これは、人類だけが、閉経後のメスが生き残って、「自らの繁殖から解放されたあと、その知恵と経験を生かして自分の娘や血縁者の子育てを援助することにより、結局は繁殖成功度を上昇させることができた」(長谷川真理子「ヒトという不思議な生物」、長谷川編「ヒト、この不思議な生き物はどこから来たのか」(ウェッジ選書、2002年) 所収)というものです。
1)
これは、ヒトの幼児が晩成化し(無力な赤ちゃん時代が長くなり)、四六時中その面倒をみることが必要となり、同時にいろいろなお話を聞かせてあげて言葉のトレーニングをする「孫の世話」の役割が、閉経後のメスに求められたためではないか。
どう思いますか。
2)
1)との関連で、日本の昔話には「昔々ある所におじいさんとおばあさんがおりました」で始まるものが極めておおい。
なぜお父さんとお母さんではなく、おじいさんとおばあさんであるのか。
その物語の語り手自身がおばあさんだったからではないか。どう思いますか。
3)
2)が人類に共通の現象であるのか、お伽噺の国際比較に関する情報があれば教えてください。
思いつく限り探してみましたが、グリム童話などにはありませんよね。
シンデレラとか白雪姫などを考えてみましたが、お母さん(継母?)、お父さんの記述はありますが、おじいさん、おばあさんの記述はなかったような気がします。
そういえば日本の昔話には必ず「昔々、おじいさんとおばあさんが・・・」で始まりますよね。
しかも桃太郎、かぐや姫など拾ってきた子どもばかりです。
日本の昔話に実の両親はいないのが不思議です。
おじいさんとおばあさんが頻繁に登場するのかどうか、ご存知のかたはおられませんか。