【謎解き・メタ探偵小説応募】


本文は、ちょっと長くなったのでコメントにあります。

さて、これでいいのやら・・・
皆さんの名推理お待ちしています。

(これって、メタじゃなくて、ベタみたいな感じです。)

回答の条件
  • 1人1回まで
  • 登録:2007/11/11 13:21:34
  • 終了:2007/11/15 17:48:10

ベストアンサー

id:hokuraku No.2

hokuraku回答回数529ベストアンサー獲得回数972007/11/12 11:04:51

ポイント120pt

私は、組んでいた手をほどき、にっこり笑って改めて言った。

「さて、皆さん。」


「私はあなた方にお会いしたときから、ちょっとした違和感を感じておりました。」

最初からわかっていたように私はゆっくりと話し出した。なんたって私はメタ探偵なんだから。


「まず状況からいって、あなた方4人以外に犯人がいるわけありません。」

何気ないように窓の外を見やり、降りしきる雪を見つめた。

「昨晩から降り始めた雪の上には、今朝になって執事さんがこちらに来るまで何の足跡もありませんでした。えぇ、もちろん私がここに呼ばれた時もひと組の足跡―執事さんのものしかありませんでしたよ。」

見てもいないのに私は自信たっぷりに続けた。なんたって私はメタ探偵なのだ。


「あなた方のお父上、X氏は自室の浴槽で溺死していました。相当な資産家であった彼ですから、その遺産も相当なものでしょうな。」

「家族のみで」と執事が言っていることから、被害者も身内に違いない。登場人物が兄弟とくれば、それはもう遺産問題に決まっている。なんたってこれはメタ探偵小説なんだから。

「な、何を言うんだ、それではまるで私たちのだれかが遺産目当てに親父を殺したみたいじゃないか!」

長男のC氏が顔色を変えて叫ぶ。いいぞ、お約束通りの反応だ。


「おや、私はただ状況を整理しているだけですよ?」

C氏は口を開きかけたが、弁護士としての習性か、言葉を飲み込んだ。

次男のD氏はただただ絶望したような顔でぎゅっと十字架を握りしめている。


「昨晩は皆さん早めに寝室に行かれ、今朝は少し寝坊してしまったのではないでしょうか?」

長女のAがはっとして鏡を見る。親が死んだというのに、化粧のノリのほうを心配するとは、冷たい女だ。

「もしあなた方が夜更かしをしていたら、きっと言い争う声が聞こえていたでしょう。『もうお前には愛想が尽きた!』とかなんとか言う声がね。」

【彼】が一瞬、ビクッとしたのに気づいた者はいなかったようだ。


B氏は首をかしげ、まるで他人事のようにつぶやいた。

「だがなぁ…、そんなに騒いでいたらだれか目を覚ますんじゃあ…。」

予想通りの疑問に私はにっこりと微笑んで答えた。

「そうですね、普通であれば目を覚ますでしょうね。でも昨晩はとても眠かったのではなかったですか、そう、まさに『泥のように』眠ってしまったのでは?」

D氏がはっと顔をあげてB氏を見つめる。

「す、睡眠薬…?」

全員がはっとしてB氏を見た。医者であるB氏なら睡眠薬を持っていてもおかしくはない。

突然自分が注目されることになり、先ほどまで第三者的な立場と自認していたB氏は狼狽した。

「な、何だよっ、俺がお義父さんを殺したとでも言うのか!?」


いいねぇ、この展開。だからメタ探偵はやめられない。

「まぁまぁ、Bさんは犯人ではありませんよ。犯人がみずからネタばらしをするわけないじゃないですか。」

最後には自分でネタばらしをするのがセオリーなんだけど、まだちょっと早い、という言葉は飲み込んでおいた。

さて、そろそろ探偵らしいオリジナルなスタイルを見せないとな。頭をぼりぼりと掻くとか、眠ったように座り込んで喋るとか、「謎はすべて解けた!」と叫ぶとか、片方の眉だけを器用に上げて「いや、うちのカミさんがね」と言うとか、まぁそんな感じのやつだ。

