言語においては、個人の知覚記憶を意味として指し示す符号語を「概念」とよび、知覚記憶に結びつかないが意味を付加・変容する符号語(や活用)を「文法」と呼ぶことができると思います。概念は遺伝子型の意味づけ、文法は表現型の意味づけであるといえます。


これは遺伝情報システムとパラレルであり、RNAにおいては、遺伝子型はmRNAであり、表現型はncRNAであるといえます。

同様にアミノ酸も、概念と文法をつかさどる2群に分けることができないでしょうか。翻訳後修飾を受けるアミノ酸と、翻訳後修飾を引き起こすアミノ酸といった具合に。

そのような研究をしている学者や論文をご紹介ください。

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  • 登録:2009/12/08 15:22:51
  • 終了:2009/12/15 15:25:02

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  • id:hiko3karasu
    >個人の知覚記憶を意味として指し示す符号語を「概念」とよび、知覚記憶に結びつかないが意味を付加・変容する符号語(や活用)を「文法」と呼ぶことができると思います。
     
    具体的に言うとどういう言葉が「概念」で、どういう言葉が「文法」なのでしょうか?
  • id:ShinRai
    hiko3karasuさん、こんにちは

    概念:名詞、動詞、形容詞、形容動詞、連体詞、副詞
    (用言の場合は原形と語幹まで)

    文法:代名詞、接続詞、数詞、助詞、助動詞、用言の活用語尾
    また日本語にはありませんが、冠詞、性も文法だと考えます。

    てな分け方をしています。
    一般の品詞分類と少し違います。
    代名詞は、それ自体が感覚記憶と結びつかないので、文法に入れました。

  • id:yopon
    ご質問の意図がよく分からないので伺っても良いでしょうか。

    過去の質問も拝見したのですが、求めていらっしゃる回答はもしかしたら、
    「生命科学のwetな研究での知見を、コンピュータを用いて言語学的に解析(dry)している研究者や論文;今回はアミノ酸について」
    ということでしょうか?
    バイオインフォマティクスでのアルゴリズム研究のような。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9
    http://www.genome.jp/Japanese/PGI/bioinfo.html

    wetというのは、実際に生体試料を扱ったり反応液を混ぜて結果を見たりと、いわゆる実験をおこなって研究することです。
    一方dryとは、wetの研究において集められた結果・データを利用して、コンピュータによって研究をおこなうことです。
  • id:ShinRai
    yoponさん、

    ご質問いただきありがとうございます。

    私が知りたいのは、そのドライな研究の結果、20種類のアミノ酸の中で、何か役割の違いが見えてきた事例はないかということです。

    修飾することが多いアミノ酸と、修飾されることが多いアミノ酸といったグループ分けが見えてきたということはないでしょうか。


  • id:hiko3karasu
    >概念は遺伝子型の意味づけ、文法は表現型の意味づけであるといえます。
     
    これは言語における定説なのですか?
     
    遺伝子型、表現型の意味がよく分からないのですが、具体的にはどういう意味になるのでしょうか?
  • id:ShinRai
    hiko3karasuさん

    定説ではありません。

    遺伝子型というのは、具体的な体験や記憶といった根っこがあること、

    表現型というのは、根っこがなくパターン認識で処理といった感じでしょうか。


  • id:hiko3karasu
    そうすると
    >概念は遺伝子型の意味づけ、文法は表現型の意味づけであるといえます。
     
    は仮定であり、
     
    >これは遺伝情報システムとパラレルであり、
     
    も仮定なんでしょうか?
  • id:ShinRai
    仮定?

    仮説?

    かな

    でも、そういえませんか
  • id:yopon
    回答をありがとうございます。
    もうひとつ、お聞きしても良いでしょうか。

    > 概念は遺伝子型の意味づけ、文法は表現型の意味づけ
    ここでの「遺伝子型」「表現型」は生命科学用語として捉えてよいでしょうか?

