・」
    とささやいた。

    帰ろうとすると、Z子さんが
    「あの、お母さんからプレゼントだって」
    と言って、僕に包みをくれた。

    「これ何が入ってるの?」と僕は尋ねた。

    --------------------------------------------------------------------------
  • id:lionfan
    --------------------------追加のヒント--------------------------
    D菜は尋ねた。
    D菜「ミューザックって何?」
    B美は答えた。
    B美「よくスーパーなんかにかかってるBGMのことよ。
       いわば、聞き流すための音楽ね。

       歌もついてないし、すごく編曲されてるから、
       ぼんやり聞いてると何の曲かわからないんだけど、

       意識を集中させて聞くと、
       たとえば『あ、この曲、スピッツの『渚』だ!』とか気づくわけ」
  • id:lionfan
    --------------- 【謎解き】「これ何が入ってるの?」解答編 Part1 ---------------

    D菜は質問した。
    D菜「この話の元ネタ、私が知ってる話なの?」
    B美はうなずいた。
    B美「知っていると思うわ」

    D菜は考え込んだ。
    D菜「いじめられてる女の子を助けたら、自宅に招かれて、
       母親がお礼にごちそうしてくれて、プレゼントもくれる、って話?
       そんな話、あったかしら?」

    B美は言った。
    B美「D菜はミューザック問題を解いたことがないと思うの。
       だからアドバイスさせてもらうわ。

       まずミューザック問題は、みんなが知っている物語がベースなの。
       だから童話、昔話、神話、童謡、子供向け物語が頻出の分野なのね。
       今回は日本の昔話を元ネタにしているわ」

    D菜はうなずいた。

    B美「次に重要なのが抽象化。

       ある人を助けたらお礼に招かれて、いろいろごちそうになって、
       最後にプレゼントをくれる、っていうように、

       示された物話をうまく抽象化すると、
       それはたぶん、元ネタの話のあらすじにもなるの」

    D菜は質問した。
      「でも抽象化を進めたら、何だってアリになるでしょ。
       たとえばこの話、『人を助けたらいいことがあった』って抽象化したら、
       多くの物語にあてはまっちゃうじゃない」

    B美はうなずいた。
    B美「そのとおりよ。抽象化は適度なところでやめる必要がある。
       その点はD菜、なかなかうまくやってると思うわ」

    D菜はうれしそうな顔をした。B美は続けた。

    B美「さて、適度な抽象化ができたとして、最後にキーワード探しよ。
       物語には外せないキーワードがあるから、それを探して。

       たとえば元ネタが『シンデレラ』だったら
       ガラスの靴、かぼちゃの馬車、真夜中の12時、に似たものが、
       物語のどこかに出てくるはずよ。

       これらはふつう、無駄に具体的な描写に現れるの。

       この場合なら、
       鯛のカルパッチョとか、ヒラメのムニエルとか、高級ワインとか、
       やたらわかりにくい場所にある大きな屋敷とか、
       Z子の運動神経のにぶさなんかが、それに当たるわ。

       示された物語に対して『なんでその設定なの?』って疑ってみて。

       とくに必然性がなさそうなら、
       それは元ネタにも出てきた設定だから、っていう可能性が高いのよ」

    D菜は首をかしげた。
    D菜「カルパッチョやムニエルやワインが出てくる、日本の昔話なんてあるの?」
    B美は首を振った。
    B美「この場合は『鯛』『ヒラメ』『酒』ってところが重要ね」

    D菜はうなずいて考え込んだ。
    D菜「日本の昔話で・・・いじめられてる女の子を助けたら、自宅に招かれて、
       母親がお礼にごちそうしてくれて、プレゼントもくれる・・・」

    D菜はあきらめた。
    D菜「ごめん、私には思いつかない。すごくマイナーな物語なの?」

    B美はきっぱりと言った。
    B美「これは日本でトップクラスに有名な昔話よ。知らないはずがないわ」
  • id:yo-kun
    まさか…
    高校時代生真面目な青年だった"僕"は

    女性

    だったのでしょうか?
    確かにどこにも男という記述はないし、名前も明らかになっていませんね。

    "青年"という言葉のイメージ、"僕"という一人称
    そして浦島太郎をベースにしていることから
    勝手に男性だと思い込んでしまい化粧箱まで辿り着きながら
    『化粧品』を除外してしまいました。ギャー。
  • id:lionfan
    --------------- 【謎解き】「これ何が入ってるの?」解答編 Part2 ---------------

