ここでの「鳴る」は良い音かどうかではなく「大きな音が鳴る」と定義してください。
※同一楽器に複数人の証言があるため「聴き間違え、勘違いでは?」と回答される場合にはどうぞ根拠もよろしくお願いいたします(神話説自体は歓迎します)。
仕組みとしては
弦を弾く事でブリッジ-サドル-表板-側板-背板に振動が伝わり
板の表面からのものは周囲全体に広がり
内面からのものはサウンドホールから流れ出してくる。
与える振動自体は非常に小さなものだけれども
津波のように広がっていって全体で同様の振動(共振)が起こるため大きな音となる。
ギターの弦をはじくことで小さな振動(音)が出ます。
その小さな音に、ギターの胴体が共鳴して、大きな音にします。
共鳴は、地震の時にある高さのビル(大抵は高層ビル)が地面よりもよく揺れる、という現象を起こすようなものです。
共鳴は、それぞれの波長(音の高さ)に対応した大きさの箱で起こります。
ギターの胴体は、高い音から低い音まで様々な音に共鳴するために、ひょうたん型をしているそうです。
ギターについに科学的に説明したサイトがあったのでご紹介します。
ありがとうございます。こちらも音の仕組みですね。
ギターは弾けば弾くほど鳴るようになるなど言われるので、その理由についての質問だったのですが、質問の仕方が悪かったです。
●弦の振動が周りの空気の圧力変化を生んで、その圧力変化が空気を伝わっていきます。これが音です。
・音のしくみ(抜粋)
ものを叩いたり、震わせたりすると、ものから音が出ます。例えば、ギターの弦をつま弾くと、ギターの弦が振動して音が出ます。弦を1回だけ弾いたときは、弦の振動が小さくなるにつれて音が小さくなり、振動が止まると音も止まります。
このように音が出ているものは振動しています。ものが振動して、空気が押されたとき、空気は縮められて密度が高くなます。空気が引かれたとき、空気は粗く(疎らに)なり、空気の密度が低くなります。つまり、ものが振動すると、ものの周りにある空気に圧力の変化が生じて、その圧力の変化が空気を伝わっていきます。これが音です。
大きい音と小さい音、高い音と低い音は何が違うのか考えてみましょう。音の大きさや高さは、ものの振動の状態によって決まります。ギターの弦を強く弾くと、弦の振動の振幅が大きくなり、大きい音が出ます。弦の長さを短くして弦を弾くと、弦の振動する回数が長いときよりも多くなり、高い音が出ます。また、弦を強く張ると、振動回数が多くなり、高い音が出ます。弦を太くすると、振動回数が少なくなり、低い音が出ます。
http://starfort.cocolog-nifty.com/voorlihter/2007/06/post_2bb8.h...
●弦の振動が主に薄い表板に伝わって、表板の振動が空気に伝わり音として聴こえます。さらに、表板や裏板、側板で構成された共鳴箱に共鳴させて大きな音量を得る構造になっています。
・ギターの音の出るしくみ(抜粋)
ギターは指(爪)で弦を弾けばそのエネルギーが弦に伝わり(図の左側の矢印)、弦は両方の支点間で振動します。その振動のエネルギーが、一つの支点であるナット(上駒)を経由してネックに伝わります。ネック本体やヘッド(頭部)が20㎜くらいと厚いため音波に変換できずネックから音は聞こえません。
もう一方の支点であるサドル(下駒枕)やブリッジ(下駒)を経由して振動が表板に伝わり、音波に変換されて音として聴こえます。
ギターの指で弾くエネルギーはピアノのハンマーで叩くエネルギーやバイオリンの弓で擦るエネルギーに比べて極めて小さいので、表板や裏板、側板で構成された共鳴箱に共鳴させて大きな音量を得る構造になっています。
表板の厚さは小さなエネルギーでより多く振動させるため、2~4㎜くらいに薄くします。表板の振動は側板を介して裏板へも伝わりますが、ほとんどが表板から音波となり外側と内側(図の右側の矢印)へ出ていきます。ボディーの外側へ出た音波は最初の音として耳に聴こえますが、内側へ出た音波は共鳴箱内で反射を繰り返し音量が大きくなります。増幅された音波はサウンドホール(響穴)や表板を通して音として聴くことができます。
エネルギーは音となり次第に減っていくため音量も減衰していきます。裏板や側板の木材や塗料は硬い材質を使用した方が音の減衰時間は長くすることができます。また、どんな共鳴箱にも一番共鳴しやすい周波数(共振周波数=ウルフトーン)があります。
質問の意図と違いましたが、サウンドホールの役割はわかりやすいですね。ありがとうございます。