    生命科学分野において、「表現型」は簡単にいうと
    「細胞や個体のもつ遺伝子が発現した(機能した)結果」という意味で使われています。
    私は生命科学業界のwet研究の片隅で働いている者でして、上述の意味に理解しました。
    業界的に「遺伝子型」と「表現型」の関係を表すと、このようになります。
    「遺伝子型」+その遺伝子の発現様式+生育環境→「表現型」


    アミノ酸について。
    wet研究の結果の蓄積という観点からは、アミノ酸の中でグループ分けをすることができるかもしれません。しかしそれは、お求めの回答とは異なる物だと思われます。

    wet研究の結果の蓄積という意味では、ある特定の修飾を受けるアミノ酸は判明しています。さまざまな修飾酵素の活性中心(修飾するアミノ酸)も、決定されているものがあります。
    それらがなぜそうであるのかは、分野内では、そのアミノ酸の性質や側鎖のもつ官能基の反応性、タンパク質分子内での位置などで説明されています。
    タンパク質の立体構造予測も、既知の立体構造データの蓄積に、構成アミノ酸の化学的性質と立体構造モデルでの工夫を加味して行われているようです。
    これらはデータベースとして公開されており、アミノ酸配列を入力すれば、修飾を受ける可能性のあるアミノ酸残基や修飾する機能をもつ可能性のある配列領域、また、取りうる立体構造を示してくれます。
    ただ、こうした分野内では一般的なデータベースや検索アルゴリズムは、情報工学や統計学をベースに置いています。お求めのような、ノーム・チョムスキーやその流れを汲む生物言語学・分子言語学とは異なる物だと思います。

    以前のご質問(question:1259130026)にて翻訳後修飾のコメントをしたのですが、これも、wet研究の観点からだとこの現象が発見されています、というコメントであり、言語学的にどう解釈されているかは存じません。
    お力になれず申し訳ありません。
  • id:ShinRai
    yoponさん、お付き合いいただきありがとうございます。

    そして,用語の使い方,定義のあいまいなところご指摘いただきありがとうございます。


    「遺伝子型」と「表現型」は、生命科学用語として捉えてください。

    その場合に,mRNAが23000~24000存在するゲノム情報を伝えているところが「遺伝子型」,ncRNAが転写後編集(スプライシングなど)や酵素的役割によって発現形式を制御するところが「表現型」という理解は,正しいでしょうか。

    「概念」と「文法」は,上記の理解において「遺伝子型」(記憶あるいは記憶の集合体である意識と結びついている)と「表現型」(記憶や意識とは結びつかず,法則的に意味の発現を制御する)という理解になります.



    >アミノ酸について。
    >wet研究の結果の蓄積という観点からは、アミノ酸の中でグループ分けをすることができるかもしれません。
    >しかしそれは、お求めの回答とは異なる物だと思われます。

    >wet研究の結果の蓄積という意味では、ある特定の修飾を受けるアミノ酸は判明しています。さまざまな修飾酵素の活性中心(修飾するアミノ酸)も、決定されているものがあります。

    >それらがなぜそうであるのかは、分野内では、そのアミノ酸の性質や側鎖のもつ官能基の反応性、タンパク質分子内での位置などで説明されています。
    >タンパク質の立体構造予測も、既知の立体構造データの蓄積に、構成アミノ酸の化学的性質と立体構造モデルでの工夫を加味して行われているようです。
    これらはデータベースとして公開されており、アミノ酸配列を入力すれば、修飾を受ける可能性のあるアミノ酸残基や修飾する機能をもつ可能性のある配列領域、また、取りうる立体構造を示してくれます。
    >ただ、こうした分野内では一般的なデータベースや検索アルゴリズムは、情報工学や統計学をベースに置いています。

    >お求めのような、ノーム・チョムスキーやその流れを汲む生物言語学・分子言語学とは異なる物だと思います。


    言語学はこれまで「言語」と「文法」と「概念」を分けて定義していませんでした。意識(記憶)とデジタル符号が不可分一体に結びついたものが「概念」で,記憶との結びつきなく,意味の発現だけ変更・付加するものを「文法」として定義し分けるときに,それがmRNA/ncRNAに対応関係を認められるのと同様に,アミノ酸に対応関係が認められるか,そのようなwet研究の整理は行なわれていないかというのが質問の趣旨です。

    情報工学とアミノ酸がどのように結びつくのかも興味深いです。











  • id:ShinRai
    yoponさんがご紹介くださったHPにある以下の記述も興味深いです。
    DNAは単なる倉庫であり,ダイナミックな情報伝達(遺伝子発現)は,mRNA/ncRNAやアミノ酸の翻訳後修飾でこそ起きているような気がします。

