THEME:「春の野草を楽しむ」「春の衣替え・お手入れ」「我が家の小さな春」
「今日をちょっと楽しく、イエで過ごすいつもの時間を素敵に変える小さな魔法のサプリがあったら…」と展開してきた “リブ・ラブ・サプリ”コーナーの続編のひとつSEASONバージョン。四季の暮らしや衣食住のこと、新しいシーズンライフ…。毎回のテーマに沿って、毎日を元気にする暮らしのサプリをその思いや由来とともにメッセージ下さいね。
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※質問は3月9日(月)正午で終了させて頂きます。
動物の一生を守り続ける革を受け継いだ人間は、その一着を一生着続ける気持ちにならなければ嘘だというご意見、私も同感です。皮革という素材にはそれだけの重みがあると思います。その大切な革を守っていくためには、やはりどうしてもプロの技術と経験に頼っていく必要がありますね。日常の手入れが自分でしっかりできるからこそ、プロに委ねるべき部分の見極めもつく、ということではないかと思います。
ミンクオイルについては、私も残酷な製品だなぁと思います。体長たった40cmくらいの小さな動物をいったい何匹殺したら、世界中に売れるほどのミンクオイル製品が作れるのでしょうか。それともあれは何か大量の混ぜ物でもしてあるのでしょうか。
私たちの暮らしがどれだけ多くの生き物の犠牲の上に成り立っているのかを考えると、せめて現代の発達した科学力と技術で、少しでも生き物を殺さずに済む製品が生み出してほしいと願わざるを得ませんね。私も革の手入れにはちょっと時間をかける方ですので、良い手入れ用品を探してみたいと思います。
ちょっと前のシーズンから、ひょんな事で手に入れた革ジャンを愛用しています。これがかっこいいんです。なんというか、昔のアメリカ映画に出てくるような感じが何とも言えません。しかし革は手入れが難関です。何でも自分の手でしなければ気が済まない私ですが、色々調べた結果、こればかりはプロの手に委ねるのが確実という結論に落ち着きました。
まず革という素材の特性を理解しておく必要があります。革は原皮からなめしを経ていったん伸びます。それが後の加工でまた元に戻っていくのですが、製品段階でもまだ原皮よりは伸びていますから、保管や手入れの仕方が悪いと、縮んでしまう可能性があるのです。
プロが行う皮革クリーニングでも、使われる溶剤の影響や乾燥行程によってこの縮みが発生することは多々あります。というか必ず発生します。それをプロは仕上げ段階で整形して元に戻すのです。部分部分によって異なる伸縮度を見抜き、部分部分にあった補正を施す。ここがプロの腕の見せ所ということになります。
また革は部分的な染み抜きということができません。部分的に汚れを落とそうとするとその部分の染料が溶け出して色むらになってしまうからです。それを防ぐためには、たった一個所の汚れを落とすためだけに、結局丸洗いになることがほとんどです。これでは素人の手には負えません。
そのほか、革というのはタンパク質でできていますから、その変質は化学的な変化ということを意味します。こうなったらもう元には戻せません。ですから、日常の手入れは別として、シーズンの終わりの手入れに関しては、どうしてもプロの手に委ねるしかありません。
日常の手入れとしては、こまめに乾拭きする。これに尽きます。革というのは一種の培地のようなもので、カビなどの繁殖に絶好の素材です。乾拭きにより胞子などを素早く払っていくことが第一です。必要に応じて革専用のクリーナーも使用します。
オイル補給も大切です。
Kiwi:ミンクオイル
皮革用のオイルとしてはKiwiのミンクオイルが最も有名で昔からの定番です。しかし、ミンクオイルというのは、あのイタチの仲間のミンクから採取する皮下脂肪を精製したものなんですね。牛革は、食用になってしまった牛の副産物です。革を取るためだけに牛を殺すということはないはずです。しかしミンクはただ皮を取るためだけに殺されます。そういう残酷な製品の需要を伸ばして良い物か。私は悩みます。
そこで私は革ジャンの手入れをお願いしているクリーニング店に教えてもらい、ミンクオイルを使わないレザーコンディショナーを紹介してもらって使っています。見た感じはエマルジョン的な、混合乳化タイプとでも言うのでしょうか、オイルというより乳液のような感じです。しかし、しっとりと、いい感じに仕上がります。オイルのようなベトつき感もなく、手早く仕上げられるのが気に入っています。
ここで具体的な製品をご紹介したいのですが、まだ使い始めで本当に良い製品なのか、デメリットはないのかなどの検証ができていないので、ちょっとご紹介は控えておきます。でも、今の時代に古典的なミンクオイルにかわる製品がないわけはありません。さらに優れた特徴を持つ製品がなければ嘘だと思っています。
こうした日常の手入れは自分の手でしっかりと行いつつ、信頼できるプロのお店を探して、本格的な手入れはそこにお任せする。これが革ジャンと末長く付き合っていくポイントではないかと思います。動物にとって、その体を守る革は一生使い続けるものです。それをジャンバーとして受け継いだ人間も、その一着を一生着続ける気持ちにならなければ嘘だと思います。大切に大切に、また来シーズンも着ていきます。そのための手入れの時期が、そろそろ近付いてきたようです。