これはロックは、じめじめした日本よりも空気の乾燥したロスや
ロンドンでレコーディングした方が、本場ロックな音になるという
神話と通じるかもしれないのですが、この場合は、湿度の関係で
使い込んで行くうちに年季のたったギターの木が乾き、
乾いた響きの良い、よく通る音になるからという節があります。
なるほど、乾燥が理由ということですね。実験した例とかがあると信憑性がありそうですね。
http://www.auranet.jp/SALON/ono/ono15.htm
上記サイトに
出来上がったばかりのギターは、形としては完成品ですが、楽器としては未完成で、熟成して美味しくなるワインのように、その後の弾き込みが必要です。弾き込まれることで、弦の振動に敏感に反応し、よく鳴ってきます。特に、初めて弦を張った時は、表板の緊張が大きく変わり、音色は日毎に変化していきます。表板の緊張がおさまるべき所まで変化し始めたわけで、板が暴れる感じは少しずつとれていきます。
弾きこみによって、すぐに鳴り出すのもあれば、10年たっても鳴ってこない楽器もあります。一般的には表面板が杉の方が早く鳴り、松は時間がかかります。短いサイクルで見ても、弾きはじめと終わりで変わります。充分弾き込まれた楽器でも、30分ほどウォーミングアップしないと本領を発揮しないものもあります。また小さい音で練習していて弾く時間も少ないと、鳴り出すまでに時間がかかります。
その他いろいろ詳しく解説されています。「科学の視点」を拾うと
すれば「材の乾燥」「板の張力(テンション)の変化」といった
ところでしょうか。
ギタリストの方に直接お話をうかがったことがありますが、プロの
奏者の間では「新しい楽器はすぐには鳴らない」「製作されてから
十数年~でやっと旬の音になる(もっと晩成型もある)」「ただ
置いておくのではなく、弾きこまないとダメ。それも上手い奏者が
弾かないと台無し」等はほぼ定説になっているようです。
ありがとうございます。参考になります。
こちらも乾燥説ですね。
> 弾き込まれることで、弦の振動に敏感に反応し、よく鳴ってきます。
については根拠がよくわかりませんでした。
質問のメインである「大きな音がなる」事の結論から言いますと、「共鳴胴」のお陰です。(ちなみに電気ギターは電流をアンプで増幅しスピーカーから音が出ます)
ギターの発音原理は弦(線)の正弦振動です。長さと張力に因って音の高さ(振動数)が決まります。音階を容易に決める為に「フレット」に小さな横桟がついていて、それに因って弦の長さが容易に変えられます(それが音階になってます)、同じ(弦楽器)のバイオリンや三味線には音階を決める桟はありません。私は発音源的に弦楽器だと考えるピアノやチェンバロ(鍵盤楽器に分類されますが)は鍵盤に因って音階が固定されます。実は弦楽器は先に述べたとおりの発音原理ですから音程を自由に出来ます(張力・長さ)
例としてバイオリンとコントラバスなど。またギターは弦が6本ありますので同時に6音まで出せます。単純複音この辺りはピアノ等と同じですが、音階に関してはバイオリンのように音階でない音を出すことも可能です(奏法による)、縦笛など(管楽器系)は1楽器で一つしか出せませんが、笙やオルガンのような複合楽器は同時に幾つもの音が出せる複音楽器です。音色としてはギターは1弦では正弦波の単純音ですが、ドラのような打楽器(膜楽器)はかなり複雑な音色が出せる物があります。虫の鳴き声など自然物は複雑な音色の複雑音が多いようです、しかし、同時に2音以上を出すのはかなり難しそうです。
ありがとうございます。
ひとつ目に頂いた回答に返信しましたが、質問の意図は時間が経つにつれて音が大きくなるようになるのはなぜか、ということでした。
質問文章が悪かったと思います。
時間と共に鳴る理由ですが,一つは上記でも書かれているように板材の乾燥により材質がへんかするというもの。これだと弾く弾かないに関係ないように思われます。
弾くと弾くほど鳴るようになるのは,振動により板材の材質が変化する,スピーカ等のエージングと同じ効果が出る,事が考えられますが,これについては,きちんと根拠があるデータが見つからないので,ありそう…とだけ書いておきます。長期間引き込まれた楽器は,乾燥もしてますから,独立して影響を観るのは結構難しそうです。
ありがとうございます。明確な回答でとても参考になります。
スピーカのエージングについてはまったく知りませんでした。ゴムの軟性が高くなる、コーン紙が慣れるなど諸説あるみたいですね。かなり近いものを感じました。