ゆっくりと立ち上がると、窓辺に立ち何の気なしに外の雪を眺めた。うん、「物思い探偵」で今回は行ってみよう。


「X氏は誠実で、とても真面目な方でした…。正義漢、というのでしょうね、彼のような人を。

だから、自分の子供が羊の顔をしてこのような悪事に手を染めていると知ったときのショックは、それは大きかったことでしょう。

犯人は、人々の善意を食い物にしていました。

恵まれない方たちへの寄付金によって私腹を肥やしていました。

それを知ったX氏は、【彼】へ遺産を残すことをやめることにしたのです。」

Aは凍りついたように「だ、誰なの…?」とわなないた。


ため息とともに窓から離れると、私は【彼】の前に立った。

全員の視線が【彼】に集まる。

「そして、そのことを偶然知ったあなたは、この犯行を思いついた。」

ソファーで固まっている【彼】を見下ろすように私は言った。

「そうですよね?Dさん。」


「な、何を根拠にそんなことを言うんですかっ、ぼ、僕はっ…。」

弾かれたようにD氏が立ち上がった。座っているときは気がつかなかったが、以外と背が高い。

「そんなに儲かるのでしたら、」

今度は先ほどと逆に見上げる形になった。

「私も一度やってみたいものですな、教会の運営というものを。」

最初から感じていた違和感の源――D氏の左腕に輝く高級腕時計を掴んで、私はにっこりとほほ笑んだ。

もう一度言おう。これだからメタ探偵はやめられない。


~~~~~

うーん、書き込みすぎかも。自分。

id:takejin

おお、結構いいですねぇ。

職業的差別化がきちんとなされている。うーん、私の想定より、読者がなっとくしそうです。

文体も好きです。

2007/11/15 16:58:55

その他の回答(5件)

id:t_shiono No.1

t_shiono回答回数256ベストアンサー獲得回数222007/11/11 15:18:29

ポイント100pt

○まともな解答

犯人は、「C氏」

文中のポイントは次の6つ

1.被害者は昨晩、自分の寝室の風呂で溺死しています。

2.昨晩から雪が降り、この別荘は孤立しています。

3.この別荘に居る人物は、この部屋に全員おります。

4.私は昨晩、ご家族のみにするために山を降り、今朝戻ってまいりました。

5.長女Aさんと医者のB氏はご夫婦、長男C氏は弁護士、次男D氏は神父です。

6.何気なくソファーの下に落ちている紙切れを拾った。それは、慈善団体の代表者の名刺だった。

1、2、5より、

A.鑑識などが入れない状態で、死亡時刻が確定しているので、判断はB氏が行った。

2、4より、

B.執事はうそをついている → 犯人は執事がかばい立てをする人間(4人のうちだれか)

6より、

C.慈善団体の代表者がこの部屋にいて、誰かに名刺を差し出したが受け取りを拒否されている

AとBより、

D.B氏が犯人であれば、犯行時刻を今朝と推定するはずだから、B氏は犯人ではない

5とCより、

E.被害者は慈善団体の代表者

(被害者、執事、ソファーの4人、メタ探偵以外に登場人物がいる、も想定されるが、犯人は明白となってしまうので却下)

5より、

F.被害者は4人の親(父、または、母)

EとFより、

G.動機は、親が全財産を慈善団体を設立して、遺産を残さないことにしようとしており、それを阻止するため

Gとルールより、

H.親の慈善団体設立を予めしっていた可能性があるのは、C氏のみ

(その他の職業は慈善団体設立にかかわりがない)

※この説得力がちょっとないです(慈善団体の内容が医療、宗教関係も想定できるので)

Hより、

犯人はC氏


○奇をてらった解答

注)B.の執事がうそをついているが、出題ミスとします。

つまり、本当に、昨晩帰って、今朝戻ってこれたとのことです。

I.執事下山・雪降り出す・雪やむ・執事戻る・雪降り続くの時系列があった

Iと現在の人間より

J.ここに登場していない、慈善団体の代表者Xが存在する可能性がある。

Jとルールより、

K.Xはこの家族内ではない。

(そうでなければ、昨日いて、今、いない人間(例えば三男)が犯人となってしまうため)

これらを踏まえて、


執事:「犯人はどちらですか?」

探偵:「さて、皆さん。

    安心してください。

    犯人は、長男でしょうか?いや、違います。

    では、次男でしょうか?いや、これも違います。

    そうです。犯人は、

    遭難です(笑)」

(執事は場所を尋ねたのです)

id:takejin

なるほど、慈善団体を設立するんですね。まあ、財産が子供たちに手に入らないもは、一緒と。弁護士の職業的優位性をもってきましたか。

出題のファジーな部分の解釈ですから、OKです。

で、奇をてらった解答。気に入ってしまいました。ははは。

2007/11/15 16:53:37
id:hokuraku No.2

