ヒトの聴覚において、話し声とその他の音とは、いったいどの時点から別々に処理されるのですか。


内耳で聴神経が音声や音の刺激を受けるときには、同じ神経が処理して、脳の中で別系統の処理になるのでしょうか。

それとも、内耳で音声とその他の音と別々の聴神経がはたらくのですか。

耳をすませていると、ヒトの話し声とその他の音は、まるで別の存在のように聞こえます。それがどうしてであるのかが知りたいのです。

回答の条件
  • URL必須
  • 1人2回まで
  • 登録:2009/06/05 13:03:14
  • 終了:2009/06/12 13:05:02

回答(2件)

id:JULY No.1

JULY回答回数966ベストアンサー獲得回数2472009/06/05 13:09:54

ポイント35pt

カクテルパーティー効果 - Wikipedia

カクテルパーティー効果と呼ばれていて、いくつか説はあるようです。

id:ShinRai

ありがとうございます。まだ定説はないのですね。

>この機能は音源の位置、音源毎に異なる声の基本周波数の差があることによって達成されると考えられる。

必ずしもそればかりではないと思います。

たとえば自分のふるさとの地名とか、どこから発せられた言葉であっても、「あれっ」と思いますものね。

で、それが起きるのは、聴覚神経が音データを脳内の聴覚野に送り込んだときに音声だけが切り分けられて起きるのか、それとも内耳から音声専用の神経が直接専用線として脳につながっているのか。

そこに興味があります。

脳の損傷などの症例報告ないでしょうか。

2009/06/05 13:38:35
id:shinok30 No.2

shinok30回答回数143ベストアンサー獲得回数102009/06/07 19:54:51

ポイント35pt

fut573さんがコメント欄で紹介している

>《口笛言語》シルボに対する脳の反応

http://ling.exblog.jp/1519112/

>口笛も言語にしている民族がカナリア諸島にいた(脳の可塑性)

http://blog.livedoor.jp/sabatasamezo/archives/14613460.html

の例を見ると,どういう音を言語音として認識するかは習得している言語によって異なるようですね

   

それぞれの言語音には音韻的な特徴があるので,

ヒトは乳児期に母親との社会関係の中でそれを習得していくことが多いのだと思いますよ

   

例えば,

>鳥のさえずりとヒトの言語--共通性の生物学的基盤 (特集 鳥のさえずり)

>高橋 美樹  西川 淳  岡ノ谷 一夫

>生物科学 Biological science 59(2) pp.77〜84 2007/12 日本生物科学者協会

http://www.ruralnet.or.jp/seibutsu/059_02.htm

でも紹介されている研究ですが,

英語を母語とする生後9ヶ月の乳児に,中国語を話す人と過ごす経験を与えた場合と

テレビから中国語を聞かせる経験をさせる場合では,

中国語を母語とする人と過ごした経験のある乳児の方が中国語の音韻の聞き分けがよくできたそうですね

>Human speech and birdsong: Communication and the social brain

>Patricia K. Kuhl*

>PNAS August 19, 2003 vol. 100 no. 17 9645-9646

http://www.pnas.org/content/100/17/9645.full

  

これは鳴禽が母親や他の個体との社会関係の中でさえずりを学習するのに似ています

ヒトの言語学習とトリのさえずり学習の間には共通点が多いんですが,

これは収斂進化による成因的相同(ホモプラシー)なのでしょうね

     

     

中国語や英語や日本語には,その言語を習得していない人でも区別できる程度に音韻的な特徴がありますよね

>月刊言語2007年11月号

>動物の文法 (特集 文法はどのように育つか--習得メカニズム探究の最前線)

>渡辺 茂

http://thistle.est.co.jp/tsk/detail.asp?sku=50711

で紹介されている研究によると,この違いはヒト以外の動物でも弁別可能なようです

     

例えば,タマリンというサルにはオランダ語と日本語の弁別を訓練することができましたが,

しかし,オランダ語と英語の弁別には失敗したそうです

>Language Discrimination by Human Newborns and by Cotton-Top Tamarin Monkeys

>Franck Ramus, 1* Marc D. Hauser, 2 Cory Miller, 2 Dylan Morris, 2 Jacques Mehler 1

>Science 14 April 2000:

>Vol. 288. no. 5464, pp. 349 - 351

http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/288/5464/349

これはタマリンにとって,日本語の方が特徴的で,

英語とオランダ語が同じリズムに聞こえてしまうからかもしれません

     

さらに香港育ちで英語と中国語のバイリンガルである話者に

「源氏物語」の英語訳と中国語訳を朗読させ,

これをブンチョウに聞かせて,

一方の言語を聞かされた時に止まり木に移れば餌がもらえるように訓練したところ,

ブンチョウは英語と中国語の弁別ができるようになりました

初めて聞く源氏物語の巻でも弁別は可能でしたし,

「我が輩は猫である」の英語訳と中国語訳でもこの弁別は維持されていました

話者を変えてもこの弁別は維持されていましたから,

ブンチョウは明らかに2つの言語を音韻的特徴によって弁別することができたということでしょう

>Language discrimination by Java sparrows

>Shigeru Watanabe, a, , Erico Yamamotoa and Midori Uozumia

>Behavioural Processes

>Volume 73, Issue 1, July 2006, Pages 114-116

http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T2J-4...

  

  

HCF仮説によれば,ヒトの言語能力の中には

ヒト固有の狭義言語機構(FLN)と他の動物と部分的に共有している広義言語機構(FLB)があるそうです

>Hauser, M. D. et al.(2002)

http://www.chomsky.info/articles/20021122.pdf

   

上記の論文によれば,感覚•運動系と概念•意図系はFLBに属し,

FLNに属するのは「回帰」のみだということなので,

言語音の認識もFLBということになりますね

  

ヒト以外の動物でもヒト言語の音韻的特徴を弁別できたという結果はHCF仮説を支持しているように思えます

  

>かつて言語学者のC. ホケットは,人間言語の設計特性のほとんどが,他の動物

>言語のいずれかにも選択的にみられること,人間言語のユニークさはそれらの

>特性のすべてを同時に有している点にあること,を指摘した(Hockett 1960).

>言語能力を因子化してその起源・進化研究を推進するにあたって,チョムスキー

>がハウザーらと共同執筆したHauser, M. D. et al.(2002)では,言語能力をヒト

>固有・言語固有の領域である狭義言語機構(Faculty of Language in the narrow

> sense, FLN)と,そうではなく他の生物種にもある程度は共有される広義言語

>機構(FLB)に分けるべきであるという提案がなされた.その上で同論文は,

>前出の感覚運動系と概念,意図系がFLBに属する一方,FLNに属するのは回帰のみ

>であると主張している(HCF仮説と呼んでおく).

>HCF仮説の妥当性をめぐっては,その後,Cognition誌上で激しい論戦が繰り広げ

>らたことは記憶に新しい(Pinker & Jackendoff 2005, Fitch et al. 2005,

> Jackendoff & Pinker 2005).ピンカーやジャンケドルフが,(i)言語には回帰

>以外の固有の領域が存在し,(ii)回帰は言語固有ではない,と主張する一方,

>チョムスキーらは,ビンカーらがFLN・FLBの区別自体も,またこの区別が言語の

>起源・進化の学際的研究のための発見法的な提案であることも,正しく理解して

>いないとして,これを斥けている.また,Fitch et al.は,回帰さえもFLNでは

>なく,実質上,FLNは空集合であるという可能性への含みも残しているが,これは

>ミニマリスト・プログラムが最終的に導き出そうとしている結論と符号するもの

>である.

>筆者の見解とOkanoya説は,FLNをFLBとまったく独立に進化したものではないと

>する点で共通している.この立場の利点は,FLN-FLB間インターフェイスの成立

>の問題を,軽減ないし回避できるということである.

>この点はPinker & Jackendoffらが回帰以外に言語固有のものとして重視する

>「語」を考える際に,特に重要となる.人間言語のレキシコンは,その潤沢性

>や生産性・生成能力,またそれが表す概念構造の複雑さにおいて,確かに他に

>類を見ないものであり,HCF仮説への反証となり得る.しかし,筆者はその

>レキシコンもまた,シンタックスと同じ回帰的組み合わせ能力によって

>もたらされるものであると考えている.