    D菜が悩んでいるようだったので、B美は助け舟を出した。

    B美「D菜は抽象化で、すこしだけ間違ったの。

       いじめられている何かを助けたら、それが感謝して、
       どこかに連れて行ってくれて、
       大きな屋敷に美女がいて、鯛とか平目とか酒のサービスを受けて、

       つい遅くなるまでその屋敷に長居して、
       とうとう主人公が帰ろうとしたときに、土産物をくれる、って話よ」

    D菜はぱっと顔を輝かせた。
    D菜「浦島太郎ね! 亀がノロマなZ子で、お姫様がZ子のお母さん。
       竜宮城が大きな屋敷で、鯛や平目の舞い踊りが料理なんだ」

    B美はにっこりした。
    B美「そう! そのとおりよ」

    D菜は得意満面の笑顔になった。
    D菜「どう? どう? 私もやるでしょ?」
    B美はそっけなく言った。
    B美「それじゃ50点がせいぜいよ」

    D菜はあれっという顔をした。
    D菜「なんで満点じゃないの?」

    B美はたしなめた。
    B美「D菜、最初の問題を忘れてない?
       これは『Z子の母親がくれたプレゼントは何?』って問題だったはずよ」

    D菜は恥ずかしそうに言った。
    D菜「そうだった・・・元ネタがわかったからうれしくなっちゃって」

    B美は続けた。
    B美「これはもしD菜がミューザック問題を作るんだったら、
       ぜひ気をつけてほしいんだけれど、

       ミューザック問題の元ネタになる物語なんて、たいしてないの。
       有名な物語を片っ端から調べるって解き方をされたら、
       出題者には手の打ちようがないわ。
       たいていの人が知っている物語なんて、そんなにないもの。

       だから出題者は、単なる元ネタ当て問題じゃなくて、
       もう一段の考えが必要な問題にして。
       私もそのように作ったわ。

       この場合だったら『浦島太郎』がわかっただけじゃダメなの。

       『浦島太郎』をこの物語に変換して、
       プレゼントの中身は何か、考えてほしいの。

       これは絶対の条件ではないんだけど、正解は1つであることが望ましいわね」

    D菜は悩んだ。

    D菜「プレゼントは何かしら?
       『浦島太郎』は、玉手箱を開けると、白い煙が出てきて、
       あっというまに白髪のおじいさんになっちゃう、ってラストだったわね」

    B美はうなずいた。
    B美「そう。本当の浦島太郎の物語では、
       その後に太郎は鶴に変わったりするんだけど、それは考えなくていいわ。
       たいていの人は、そこまで知らないもの」
  • id:lionfan
    --------------- 【謎解き】「これ何が入ってるの?」解答編 Part3 ---------------

    D菜が考え込んでいるときに、F吉がやってきた。
    F吉「D菜、B美。見てくれよこの髪ー」

    D菜はびっくりした。
    D菜「あ、F吉、茶髪にしたんだ! 似合ってるじゃない」
    F吉はにこにこした。
    F吉「だろ、だろ?」

    F吉はB美に向き直った。
    F吉「B美はどう思う?」

    B美はF吉の茶髪をじっくり眺め、答えた。

    B美「とっても似合ってる。すごくF吉らしい。
       いつにも増してF吉感が増しているわ。
       日ごろのご愛好に感謝して、F吉の30%増量セール中! って感じね。

       いかにもF吉、どこまでもF吉、どうしようもなくF吉。
       前門のF吉、後門のF吉、息詰まるほどにF吉。切っても切ってもF吉。
       世界はF吉だらけ、ってことを実感させられるわ」

    F吉は複雑な顔をした。
    F吉「B美の褒め言葉は、よくわからないよ」

    D菜は笑った。
    D菜「すごくバカっぽくて似合ってるってさ」
    B美はすかさず釘をさした。
    B美「それはD菜が言ったんだからね!」

    B美はD菜に向き直ると質問した。
    B美「さて、問題の答えはわかった?」

    D菜はうなずいた。
    D菜「F吉を見たら一発でわかった・・・ブリーチね。髪の毛の色が変わるもの」
       だから主人公の『生真面目コンプレックス』『大学デビューしたい』
       『素材はいいんだから』って伏線が生きてくるの」
    B美はうなずいた。
    B美「そう、それがこちらの想定していた答えよ。
       ブリーチはどこから手に入れたんだとかツッコミがあると思うけど、
       まあ息子さん用に買ってきたやつがあった、とでもしておいて」

    F吉が割り込んだ。
    F吉「そんなことよりD菜、あさってのデートだけどさ、どこがいいと思う?」
    D菜はいたずらっぽい顔で叫んだ。
    D菜「いいアイデアがあるの。海に行きましょう!」

