拡散方程式(非線形項あり)


D_t f = (D_x)^2 f + f * D_x f

の解f=f(t,x)について、次の性質1,2が成り立つかどうかを教えて下さい(参考:この質問は、http://q.hatena.ne.jp/1195748991 の続きです)。数値的な検討や、この拡散方程式についての新たな知見(非定常解など)の紹介も歓迎します。

性質1:t=0でf, D_x fがともに有界(i.e. すべてのxについて|f(0,x)| < M, |D_x f(0,x)| < M)ならば、任意のt>0でf(t,*)は有界。

性質2:t=0でfの台が有界(i.e. |x|>Rなるすべてのxについてf(0,x)=0)ならば、すべてのxについてt→∞のときf(t,x)→0。

fは、t>0かつ-∞<x<∞で定義されたなめらかな実数値関数です。D_tはtによる偏微分、D_xはxによる偏微分を表します。

回答の条件
  • 1人5回まで
  • 登録:2007/11/30 00:16:14
  • 終了:2007/12/06 22:00:54

ベストアンサー

id:ita No.1

ita回答回数204ベストアンサー獲得回数482007/12/03 19:20:24

ポイント100pt

数値解でf Dx fの項だけで計算すると、最大値、最小値が一定になるように見えたんで検証してみたところ厳密に示せました。

拡散項は常に最大値、最小値の絶対値を減少させる方向に働くのでとりあえずおいておき、f Dx fの項だけ考えてみます。今f(x)である関数が、時間dtの間にdt f(x) だけ「左に」移動した場合の変化量を考えると、df/dt = f Dx f となります。したがって、t=0でf(x)だった場合、時間tでは f(g(x,t))となり、g(x,0)=x、Dt g = f(g(x)) Dx g となります。

t=0でf=sin(x)だった場合、f=0の点は常にf=0で、その他の点は等速度f(x,0)で左に進みます。したがって時間1後にはx=0で傾きが無限大になります。

同様の考察から、f自体は最大値、最小値が変化しないので常に有界だけど、Dx f は拡散項がないと発散します。

つぎに拡散項がfを滑らかにする影響がDx fの発散を止められるか考えます。

初期値がA sin(x)だったとして、x=0付近の振舞を考えます。始めの0~π/2のカーブがだんだん狭い範囲に押し込められていきますが、その幅がδになった時、左に動く量はdt Ax/δ程度、下に動く量は dt Ax/δ^3 程度なので微小移動方向の傾きは1/δ^2、δが小さくなるとどこかでこれが直線の傾きA/δ より大きくなるのでそれ以降は傾きが減る方向になって発散を抑えます。

後者の議論はちょっといいかげんなのですが。

というわけで、fの方は厳密に有界、傾きも多分有界、て感じですね。

id:LaLaLa

どうもありがとうございます。

移動による説明は美しいです。もとの問題の物理から言ってもとても自然で、納得しました。

拡散項が傾きの発散を押さえる効果ですが、サインの場合は納得しました。でも、初期波形がx=0の近くでf=x+x^3みたいになっている場合とかは、どうなるのでしょう。

2007/12/04 03:06:26
  • id:ita
    fが有界であるためには、DxxF>0の点があってもどこかに変曲点があってDxFが最大になる点があると思います。この付近で DxF= M-A x^2 という感じだと、dt後のDxFの最大値は+dt(M^2-2A)程度で、増える場合もありますね。でも感覚的にはグラフが狭まってくるとそのうちAの方が勝って減少に転ずる気がします。
  • id:LaLaLa
    あ、そうか、なるほど。グラフが半分に狭まると凹凸(2階微分)は4倍、1/3倍に狭まると9倍になるのですね。それで拡散項が凹凸をならす効果が、移動項より効いてくる。結局、有界なら、サインの場合の議論に落ち着くと。ふむふむ、そうなる気がしてきました。
    ということは、問題の答は次のようになりそうですね。
    性質1:「fもDx fも有界。Dx fは一時的に拡散項と移動項のバランスで決まる非常に大きな値になることもあるが、やがてゼロに近づく。fは初期波形の最小値と最大値の間に収まりつつ、やがて一定値に近づく。」
    性質2:「fもDx fもやがてゼロに近づく。」
  • id:LaLaLa
    まもなく期限なので質問を終了します。
    itaさん、数値計算までしていただいてありがとうございました。最初は暗中模索といった感じでしたが、おかげで、特殊解もわかったし、解の定性的な振る舞いも見えてきて、今ではこの方程式を理解できた、という心境です 。
  • id:LaLaLa
    質問からずいぶん日がたちましたが、進展がありました。
    |x|→∞でのf(x)のふるまいを適当に仮定して、f(x) = 2 Dx log ψ(x) と置換すると
    ψ(x)はおなじみの線形の拡散方程式 Dt ψ = DxDx ψ を満たすことがわかりました。解の性質をこれから調べてみます。

    質問した方程式は、バーガーズ方程式(ナビエ・ストークス方程式の1次元版)と呼ばれていて、上の変換はコール・ホップ変換と呼ぶそうです。
    参考:「波動と非線型問題30講」(戸田盛和、朝倉書店)p39


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