    そしてそのメカニズムと言語の概念・文法による「意味のメカニズム」(情報源符号化)が実によく似ているように思うのです。




    http://www.genome.jp/Japanese/PGI/bioinfo.html


    >あらゆる生物の個体はゲノムだけから出発しているわけではありません。
    >必ず親の生殖細胞から出発しています。我々一人一人も母親の卵細胞から出発しています。
    >すなわち、あらゆる生命には生殖細胞系列と呼ばれる細胞の連続性があるのです。
    >ですから、実は細胞に生命の基本プログラムがあって、ゲノムは単に部品の倉庫にすぎないという見方もできるのです。
    >細胞に書かれたシステムの情報を受け継ぐことが遺伝であり、システムのダイナミックな変化が個体の発生・分化・老化、そして死に至るプロセスです。
    >部品の情報はゲノムに集約された静的な情報です
  • id:hiko3karasu
    >でも、そういえませんか
     
    そういえる論拠がわかりません。

     
    >概念は遺伝子型の意味づけ、文法は表現型の意味づけであるといえます。
     
    は一般的にはメジャーではなく裏づけがない仮定
     
    >これは遺伝情報システムとパラレルであり、
     
    はさらに言語と遺伝情報システムの仕組みの解析もせず、類似性・関連性の検証もろくにしていない、仮説にもならないものに見えるのですが?
     


     
     
     
    あと、
    >「遺伝子型」と「表現型」は、生命科学用語として捉えてください。
    と言う事ですが、
    それではこれらは言語には使われない概念になりますか?
  • id:ShinRai
    hiko3karasuさん

    >「遺伝子型」と「表現型」は、生命科学用語として捉えてください。
    >それではこれらは言語には使われない概念になりますか?

    言語学では、概念と文法の違いを説明できていません。
    したがって、「遺伝子型」と「表現型」に分離することができません。
    そういう意味です。
  • id:hiko3karasu
    すみません。よく分からなくなってしまいました。

    「概念:名詞、・・・・・」
    「文法:代名詞、・・・・」

    と言うのは言語学にはなく、ShinRai さんオリジナルの分類なのでしょうか。

    いや、違うのかな?

    「遺伝子型というのは、具体的な体験や記憶といった根っこがあること、」
    「表現型というのは、根っこがなくパターン認識で処理といった感じでしょうか。」

    がShinRai さんオリジナルの概念なのでしょうか。
  • id:yopon
    取り急ぎ、用語についてのみ記します。


    > 「遺伝子型」と「表現型」は、生命科学用語として捉えてください。
    > その場合に,mRNAが23000~24000存在するゲノム情報を伝えているところが「遺伝子型」,ncRNAが転写後編集(スプライシングなど)や酵素的役割によって発現形式を制御するところが「表現型」という理解は,正しいでしょうか。


    生命科学用語としての「遺伝子型」「表現型」は、古くはメンデルに遡る遺伝学用語です。
    以来、使い方に多少の幅が出ており、現在は下記のような理解でよいと思います。

    「遺伝子型」:
       その個体や細胞の持つ、遺伝子構成。
       物質としては DNA が担う。
       (例外: 遺伝子を RNA で持つ RNAウイルス)
    「表現型」:
       その個体や細胞が示す、形態的・生理的な性質。
       形態的・生理的性質は、生体物質が相互的・複合的に作用した結果、
       観察者の前に現れる。
       物質としては、タンパク質・脂質・糖・低分子化合物などが担う。

    「1遺伝子1酵素説」という有名な仮説があったのですが、この仮説が基盤としている
    「ある遺伝子型は、ある表現型に対応する」「ある表現型は、ある遺伝子に担われる」
    という考えが、メンデル遺伝学の基本理論です。
    また、その関係性は以前記したとおりです。
     「遺伝子型」+その遺伝子の発現様式+生育環境 →「表現型」

    つまり、基本的には細胞・個体レベルで見たときの用語であり、いわゆる、原因(物質)と結果(状態)、にあたる用語かと思います。
    mRNA や ncRNA は「遺伝子型」から「表現型」へ至る途中過程において機能する物質であり、「表現型」へと導く道標や交通整理係員のようなものです。
    ですので、mRNA や ncRNA に「遺伝子型」「表現型」という用語を当てはまめることは、生命科学的には不適切であり、分野内での理解も得られにくいと思われます。
    専門用語を新たな解釈で使用するときは、まず定義をおこなうことが、相互理解を深める要因になると思います。


    一方、原因と結果、という観点から RNA だけを眺めると、
    原因(物質)としては「転写されただけの未熟なRNA」があたり、
    結果としては「スプライシング等を受け、翻訳される寸前のmRNA」があてはまる
    ということは言えそうです。
    しかし、これが言語学的に意味のある解釈なのかどうかは分かりません。
  • id:yopon
    追記: 直前のコメントに訂正を願います。