hokuraku回答回数529ベストアンサー獲得回数972007/11/12 11:04:51ここでベストアンサー

ポイント120pt

私は、組んでいた手をほどき、にっこり笑って改めて言った。

「さて、皆さん。」


「私はあなた方にお会いしたときから、ちょっとした違和感を感じておりました。」

最初からわかっていたように私はゆっくりと話し出した。なんたって私はメタ探偵なんだから。


「まず状況からいって、あなた方4人以外に犯人がいるわけありません。」

何気ないように窓の外を見やり、降りしきる雪を見つめた。

「昨晩から降り始めた雪の上には、今朝になって執事さんがこちらに来るまで何の足跡もありませんでした。えぇ、もちろん私がここに呼ばれた時もひと組の足跡―執事さんのものしかありませんでしたよ。」

見てもいないのに私は自信たっぷりに続けた。なんたって私はメタ探偵なのだ。


「あなた方のお父上、X氏は自室の浴槽で溺死していました。相当な資産家であった彼ですから、その遺産も相当なものでしょうな。」

「家族のみで」と執事が言っていることから、被害者も身内に違いない。登場人物が兄弟とくれば、それはもう遺産問題に決まっている。なんたってこれはメタ探偵小説なんだから。

「な、何を言うんだ、それではまるで私たちのだれかが遺産目当てに親父を殺したみたいじゃないか!」

長男のC氏が顔色を変えて叫ぶ。いいぞ、お約束通りの反応だ。


「おや、私はただ状況を整理しているだけですよ?」

C氏は口を開きかけたが、弁護士としての習性か、言葉を飲み込んだ。

次男のD氏はただただ絶望したような顔でぎゅっと十字架を握りしめている。


「昨晩は皆さん早めに寝室に行かれ、今朝は少し寝坊してしまったのではないでしょうか?」

長女のAがはっとして鏡を見る。親が死んだというのに、化粧のノリのほうを心配するとは、冷たい女だ。

「もしあなた方が夜更かしをしていたら、きっと言い争う声が聞こえていたでしょう。『もうお前には愛想が尽きた!』とかなんとか言う声がね。」

【彼】が一瞬、ビクッとしたのに気づいた者はいなかったようだ。


B氏は首をかしげ、まるで他人事のようにつぶやいた。

「だがなぁ…、そんなに騒いでいたらだれか目を覚ますんじゃあ…。」

予想通りの疑問に私はにっこりと微笑んで答えた。

「そうですね、普通であれば目を覚ますでしょうね。でも昨晩はとても眠かったのではなかったですか、そう、まさに『泥のように』眠ってしまったのでは?」

D氏がはっと顔をあげてB氏を見つめる。

「す、睡眠薬…?」

全員がはっとしてB氏を見た。医者であるB氏なら睡眠薬を持っていてもおかしくはない。

突然自分が注目されることになり、先ほどまで第三者的な立場と自認していたB氏は狼狽した。

「な、何だよっ、俺がお義父さんを殺したとでも言うのか!?」


いいねぇ、この展開。だからメタ探偵はやめられない。

「まぁまぁ、Bさんは犯人ではありませんよ。犯人がみずからネタばらしをするわけないじゃないですか。」

最後には自分でネタばらしをするのがセオリーなんだけど、まだちょっと早い、という言葉は飲み込んでおいた。

さて、そろそろ探偵らしいオリジナルなスタイルを見せないとな。頭をぼりぼりと掻くとか、眠ったように座り込んで喋るとか、「謎はすべて解けた!」と叫ぶとか、片方の眉だけを器用に上げて「いや、うちのカミさんがね」と言うとか、まぁそんな感じのやつだ。

ゆっくりと立ち上がると、窓辺に立ち何の気なしに外の雪を眺めた。うん、「物思い探偵」で今回は行ってみよう。


「X氏は誠実で、とても真面目な方でした…。正義漢、というのでしょうね、彼のような人を。

だから、自分の子供が羊の顔をしてこのような悪事に手を染めていると知ったときのショックは、それは大きかったことでしょう。

犯人は、人々の善意を食い物にしていました。

恵まれない方たちへの寄付金によって私腹を肥やしていました。

それを知ったX氏は、【彼】へ遺産を残すことをやめることにしたのです。」

Aは凍りついたように「だ、誰なの…?」とわなないた。


ため息とともに窓から離れると、私は【彼】の前に立った。

全員の視線が【彼】に集まる。

「そして、そのことを偶然知ったあなたは、この犯行を思いついた。」

ソファーで固まっている【彼】を見下ろすように私は言った。

「そうですよね?Dさん。」


「な、何を根拠にそんなことを言うんですかっ、ぼ、僕はっ…。」

弾かれたようにD氏が立ち上がった。座っているときは気がつかなかったが、以外と背が高い。

「そんなに儲かるのでしたら、」

今度は先ほどと逆に見上げる形になった。

「私も一度やってみたいものですな、教会の運営というものを。」

最初から感じていた違和感の源――D氏の左腕に輝く高級腕時計を掴んで、私はにっこりとほほ笑んだ。

もう一度言おう。これだからメタ探偵はやめられない。