>Hockett, C. (1960).The origin of speech. Scientific American, 203, 88-96

>月刊言語2007年11月号

>回帰性から見える文法の発達と進化

>藤田耕司

http://thistle.est.co.jp/tsk/detail.asp?sku=50711

>言語科学基礎論 I  講義ノート

http://ocw.kyoto-u.ac.jp/graduate-school-of-human-and-environmen...

  

  

ちなみに,唯一のFLNとされている回帰性はヒト言語シンタクスの根幹であり,

さまざまなレベル(語彙や機能など)のヒト言語の創造性を生み出していると考えられていますね

例えば,藤田らが

>語彙範疇〈1〉動詞

http://www.amazon.co.jp/dp/4327257060

で述べているように,

動詞の語彙概念構造も,動詞がシンタクス(統語計算能力)で構築されるプロセスを

意味構造として読み替えたものと考えられるからです

   

つまり,「同じものを無限に埋め込んでいくことができる」

回帰性(再帰性Recursion)は節の埋め込みなどだけでなく,

レキシコン(脳内辞書)や統語-概念間のインターフェイスにも

深く関与していることになりますね

  

こういった研究背景を考えれば,

ホシムクドリSturnus vulgarisが文脈自由文法を回帰性学習する能力を持つという実験結果は注目に値しますね

  

>Recursive syntactic pattern learning by songbirds

>Timothy Q. Gentner1,3, Kimberly M. Fenn2, Daniel Margoliash1,2 and Howard C. Nusbaum2

>Nature 440, 1204-1207 (27 April 2006)

http://www.nature.com/nature/journal/v440/n7088/abs/nature04675....

  

>統語論的な興味から、ホシムクドリ(Sturnus vulgaris)の歌声に

>みられる再帰(recursion)が注目されている。ティモシー・Q・

>ゲントナー(Timothy Q. Gentner)らによる研究(Gentner TQ et al (2006)

>Recursive syntactic pattern learning by songbirds. Nature 440:1204-1207 [link])、

>およびそれにたいするゲイリー・F・マーカス(Gary F. Marcus)のまとめ

>(Marcus GF (2006) Startling starlings. Nature, 440:1117-1118 [link])。

http://blog.goo.ne.jp/shax2081/e/9b9172e38a6a3d3021085ce0c8d0133...

   

現時点ではジャケンドフら言語学者の対応は冷静ですが,

http://linguistlist.org/issues/17/17-1528.html

ホシムクドリに回帰能力があるとすれば,回帰シンタクスの前駆体となり得ますからね

id:ShinRai

4ページ目までざっと目を通しましたが、Chomsky(2002)でいうFLNというのは、デジタル符号処理の部分をいうのでしょうか。言語学者は、distinct とか、discreteという言葉は使うのだけど、それがdigital processing / digital communicationであるという風には議論が進まないのですね。

質問の趣旨から少しそれている気もしますが、非常に興味深い論文をたくさん紹介していただきありがとうございます。(まだ読み終えていません)

2009/06/08 11:57:33
  • id:fut573
    『《口笛言語》シルボに対する脳の反応』
    というニュースはご存知ですか?
    シルボというのは、口笛を利用した言語で、普通の人には言語と認識できません。
    これを聞いている時、シルボ話者と、非シルボ話者では、脳波が違うという内容で、参考になるかと思います。
  • id:ShinRai
    貴重な情報ありがとうございました。

    >シルボを使用しない人は、シルボを言語とは認識していません。何も理解できないので、脳のあちこちが活性化されます。

    言語だとわかった時点で、脳の担当領域(言語処理部分)に送り込まれ、そうでないと、あちこちに送られるというのは、もしかしたら聴神経が言語用に発達しているのかもしれませんね。


  • id:shinok30
    >聴神経が言語用に発達しているのかもしれませんね。
       
    「聴神経が言語用に発達している」わけではありませんが,
    内耳の蝸牛は,低音では先端付近,高音では根本付近が大きく振動するので,
    蝸牛のそれぞれの場所の聴神経は最も鋭敏に感知する高さの音がそれぞれ決まっています
        
