THEME:「座」「ガラス」「食育の時間」+「縁起物」
「今日をちょっと楽しく、イエで過ごすいつもの時間を素敵に変える小さな魔法のサプリがあったら…」と展開してきた “リブ・ラブ・サプリ”コーナーの続編のひとつ、FORTUNEバージョン。FORTUNEとは「幸運・幸せ」。毎回のテーマに沿って、イエと暮らしに幸運を呼ぶコト、ハッピーにするコトを思いとともにメッセージ下さいね。
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※質問は8月10日(月)正午で終了させて頂きます。
座布団についてもなるほどしっかりと作法が存在するのですね。
こういうことを知っていると恥をかかないというような消極的な理由ではなく、美しく生きられるという積極的な目的を持って知識というものは増やしていきたいですね。
ぼくが結婚の申し込みに行ったとき、肝心の「娘さんと結婚させてください」というような決めセリフを言う前に座布団から下りました。
義母はまだそのことを覚えていてくれて、あのときはキチンと座布団を外しての挨拶だったわねえ、と嬉しそうに振り返ってくれます。
こういうのはぼくにとってとてもうれしくて、大事なことです。
プロの将棋の世界は座布団に座って対局するのが普通ですが、ある棋士は師匠に、お前の将棋は座布団に座って指すほどの将棋じゃない、と叱られ、以降お許しが出るまで座布団なし、畳の上に直接正座で持ち時間が何時間もある将棋でも足を崩さなかったそうです。
こういう話を聞くと、美というもの、人の心の中に確かに存在するのだと思います。
美しく生きるために作法を身につけるという考え方に、すごく教えられた思いがします。作法というものに対する見方、捉え方が変わりました。
ぼくが結婚の申し込みに行ったとき、肝心の「娘さんと結婚させてください」というような決めセリフを言う前に座布団から下りました。
義母はまだそのことを覚えていてくれて、あのときはキチンと座布団を外しての挨拶だったわねえ、と嬉しそうに振り返ってくれます。
このエピソードもすばらしいです。この時、緊張の極致にあったと思われるatomatomさんは、きっと冷静に礼儀作法の効果などは考えている余裕がなかったと思います。ただ真剣に真っ直ぐな思いを伝えたかった、結婚の許しをもらえば父として敬うことなる人に最大限のマコトを現したかった、その思いが、自然に座布団を下りる行動になったのだと思います。そういうピュアで真っ直ぐな心とピッタリ合わさって存在するのが日本の作法なんだなぁと思わされました。
なんかちょっと誤解を受ける表現があった感じがしますが、悪気はありませんのでご勘弁ください>>atomatomさん
もちろんatomatomさんは、ちゃんと礼儀をわきまえて、頭を下げる時には座布団を降りるという行動を取られたのだと思います。でもその時、今になってもお義母様がそれを評価してくださるほどの行動になるとは、予想していなかったと思うんです。ただもう真剣に、出来る限りの誠を尽くした。その思いが、伝統の作法とピッタリと結びついた。ここに美しく生きるという例の一つを見る思いがしたわけです。私も伝統の作法と、そこにある心の一端なりと、身につけていきたいと思います。
これまで私もあまり意識したことがありませんでしたが、法事を家で行う機会があり、あまり薄っぺらい座布団だとお坊さんに出すのに失礼にあたると思い、急遽調べたことがありましたのでご参考までに。
とりあえず、今後もお世話になるお坊さん用に法要座布団を一つ購入しました。
それ以外の座布団は家にあるものを利用したり、座布団レンタル業者を使いました。
押し入れなど収納スペースがない方は、法要座布団も含めてレンタル業者を使うと良いと思います。
【第1回 園山明子さんにお会いして】園山明子さんの「美人のオーラを作る礼儀作法」京のお話・京都観光の事ならe京都ねっと・まるごと京都ポータルサイト
に座布団の勧め方、おりかた、座り方が絵つきで書かれていますので、ご参考まで。
座布団も最近は多種多様で
http://www.jshoppers.com/special/jp/special_ojami/index.html
にあるようなデザインのようなものもあります。
最近は洋室が多く、あまり使うことないかもしれませんが、デザインが良いものだとちょっとしたアクセントになるのでお勧めです。
Oreganoさん、お気遣いありがとうございます。
もちろん気を悪くなんてしておりませんですよ。
むしろ「ピュアで真っ直ぐな心と」なんて書いていただいて恥ずかしゅうございますよ。
kumonoyouniさんが勧めてくださってるサイトの座布団、和風のテイストはそのままにずいぶん斬新なデザインですねえ。
ジャパニーズクッションといった感じでしょうか。
なかなかに豪華で、とても2つに折り曲げて昼寝には使いにくいですね(笑)
kumonoyouniさんお勧めのもう1つのサイト
【第1回 園山明子さんにお会いして】園山明子さんの「美人のオーラを作る礼儀作法」京のお話・京都観光の事ならe京都ねっと・まるごと京都ポータルサイト
の中で「三つ指のつき方」がイラストで紹介されていますが、ぼくは3つ指のつき方、今まで誤解していました。3本の指をまっすぐ突き出すのかと思っていたんです。勉強になりました!
まず座布団の歴史を、ざっと見ていくことにしましょう。座布団の発祥は鎌倉時代と言われますが、当時のそれは布団ではなく、小さな正方形の畳のような物でした。これが後にイグサや藁を渦巻き状に編んだ円座に変わり、
例→ http://www5d.biglobe.ne.jp/~ooya-t/igusa%20enza.htm
現代の綿入りの布団形式になったのは、江戸時代中期頃と言われています。
こんなふうに、高貴な人が座る特別な場所、というニュアンスが濃厚なものから発祥しているのが座布団ですから、そこには独特の作法が存在します。
まず座る時の作法ですが、座布団を足で踏んで立つことは、不作法として嫌われます。というか、これは見た目もスマートではありませんね。そこで座布団に座る時は、まずいったん、座布団の下座側斜め後ろに正座するんです。この時、爪先は立てておいてください。つまり、仮にそこに座っている、という状態ですね。客として訪れた時は、座布団を勧められるまで、その状態で待機します。基本的に、挨拶もこの段階で済ませます。
上座下座については、一般的に床の間があればその方向が上座、出入り口に近い側が下座ということになりますが、要は部屋に入ったら座布団の手前側斜め後ろで待機、と考えればOKです。
座布団を勧められたら、体を座布団方向に45度向きを変え、両手を握って座布団の上に置き、腕の力で膝を浮かせて、クイッと体を座布団の中央まで移動させてください。この時、よいしょと膝歩きをしてしまうと、和服の場合、裾が乱れますね。これが、手を使って進み出る理由です。座る位置が整ったら正面を向き、姿勢を正して両手を脚の上に揃えて完了です。座布団から下りる時も、基本的にこの動きの逆をやってください。斜め後ろに体をずらし、完全に下りきってから正面を向きます。
こういう所作は、ちょっとした和食のお店に行った時などにも必要になるものですから、日頃から練習して、スマートに動けるようにしておくといいですね。なお、スペースの関係で、必ずしも座布団の下座側斜め後ろから始められるとは限りませんから、座布団の後ろから真っ直ぐ前に向かって体を進めていくなどの所作も練習して、臨機応変に使い分けられるようにしてください。むしろ宴会などの席では、座布団の後ろバージョンの方が多くなるかもしれませんね。
なお、客として訪れた場合、基本的には、客が座布団の位置を動かしてはいけません。これは接待する側の不備を指摘する行為となり、大変失礼なこととみなされます。料理屋などではそこまで堅苦しいことは無用ですが、自分が招かれた立場である時は、あまりあからさまに座布団の位置を動かすと、招待者の面目を潰すことになりかねないので注意します。
さて、座布団を勧める側の場合ですが、まずは座る人のことをよく考えたセッティング。これが第一ですよね。作法に則ってスムーズに動くことが出来、そして座った後も快適に過ごせる位置関係。こういう思いやりが基本になってきます。
座布団の前後や裏表については様々な所で説明されていますから、大抵の方がご存じだと思いますが、座布団は正方形ではなく、左右より前後の方が一寸程度長く作られているんです。したがって、座布団の向きを間違えると、ちょっと具合が良くありません。というわけで、縫い目のない辺が前という決まり事は、しっかり守ってセッティングしてくださいね。
また、裏表については、もちろん中央に房が出ている方が表ですね。座布団によってはこういう糸飾りが付いていない物もありますが、そういう座布団は、裏表を気にせず使うカジュアルな普段使い、という位置づけです。お客様にお勧めする座布団としては適さないと考えられる場合が多いので、おもてなし用にはそのへんを意識した用意があるといいですね。
さて、こんな座布団の作法のどこが「FORTUNE」なのかですが、私は、こういう伝統の文化を次の世代につないでいくことが、日本人という民族の「FORTUNE」になると思うんです。だからその中継点となる私たちとしては、伝統に込められた心を、しっかり受け取っていくことが大切ですね。
座布団の作法は日本独特です。そこには、招く側と招かれる側双方がお互いを尊び合う心や、格式をもって場の価値を高めていく心など、様々な心がこめられていると思います。また伝統にかなった動きは、ひとつの舞いを見ているような思いさえいだかせる美しさがあります。
堅苦しくすることはありません。知性としての伝統の所作の習熟。かっこよさとしての作法の習得。そういう考え方でいいと思います。とりあえず座布団を出して、ためしにやってみてください。その経験がいつかどこかで役に立つかもしれません。