~~~~~

うーん、書き込みすぎかも。自分。

id:takejin

おお、結構いいですねぇ。

職業的差別化がきちんとなされている。うーん、私の想定より、読者がなっとくしそうです。

文体も好きです。

2007/11/15 16:58:55
id:kuro-yo No.3

くろょ回答回数169ベストアンサー獲得回数292007/11/12 20:36:17

ポイント80pt

まず、被害者が、4人と家族であるという以外に、どういう関係にあるのかがわかりません。性別も不明です。少なくとも、執事は被害者に仕えていたのであろう事は想像できます(自分の主人が捕まるかもしれないのに、探偵を呼ぶわけがない)。執事は容疑者の4人に対して少なからず影響力があるようですので、この事から、とりあえず被害者を4人の「親」と考える事にします(親以外では、親の兄弟という可能性が残ってます)。

いずれにしろ、被害者の死によって、この一族の財産(山の中に豪華な別荘を持つほどなので、相当の財産家でしょう)を受け継げるのは、家を出て結婚した長女Aではなく、また聖職についている次男Dでもないでしょう。医師Bは長女Aの夫なので、容疑者から外してもいいでしょう。

したがって、長男Cが犯人という事になりそうです。

被害者は弁護士である長男Cに、自分の死後に、財産を全て慈善団体…恐らく次男Cが代表をつとめているのでしょう…に寄付する、という遺書の作成を頼んだのに違いありません。自分に財産が残らないと知るや、長男Cは恐ろしい犯行を思いついたのです。

id:takejin

をを、やはりCが犯人。

慈善団体はCが設立。

そうか、長男が相続するという想定のほうが普通?

こっちも、私より納得できそうだなぁ。

でも、医者や神父でなくてもいいじゃん、という「伏線の使いきり」に欠けるかも。

(って、私の設定も甘すぎの感じではあるが)

2007/11/15 17:05:42
id:OVA3 No.4

OVA3回答回数242ベストアンサー獲得回数02007/11/13 15:28:03

ポイント30pt

事故死かなと思います

昨晩から雪が降り、この別荘は孤立しています→冬

ご家族のみにするために→ガイシャは父であり、高齢

風呂で溺死→殺されたとは言っていない

寒い冬に風呂へ入ると脳溢血や心筋梗塞がおきやすいのでそのまま溺死

家族が集まっていたのはガイシャの死期が近いため

B氏は実の息子ではない

牧師は祈るため

医者は診るため

ガイシャは金持ちで遺産を慈善団体へ寄付することにしていた

弁護士はそのため

てなところでしょうか

id:takejin

をを、アニーのもくろんでいた展開。

でも、「探偵の登場する殺人事件」をお約束としないと、読む価値がない?

