たとえば薬などであれば、偽薬と比較し、二重盲検法を使うことになると思います。被験者は偽薬と試験薬の区別がつけられず、実験者もどちらが偽薬か知らない状態で実験するというあれです。
でも、「青い光」の場合は、被験者も実験者も「光が青い」ことは分かってしまいます。
この場合、予断を排して客観的な実験をするためにはどのような方法をとるのでしょうか?
私は、二重盲検法についても言葉を知っているだけの実験素人です。
また、「青い光に効果があるかどうか」を知りたかったり議論したかったりしているわけではないし、それを実験する必要にも迫られてはいません。
ただ、ちょっと知りたいという程度です。よろしくお願いします。
・「青い光が〜」について知らない人を探す(これがまず、なんとも難しいところですが)
・全く別の実験目的で参加を募り、さらに宿泊場所を指定するなどして、
「(偽の)実験場所から宿泊所までの道のりに青い電灯があるグループ」
「宿泊所までの道のりに通常の電灯があるグループ」といった状況を作る
・偽の実験を一定期間続け、参加者が生活リズムに一通り慣れたところで
軽犯罪を誘発するような罠を双方にしかけ、経過を観察する。
無理やり考えるなら上のような感じでしょうか。
二重盲検法についてもそうですが、要は「意識しない」事が重要なので、
できるだけ意識を遠ざけるような工夫が必要だと思います。
この場合、薬の怪我や病気に対する効果とは違い、「犯罪を抑止するとか飛び込み自殺を防止する」という効果の検証ですから、これから犯罪を行おうとしている人や自殺しようとしている人が被験者に必要になり、検証としては実現不可能と考えられます。
この青い光の効果も偶然的に効果があったものが世界的に情報として広がってきたもののようです。
ao ←参考URLです。
逆に言うと、犯罪の多い(自殺者の多い)場所で、被験者を定めることなく青い光を設置して実験し、設置前の犯罪(自殺)数との増減をみて効果を検証するというのが方法になると考えます。
そもそも、二重盲検法を使う必要は無いと思います。
あれは治験のように「良くなる」という曖昧な概念だから必要なものであって、犯罪の場合は統計としてハッキリと数字に現れるので二重盲検法どころか単盲検法すら使う必要はありません。
薬の治療薬というのはいきなり完全に治ることはなく、少しずつ改善していくものですよね。
その過程に対する感じ方は個人差があります。
だから薬の効果を教えてしまうと「良くなった気がする」と思う被験者が多くなってしまいますし、観察者も「顔色が良くなったような気がする」といったように先入観で本来の効果以上に高い効果を表してしまいます。
そこで単盲検法や二重盲検法が使われるわけです。
しかし犯罪や自殺に関しては○か×かの二択です。
統計上の数値で増えたか減ったかは明らかであり、そこに先入観は発生しません。
もちろん犯罪の増減には景気など様々な要因がありますから、サンプル数はそれなりに必要でしょうけどね。
なるほど。
薬の場合は効果の判定が微妙で難しいから、観察者の予断を排すために二重盲検法が必要になるのですね。
はてなで科学的な議論を読むと「二重盲検法が使われているか」というのがけっこうキーになっているので、二重盲検法を使わないとだめなのかと思っていました。
単盲検法という言葉も知りませんでした。
私が知ってる限りでは、青い光がどのように作用して犯罪や飛び込み自殺防止に効果が
あるのか、決まった説があるわけではないので、まずはそこから推測して実験を行う
必要あるでしょう。
例えば、青い光があると・・・、
一、覚醒作用があって間違った判断を行いにくくなる
二、うつ状態を解消する効果がある
三、単純に各種標識や注意書きなどが見やすくなる
などが考えられるのではないでしょうか。
上記の一であれば、照明の色を変えた部屋で多数の被験者に知能テストしてもらうと
いった方法が考えられるでしょう。
この程度の内容ならマウスでもいろいろな実験ができると思います。
「犯罪をするかどうか」というのを1人1人検証していくこと自体が不可能ですよね。
この場合は統計学により単盲検法を利用するのが妥当だと思いますがいかがでしょうか?
例えば一つの街の街灯をすべて青くして、その前後の犯罪率の推移を調べる。
市民は「光が青い」という認識はありますが、「青い光が犯罪抑止になる」という認識は無いですから、プラセボ効果を防ぐことは出来ます。
二重盲検法で重要なのは「薬かどうか」ではなく「何に効く薬か」です。
「青い」とか「薬である」という認識はしててもいいのです。
で、統計上の犯罪率には観察者バイアスは発生しませんから、二重盲検法ではなく単盲検法でいいと思います。
統計なのでサンプル数はたくさん必要ですが。
まああとは、直接的な犯罪抑止効果の検証ではないですが、脳内の状態を観察して沈静するかどうかとかも出来ますよね。
これなら二重盲検法も出来ます。
あれ、薬の二重盲検法について誤解をしていたかもしれません。
「何の薬か」を教えてはいけないのですか?