    誤; 結果としては「スプライシング等を受け、翻訳される寸前のmRNA」があてはまる

    正; 結果としては「スプライシング等を受け翻訳される寸前のmRNAや、
       切断・折りたたみなどをされ機能するようになったRNA」があてはまる
  • id:ShinRai
    yoponさん
    >mRNA や ncRNA に「遺伝子型」「表現型」という用語を当てはまめることは、生命科学的には不適切であり、分野内での理解も得られにくいと思われます。

    ありがとうございました。
    気をつけます。


    「切断・折り畳みなどをされ機能するようになったRNA」は、結果にあたるというのであれば、「表現型」といってもよろしいのでしょうか。
  • id:yopon
    > 「切断・折り畳みなどをされ機能するようになったRNA」は、結果にあたるというのであれば、「表現型」といってもよろしいのでしょうか。

    RNA に「表現型」という用語を当てはめることは、生命科学的には不適切であると思われます。


    > 一方、原因と結果、という観点から RNA だけを眺めると、…略…

    については、原因と結果というよりは、RNAレベルにおける原材料と最終産物
    という方があてはまるように思えてきました。
    また、誤解を恐れずあえて言うのであれば、結果は
    「スプライシング等を受け翻訳される寸前のmRNAや、切断・折りたたみ
    などを受けて機能するようになったRNAなどが整えられた状態」
    となるかもしれません。ただし、これはあくまで、一般的な言葉である「原因と結果」を
    RNAレベルの現象に無理矢理持ち込むとこうなるのではないか、という見解です。用語としては、
    原因であるなら遺伝子型である/結果であるならば表現型である『のではない』
    ことをご理解いただけるようお願いします。


    アミノ酸に関して。
    官能基の反応性あたりを手がかりに分類可能な気もしますが、
    インフォマティクス、特に予測の分野での扱いはどのようであるか、
    確かなことは存じておりません。申し訳ありません。


    ポストゲノム研究に関しては、オミクス研究やシステムバイオロジーが参考になると思います。
    つい最近、たくさんのはてなブックマークが付いたこの研究
    http://wiredvision.jp/news/200912/2009120323.html
    はこの分野での成果のひとつといえるでしょう。
    生命現象をパーツに分けて階層的に捉えるという点では
    インフォマティクス方面の基礎研究のほうが有望かもしれませんが、
    これにはまったくタッチしておりませんので何も申し上げられません。


    最後に1点。前述のコメントについて。
    > ただ、こうした分野内では一般的なデータベースや検索アルゴリズムは、
    > 情報工学や統計学をベースに…略…

    データベースや検索アルゴリズムの基礎には、チョムスキー考案の理論も横たわっているようですね。これに関しては勉強不足でした。
    前述のコメント時に想定していた配列データベースは NCBI や Ensembl です。
    これらでの配列比較サイトが採用しているアルゴリズムは BLAST
    http://en.wikipedia.org/wiki/BLAST
    であり、(うまく説明できないのですが)中身を考慮せず等間隔にぶつ切りにした入力配列を
    既存のデータと比較し、数値化した比較結果を統計処理する、という流れだと認識しています。
    これは、お求めのものとは明らかに異なるものだと思われます。


    以上、有益なコメントとは言い難い内容で、長々と失礼いたしました。
  • id:ShinRai
    yoponさん、

    有益なコメントをありがとうございました。

    少し疑問があります。  

    * RNAはRNAの世界で閉じているのか、それともRNAがアミノ酸を編集・修飾することはあるのか。

    * RNAとアミノ酸は、まったく別世界を生きているのか。RNAがアミノ酸に直接変化することはあるのか。

    小さな細胞の中で起きている現象の意味深さには、恐れ入ります。
  • id:yopon
    * RNAはRNAの世界で閉じているのか、それともRNAがアミノ酸を編集・修飾することはあるのか。

    現在は、RNAのみでRNAの世界が成り立っているのではないと思います。
    そもそも、DNAを鋳型にRNAを作るのは、アミノ酸の連なったタンパク質であり、スプライシングをおこなう因子にもペプチドが含まれています。
    基本的には、mRNAは別としてRNAとポリペプチドは、複合体を形成して機能する、タンパク因子を場に導くマーカーになるなど、協調して働くものだと思います。
    (例えば、テロメラーゼ、スプライソソーム、リボソームやRNA干渉)
    ただこれら複合体が機能する相手は、DNAやRNAであり、アミノ酸やペプチドをターゲットにしているものは私には思い当たりません。

