高校数学・微分
http://f.hatena.ne.jp/massa-will/20090129131750
<質問>
(1)について、解答例で両辺の絶対値をとっていますが、計算のなかでlogを分解して、
勝手に(?)絶対値をバラけてしまっています。なぜこのような操作が許されるのですか?
わかりやすく教えてください。
実数a、bにおいて、
・|ab| = |a||b|
が成り立つからです。
(1)a>0 、 b>0
のとき、
a × b >0
だから、|a×b|=a × b
|a|×|b|=a×b
よって、|a × b| = |a|×|b|
(2)a>0、b<0のとき、
a×b<0
→|a×b|=-ab
|a|=a |b|=-b
→|a||b|=-ab
よって、|a × b| = |a|×|b|
(3)a<0 b<0 のとき、
a×b>0
→|ab|=ab
|a|=-a |b|=-b
→|a||b|=ab
よって、|a × b| = |a|×|b|
(1)~(3)により、|a × b| = |a|×|b|
この考えを使うと、|abc|=|a||b||c|を示す事ができます。
(ab=d とおくと、|abc|=|dc|=|d||c|=|a||b||c| )
このようにしていくと、|abcdefg|=|a||b||C||d||e||f||g| と、分解できることがわかります。
さて、この問題ですが、両辺の絶対値をとると、
|y|=|〔(x-1)^(1/3) × (x^2 + 1)^(1/3)〕/(x + 1)〕|
これに対し、先程の考えを用います。((x-1)^(1/3)=a、(x^2 + 1)^(1/3)=b、1/(x + 1)=c、とおく)
|〔(x-1)^(1/3) × (x^2 + 1)^(1/3)〕/(x + 1)〕|
=|abc|
=|a||b||c|
=|(x-1)^(1/3)||(x^2 + 1)^(1/3)||1/(x + 1|
ということで、分解できるということです。もうちょっと簡潔にまとめられれば良かったのですが、これが限界ですorz・・・・
絶対値の規則に忠実に従って演算しているのではなく、単に、真数条件で、真数>0になるように、つけているだけだと思っていました。
対数微分法の計算の手順は、次のようになります。ただし、log_eをlogで表す。
y=f(x)g(x)h(x)・・・①とすると、
両辺の対数をとって、
log|y|=log|f(x)g(x)h(x)|=log|f(x)|+log|g(x)|+log|h(x)|
両辺をxで微分すると、
y'/y=f'(x)/f(x)+g'(x)/g(x)+h'(x)/h(x)
∴y'=f(x)g(x)h(x){f'(x)/f(x)+g'(x)/g(x)+h'(x)/h(x)}・・・②
結局、①の形の微分のとき、②の形が計算しやすい場合に対数微分法を用います。
回答をありがとうございます。
ただ、まだよくわかりません。。。
下に質問の補足をしました。
「絶対値をバラす」の意味がよくわからないのですが、こういうことでしょうか。
一般的に、|a×b|=|a|×|b|…①、|a/b|=|a|/|b|…②が成り立ちます。
前式の証)
i)a≧0,b≧0のとき,ab≧0より (左辺)=ab,(右辺)=ab
ii)a≧0,b<0のとき,ab≦0より (左辺)=-ab,(右辺)=a×(-b)=-ab
以下略
問題の式では、見やすくするためA=3√(x-1)←3乗根、B=3√(x^2+1)、C=x+1 とおくと、
(右辺)=log|(AB)/C|
=log(|AB|/|C|) (←②より)
=log(|A|×|B|/|C|) (←①より)
=log|A|+log|B|-log|C| (対数の性質)
となります。なぜ絶対値をつけるかについてはrsc96074さんの通りだと思います。
その後の微分についてはコメントの「既知」のとおりです。
質問の意図とずれていたらすみません。
>質問の意図とずれていたらすみません。
大丈夫です。自分の質問文がわかりにくいものでした。すみません。
回答は要領がわかりやすく、よく理解ができました。いつもありがとうございます。
実数a、bにおいて、
・|ab| = |a||b|
が成り立つからです。
(1)a>0 、 b>0
のとき、
a × b >0
だから、|a×b|=a × b
|a|×|b|=a×b
よって、|a × b| = |a|×|b|
(2)a>0、b<0のとき、
a×b<0
→|a×b|=-ab
|a|=a |b|=-b
→|a||b|=-ab
よって、|a × b| = |a|×|b|
(3)a<0 b<0 のとき、
a×b>0
→|ab|=ab
|a|=-a |b|=-b
→|a||b|=ab
よって、|a × b| = |a|×|b|
(1)~(3)により、|a × b| = |a|×|b|
この考えを使うと、|abc|=|a||b||c|を示す事ができます。
(ab=d とおくと、|abc|=|dc|=|d||c|=|a||b||c| )
このようにしていくと、|abcdefg|=|a||b||C||d||e||f||g| と、分解できることがわかります。
さて、この問題ですが、両辺の絶対値をとると、
|y|=|〔(x-1)^(1/3) × (x^2 + 1)^(1/3)〕/(x + 1)〕|
これに対し、先程の考えを用います。((x-1)^(1/3)=a、(x^2 + 1)^(1/3)=b、1/(x + 1)=c、とおく)
|〔(x-1)^(1/3) × (x^2 + 1)^(1/3)〕/(x + 1)〕|
=|abc|
=|a||b||c|
=|(x-1)^(1/3)||(x^2 + 1)^(1/3)||1/(x + 1|
ということで、分解できるということです。もうちょっと簡潔にまとめられれば良かったのですが、これが限界ですorz・・・・
>もうちょっと簡潔にまとめられれば
とんでもないです。すごくわかりやすいです。
大事なところをきちんと身につけることができました。本当に助かりました。
いつも質の高い回答をありがとうございます。
こんにちは。
>問題は、絶対値をバラしてもOKだとする理由です。
は常に成り立つため
も常に成り立ちます。
同様に
は常に成り立つため
も同様に成り立ちます。
こんにちは。
簡潔なだけに、そのまま暗記に使えそうです。ありがとうございます。
>もうちょっと簡潔にまとめられれば
とんでもないです。すごくわかりやすいです。
大事なところをきちんと身につけることができました。本当に助かりました。
いつも質の高い回答をありがとうございます。