(もともと価値がないかも・・・・)

とりあえず、いただいておきます。

2007/11/15 17:10:55
id:manyhitter No.5

manyhitter回答回数11ベストアンサー獲得回数02007/11/14 01:46:39

ポイント25pt

稚拙ながら解答させて頂きますが、犯人は「皆さん」で。

文中で一度「サテ」と言っていますが、これは執事の言う”さて”とは違うと考えた場合、探偵が言った”さて”は最後の一行の”さて”になっているわけで、つまり犯人はその後の「皆さん」になるのかな、と。

慈善団体が回収できない…んですが、ほとんど伏線回収を考えずに突っ走ってるんで、間違ってる気がします。

id:takejin

とりあえず、想定していた犯人像とおんなじですが。

伏線の処理は、どうでしたでしょうか。

がんばって、解答していただいてありがとうございます。

ただ、読者が納得する、最善の答えを求めたいところですよね。

2007/11/15 17:15:31
id:lionfan No.6

lionfan回答回数109ベストアンサー獲得回数202007/11/15 11:12:44

ポイント40pt

takejin様、結局、よくわかりませんでした。考えたところまでを書きます。


「慈善団体の代表者の名刺」から、

被害者は死期が近いことを悟った大金持ちで、

全財産を子供達ではなく、慈善団体に寄付しようとしたのだと思います。


ですので動機は当然、遺産が欲しい、という理由です。


ところがここから先が絞りきれない。

[1] 遺書を事前に読む/でっち上げることができる弁護士Cが怪しい

[2] 死因を「溺死」と嘘が言える医者のB氏が怪しい

   (夫婦というのも気にかかる)

[3] 慈善団体という点と、かなり特殊な職業という点で神父も怪しい


と、ここから先がわかりません。雪や溺死、暖炉をどう拾えばいいかがわからないのです。

(暖炉はもしかしたら、遺言状を燃やしたのかなと思いました)

というわけで、回答を楽しみにしています。

id:takejin

はいはい。

こちらがあっさり書いた割りに、深く読んで下さって、ありがとうございます。

暖炉は別荘の飾りつけ、雪は外部の犯人を遮断するだけです。

溺死は、犯人の可能性を拡散する仕掛けでした。

動機の推測は、読者も納得するでしょう。

2007/11/15 17:20:24
  • id:takejin
    気がつくと、私は暖炉のある部屋にいた。目の前には、豪華なソファーに
    裕福そうな男女が4人座っている。
    私は、思わず独り言を言った。
    「ここは・・・?」
    部屋の隅に立っていた執事らしき人物が、私に告げた。
    「あなたはメタ探偵です」
    「え?」
    「まず、おもむろに手を広げて、”さて”と言って下さい。」
    「は?」
    「メタ探偵も探偵ですから、皆を集めてさてと言う必要があります。」
    私は、執事の口調に押されて、渋々
    「サテ」
    と言った。執事はゆっくりと全員に向き直り、言った。
    「通常は探偵が『おさらい』ということで行いますが、今回は特別私が事件の説明を致します。
     被害者は昨晩、自分の寝室の風呂で溺死しています。
     当然のことながら、昨晩から雪が降り、この別荘は孤立しています。
     この別荘に居る人物は、この部屋に全員おります。
     犯人はどちらですか?」
    「はあ?」
    「メタ探偵は、これで犯人を当てられる、と聞いております」

    私は頭を抱えた・・・わかるわけない!

    執事は続けた。
    「私は昨晩、ご家族のみにするために山を降り、今朝戻ってまいりました。
     長女Aさんと医者のB氏はご夫婦、長男C氏は弁護士、次男D氏は神父です。」

    私は首を振ると、何気なくソファーの下に落ちている紙切れを拾った。それは、慈善団体の代表者の名刺だった。

    私は、組んでいた手をほどき、にっこり笑って改めて言った。
    「さて、皆さん。」



  • id:t_shiono
    はじめまして。
    この手の話題、いつも楽しみに見ているだけでしたが、今回思いきって解答してみました。
    自信はありませんが。

    伏線を全て拾うのに苦労しました。
    結局、拾えなかったのは、やけにこだわっている「サテ」でした。

    これ↓って全く関係ないですよね・・・。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%86

    解答を楽しみにしています。
  • id:takejin
    うはは、「サテ」ですか。すごいなぁ。

    ここんところは、伏線ではなく、「お約束」と理解してください。
  • id:takejin
    lionfanさん、乗っかりありがとうございます。
    回答オープンは、15日夕方ごろを予定しています。
  • id:takejin
    自分の出題を見ているうちに、いろいろ犯人を想定できるなぁ、と思っています。
    ひょっとして、これって、「三題噺」?「大喜利」?
    なんてね。