    RNA単独で酵素のような働きをするリボザイム、というものがあったと思いますが、機能する相手はRNAだったと思います。


    * RNAとアミノ酸は、まったく別世界を生きているのか。RNAがアミノ酸に直接変化することはあるのか。

    RNAがアミノ酸に直接変化する現象は発見されていません。
    化学構造がだいぶ異なっていますから、直接変化させるのは工程としてもエネルギー的にも難しいのでは。

    RNAの構造:
    基本構成単位はヌクレオチド。
    {リボース+塩基}をヌクレオシド、さらにリン酸の付いたものをヌクレオチドと呼びます。
    {糖(リボース)+塩基}+リン酸+{糖(リボース)+塩基}+リン酸+{…略…
    RNAは、ヌクレオチドのリン酸が隣のリボースと結合することで、鎖状構造をとります。
    これはDNAも同様です(DNAの場合は糖がデオキシリボース)。
    (DNAの構造と併せて記載)http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/nuclacid.htm

    アミノ酸の構造:
    基本骨格は NH2-RCH-COOH(Rは側鎖を表す記号)。側鎖がアミノ酸により異なる。
    http://bunseiri.hp.infoseek.co.jp/aminopro.htm

    ポリペプチド(タンパク質)は、隣り合ったアミノ酸の -COOH と NH2- が脱水してペプチド結合(-CONH-)を形成し、アミノ酸が鎖状に連なったものです。
    NH2-R1CH-CONH-R2CH-CONH-R3CH-COOH
  • id:ShinRai
    yoponさん、
    ありがとうございました。
    大変勉強になりました。

    しかし、細胞内部で分子生物学的に起きている現象って、
    奥が深いですね。
    我々は、遺伝子操作を考える前に、もっと謙虚になって
    生命の不思議を学ぶべきでは?と思ってしまいます。

    考えれば考えるほど、謎が増えてくるような気がします。

    たとえば、転写を指示するタンパク質は、いったいどのようにして必要なゲノムを選ぶのかとか、
    なぜその転写指示タンパク質がDNAのところに行くのかとか、わかっているのでしょうか。

    しかし、これほどのご回答を場外でするのは申し訳ない気がします。


  • id:yopon
    ちょっと忙しく、コメントできませんでした。
    いつの間にか質問が終わっていましたね(笑)
    まだ見ていらっしゃるといいのだけど。
    今回もまた長文になってしまいました。
    2つに分けてコメントします。


    転写について(前置き):

    解りやすい動画がありました
    (http://highered.mcgraw-hill.com/olc/dl/120080/bio28.swf)
    (親ページにも動画がたくさんあって楽しいです
    http://highered.mcgraw-hill.com/sites/dl/free/0072437316/120060/ravenanimation.html)

    転写を指示するタンパク質を、転写因子と呼びます。
    複数の転写因子が集合して複合体を形成し、さらに
    実際に転写をおこなうRNAポリメラーゼが呼びこまれ、
    転写は開始します。

    真核細胞の場合、複合体を形成する転写因子は3群に分けられます。
    ・基本転写因子(general transcription factor; TBP, TAFs)
    ・転写関連因子(co-activator, co-repressor)
    ・転写制御(または調節)因子(transcription activator/repressor)
    基本転写因子と転写制御因子はDNAに直接結合するタンパク質であり、
    転写関連因子はこの2つをつなぐもの、と考えると分かりやすいかと思います。

    基本転写因子はゲノム上のプロモーターと呼ばれるDNA配列に結合します。
    転写は遺伝子の頭からつま先へと、決まった方向へ進むのですが、
    プロモーターは頭の少し上流、言うなれば帽子のあたりに存在します。
    ここに基本転写因子群が結合し、RNAポリメラーゼが呼びこまれます。
    基本転写因子群とRNAポリメラーゼのみでは転写はあまり進まず、
    ほんの少しもれ出る程度だと考えられています。

    転写関連因子は何種類もあり、それら自体で複合体を形成している
    と考えられています(co-activator complex, co-repressor complex)。
    基本転写因子複合体に結合し、転写制御因子の働きを伝えたり、逆に阻止したりします。

    転写制御因子もまた多様であり、それぞれ、特徴的なDNA配列へ結合します。
    DNAに結合した転写制御因子は、転写関連因子を介して基本転写因子を活性化、
    もしくは抑制します。