乾燥説は有力みたいですね。振動による効果は確かに「ありそう」ではあります。
幻の弦楽神話 ~ 鳴らず・慣らさず・馴らされず ~
カーテン越しの楽器コンクールでは、いつも新しい安物が優勝する。
切れる直前のガット(羊腸)弦が、もっともよく響く。
年をとっても、右手は上達する(カザルス・説)。
左手(運指)よりも、右手(運弓)が重要だ(寺田 寅彦・説)。
弓は楽器と同等か、より高価でなければならない(野村 武二・説)。
(高価で重い弓よりも、安価で軽い弓のほうが、はるかに弾きやすい)
ときどき弦をゆるめて、表板を休息させる(尚永 豊文・説)。
http://blogs.yahoo.co.jp/naoe_gt/16885594.html
独り言余白日記(20070324~20090210)
名手が弾きこむと、木質の細胞が一定方向に並びかわる(?)。
銘器ストラドのニスは乾かない(永く、大真面目に信じられた伝説)。
水に漬けたりしながら作るので、湿気は関係ない(無量塔 蔵六・説)
── 鈴木政吉が開発、現在まで秘密にされている音質改善技術「済韻」
についての記事があります。
── 即ちこれ等の楽器の新しい中は音が堅く且音量が乏しく本来の妙
音を発するには数十年の永い間弾き込まねばならなかったのを、鈴木翁
が約一ヶ月の工程により容易にかくの如き妙音を出すことが出来るよう
になったので鈴木翁はこの方法を「済韻」と名づけ一般の求めに応ずる
ことになった。翁は語る「永い間弾き込まれた名作の楽器の胴や棹には
微妙な木理の変化がある筈です。これに私が着眼したのです」
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=0...
なお、無量塔蔵六氏は「済韻」については否定的な見解です。
http://www.fstrings.com/board/index.asp?aorder=desc&id=38474&t=
Re: 鈴木政吉氏製作のバイオリンについて[08/10/21 22:27:07]
無量塔氏は、東京工業大学の音響研究室を訪れて、製作を志した。
法隆寺の古扉でヴァイオリンを作ってみたが、まるで鳴らなかった。
── 無量塔 蔵六《ヴァイオリン 19750220 岩波新書》
ディギャッシング(酸化熱処理)震動効果?
http://shuwa.weblio.jp/content/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AE%E3%83...
Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 歯科技工専門用語手話
手動ハブラシは、研磨剤で歯の表面を削るが、電動ハブラシは振動を
与えることにより、砂の中から砂金を浮びあがらせるような原理を応用
している。バイブレーターは、紙幣や用紙を揃える場合にも用いられる。
最初から、なるべく上等の楽器を選ぶべし(楽器屋の方便)。
独習でなく、先生に教わるべし(ネットの通説)。
努力すれば、かならず上達する(根も葉もない俗説)。
http://www.strad.co.jp/log/qalog131.html
↑弦楽器のQ&A ↓輸入楽譜
ありがとうございます。
これにまつわるいろいろな試みがあるのですね。
乾燥以外にも、工作物は一般にいろんな要素で「馴染んで」きます。
作った直後には接合部分の力のかかりかたがいびつだったものが、
接着剤や素材の伸び縮みによって無理のない形に落ち着いたり、
といった感じです。
乾くだけでなく、乾燥した所で作られたものを日本のように湿度が
高い環境に持ってきた場合、その湿度に馴染むのにもやはり時間がかかるという話を聞きます(ギターもそうかは知りませんが)
また、「良くなった気がする」というのもある意味科学的です。プラセボ薬でも効いてしまう例があることを考えると、表面の風合いが良くなった等の視覚的・触覚的な変化も、感覚的には音の一要素として知覚されている可能性はありそうです。
ありがとうございます。
確かに木だけではなくナットやブリッジなどの要素も考えられますね。
人間ですので「良くなった気がする」は当然あると考えていますので、今回は音量に絞って考えています。
ありがとうございます。
どの部分を参考にすればよいのでしょうか。
ありがとうございます。音が鳴る仕組みですね。
質問の仕方が悪かったです。時間とともにより「鳴る」ようになるのか、という意味でした。