    言葉の持つ周波数の情報が
    蝸牛のどの部分が刺激されるかという場所と変化のパターンの違いとして
    脳に送られて言葉が認知されるのでしょう
      
    >I. コトバの聞こえのしくみ

    >3.言葉の音としての特徴と内耳の働き

    >われわれが話すコトバにはどのような特徴があるのでしょうか。例えばわれわれ日本
    >人の話すコトバについてみると、五つの母音と“p、t、k、s”など 10数個の子音に
    >母音が結合した子音音節から成り立っています。これら母音や子音音節の音響的な
    >特徴はサウンドスペクトログラムというグラフで観察するこ とができます。これで
    >見ると、それぞれの母音に特徴的な濃い線がそれぞれ数本ずつ観察できます。これを
    >フォルマントといいます。声帯の振動数である基本周 波数(F0)はほぼ100~250Hz
    >の範囲にあり、一方このフォルマントの周波数帯域はかなり高い所に位置していま
    >す。フォルマントは声帯の振動が口腔 や咽頭腔で共鳴し、特定の周波数帯域のエネ
    >ルギーが強調されて出来たもので、低いほうから第1フォルマント(F1)、第2フォル
    >マント(F2)、さらに第 3(F3)・第4(F4)フォルマントと数えることができます。
    >しかし、大変興味深いことに各フォルマントの周波数帯域には大きな個人差がなく、
    >それぞれ の母音でほぼ決まっているのです。なかでも第1フォルマントと第2フォル
    >マントは母音の情報として最も重要で、この両者の組み合わせが我々の母音認知の
    >鍵 となっているのです。
    >一方、子音音節は先頭の子音部、移行部分、そして後続母音部から成り立ってい
    >ます。子音音節を特徴付けるものは、持続時間は短いが幅広い周波数に わたる子音部
    >と、これに続く移行部分です。また同じ子音でも“p、t、k”などの無声破裂音は
    >極めて短いクリック音ともいえる子音の信号のみであり、かつ この子音部を少し
    >カットしても、移行部分の情報がしっかりしていれば各子音音節の区別ができること
    >がわかっています。このように、子音音節がわかるためには、その周波数の情報だけ
    >でなく、それらが時間的にどのように変化するかという時間的情報も大切になり
    >ます。
    >それでは、この様な言葉の情報は内耳でどのように処理されているのでしょうか。
    >現在広く認められているBekesyの場所理論によると、入ってきた音に対して基底板が
    >最も大きく振動する部位は低音は蝸牛の先端付近、高音は根本付近とそれぞれ場所が
    >異なっています。このように蝸牛内での場所の違いによって担当する音の高さ(周波
    >数)が違う事が、あとに述べる人工内耳によるコトバの聞き取りにも重要な意味を
    >持つことになります。蝸牛のそれぞれの場所からの情報を脳に向かって伝える聴こえ
    >の神経には、最も鋭敏に感知する高さの音がそれぞれ決まっています。上に述べた
    >ようなコトバの持つ周波数の情報は、蝸牛のどの部分が刺激されるかという場所と
    >その変化のパターンの違いとして聴神経に伝達され、これが脳に送られて言葉が認知
    >されるのです。

    >4.内耳性難聴でどうしてコトバがわかりにくくなるのか

    >これまでの説明で、コトバの情報の入り口として内耳(蝸牛)がとても重要な働きを
    >していることがおわかり頂けたと思います。つまり、内耳が大丈夫ならコトバの聞き
    >取りはなんとかなるのです。中耳が悪くて内耳に入る音が小さければ、手術か補聴器
    >でこれを大きくしてやれば、内耳のなかでは正常と同じメカニズムが働けるのです。

    >ところが、内耳(蝸牛)に障害が生じると、同じコトバが入ってきて蝸牛の基底板が
    >振動しても、有毛細胞がこわれてしまっているため、それにくっついている聴神経
    >が活動できないので、全体として、あるコトバに対応する神経の活動パターンが
    >変わってしまいます。では、内耳に入る音を大きくしたらどうでしょうか。少しく
    >らいこわれたり、弱ったりした有毛細胞があっても、音を大きくして蝸牛の基底板の
    >振幅を大きくし、聴神経の活動を助けてやれば良さそうに 思えます。これは、
    >かなり有効で、補聴器が行っているのは、基本的にはこの作戦なのです。