    制御因子の結合する特徴的なDNA配列を、転写因子応答配列(response element)
    と呼んだり、そこへ因子が結合した結果に基づいて、エンハンサー、
    サイレンサーなどと呼びます。通常、その遺伝子とは離れた場所にあり、
    異なる染色体上に存在することもあります。
    応答配列は、結合する制御因子ごとに異なる塩基配列となっています。
    また遺伝子においても、それぞれ異なる応答配列に制御されています。

    こう眺めてみると、転写調節は主に、転写制御因子と転写関連因子によって
    為されていると考えられます。
    転写を促進する制御因子が応答配列に結合した場合、co-activator complexを介して
    遺伝子の転写が上昇します。しかし、基本転写因子群にco-repressor complexが結合
    している場合、促進性制御因子の働きかけは遺伝子に伝わらず、転写も行われません。
  • id:yopon
    ご質問について:


    > 転写を指示するタンパク質は、いったいどのようにして必要なゲノムを選ぶのかとか、

    組織(臓器)ごとに異なる転写制御因子が発現(転写・翻訳)しています。
    転写制御因子は、それぞれが異なる応答配列を認識し、結合します。
    遺伝子は、それぞれが異なる応答配列の制御を受けます。
    その結果、組織ごとに異なる遺伝子が転写されることになります。

    組織ごとに異なる転写制御因子の発現制御はどうおこなわれているか。

    ホルモン・細胞間情報伝達物質(サイトカイン)などによって発現調節を受けている、
    その組織に必要のないゲノム部分は、核内でタンパク質によって固められている、
    などと考えられます。
    ホルモンやサイトカインは、それぞれに対応する受容体タンパク質によって、
    細胞へ受けとめられます。そして、転写制御因子へその信号は伝えられます
    (受容体タンパク質が転写制御因子を兼ねていることもあります)。
    細胞内での信号伝達経路に関わるタンパク質も、組織によって変化があったと思います。


    > なぜその転写指示タンパク質がDNAのところに行くのか

    「どのようにして、how」ということであれば、ブラウン運動によって、だと思います(私見です)。

    DNAは一般に細胞内部の「核」と呼ばれる、膜に包まれた場所にあります。
    核内でのDNAは、みなが同じ状態でいるわけではありません。
    一部はタンパク質によってぎゅっと凝縮され(ヘテロクロマチン)ているし、
    一部はふわふわと漂ったような状態(ユークロマチン)でいます。

    転写はまず、転写因子がDNAにたどり着けなければ始められませんが、
    ユークロマチン状態であれば、たどり着くのも容易になると考えられます。
    実際、ユークロマチンでは盛んに転写が起きているという報告があったと思います。

    仮説として、ユークロマチンへ転写因子を運ぶ運搬タンパク質を仮定できますが、
    これについての報告は私には思い当たりません。

    一方、核内の構造体が重要であるという考えも提唱されています。
    具体的には、核内に網目のように存在している核マトリクスに沿って
    DNAも転写複合体も移動しているなど。ただ、まだ研究途上のようです。
    核マトリクスについて:http://www.nig.ac.jp/museum/genetic/08_d.html



    分子生物学を遡れば、遺伝子を担う物質はDNAだと発見される以前、
    すでに、量子力学で有名なシュレーディンガーが
    『生命とは何か-物理的にみた生細胞-』という本を記しています。
    時代を考えれば仕方のない誤理解もあるのですが、
    現在に通じる概念の提唱されている、とても興味深い本です。
    逆に、生物学から入った私としては、発想がとても新鮮でした。
    ご興味があれば是非。

    生命現象は、知れば知るほど面白いと思います。
    こんなに精緻で巧妙だったのかと、驚くばかりです。
    そして、あらゆる生物にほぼ共通の機構が存在するということは、
    つまり自分の体にも存在しているのであり、何といいましょうか、
    とても素晴らしいことのように感じます。
    より多くの方に興味を持っていただければと思います。

    しかし今回はちょっと頑張りすぎました(笑)
    ほかのご質問には時間があれば回答しますが、あまり期待しないでください。
    しばらく忙しくなりそうです。
    ではこれにて失礼いたします。

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  • cytoplasm→nucleusへのタンパク質輸送 自分で書いておきながら。。。 http://q.hatena.ne.jp/1260253369#c166442 > 仮説として、ユークロマチンへ転写因子を運ぶ運搬タンパク質を仮定できますが、 >
「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

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