<問題>

各項が正である数列{an}が、任意の自然数nに対して(Σak)^2=Σak^3(Σはk=1からnです)を満た
すとき、anの一般項はan=nと推定される。この推定が正しいことを数学的帰納法を用いて証明せよ。
<質問>
この問題で、場合分けの「n=kのときOK」が使えない理由がいまひとつわかりません。
教えてください。尚、問題のヒントには以下の説明がありましたが、解答例と同様に
よくわかりませんでした。

普通の帰納法でいう「n=kのときOKならば、n=k+1もOK」の「n=kのときOK」を強化して
おく必要がある。和を計算するには、n=1,2,3,,,kの場合を使うからである。

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  • 終了:2008/07/04 22:38:09
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回答2件)

id:kappagold No.1

回答回数2710ベストアンサー獲得回数249

ポイント60pt

決まりといってしまえば決まりなのですが・・・・。


1+3+5+・・・ +(2n-1)=n^2  (n=1,2,3 ・・・ )

上記のような、nを含む数式を証明する際には、「P(k) が正しいとすれば,P(k + 1) も正しい」ことを証明します。

(与えられた数式にあるのは、nだけです。)

この場合、kは任意の自然数なのですが、あるkという数に固定しているので、正しいと仮定しているのはkのところだけです。


(Σak)^2=Σak^3(Σはk=1からnです)

→(Σan)^2=Σan^3(n=1,2,3 ・・・ )

書き換えると(a1+a2+・・・ +a(n) )^2=a1^3+a2^3+・・・ +an^3

今回のような、数列a(n)を含む数式を証明する際には、「P(1), ..., P(k) が正しいとすれば,P(k + 1) も正しい」ことを証明します。

(与えられた数式にあるのは、a1~anまでのすべてです。)

この場合、先のものと同じくakについてのみ成り立つと仮定すると、その数式に含まれている1~(k-1)については正しくなくても良いことになってしまいます。

そのため、1~kまですべてで成り立つと仮定しておく必要があるのです。

強化とはこのことを言っているものと思います。


自分で書いていて文章が判り難いように思いましたが、判りますでしょうか?

id:massa-will

回答をありがとうございます。

まだ「普通のやつ」との違いが見えない状態です。同じに思えてしまいます。

どうして『先のものと同じくakについてのみ成り立つと仮定すると、その数式に含まれている

1~(k-1)については正しくなくても良いことになってしま』うのですか?

2008/07/04 16:16:28
id:yo-kun No.2

回答回数220ベストアンサー獲得回数30

ポイント60pt

>場合分けの「n=kのときOK」が使えない理由がいまひとつわかりません。

「使えない」のではなく、「不十分」もしくは「足りない」のほうが表現として適当だと思います。

通常、よく使う帰納法の論理展開は

1)k=1の時に成り立つことを示す。(初期段階)

2)k=nの時に成り立つと仮定したときk=n+1の時にも成り立つことを示す。(帰納段階)

ことを証明します。すると

k=1の時成り立つことは1)の証明で保障されている。

上の行よりk=1の時成り立つことはわかったのでk=2の時成り立つことは2)で保障されている。

上の行よりk=2の時成り立つことはわかったのでk=3の時成り立つことは2)で保障されている。

ということになり、全ての1以上の自然数について証明されたことになります。


今回の場合は

1)k=1の時に成り立つことを示す。(初期段階)

2)k=1,2,…,nの時に成り立つと仮定したときk=n+1の時にも成り立つことを示す。(帰納段階)

ことを証明することになります。すると

k=1の時成り立つことは1)の証明で保障されている。

ここまででk=1の時成り立つことはわかったのでk=2の時成り立つことは2)で保障されている。

ここまででk=1,2の時成り立つことはわかったのでk=3の時成り立つことは2)で保障されている。

ということになり、全ての1以上の自然数について証明されることになります。


さて、この問題を証明するにあたって帰納段階で

\sum^{n}_{k=1}a_{n} = \sum^{n}_{k=1}k = \frac{1}{2}n(n+1)

を利用すると思います。

これはa_1=1,a_2=2,\ldots,a_n=nまでが全て証明されていることを仮定しています。

つまりa_n=nがわかっているだけでは不十分です。

従って前者の帰納法の論理展開では不十分で、後者の帰納法の論理展開を用いるのが正しいことになります。

id:massa-will

整理して書いていただいて、ありがとうございます。

だんだんとわかってきました。

2008/07/04 22:35:18
  • id:massa-will
    補足です。
    解答例では、「n≦kなるすべてのnについてan=nが成り立つとすると」となっています。
  • id:kappagold
    言葉尻を捕まえて屁理屈をこねる人に対する対策でしょうかね?
    「n≦kなるすべてのnについてan=nが成り立つとすると」という仮定をしないで、
    「(ある定数)kについて、ak=kが成り立つとする」(これは、変数nに対して、ある定数のkを使っています。)
    とすると、その時、kより小さいl、m、については何も決めていないので、al=2n、am=3nを入れても良いんじゃないのと屁理屈をこねる人がいるのだと思います

    数列anと書くと、常識的には一つの式で表せるものと考えますが、
    数列anは、n=1のとき○○、n=2のとき××、n=3のとき△△・・・・としてもいいのです。

    帰納法は、先にある前提条件を決めてそれを証明する事によって、すべてにおいて成り立つということを言うので、前提条件は完全でなければなら無いという事だと思います。
  • id:massa-will
    お二方の回答を精読するうちにようやくわかってきました。
    ありがとうございます。

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