【ネットの負の側面への対策】

と言われているものについて語ってください。最近、テレビや新聞で出会い系や裏サイトなどの有害なコンテンツが危険だとか何とかいう報道を良く見ます。当然危険だとは思いますが、じゃぁ我々は、社会は、親は子供は教師はどうしていけばいいと思いますか?

仲良くよろしくお願いします。
久々のいわしです。

回答の条件
  • 1人5回まで
  • 200 ptで終了
  • 登録:
  • 終了:2008/01/29 12:14:47
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

回答16件)

<前のツリー | すべて | 次のツリー>
理解できない現象の原因を自分と関係ない他者に帰属処理していませんか? ラージアイ・イレブン2008/01/24 04:26:08ポイント1pt

社会学的に考えると、理解できない現象の原因を自分と関係ない存在に帰属処理&切断操作をした結果として、科学的には危険ではない「ネットの負の側面」が議論され、科学的に有害ではないサイトが「有害サイト」「裏サイト」「有害コンテンツ」とみなされ、危険であるという誤った結論が強引に導かれ、報道されています。

社会、親、子供、教師は、そのようなマスメディアの帰属処理・切断操作とそれによって作り上げられる世論との関係を冷静に自覚し、知らせるべきです。

「悪いのはあいつだ」「あいつがなにもかも悪いんだ」と魔女狩りのごとく誰かを悪人にしたてあげて不安を解消する、そういう人間にだけはならないよう、メディアリテラシーの涵養が必要です。

 

http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040115/p1

ビデオニュース:宮台真司氏講演 メディア影響論

《略》

ここに来てわたしがお話しているのは、論壇誌に書くよりも出版労連の組合員の方々などにですね、ここにわざわざ足をお運びくださる方にお話をする方がはるかにいいかと思ってこうやって話をさせていただいているわけですが、もう一度言いますがメディアの責任は非常に大きいです。

僕は思うんですよ。十年前に和歌山県の変な主婦が「有害コミックが子どもをダメにする」という運動を始めてですね、「その子どもは?」って聞いたら「30代」なんですけれども(笑)「なんなんだお前は?」っていう問題はさておいて、これは規模が全国化いたしまして、テレビではそれこそ草野厚みたいな奴が「やっぱりこういうメディアは規制しなければなりませんよねー」と言いまくっているんですよコメンテーターを始めとして。

あのような態度の、エロ系暴力系マンガに相当するようなものとテレビとは違う勝手に思いこんでいるんですね。自分に関係ないと思うものは「規制しろ!」と。「こういうマンガがあるから若い人はダメになるんですね」とか言って、同じロジックが自分に適用されているだけなんですよ!

だから僕はテレビ屋さんに対しては「ザマーミロ!!」「徹底的にヤられちまえっ!!」って言ってるんですよ。だって自業自得でしょう? そう思いませんか? 今新聞がそうですよね。新聞は「青少年社会環境対策基本法なんてうちらはカンケーないから」と本気で反対はしないわけですよ。

しかしまぁ、「そのうち見てれよ」って感じですよね。

《略》

いずれにしても、そのようなかたちでわれわれメディアの側は非常に稚拙な「帰属処理」をしてきた。「帰属処理」というのは、なにかわけのわからないことが起きたらとりあえず「誰かのせいだ!」というふうに吹きあがることによって「カタルシス」=感情的な浄化を獲得するという「帰属処理」を行ってきました。

その場合多くの「帰属処理」は、自分に帰属するんじゃなくて、カッテングアウトオペレーション、「切断操作」と言いますけれど、自分と関係のない者に帰属して胸をなでおろす。こういうことをやってきたわけです。

「こいつら鬼畜だ」というのもそうだし「こいつら病気だ」というのもそうです。「自分は鬼畜ではない」しあるいは「自分の子どもは病気ではない」、「関係はない」というわけです。

