最近の高校数学の参考書を見たことがないので間違っていたら指摘していただきたいのですが、「原点以外の場合」の解法は、「中心が原点の場合」を平行移動する方法ですか?
だとすると、いまの学習指導要領では、2次曲線の平行移動は数学Cになっています。文部科学省の「高等学校学習指導要領」→「第4節 数学」をご覧ください。
このため、教科書では扱わない解釈されているのではないでしょうか。
個人的には、平行移動はもちろんのこと、三角関数を学んだ数学Iの段階で回転移動もできるべきだと思うのですが‥‥。
多分、使わない方がいいでしょう。でも、そういう場合は、導出してから使えばいいです。
たとえば、次のような導出は、どうでしょうか。
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中心(a,b)→原点O(0,0)とする平行移動によって、円と接点は次のように移動する。
円 :(x-a)^2+(y-b)^2=r^2→x^2+y^2=r^2
接点:(x1,y1)・・・・・・・・・・・・→(x1-a,y1-b)
円:x^2+y^2=r^2の接点(x1-a,y1-b)における接戦は、(x1-a)x+(y1-b)y=r^2
∴求める接戦は、接線:(x1-a)x+(y1-b)y=r^2を、(0,0)→(a,b)とする平行移動によって、
(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=r^2
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「・・・」は列を整えるために使いました。
ありがとうございます。
いちいち平行移動の証明でことわって使うのは面倒ですね・・・。
#1のコメント:
数Cで扱っているということは、いちいち平行移動の証明なしに使ってもいいのではないでしょうか?
そうは思いません。
いくつかの高校のシラバスを見たところ、数学II履修の段階で数学Cを修了しているか並行履修できる高校はありません。数学IIIの段階でも修了せずに、大学へ先送りしているところもありました。
となると、数学IIの教科書レベルでは数学Cの範囲である「二次曲線の平行移動」は扱えない、ということなのではないでしょうか。
もっとも、私は現場を知らないので、やっている学校もあるのかもしれません。
どなたか現場の情報をいただければ幸いです。
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ご丁寧にありがとうございます。現場の情報をいただきたいですね。
高校生の方でしょうか。でしたら自分が今受験生ですので何かお力になれればと思います。
質問にある、「中心が原点でない場合の接線の方程式」というのはこの公式のことかと思います。
(x-a)^2+(y-b)^2=r^s …(1) 上の点A(x0,y0)における接線の方程式は
(x0-a)(x-a)+(y0-b)(y-b)=r^2 …(2)
実は円に限らず、楕円や双曲線(数学Cの範囲)といった二次曲線は、これに似た接線の方程式を持ちます。
私の経験では、こういった方程式は微分の応用などの問題の中で導き出したのみで、公式として学校で習った記憶はありません。当然学校や扱うテキストの内容にもよるのでしょうが。
しかしこれらの公式はテクニックとしてあまりにも有名ですし、「ロピタルの定理」(参考)のように、「受験数学ではタブー」というほどのものではないと思いますので、私個人としては使っても大丈夫だと思います。(先のロピタルの定理なんかは、調子に乗って使うと0点にされることもあります)
ただし不安であれば簡単な証明がありますので大ざっぱに説明します、時間があれば回答欄の余白にでも書いておいてください。(とはいえど、実際やってみるとかなり量があるので、計算をうまいこと省略しつつやってください。)
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(i)y0-b=0のとき、x0-a=±r が導け、(2)式に代入すると点Aにおける接線となる。
(ii)上の(2)式を変形して「y-b=...」の形に変形。(1)式に代入。また、
(x0-a)^2+(y0-b)^2=r^2
が成り立つことに注意して式を変形していくと、必ず
(x-x0)^2=0
が出てくる。これで(2)式で表される直線が円とただ一つの交点(接点)を持つことが示される。
以上より、(2)式は点Aでの接線の方程式である。
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と言う感じです。一から式を導くのではなく、与えた式を変形して正当性を導くという手順です。これは楕円でも双曲線でも全く同じ証明ができます。(ii)での変形が非常に難儀なのですが、特に凝った変形ではないので途中式は適度に省略してください。
最後ですが、受験数学での"ちょっと怪しい"テクニックは簡単な証明をつけて使うか検算用に使うだけにしておいたほうがいいです。質問文にあるような公式は非常にポピュラーですから使ってもさほど問題ないと思いますが、不安なものは教師など詳しい人に聞くのが良いかもしれません。
長文で申し訳ないです。
ありがとうございます。お恥ずかしいですが、生徒ではなく、家庭教師をしているものです。
高校の時の数学の先生が、「教科書に載っていない公式は、導き出してから使え!」といったことをよく仰っていました。
こっちなら、3行ですみます。
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中心C(a,b)として、接線は接点T(x1,y1)を通り、CTに垂直だから、(x1-a)(x-x1)+(y1-b)(y-y1)=0
これを変形して、(x1-a){(x-a)-(x1-a)}+(y1-b){(y-b)-(y1-b)}=0
∴(x1-a)(x-a)+(y1-b)(y-b)=(x1-a)^2+(y1-b)^2=r^2
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センター試験では、証明なしで使えますし、記述式でも、3行書けば部分点になると思えば、お得かも。
・公式集 (モノグラフ)
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はい。「中心が原点の場合」を平行移動する方法です。
数Cで扱っているということは、いちいち平行移動の証明なしに使ってもいいのではないでしょうか?