    そう考えると、別の出題もできるかも。
  • id:takejin
    そろそろ約束のお時間かと思います。

    さて、解答オープンの前に。
    皆さんの推理を見る前に、想定していた犯行状況を公開します。
    そのあとで、解答オープン&解説と行きましょう。

    再現フィルム
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    「では、皆様、私は明日の朝まいります。今晩は吹雪になりそうなので、戸締りはしっかりとなさってください。では、失礼いたします。」
    執事は、こう言って山を下っていった。私は、2階のリビングの窓から遠ざかる執事の車のテールランプを見つめていた。妻の下の弟で神父であるディーンが、私の後ろから声をかけてきた。
    「ボブ兄さん、父の話って、どんな話なのか、姉さんから聞いてます?」
    「いや、アニーも聞いていないようだよ。」
    そのとき、暖炉の脇のドアが開き、妻のアニーとその父エドワードが入ってきた。エドワードは、部屋を見回し、
    「おや、チャールズはどうした?」と尋ねた。その手には、ブランデーのグラスが握られている。
    ディーンが探しに行こうとすると、弁護士のチャールズが入ってきた。
    エドワードが、ほっとしたように微笑み、皆にいすに座るように言った。
    「皆に集まってもらったのは、他でもない。私の財産のことだ。」
    エドワードは、皆の顔を順に見ながらこう言ったのだ。
    「我が家族は、非常に優秀なようだ。私はこうして事業に成功し、やや多めの財産を持っている。息子たちは、地位や名誉のある職業に就き、社交界でも認められている。娘も優秀な医者と結婚し、病院の経営で知られるようになった。」
    ブランデーで口を湿らせると、エドワードは続けた。
    「私は、昔から自己中心的に振る舞い、社会に貢献してはこなかった。しかし、こうして事業に成功してみると、社会に貢献してから死ぬのも悪くないと思うようになったのだ。最近、この慈善団体のリチャード氏と知り合って、本気でそう思うようになった。」
    エドワードは、小さな名刺を見せながらブランデーグラスを開けてしまった。
    「そこでだ、私は今、こう宣言する。チャールズいいな、弁護士であるお前が承認するのだ。私の持っている財産は、全て、リチャード氏の慈善団体へ寄付する。と。」
    あっけにとられている我々を後にして、エドワードは部屋を出て行こうとしている。彼は、ドアの前で振り向くと、こう言った。
    「明日、リチャード氏にその話をする。お前たちに、快く受け入れてもらってうれしいよ。」
    ドアがしまった。

    しばらく、4人とも無言だった。口火を切ったのはアニーだった。
    「そんなの無いわ。あの財産は私、いや私たちのものよ。そうよね。誰にも渡さないわ。」
    「しかし、パパが自分の意思で行う限り、どうにもならないよ。」とチャールズ。
    私は、最近病院の経営が思わしくなく、エドワードの財産を頼ろうとしていたことを思い出していた。他の2人もなにか、事情がありそうだ。
    アニーは、色が白くなるほど唇を噛み、搾り出すようにこういったのだ。
    「パパには、この世からいなくなってもらいましょう。いいわね、弟たち。」
    部屋の男たちを見回してアニーは言った。
    「幸い、死因を事故に見せかけられる医者と、相続を通常の状態に保てる弁護士と、疑いなく葬儀を行える神父がいるわ。パパには事故で死んでもらいましょう。」
    アニーは私に向かって、
    「どうすれば、事故で死んだことになる?」
    と言った。私は、全身が冷たくなるのを感じながら、事故と断定できそうな状況を作り出していった。
    「ブランデーを飲みすぎて、湯船で寝てしまい、そのまま溺れてしまったことにしよう。もう、かなり飲んでいるはずだから、状況を作るのは容易だ。」