ですから、病名探索が行われる理由も、そういうエゴイズムが背景にあります。

「この犯罪を起こした人間は正常か異常かということでいえば、あるいは正常か病気かということでいえば完全に正常です。まったく病気ではありません。でも平気で人を殺します」、こう言われたら多くの人間は「うちの子もまったく普通で正常だ、ということはアブナイかもしれない」とか言って頭を抱えちゃいますよね。そういう番組を作ればいいのですが、作らないわけです。

この辺になると、これは私の個人的な恨みつらみではありませんけれど、以前ブルセラから援助交際に至るブームが93年から96年までありました。NHKスペシャルって言う番組枠で、二度これについての特集番組が企画されて、途中の段階を全部通って、一番上の段階、部長会みたいのがあるんですがそこであるトーヘンボクが一人反対したせいでですね全部つぶれて実現しませんでした。

もともと僕がブルセラについて世に広めたきっかけになった朝日新聞の記事、これもデスクが「これは人々を不安にするからイケナイ」って言って、僕に依頼してきたくせにこの記事をつぶそうとしたという経緯があるんですね。

朝日新聞の場合についてはてすね、村山君っていう今「論座」にいる僕より四歳ぐらい下の子が徹夜でデスクを説得してこれを載せました。載せたおかげでそれまでは藤井良樹君がエロ本とかに書いていたブルセラネタが(笑)マスコミに大浮上したわけでありますが、もしも村山君っていう記者がいなかったらどうなっていたんでしょうねぇ。

基本的にはデスク水準の連中が、メディアを覆い尽くしているわけです。従来のわかりやすい「強者-弱者」というフレームワーク、あるいは「ここに悪人がいてその悪人は自分とは関係がない属性を持っていて、その属性を持たない自分を脅かす」というような図式。

「『ブルセラ、援助交際、売春、あんたな娘もやってるんだよ。奥さんもやってるかもしれないぞ』なんて記事を載せられるわけがない!」と。なに言ってるんだよ、だからこっちは載せろとこっちは言ってるんだよ! という問題なんですよ。

でNHKはまったく同じロジックで「これはあまりにも反社会的すぎる」と。僕は、援助交際している女の子をいっぱい紹介しました。したら、もったいないからといってその子たちを使ってポケベルの特集番組を作ってましたよNHKで。(笑) ずいぶん話題になった番組ですけれども、あれは僕が人間を仕込んでます。でも「もともと援助交際で仕込んだんだぞコラ!」って問題でありますが、これは結構笑えると思いませんか?

ポケベルは人畜無害。いろいろ社会的にはいろんな後々につながる重要な問題を含んでいますけれどね、当時はベルの問題よりも売春のほうが重要な問題だったと思いますけれども、これがメディア全体でもっていることは否めない。

「切断操作」とか「帰属処理」といま僕が申し上げたような問題と言うのは、実は報道の現場で、あるいはメディア制作の現場で無意識に、あるいは意識的にたえず働いている。従来のわかりやすい。逆にいえばわれわれ(メティアに携わる者)が人畜無害な場所にいられるような、そういう構造や情報ばかりが表に出がちで、そうでないものは表に出ないというか醗酵されて別な形になって「帰属処理」され「切断操作」されたうえで出てくるというかたちになっているわけです。

先ほど申し上げましたように、なぜ少年は動機不明な凶悪犯罪を犯すのか。「凶悪なメディアが増えているからだ」。そうですか? そのような図式をずうっとメディアが反復してきたんです。

ですからそういうメディアが、まさに刃が自分に向いて、あるいは吐いた唾が自分に降りかかってくるというのは、文字通り「自業自得」であるわけです。

で、冒頭に申し上げた意味はわかりますよね。こういうふうにここ二年間、広くとって五年間、こうした(メディア規制の)動きが喧しくなった背景には、メディアの責任があります。

要所要所で別の選択をメディアが果たすことが出来れば世論形成はちがっていた可能性があります。その証拠に、個別の番組では結論を押し返すことができる。これは僕が経験的にわかっているからです。そうした世論形成をメディアが怠ってきた。その結果、まったく同じメカニズムが自分に向いているだけの話です。

<前のツリー | すべて | 次のツリー>

コメントはまだありません

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません