音声符号(記号)である言葉そのものは意味をもたない。聞き手や読み手は、自分たちの経験や知識にもとづいて、送られてきた符号を意味へと置き換え、意味を符号に置き換えているということです。
だから、聞き手や読み手が未経験、未体験の言葉を受け取っても、その言葉は正しい意味をもたらしようがない。
だとすると、「地球環境問題」という言葉は、あなたにとっていったいどのような意味を持っているでしょうか。
あるいは実はあなたにとってはまだ今の時点では意味を持っていないでしょうか。
ちなみに、ジャン・ボードリヤールは、消費社会において記号は意味を持たず、「意味するものの同語反復」という表層的な記号が記号のままで飛び交う状態を指摘していました。このような状態に近いでしょうか。
(おまけ:上の鈴木孝夫の意味論に対して、異論がある方はどうぞ。)
テレビ番組で見た程度の知識で知ったつもりになっている、漠然とした問題意識しかありません。
環境問題もいろいろとあると思うのですが、今は何が一番問題なのでしょう?
そうですねぇ、私も何が一番という問いに対する確たる答えをもっているわけではありませんが、とくに大きな問題として思えるのは、、、
1) 過剰開発による世界からの森林(自然林、天然林)の喪失。そこに住んでいた動物や昆虫や植物の絶滅。炭酸同化作用の減少と温暖化ガス増加。
2) 地球規模での海洋汚染。
カドミウム、すず、水銀などの重金属、PCB,ダイオキシンなどの有機化学物質、人間の排泄物、温排水、プラスチックごみの絶え間ない海洋中への河川や大気からの流入。
3) 温暖化による異常気象現象の増加。砂漠化の広がり。
などは、大きな問題ではないでしょうか。私自身も実感できていませんので、想像をふくらませてみました。
私にとっては、知っているつもりの地球と知っているつもりの環境に何らかの問題が発生しているんだな、という漠然とした問題意識が喚起されます。