    F吉は不思議そうに言った。
    F吉「海だって? まだ泳ぐには早いと思うけど・・・」
    D菜は自信たっぷりに言った。
    D菜「釣りをするのよ。決定! 浦島太郎なら、それしかないでしょう?」

    --------------- 【謎解き】「これ何が入ってるの?」解答編 終わり --------------
  • id:yo-kun
    解答編割り込み&フライング思考失礼しました…。
  • id:lionfan
    yo-kun様、名回答ありがとうございます。
    おそらく出題者よりもずっと深く考えています。
    バッドエンドまで考えていらっしゃるとは思いませんでした・・・。

    また、「実は女性」なんて回答は、こちらには思いもよりませんでした。
    ですがたしかに女性であれば、Z子さんの行動は、比較的、現実に起きうる可能性が高いような気がします。

    ともあれ、今回はありがとうございました。
    これからミューザック小説の募集質問を立ててきます。
  • id:lionfan
    ミューザック小説の募集をしています。
    http://q.hatena.ne.jp/1178809895

    みなさま、ぜひご参加を。
    下手でもOK。みんなを勇気づけることができます。
  • id:EMYL
    あ〜、肝心の所で外してしまいました。にもかかわらず、過分なポイント、ありがとうございました。

    はじめは元ネタが思い浮かばなくて、ふつうに筋書き通り「素材がいいんだから、もう少しおしゃれすれば」と言っているんだし、何かおしゃれに関係あるものだろうなと思ったのですが、浦島太郎!に行き着いてからは、そっちに引きずられて、おとぎ話通りの結末に進んでしまいました。両方をミックスさせて、もう一ひねりしなくちゃいけなかったんですね。残念。なかなかB美ちゃんの頭脳に追いつけません。
  • id:lionfan
    EMYL様、すばらしい小説での答え、ありがとうございました。
    読んでいてとても楽しかったです。

    ミューザック問題は今回がはじめてで、
    ルールもロクに説明してしなかったので、仕方ないですよ。

    ではでは。今度はこちらは回答者側にまわりたいと思います。
    みなさま、ぜひ自分の問題を質問なさってみてください。
  • id:miu2d4r
    くくく、悔しい。浦島太郎までたどり着けませんでした。
    ミューザックがよくわからなくて。
    オーザック?おいしいよ?
    とか袋小路にはまっていました。これからクイズ考えますね!
  • id:lionfan
    miu2d4r様、コメントありがとうございました。
    今回は髪出題で、ルールの推測も含めての出題でしたので、
    仕方ないですよ。
    問題のほう、超たのしみにしています。
  • id:trial-uz
    うっ、そうきましたかw
    玉手箱で調べた所、「化粧箱は女が使うものなので浦島に預けた玉手箱が開く事があるとすれば、それは浦島が浮気した時だ」と言う風に書かれていた為に 化粧=女限定 と言う思考パターンにハマってしまいました。

    でも、やはり主人公が玉手箱で化粧してハッピーエンドという解釈は納得出来ないので、自分なりのエピローグを考えてみましたw
    どっかのラブコメ漫画か恋愛小説みたいになってしまいましたが、「開けないで下さい」という約束を守ったからハッピーエンドになったという点や、>もう少し大人になれば の一文が生かされて我ながら良く出来ていると思うのですが…致命的な欠点は謎解きにならないところですがw


      ===============

    月日は流れ、大学卒業も間近にせまってきた頃…。

    僕とZ子はあの出来事がきっかけで付き合い始めていた。
    就職も決まり、職場に近いアパートに引っ越す事になり、
    手伝いに来てくれたZ子と二人で荷物の梱包をしていると、押入れの中から見慣れない小包が出てきた。

    …そう言えばあの日、Z子と駅で別れた後、自分の部屋に戻ってから紙包みを開けてみると、中にはしっかりと包装された弁当箱くらいの箱とカードが入っていて、
    「このプレゼントは大学を卒業するまでは絶対開けないで下さい」
    と書かれていたのを、不信には思ったが相当酔っていたせいで、文章通り押入れの奥深くにしまいこんでしまってすっかり忘れてしまっていたのだった。

    一体何だったんだろうと、好奇心に急かされながら開けてみると、

     高価そうなファンデーションや口紅等の化粧品と…
     コンタクトレンズ?

