医療関係者ですが、パッと思いついたのは睡眠時無呼吸症候群とナルコレプシーでしょうか。
どちらも睡眠障害の一種で、日中の眠気による短時間の意識消失がありえます。
睡眠時無呼吸症の方は、新幹線の運転手が運転中頻繁に意識を消失していたことで
よく取り上げられるようになりましたね。自動車の運転中に意識が無くなると怖いです。
脳と心臓に異常がないということは、つまりTIA、てんかんやアダムストークスなどの不整脈以外と解釈していいですか?であれば、頭蓋外の血管の病変や機能異常はアリということにして、
①起立性低血圧
②迷走神経反射(心臓そのものの異常ではないからいいですよね)
③subclavian steel syndrome
などはいかがでしょうか?③は失神までいくことは少ないかもしれませんね?
どうも有り難うございました。
アドレスはダミーです。
ども。
torishinさんの御意見はなるほど!ですね。その二つは思いつきませんでした。
というわけで、私の場合は別なトコから(※正攻法?で)攻めてみます。
>”心臓にも脳にも異常がないのに”
一般に”意識を失う=意識消失発作、失神”を呈する場合には、「大脳全体」あるいは「脳幹網様体領域」が比較的短時間で機能不全に陥る必要があります。そういった点では、”神経活動の混乱であるてんかん”や”血流不足をもたらす不整脈発作”は比較的ありふれた原因といえるものです。どの程度の検査を行った上での判断かによりますが、1回や2回の短時間の心電図や脳波検査ではこれらを除外する事は出来ませんし、当然画像検査にもひっかかりません。ですが、もし”何度も精密検査を行っても”異常がみつからないのに意識を失うということになると、その可能性は一先ず横においてよい、という考えで良いでしょう。
脳幹部を栄養する椎骨/脳底動脈の血流が何らかの原因で途絶えると意識を失う事があります。一過性脳虚血発作(=TIA)と呼ばれるものですが、血管が詰まりかけて細くなっていることが多くの原因です。脳幹部の問題なので、単純に脳のCTを撮ったからといって分かるものではありません。ヘリカルCTや血管超音波検査などが必要となります。
次に一般検査で見つけにくい異常は自律神経系の機能障害ということになります。シャイ・ドレジャー(=ドレーガー)症候群はその代表的疾患の一つですが、汗をかかなくなる・立ちくらみがひどくなって普通に立っていられなくなるなどの症状が出現します。ほかにも脊髄小脳変性症の一部は、脳の器質的な異常が出現する前から失神などの自律神経症状が認められる場合があります。一部のパーキンソン病や重度の糖尿病の方にも自律神経症状として失神がみられることがあるので、これらを考えておく必要もあります。
病気とは言えませんが、血管迷走神経反射が強く出ると”強い緊張から解放された瞬間”に失神を起こす人がいます。排尿・排便後に失神する人もいます。降圧薬等ごく一部の内服薬の副作用で失神発作が出現する場合もあります。
もちろん、youku555さんが挙げられた”ヒステリー”(心因反応)も忘れてはいけません。
大事なのは、誘因・前駆症状・随伴症状・持続時間・後遺症をはっきりさせることですね。
ちなみに”失神の診断・治療ガイドライン”というものがあるので、これで勉強されては如何でしょうか。
www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_inoue_d.pdf
御粗末さまでした。
いつも詳細にどうもありがとうございます。
どうも有り難うございました。