    >しかし、内耳に大きい音を入れる事には根本的な問題が含まれています。蝸牛に入る
    >音が大きくなると、それによって刺激される蝸牛の部分も拡大し、 極端に大きな音
    >になれば蝸牛全体が刺激される事になります。ところが、すでに述べたとおり、
    >コトバは蝸牛の幾つかの特定の部分が選択的に刺激されることで、それぞれの特徴
    >が区別できるようになっているのですから、蝸牛全体が刺激されてしまっては、音が
    >していることは解っても、それがどのコトバの特徴を もっているかはわからなく
    >なって行きます。実際には、コトバには蝸牛の場所に対応する特徴だけでなく、その
    >時間的変化の情報も含まれていますが、蝸牛の基底板の振動が過大になり、うまく
    >制御できなくなってゆくとこの時間情報も損なわれて行くと考えられます。つまり、
    >内耳が障害されていると、大きな音を入れる必要がでてきますが、内耳への大きな
    >音の入力によってかえってコトバの情報が正確に聴神経に伝わらない可能性があるの
    >です。ある程度音感が残っていても 補聴器ではコトバがわからない場合がでてくる
    >のはこのためで、有毛細胞を介して音の情報を入力するかぎり、原理的に克服でき
    >ない限界があるのです。そして、まさにこの限界を克服するために考えだされたの
    >が人工内耳で、これは有毛細胞を介さずに聴神経を直接刺激して、コトバの神経活動
    >の選択的パターンを再現することを目指しています。

    >5.コトバは脳でどのように理解されるか

    >言語音は内耳で一次聴神経の神経活動に変換され、脳の付け根の脳幹といわれる部分
    >をを経て大脳の側頭葉の一次聴覚野に至り、さらに一次聴覚野とこれををとりまく
    >聴覚連合野でコトバとして認知、理解されます。大脳皮質の聴覚野は言語音に含まれ
    >る多様な音の情報を選別し、特徴を取り出すとともに、より高次の脳の働きと共同
    >してコトバの理解に至ると考えられます。つまり音声によるコトバは、まずその音が
    >声として認識され、その声の連なりがコトバとして意味を持ち、話し手の言いたい
    >内容を理解できるようになるのです。
    http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~ent/Topics/ci/ci1.html
      
    内耳の有毛細胞が損傷した場合には「人工内耳」という機器が使われますが,
    正常の蝸牛を介する場合よりもはるかに情報量が少なくなるため,
    言語として重要な音を選択する必要が出てきますね
       
    >Ⅱ. 人工内耳の原理と聞こえの回復

    >「コトバの聞こえのしくみ」の項で述べたように、音の振動は蝸牛の有毛細胞の
    >電気的状態を変化させ、これが聴神経の活動に変換されて脳へ向かって 伝達され
    >ます。この一連の経路の中で、最も脆弱なのが有毛細胞で、内耳性の高度難聴で
    >治らないものの殆どがこの有毛細胞の障害によるといってよいでしょう。そして
    >有毛細胞を経由せず、聴神経を直接電気で刺激して音感を得るのが人工内耳です。
    >人工内耳が全ての聴神経について有毛細胞を介するのと同じように 神経活動を引き
    >起こす事ができれば、人工内耳でも聴力正常者と同じ様にコトバの認知ができる
    >はずです。しかし、内有毛細胞がひとつの蝸牛で約3500個あり、さらに個々の
    >内有毛細胞が独立して各々約10から20本の聴神経に音情報を伝達しているのに
    >対し、人工内耳は高々20数個の電極を使って多数の一次聴 神経を強制的に活動
    >させるもので、これだけでも人工内耳で聴神経に送り込める情報量が、正常の蝸牛を
    >介する場合よりはるかに少なくならざるを得ない事がわかります。したがって人工
    >内耳を使って限られた情報で言語音の認知を行うには、コトバの音の中に含まれる
    >情報のうち言語として重要な特徴を特別に選んで入力する必要が出てくるのです。
    http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~ent/Topics/ci/ci2.html
      
    >人工内耳は高度難聴で、補聴器の装用効果が不十分な方の聞こえの補助のために
    >作られた医用電子機器です。人工内耳は音を電気刺激パルスに変換します。
    >このパルスが聴神経を刺激し、脳が音として解釈します。
    http://www.nihonkohden.co.jp/audio/hearing.html
        
    さらに,脳に送られた言語音の情報の認知には左脳の縁上回下部やWernicke 領野などが重要になります
    言語音の情報の認知に関わる部分が障害されると「感覚性失語」と呼ばれる症状になるそうですね
      
      
    >1. 聴放線
    >2. 横側頭回(聴覚野、聴覚連合野)
    >3. Wernicke 領野(ウェルニッケ領野)
    >4. 縁上回下部
    >5. 中側頭回
    >6. Broca 領野(ブローカ領野)
    >7. 中心前回(運動野、運動連合野)
    >8. 中心後回(感覚野、感覚連合野)
    >9. 縁上回上部

    >図2. 左脳の音声言語に関与する諸領域
    >Wernicke 領野の後方に隣接する縁上回下部(4)の損傷が言語音の認知障害と最も密接
    >に結びつく可能性がある。各領域が語音認知に果たす機能については、文献6、
    >図4b、および文献6、本文pp.173-174 を参照のこと。

    >当研究所では失語症の患者さんのリハビリテーション技法を開発するために、脳内の
    >言語理解の仕組みがどのようになっているか研究しています。言語理解の仕組みを
    >取り上げたのは、言葉を聞いて理解することがコミュニケーションの基本であり、
    >聴覚的言語理解が言語情報処理の入り口であり、失語症がどれくらい改善するかは、
    >言葉の理解障害の程度から予測可能だからです。我々の研究から、以下のことが
    >明らかになりました。

    >これまでは、言語音の認知にはWernicke領野(図2、領域3)の関与が大きいと
    >されて来たが、その後部に隣接する左脳の縁上回下部(図2、領域4)は、
    >Wernicke領野よりも重要である3)4)6)。
    http://www.tmin.ac.jp/medical/15/aphasia1.html

    >脳が生み出す言葉のメカニズム
    http://www.geocities.jp/hiichan39/tsugihagi.st1.html
     
    http://ja.wikipedia.org/wiki/ウェルニッケ野 
    >3/5.失語症の型
    http://www.phoenix-c.or.jp/~hideo/reha/kouen/003/003_03.html
    >感覚性失語
    http://suuchan.net/note/Chapter-026001.html#026001020000
     
    口笛言語のスピーカーは口笛言語音の認知の際にも
    「言語理解に関連がある部位が活性化した」という点がユニークなのでしょうね
      
    >Nature 433, 31-32 (6 January 2005)
    >Linguistic perception: Neural processing of a whistled language
    http://www.nature.com/nature/journal/v433/n7021/abs/433031a.html
      
    >Bioacoustics of human whistled languages: an alternative approach to the cognitive processes of language
    >Julien Meyer
    >An. Acad. Bras. Ci麩c. vol.76 no.2 Rio de Janeiro June 2004
    http://www.scielo.br/scielo.php?script=sci_arttext&pid=S0001-37652004000200033

  • id:ShinRai
    http://www.ccs.fau.edu/~modestino/ATTENTIONpresentation.pdf

    「注意」というパワーポイントスライドを見つけました。

    カクテルパーティー効果についても言及しています。
  • id:ShinRai
    shinok30さま、

    コメントありがとうございました。

    この手の問題は、動物実験もできないので、むずかしいですね
  • id:shinok30
    >ShinRai 2009-06-08 11:57:33
    >Chomsky(2002)でいうFLNというのは、デジタル符号処理の部分をいうのでしょうか。

    HCF仮説ではFLNは『回帰性のみ』ということなので,それは違うでしょう

    動物の言語はどんなに複雑なものでも
    (AB)nで表すことができる有限状態文法であるのに対して,
    ヒトの言語は(AnBn)で表すことができる文脈自由文法で,
    ヒトの言語能力の独自性はそこにあるというのがHCF仮説の主張ですから
     
    >鳴禽の文法は,有限状態文法(finite state grammar)というもので表せる。これ
    >に対し、ヒト言語の文法はどの言語も文脈自由文法(context-free grammar)に
    >なっている。有限状態文法は(AB)nと表記され、ABの最後にまたABがつく
    >ことによって(AB)(AB)のように長くすることができる(nは繰り返しの回
    >数)。一方、文脈自由文法は(AnBn)と表記され、AとBの間にABが挿入され
    >て、((A(AB)B)のように長くすることができる(図3)。つまり入れ子に
    >なっている。この入れ子構造(再帰性)はヒト言語の特徴で、「僕はバイエルン家
    >の令嬢と踊ったことがある」は「僕はバイエルン家の令嬢と踊ったことがある紳士
    >と踊ったことがある令嬢と踊ったことがある」のように延々と長い文章を作れる。
    >さて、動物を使って言語の研究をしている人たちと言語学者、ことに生成文法の研
    >究者は仲が悪かった。言語学者にとっては、チンパンジーがやってみせる芸など、
    >サーカスでこそ見せ物になろうが、人間の言語とはなんの関係もないように見えた
    >し、動物の研究者にとっては、言語学者は進化論の登場以前に死んでしまったデカ
    >ルトをいまだに信奉する疑似科学者に見えた。ところが、二〇〇二年のScienceに、
    >動物研究の第一人者であるマーク・ハウザーと生成文法の創始者であるノーム・
    >チョムスキーが共著で「言語能力─それは何か? だれが持っているのか?
    >そしてどのように進化したのか?」という論文を発表したのである
    >(Hauser et al., 2002)。内容はある種の手打ちで、言語能力に広義のものと
    >狭義のものを区別しよう、というものである。広義言語能力はヒト言語の基礎となる
    >能力で、これはヒト以外の動物も程度の差はあるが共有している。そして狭義言語
    >能力こそがヒト言語の能力であり、それは結局のところ「回帰性」にあるとしたの
    >だ。実際、ハウザーたちはタマリンが回帰性のある文脈自由文法の弁別ができない
    >ことを示した(Fitch & Hauser, 2004)。そして、回帰性は動物のコミュニケー
    >ション以外の認知能力にその進化的起源があるとした。
    >かくして、言語学者もまた進化論を認めることになったわけであるが、昨年
    >(二〇〇六年)、ある論文がNatureに登場した。シカゴ大学のマゴリーシュたちの
    >グループの研究で、ホシムクドリが文脈自由文法の弁別ができるというものである
    >(Gentner et al., 2006)。彼らはホシムクドリの歌から要素となる部分を切り出
    >し、八個の部分を使って(AB)2と(A2B2)を作り、オペラント条件づけでその
    >弁別を訓練したのである。十一個体中九個体が弁別に成功した。ただし、のべ二万
    >五千試行におよぶ膨大な訓練である、ごく一般的にいうと、動物は要素が同じで
    >その配列だけ違うという刺激間の弁別は苦手である。ともかく、ホシムクドリは
    >弁別をやってのけた。本当に(AB)2と(A2B2)という規則を弁別していること
    >を確かめるために、新しい要素でのテストをすると、これも可能であった。さらに
    >(AB)3と(A3B3)、(AB)4と(A4B4)でテストしても弁別ができた。
    >再帰性文法はヒト固有という考え方は再考を余儀無くされているともいえるが、
    >この実験は音声文法の弁別であって産出ではない。マゴリーシュたちはヒトと他の
    >動物の言語能力の差は質的なものよりは量的なものとして捉えるべきだと主張して
    >いる。
    (渡辺茂.2007.動物の文法.In 特集:文法はどのように育つか.月刊言語2007年11月号)
    http://thistle.est.co.jp/tsk/detail.asp?sku=50711
    >研究課題名:小鳥の歌から言語の起源へ
    http://www.jst.go.jp/pr/announce/20000301/bessi2/kadai3.html

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

絞り込み :
はてなココの「ともだち」を表示します。
回答リクエストを送信したユーザーはいません