    エドワードの寝室は、すでに寝息で満ちていた。アニーは、我々を見つめていった。
    「ねえ、後で罪のなすりあいをしないように、全員でやるのよ。」
    私は、ぞっとした。しかし、もう後戻りはできそうにない。
    大きなベッドの中央で大の字になって寝ているエドワードを、裸にするのは容易だった。4人で手足を持ち、寝室に隣接するバスルームへと移動する。湯船はお湯でいっぱいだ。
    「湯船に押し込んで、少しあばれると思うが、4人で押さえ込めば大丈夫。力を抜くと、どこかにぶつかってあざができるから、手を抜かないように。」と注意しながら、エドワードの体を頭から湯船に落とし込む。予想よりも抵抗無く、すぐにぐったりとなってしまった。
    アニーは、独り言をつぶやき続けている。
    「皆のためなんだから、パパ、早く死んで。」

    (暗転)

    「おはようございます。お目覚めでしょうか。」
    玄関で執事の声がする。私は、寝室でその声を聞きながら、今日の行動を反芻していた。
    もうすぐ執事はエドワードに寝室にたどり着くだろう、話はそれからだ。

    「だんな様ー」の声が聞こえた。
    執事の呼ぶ声がする。
    「だんな様が・・・・皆様、リビングにお集まりください。」
    私は、何か違うと思ったが、とりあえずリビングに急いだ。
    4人がそろってソファーに座ると、目の前の暖炉の前に、どこからか見知らぬ男が現れた。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    さて、こんなところですが、いかがでしたでしょうか。
  • id:kuro-yo
    あ、次男Dと書くつもりが次男Cになってしまってました…
  • id:takejin
    さて、皆さん。


    解答編です。ごちゃごちゃと書いてしまいました、読みにくい点をあらかじめお詫びしておきます。


    では。

    **********************************************

    私は、ソファーに座っている4人の顔を順に見て、さらに執事の方をみた。
    そして、この文章を読んでいる「あなた」の方に向き直り、軽く指を鳴らした。

    「私は、探偵としてこの小説に存在しています。本来の探偵小説なら、この別荘の4人を前に、一説ぶらなければなりません。しかし、私はメタ探偵として、この小説空間に降り立ちました。今の状況では、この5人に直接語りかけるためには情報が少ないのです。そこで、小説の進行を停止してもらいました。」

    凍ったように動かなくなっている執事とソファーの4人を見回し、私は続けた。
    「たとえば、彼らの名前も与えられていません。そこで、状況を把握している読者のあなたに語りかけることにします。」

    私は説明を始めた。

    「伏線を整理しましょう。
    1 「暖炉のある部屋」に「豪華なソファーに裕福そうな男女が4人座っている。」つまり、4人の男女は富裕層の人間であることがわかります。
    2 「執事らしき人物」は途中から「執事」に表現がかわります。つまり、彼は執事です。
    3 「被害者は自分の寝室の風呂で溺死」しているので、風呂や寝室がたくさんあることがわかります。

    つまり、この建物は豪華なものであることがわかります。
    4 「別荘」とあります。これらを考えると、この別荘の所有者はかなり裕福であることが推測されます。」

    私は、大きな部屋を見回しながら、続けた。
    「この時点で、犯行の動機は金目当てであると推測されます。しかし、この時点では生存者と被害者との関係がわかりません。そこで、
    5 「ご家族のみにするために」という執事の言葉から、別荘内にいたのは家族であることがわかります。
    さらに、
    6 「長女Aさん・・・長男C氏・・・・・、次男D氏・・・」という記述と、「家族」という単語から、被害者はソファーに座っている男女の「親」に相当する人物であることが推測されます。」

    私は、再び「あなた」を見つめた。
    「さて、被害者は父親か母親かという記述がありません。つまり、性別は問題解決に無関係なことがわかります。これは、転じて言えば被害者が「親」であることがキーであることになります。
    7 親が死亡し、子供が生存していて、裕福な家。という設定では、「相続するべき財産」が殺人の目的であることが「お約束」と言えるでしょう。」

    私は、ソファーの前に歩いて行った。
    「こちらの4人の誰かが犯人であることは、約束事から決定事項です。では、犯人を特定する条件が必要です。条件は、通常「手段」「アリバイ」「動機」から判断します。
    手段:被害者は「風呂で溺死」なので、特殊な技術は必要ありません。そこで、4人とも犯行可能と判断します。
    アリバイ:雪で孤立した別荘に閉じ込められている、という記述のみなので、4人ともアリバイなしです。」