    訳が分からず戸惑っていると、一通の手紙が添えられているのに気が付いた。

    『悩ませてしまったらゴメンなさい。
     もし、見当違いならこの化粧品は捨ててしまって下さい。

     ○○さんの事はZ子から呆れるほど聞かされていました。
     実際お会いして、Z子の言う通り大変誠実で、
     頼もしい方だと言う事が分かりました。
     それに、親の贔屓目かもしれませんが、
     ○○さんもZ子に少なからず好意を寄せて下さっている事も
     なんとなく感じられました。

     本当のプレゼントはZ子です。
     この化粧の似合う頃になればきっと、
     どこに出しても恥ずかしくない娘になってくれると
     思っております。
     親馬鹿と思われるかもしれませんが、
     Z子がどれほど○○さんに想いを寄せているか知っておりますので
     なんとしても、叶えてやりたいのです。
     お二人なら必ずうまく行くと信じています。
     Z子をどうぞよろしくお願い致します。』


    いつまでも化粧っ気も無く垢抜けないと思っていたZ子だが、眼鏡をコンタクトに代え化粧をすると、あの日淡い恋心を抱いたZ子の母親に瓜二つだった。

    僕はZ子をそっと抱き寄せ囁いた。
    「結婚しよう」

        ======= END =======



    新参者で書式に不慣れで見難い上に長文で申し訳ありません。
  • id:lionfan
    trial-uz様、深夜にありがとうございます。
    で、さて・・・やられたぁぁぁーーー。
    うまい!! こういう風に持って行くとは。
    この結末の方がよりハッピーエンドっぽいですね。
    ああ、思いついていればよかったと思いますが、
    こりゃ僕には一生思いつくわけないです。
  • id:rikuzai
    lionfanさん

    今回も楽しく考えさせていただきました。
    五割くらいしか意図を捉えてない回答に高ポイント…申し訳ないです。
    なんだかこのところナポリタンにしろホラーにしろバッドエンド系のお題が多かったので、
    そもそもハッピーエンドにするという発想が…。思い込みって怖い。

    お話に沿った現代版の「玉手箱」を考えないといけなかったんですね。
    しかし訪問者にブリーチをプレゼントしてくれる母上のお子さんが、
    どうして「冴えない子」なのかが…。
    (でもかわいい子じゃいじめられないか)
    そういう意味ではtrial-uzさんのエンディング好きです。


    私だったらどうするかな。
    …ではこんな感じで。

    -------------
    「これ、何が入ってるの?」
    Z子は私もよく知らないのと首を振った。
    「でもね、できたらすぐ開けないでって、お母さんが」
    「え?」
    「いつか開けたくなるときがくるはずだから、その時に開けてって」
    僕は少しいぶかしみながらも、その包みを受け取った。
    「じゃあ」
    「うん」

    また繁華街に消えていくZ子の背中を見送ると、僕は家に帰った。

    次の日、僕が登校すると意外な事実が待っていた。

    Z子は退学したというのだ。
    そんなそぶりは…なかったとは言えないかもしれない。昨日の歓待ぶりを考えれば。
    学校が終わって僕は繁華街を歩き回って彼女の家を探したが、とうとう見つけることはできなかった。



    それから4年近くが経って、僕は大学を卒業することになり、住み慣れた下宿を発つために大掃除をしていた。
    「これ…Z子のおかあさんがくれた…」
    僕はあの時の喪失感と懐かしさを感じながら包みをあけた。
    白い埃が立つ中、箱の中に入っていたのは一通の封書だった。
    急いで封を切ると、走り書きのような女文字が並んでいた。
    それはZ子のお母さんから僕に宛てた手紙だった。

    そこには僕の知らなかったことがいくつも並べられていた。
    Z子の目は手術が必要なほど悪かったこと。
    そのため海外へ発たねばならなかったこと。
    そのまま親子共々住むことになっていること。

    最後に海外のものと思われる電話番号が書かれていた。



    それから一週間後、僕は成田空港で彼女を待っていた。
    この便と着くと聞いていたが僕には彼女がわからなくて、辺りをきょろきょろしていると、
    ふいに背中をぽんと叩かれた。
    「○○君」
    振り向いた先にたっていたのは、あの日会った彼女のお母さんそっくりの女性だった。
    「Z子…ちゃん?」
    にっこり笑って頷いた彼女に笑いかけながら、
    箱を開けて一番「変わった」のは彼女だったのだなと思っていた。

    ------------

    無駄に長い…。



    ところで、以前募集されて補助ポイントを頂いた企画、遅まきながらそろそろ手も空いてきましたのでスタートしようと思います。
    ミューザックともどもみなさんご参加よろしくお願いします!
  • id:lionfan
    rikuzai様、これねすばらしい・・・しみじみとします。ええ話や。
    ラストの一行も小憎らしいほどうまいです。

    ではでは、企画のほう、よろしくお願いいたします。楽しみにしております。

この質問への反応(ブックマークコメント)

トラックバック

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません