THEME:「紐」「誕生花」「イエのことわざ」+「縁起物」
「今日をちょっと楽しく、イエで過ごすいつもの時間を素敵に変える小さな魔法のサプリがあったら…」と展開してきた “リブ・ラブ・サプリ”コーナーの続編のひとつ、FORTUNEバージョン。FORTUNEとは「幸運・幸せ」。毎回のテーマに沿って、イエと暮らしに幸運を呼ぶコト、ハッピーにするコトを思いとともにメッセージ下さいね。
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※質問は8月31日(月)正午で終了させて頂きます。
「そなえよつねに」と似ていますが、「備えあれば憂いなし」。
もうすぐ防災の日がきますね。
防災グッズを揃えたり、避難場所を確認しておいたりは、している方も多いかもしれませんが、
いざ、緊急時にどう行動すればいいかは、その時になってみないと、なかなかわからないものですよね。
防災シミュレーションというのでしょうか、そんなことを考えておくのも、大切なことかもしれません。
今月11日、こちら静岡では実際に、忘れた頃に地震が来ました。
想定していた東海沖地震程ではありませんでしたし、震度5~6弱といえど、揺れが短時間だったこと、防災先進県だったからという理由もあり、被害も想定よりは低かったと言われています。
しかしながら、そんなレベルの地震でも1人の方が亡くなり230人以上の怪我人、7千棟以上の住宅被害がでたんです。防災先進県といえど、日頃の防災・耐震対策に隙・マンネリ化もあったと言えるでしょう。
ちなみに、怪我の理由は、箪笥の転倒やテレビの落下が目立ちました。薄型テレビをお持ちの方、確認してみてください。テレビの災害時専用固定具って、テレビ自体についていますか?壁かけ金具はあっても、それ自身は防災専用で付けられているわけではありません。
ですので、テレビ専用のストッパー(http://shop.mckinley.jp/22_83.html こういうの)や、独自で固定をしなければなりません。我が家はまだブラウン管ですが、紐や針金を使って壁に固定しています。
箪笥や棚類もテレビのような吊り紐式ストッパーや針金止め、家具下に入れこむタイプのストッパー(http://www.rakuten.co.jp/kurashi-h/723303/742612/)、ドアが開かないようなストッパー(http://f.hatena.ne.jp/Lady_Cinnamon/20080417225115)と、我が家でも色々心掛けていました。
それでも、落とし穴がありました。棚のドアは確かに揺れでは開きませんでしたが、中身がガラス面に向って、ガッタガッタと迫ってきたんです。もしもっと揺れが長引いたり、大きな揺れであれば、本や食器がガラスを破ってきていたでしょう。
これを防ぐとなると、見た目は悪くなりますがガラス面にパッキンを貼って、ガラスが割れても被害を低減させる・・・というコトを思案中です(さすがに見た目が気になり、他の素材探しもしていて、まだ実行していません)。
そうそう、大きな地震の後は、1週間ほど余震に注意せよとのお達しが出ました。それがどうでしょう。昨日の夜中にも、少し大きめの地震がありました。今月は大分揺れの多い月だと思います。家具の心配もそうですが、流石に家の構造体がもっているのかどうか、心配になってきました(設計主の父ですら、被害は分からんと言う始末)。
静岡以外にも、今月は日本各地で地震がありました。台風や豪雨の被害と共に、イエに損傷を受けた方もいらっしゃるかも知れません。災害におびえる日は続きますが、共にイエと家族を守っていきましょう。これからの防災にこれらのツリーを役立てて頂けると、私としても嬉しく思います。
追伸:地震・雷・火事・親父ですが、地震と火事はセットで防災してくださいませ。時間帯によっては、厨房を使っていたり電化製品を使っています。グラッと揺れが来たら、とにかくガスや電化製品(たとえPCでも)を止めるのが、その後の2次災害を防ぐことになりますので。
もうすぐ防災の日がやってきます。そこで、ことわざからイエの防災を考えてみたいと思います。
【地震・雷・火事・親父】
恐い物を列挙して最後に語呂合わせで笑わせる洒落の一種ですが、これは“災害はオヤジなみに身近にある”ということを教える教訓ともとらえられます。また、火事や親父はどこでも恐い物ですが、筆頭に「地震」が来ていることから、いかに日本が昔からの地震国だったのかがよくわかります。
【天災は忘れた頃にやってくる】
そこでこの有名な格言になってくるわけです。この言葉は文人としても活躍し、漱石の元に集う弟子たちの中で最古参に位置していた、物理学者・寺田寅彦博士の言葉といわれています。著書中にこの言葉は見当たりませんが、博士の薫陶を受けた人たちがその教えを簡潔な言葉にまとめて後世に伝えたことは想像に難くありません。
博士の随筆に「津浪と人間」というのがあります。1933年3月に発生した昭和三陸地震では大津波が発生して、数千人規模の犠牲者が出てしまいました。ところが37年前にも同じ三陸沖で、昭和三陸地震の規模を超える明治三陸地震が起きていたのです。その時の教訓が生かされていたら助けられた命があった、そういう随筆です。
災害直後の緊張も教訓も、五年たち、十年たち、十五年、二十年とたつうちに忘れられ、いつしか人は無防備になっていきます。博士はそれを「鉄砲の音に驚いて立った海猫が、いつの間にかまた寄って来るのと本質的の区別はないのである」と表現されています。
【そなえよつねに:Be Prepared】
これはボーイスカウト・ガールスカウトのモットーとされる言葉です。
「いつなん時、いかなる場所で、いかなる事が起こった場合でも 善処が出来るように、常々準備を怠ることなかれ」
これがボーイスカウト・ガールスカウトに参加する青少年たちの規範ですが、それでは私たち大人はどうでしょう。防災用品を揃えたり、熱心に食料備蓄を心がけている人たちも、街を歩いていて、あるいは電車に乗っていて災害に遭遇したらどう対処できるでしょう。その時のためにどういう備えをしているでしょうか。
またスカウトは、いついかなる時でも、人のためになる行動を心がけます。つまりスカウトの「そなえよつねに」は、いかなる事態においても人のために行動できる、そのための備えということでもあります。
いざ何かが起こった時、私たちはどういう行いが出来るでしょう。自分が助かるだけでなく、人を助けるためにどういう行いが出来るでしょう。いまのうちにどんな準備をしておくべきか、その視点から考えてみたいものだと思います。
【悲観的に準備して、楽観的に行動せよ】
備えは最悪の事態を想定して行います。備えの段階で「まさかここまでの準備は要らないだろう」という楽観論は禁物です。
しかし、いざことが起こったら、常に希望は目の前にあるという気持ちで、居合わせた人との和も大切にしながら行動していきます。
http://tokyo-m8.com/
なお、アニメですが、今、フジテレビ系各局の深夜枠で「東京マグニチュード8.0」という番組が放送されています。もし巨大地震が自分の街を襲った時、いったいどんなことがおこるのか、いったいどんな行動を余儀なくされ、どんなことを求めて、何をすることができるのか、といったリアルな仮想体験ができる番組だと思います。途中からでもぜひ視聴してみてください。そのうちDVDも出ることでしょう。
【用心は無事なるうち】
最後に、江戸中期の浮世草子作者・浄瑠璃作者、江島其磧の言葉をもって本稿を締めくくりたいと思います。これは「浮世親仁形気」という作品中に出てくる言葉ですが、今の時代にあっては、自分を、家族を、イエを守る備えのための心構えとして最適なフレーズではないかと思います。特に家庭内の落下・倒壊が予想される物への対処などは、思い立った時が対策の好機です。あ、これ危ないなと感じたその場で対策。無事なるうちの用心が最大の防災です。
以上、設問の「イエのことわざ」からはちょっと外れたかもしれませんが、「イエを守るためのことわざ・格言」ということで書かせていただきました。防災の日にあたり、あらためて備えをしていきましょう。