制御初心者です。MATLAB simulink の本を見ていると、よくわからないブロック図が出てきますが。このへんを効率よく学べる本とかないでしょうか。数式がたくさんでてくるのは、結局力学の話なので、理解できるのですが、制御をブロック図で表すあたりから、よくわからなくなります。

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  • 登録:2007/12/01 21:05:20
  • 終了:2007/12/03 10:07:47

ベストアンサー

id:yo-kun No.1

yo-kun回答回数220ベストアンサー獲得回数302007/12/03 07:53:07

ポイント300pt

実はブロック線図の書き方に関しては特に難しいことはありません。おそらくモデル化した数式を解くほうが遥かに難しいでしょう。

少なくともブロック線図の描き方に関して詳しく解説してある本は私の持っている制御の本の中にはありませんでした。

しかも等価なブロック線図は一意に決まりませんのでいくつもの図があり得ます。


ルールは簡単です。

1)繋がれた矢印線上の値は同じ値を表す。(分岐もアリ)

これは丁度回路図において、銅線同士で繋がれた箇所の電位が同じであることに似ています。


2)加え合わせ点があった先は加減算した結果である

    +
v ─→○─→ v-a
     ↑-
     │a

3)ブロック(伝達ブロックという)を通過したらブロック内にある数をかける

   ┌─┐
 v →│K │→Kv
   └─┘

基本はこれだけです。

なお(おそらくわからない箇所はここだと推測しているのですが)

sをかける操作は時間微分に相当し、逆に1/sをかける操作は時間による積分に相当します。

つまり

  ┌─┐
x→│s │→dx/dt
  └─┘

    ┌──┐
dx/dt→│1/s │→x
    └──┘

です。これらを使って入力→出力と繋ぐようにブロック線図を描けばOKです。


http://www1.bbiq.jp/kougaku/matlab_intro.html

を例にやってみましょう。

出力は\thetaです。これは\dot{\theta}を時間積分することで得られるので

\frac{d\theta}{dt}→[1/s]→\theta

同様にして

\frac{d^3\theta}{dt^3}→[1/s]→\frac{d^2\theta}{dt^2}→[1/s]→\frac{d\theta}{dt}→[1/s]→\theta

となります。


上URLの1にあるようにモデル化したシステムを変形したところ

\frac{d^3\theta}{dt^3}=-a_1\frac{d^2\theta}{dt^2}-a_2\frac{d\theta}{dt}+bv

となっていますので

入力v\frac{d^2\theta}{dt^2}\frac{d\theta}{dt}にそれぞれb-a_1-a_2をかけて加え合わせたものが\frac{d^3\theta}{dt^3}となり、上URLの2の図が描けることになります。


さて、なぜsをかけると微分で1/sをかけると積分かという話ですが、これは高階定係数線形常微分微分方程式がラプラス変換という変換によって

別空間の(sに関する)関数に変換でき、その逆変換を行うことで簡単に解けることに由来しています。ラプラス変換では

f(t)\to F(s)

と変換される時、

\frac{df(t)}{dt}\to sF(s)-f(0)

\int_0^tf(u)du\to \frac1{s}F(s)

と変換されるという性質があります。(通常のシステムでは初期状態(t=0)における状態は大抵0なので微分の変換における定数項f(0)は無視します。)


実際問題として最終的に欲しいのは入力に対して出力がどうなるか、つまり

出力=(入力の関数)

であり、これは

\frac{d^3\theta}{dt^3}=-a_1\frac{d^2\theta}{dt^2}-a_2\frac{d\theta}{dt}+bv

という三階微分方程式を解く必要があります。

これはラプラス変換により

s^3\Theta(s)=-a_1s^2\Theta(s)-a_2s\Theta+bV(s)

となり、(ラプラス変換は線形性も持ちます)これを変形すると

\Theta(s)=\frac{b}{s^3+a_1s^2+a_2s}V(s)

となります。これをラプラス逆変換を用いて時間関数に戻すことで解が得られます。従って、ブロック線図において

v\left| \frac{b}{s^3+a_1s^2+a_2s} \right| \theta

と書いても実は上記URLの2と等価なブロック線図です。


前置きがとても長くなってしまいましたが冒頭で書きました通り、ブロック線図の描き方自体に関して詳しく書いてある本は存じません。

システム制御理論入門

システム制御理論入門

  • 作者: 小郷 寛 美多 勉
  • 出版社/メーカー: 実教出版
  • メディア: 単行本

制御の基礎に関して学びたいならばこちらの本をお勧めします。

冒頭でブロック線図についての説明もほんの少しだけあります。

ただしラプラス変換に関しては付録として4ページの解説があるだけです。


フィードバック制御の基礎

フィードバック制御の基礎

  • 作者: 片山 徹
  • 出版社/メーカー: 朝倉書店
  • メディア: 単行本

この本では2章全体でラプラス変換について詳しく説明しています。

3章の一部でブロック線図にもほんの少し触れています。

基本的にフィードバック制御に関する本ですので、他の章は制御の基礎を知っていないとやたら難しいです。


演習で学ぶ現代制御理論

演習で学ぶ現代制御理論

  • 作者: 森 泰親
  • 出版社/メーカー: 森北出版
  • メディア: 単行本

基礎制御の演習に関してはこちらの本が解答も丁寧でわかりやすいです。


すぐわかるフーリエ解析

すぐわかるフーリエ解析

  • 作者: 石村 園子
  • 出版社/メーカー: 東京図書
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

単純にラプラス変換の性質についてだけ学びたいのであればこの本の前半がわかりやすくお勧めです。

(題名はフーリエ解析とありますが、本書の前半はラプラス変換です)

id:youkan_ni_ocha

すばらしい回答ありがとうございます。

2007/12/03 10:07:04
  • id:yo-kun
    当方MATLAB simulinkも使ったことは無いですし
    ご覧になっている本がどの本なのかわかりませんが
    一応は制御学科出身です。

    ブロック図というのはブロック線図のことでしょうか?
    (簡単に言うと入力と出力が1/sとかG(s)とか定数などのブロック要素を介して矢印で繋がっているもの)
    http://www1.bbiq.jp/kougaku/matlab_intro.html
    例えば↑このページの「2.ブロック線図を考える」にある手書きの図のような。
  • id:youkan_ni_ocha
    コメントありがとうございます。
    まさにこれです。
  • id:youkan_ni_ocha
    式からブロック線図をどうやって書いたらいいのか、わからない。というのが質問の意図です(汗)

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