「線が細い感じで良かったです!またおすすめの本を教えてください!」と言われました。
ちなみに知人はあんまり本を読まない20代男性社会人です。
あなたならどんな本をおすすめしますか?
意外なものもあるんで良いですよ。幅があります。
吉田 修一はいかがでしょうか。
登場人物のとらえどころのない感じが似ているとも思えます。
感情の解釈を読み手にゆだねている感じが。
雰囲気似てる度はかなり高いと私も思います。
そして、主人公の線の細さ、物語の繊細さを気に入ったのかな、
という読みもアタリだと思います。
というのは、ギャンブラーですね~
親しい友人ならばばんばん変化球を投げるところなんですが、
仕事の取引先の方なので、あんまりハズすと仕事こなくなりそうで(笑)
あと、文章の線が細い、とは言ってませんよ。
たぶん物語の繊細さを言いたかったのでは、と思われます。
赤江さん、読んだことなかったのですがそそられました。
まず私が挑戦してみたいと思います!
グロくないのもあるんですね。
とりあえず私が読んでみます。
荒木先生デザインの「伊豆の踊り子」とか手に取りやすいかもしれないですね。
ジョジョ世代として。
線が細い感じ、というのは、主人公のキャラクターの線が細そう、という意味ではないでしょうか?
村上春樹の作品の主人公は割とそういう傾向が強いように思います。
だから無難なのは村上春樹の他の作品ですが、あえて、池澤夏樹のスティルライフを勧めます。
1、池澤夏樹の作品は村上春樹の文章のの影響を強く受けているので主人公も似た感じを受けます。
静かにストーリーが展開していくということでいいかなと思います。(100ページに満たないのでさらっと読めるし)
2、恋愛ものではないので、趣向を変えるという意味でいいかなと。
3、池澤夏樹自身が理系出身なので、ちょっとしたエピソードが理系です。
例えばバーで主人公と知り合ったばかりの佐々井という謎の多い男の会話
「何を見ている?」とぼくは聞いた。
「ひょっとしてチェレンコフ光が見えないかと思って」
「何?」
「チェレンコフ光。宇宙から降ってくる微粒子がこの水の原子核とうまく衝突すると、光が出る。それが見えないかと思って」
(以下略)
どうでしょう?
村上春樹の文が「線が細い感じ」というのは、私にとっては正直、意味不明な感想です。ギャグなら最高のギャグなのですが。わたしが感想を書くと「ベタベタしててオタクが独り言をつぶやいている感じ」と表現するでしょう(笑)
いずれにせよ、文学通というわけではなさそうな方の感想のようですので、そういう方に村上春樹とは違う傾向の読んだことの無い本を読ませたら、その結果その本が嫌いになるかわけがわからなくて途中で読むのをやめてしまうかもしれませんが、もし好きになったら人生がかわるぐらいの新鮮な衝撃を与えるだろうと思います。
たとえば赤江瀑の「罪喰い」「禽獣の門」「花夜叉殺し」とか。
罪喰い (講談社文庫)
禽獣の門 (光文社文庫)
花夜叉殺し (光文社文庫)
本を紹介する場合、相手が好きそうな本を紹介するのは下です。そんなものは相手になにも与えません。そんな本を紹介するぐらいなら実用書を紹介した方がよいでしょう。文学を紹介するなら、相手が知らない世界を与える本を紹介するのが上です。
乙一。短編ですが無常な感じが良いです。
村上春樹と共通するのは文章の美しさです。あまり読まない人ならたぶん読んでないでしょう。
ビジュアルで感動的な風景を味わえるという点でもお勧め。読み手の想像力をも求める点でも同じハードルがある。
春樹のルーツを辿っていく&春樹翻訳にふれるということで。
オースターも雰囲気似てますよね。
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は、私ははまれなかったけれど、好きな人多いですもんね。
オースターは「ムーン・パレス」か「リヴァイアサン」あたりなら女の子も出てくるし青春系。
村上春樹訳の中で考えると「キャッチャー・イン・ザ・ライ」がとりあえずの一冊。
私も大好きです。「この人の閾」もいいですね。
「プレーンソング」の方が春樹っぽい気もしてきたー。これもおすすめしたい!
この二冊はおすすめリストに入れます!
他にも思いついたものがあったら、どんどんどうぞー
「ノルウェイの森」の捉え方って人それぞれなんですね。おもしろいー。
確かに「国境の南~」も雰囲気が似てるんですけど、総合力で落ちる気がするんですよね。
は、「ノルウェイの森」にはあんまりない気がします。個人的に。
舞台自体は現実にあるけれど、どこか宙に浮いたような感覚が持ち味の小説だからなあ。
保坂和志です
これまた、歴史ものですが、司馬 遼太郎さんのは、どれもお勧めです。
「最後の息子」の方が何となく近い気もしますが、シティボーイっぽい感覚(笑)が似てますね。