    私は、ちょっと考えるそぶりをした。

    「問題は、動機です。わざわざ犯行に及ばずとも、財産が手に入るはずの子供が、犯行に及んだのはなぜか。そこは、慈善団体の名刺に因らなければなりません。
    慈善団体と言えば「寄付」です。これはお約束といってしまいましょう。この伏線の帰結は、『親である被害者が全財産を寄付してしまう』です。すなわち、犯行に及ばないと、手に入るはずの財産が手に入らなくなる、という動機が見つかりました。」
    「さて、ここまでの記述では、犯人を特定できる情報は、彼らの職業のみになってしまいました。しかし、「手段」「アリバイ」「動機」の3点からは、職業による差別化ができません。」

    一旦、私は下を向き、再び「あなた」に向かって言った。

    「この記述条件では、犯人を一人に絞ることができません。つまり、『犯人は一人ではありません。』が結論です。」
    「では、職業の記述は、何のためにおこなったのでしょうか。それは、この犯行が、事故に見せかけるために必要な職業だったからです。医者は、死因を殺人ではなく、事故であるとするため。神父は疑いなく葬儀を終えるため。弁護士は、財産相続を通常の相続にするため。それぞれ必要な職業だったのです。つまり、医者・弁護士・神父がタッグを組み、事故死以外にはありえない状況を設定して、通常の財産相続を滞りなく行う、事が必要であったわけです。」

    私は、窓の外の雪の風景を眺めながら、こう結びました。

    「まとめると、
    犯人は4人全員。被害者は彼らの親。動機は財産を慈善団体に寄付されてしまうのを防ぐため。
    犯行を事故に見せかけるために医者がおり、財産相続を滞りなく行えるように弁護士がおり、葬儀まで滞りなく終えるため神父がいる。
    というのが、メタ探偵の推理です。
    え、なぜ長女がいるのかって?そのほうが自然でしょ。そう解釈しましたよ、私は。」

    「この作者の、知識からは、このような結論が得られました。メタ探偵としては、これ以上の働きはできません。それでは、小説の人物にも結論を告げることといたしましょう。」

    私は、ゆっくりと部屋の中の凍り付いている5人の方に向きなおり、軽く指を鳴らした。
    凍り付いていた室内の空気が溶け出し、執事が瞬いた。
    私は、再び手を広げ、こう言った。
    「さて。みなさん、犯人がわかりました。」
  • id:takejin
    使い切る伏線のみ、という推理小説だと、ストレートに犯人に行き着いてしまう。そこで、ぼかすわけです。が、メタ探偵だと、ぼかしが別解釈を生んでしまうのですね。
    いまいち、すっきりしなかったでしょうか。
    でも、想定外の解答が多くて、こちらは楽しませていただきました。

    皆さんはいかがでしたでしょうか。
  • id:t_shiono
    takejinさん こんばんは

    「昨晩から雪が降り、この別荘は孤立しています。」をまだ雪が降っていると読んでしまい、最後まで、執事が嘘をついているに頭がもっていかれてました。それに、hokurakuさんが推理しているように、雪の特性がありましたね。

    あと、推理小説なら犯人は一人じゃなきゃという定説に・・・
    ごめんなさい。負け惜しみです。

    解答を見て、少しすっきりしました。
    とても楽しめました。ありがとうございます。
  • id:lionfan
    takejinさん、お疲れ様でした。
    犯人が絞りきれない・・・から、
    みんなが犯人、というところを思いつきませんでした。
    うむむ、口惜しいです。

    登場人物が外国人というのもちょっと以外でしたが、
    考えてみれば「神父」がいましたね。
  • id:takejin
    登場人物をABCDと書いてしまったので、当てはめていたら外国人になってしまいました。
    暖炉のある別荘ってのも、イギリスかなぁってことで。執事の車はMGにしておいてください。


    アニーの声は、小原乃梨子 。長男チャールズは、八奈見乗児 。次男ディーンは、たてかべ和也 。という想定で書いてます。ははは。

    じゃあ、ボブは?山本正之 です。

    なんのこっちゃ?の人は、調べてね。

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