健康人を集めてのテストであれば、それは必要なのでしょう。
でも、重い心臓病の薬を試す場合、心臓病の患者を集めて「心臓の薬です」といって、新薬と偽薬を飲ませて効果を比較するのだと思っていました。(薬への期待によるプラシーボ効果のバイアスは新薬も偽薬も同じ)。
だから、治療を求めている患者に効かない偽薬を飲ませることに倫理的な問題があるのだと理解していました(ゆえに偽薬ではなく既存の薬を使って効果を比較することも行われる)。
実際に行われた実験では、次のようなことが行なわれたようです。
●青色街灯による安全・安心なまちづくりの推進調査 - 都市再生本部 ...
>〔犯罪抑止効果の検証〕~
H18.11~H19.1までの3ヶ月間について過去3年間の同時期における青色街灯設置地区の刑法犯認知件数等を比較して効果を検証。
>本調査により、町内の犯罪多発地区に青色街灯を設置した上、住民の意識調査に併せて犯罪抑止効果を検証した結果、住民の防犯意識の高揚は認められたものの、夜間の犯罪抑止効果については、検証後3ヶ月(11月~1月)を見た場合、自転車盗等窃盗被害は明らかに減少したが、8ヶ月(11月~6月)を経過した時点で、効果があったとはいいがたく、自転車盗、その他の刑法犯の認知件数いずれもプラスに転じているのが現状である。
http://www.toshisaisei.go.jp/05suisin/hokuriku/04suisin/h18/07.h...
●平成18年度都市再生プロジェクト推進調査費 青色街灯による安全 ...
>・犯罪抑止効果の検証
18年11月から19年1月までの3ケ月間につ
いて、過去3年間の同時期における青色街灯設置地
区の刑法犯認知件数等を比較して効果を検証
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki70/gaiyou.pdf
●青色街灯による安全・安心な まちづくりの推進調査 報告書 ←詳しい報告
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki70/honpen.pdf
実験結果読みましたが、今のところ効果の有無は不明みたいですね。
まず自分が実験の材料であることを知らされていないという状況を作ればよいのではないでしょうか。
事前に実験になる人に伝えての実験ではなく、無作為に選び出し、実験を行えば質問者さんの疑問も解かれるかと思います
http://www.shopbiz.jp/ss/news/26124.html
6. の実験では、実験開始前に思いっきりチラシで宣伝してますね。
範囲も狭いみたいだし、実験になっていない気もします。
青い電球はそもそも、犯罪や自殺の多いところにつけてますから
数年の統計を取って、減少したことが、「統計として有意」であれば
それは科学的に効果があることを示しています。
一部繰り返しになりますが補足させて頂きます。
なんらかの事象(今回の例では青い光には犯罪、自殺防止効果がある)が確かどうかは、
多くの方があげられているように、実施した例などをもとに統計的な調査をすれば、
統計として有意かどうかわかります。
ただし、これでは十分ではありません。
統計的に有意であっても、それが因果関係をもって正しいかどうかはわかりません。
上記の例であれば、青い光をつけたところは問題が多いところですから、同時に犯罪防止や
自殺防止の取り組みも行われているはずで、それらの影響があったのかもしれませんし、
そもそも社会情勢、経済の変化などがあったのたかもしれません。
統計的な調査では因果関係までもわからないのです。
(極端な想定ですが、地域経済が活性化→自治体の財政に余裕→青い光を導入してみた→
犯罪率が減った。これは単に経済が良くなったので犯罪が減っただけかもしれません。)
なんらかの事象が科学的に正しいか(本当に因果関係があるのか)を確認するためには、
なるべくシンプルな状況にして、実験、検証を行う必要があります。
そのためには、なぜそのような効果があるのか?を推測した上で、実験を設計する必要が
あります。
あとは繰り返しになりますので、
http://q.hatena.ne.jp/1253460126#a950717
統計に有意であれば科学的な調査結果といえるが、真の原因は、統計的結果として現れる元の事象を仮説として考え、その事象が起きるかどうかだけをシンプルに調べる実験を考える必要がある、ということですね。
なかなかいろいろ勉強になっています。
そのような線だと思いますが、実験者が意識しないためにはどうすればいいですかね。青い色眼鏡をかけて実験する?
また、「青い光」というだけで普通は見慣れていないので、「通常の電灯でない」から効果があるのか、「青い光」だから効果があるのかの区別も難しいですね。
これは「赤い光」「緑の光」も用意して比較すればいいのかな?
でも、道路を走っていてもナトリウムランプの黄色い光で照らされたトンネルに入ると、それだけで普段と違った気分になりますよね。
(単色光だと輪郭がくっきり見えるからナトリウムランプを使っていると聞きましたが、これもどうやって検証したのかしら?)
実験方法が難しいから、真偽もはっきりしていないのだろうと思いますが、いろいろ考えると興味深いです。