日本国内の数々の法律の中に隠れている、原則について教えてください。
自分がそれらしいなと思ったのは「双方における事前の了解や契約を破った者は罰せられる」とかそんなの。
質問の主旨としては「法律はどんな原則や法則に従って作られているのか?」というのを知りたくて、種々の原則を教えてくださいという質問をしました。
法律はどんな原則や法則に従って作られているのか?
為政者が国(民)を管理するために、その時々の必要に迫られてつくるのが「日本の法律」だと思います。原則や法則があるようには感じられません。
それが証拠に、法律は隙間だらけで一貫性もありません。(それを埋めるために、日本は判例主義をとっています)
為政者は憲法によって制約される範囲内でしか法律をつくることができないことから、何となく法体系があるように見えるだけで、最初から体系的につくられているようには思えません。
本来、制定法の背景には契約主義があり、berstainさんが質問文であげている「双方における事前の了解や契約を破った者は罰せられる」は、その好例です。
ところが、日本の法律の多く(とくに成立年代が古いもの)には契約の概念が乏しく、かといってコモン・ローとも違います。
ムラ社会の日本にとって、普遍的な原理・原則に則って法律をつくるというのは、出来ない相談なのかもしれません。
「法律はどんな原則や法則に従って作られているのか?」
言うまでもなく、各法律の根拠は六法で、その中心は憲法です。
逆に言えば、全ての法律は、憲法を根拠にしています。
では、憲法の根拠は何か?
これは、憲法の一番冒頭、「前文」に書いてあります。
具体的には、次の2つです。
「これは人類普遍の原理であり、この憲法はかかる原理に基くものである。」
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて」
つまり、「人類普遍の原理」と「人間相互の関係を支配する崇高な理想」から、
全ての法律は発生しているのだと思います。
■日本国憲法
憲法での話になりますが。
公共の福祉
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%81%AE%E7%A6%8...
明白かつ現在の危険
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%99%BD%E3%81%8B%E3%81%A...
信義則。これはかなり有名です。
民法には書いてありますが、公法でも原則として認められています。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~Jusl/Hanrei/Singisoku/Singisoku.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E7%BE%A9%E8%AA%A0%E5%AE%9...
行政訴訟での事情判決の法理
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8B%E6%83%85%E5%88%A4%E6%B1%B...
刑法は「人を殺した者は、死刑又は無期もしくは5年以上の懲役に処する」(刑法199条)というような禁止規定がほとんどですが、
翻って民法は「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。」(民法206条)というような許容規定がほとんどです。
どのような行為が許されないかを定めた法律である刑法と、個人の権利がどこまで及ぶかを定める法律である民法の性格の違いが現れているのでしょう。
刑法:
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html
民法:
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