自然界への数理モデルの適用の話ですが、

「数理モデル」のウィキペディアを読んで、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E7%90%86%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB

「自然界はスケールの異なる階層があって、そこになんらかの法則がある。」
とありますが、
①そもそもなぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?
②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

私は物理には詳しくないので、わかりやすくお答え願えればと思います。
※ヒントとなるような情報、最新の物理学の予測などでも結構です。

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:2009/12/26 20:00:31
  • 終了:2009/12/28 23:20:15

ベストアンサー

id:U-tan No.2

U-tan回答回数64ベストアンサー獲得回数102009/12/26 22:29:41

ポイント500pt

定義として,自然界において,最小の実体は素粒子で,最大の実体は宇宙です.その間の空間的大きさの時間発展について非平衡熱力学・非線形科学・複雑ネットワーク科学・物性論などといった分野で,数理モデルの建設についての諸研究がなされています.


>①なぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?

わかりません.

>②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

わかりません.

しかしながら階層が存在すると仮定してものを考えることはできます.その階層に法則が存在すると仮定してものを考えることはできます.これは科学の際立った性質です.

科学者は仮説をたてます.仮説は観察・実験と合わない場合には棄却されます.仮説が理論として承認されるのは,何回も何回もその仮説にかかわる観察・実験が行われ,ほとんど誤りがないようだと思われる場合です.仮説の説得力は観察・実験結果に担保されるのです.進化論や万有引力の法則はこれにあたります.万有引力の法則は,ミクロなスケールでもマクロなスケールでも理論に修正が必要なことが知られていますが,適用条件に注意したらばだいたい正しいのです.自然界になぜ法則があるかはわかりません.

しかしながら,原子や光子という実体と法則を認めたうえで,そこからどのようなパターンが形成されるか,あるいは現在の状態からどう時間発展していくか,考えることはできます.一番成功した科学は単純な事象についての物理学と化学です.高校の教科書にのるような法則はほとんど確立されています.なぜ法則・階層があるかはわかりません.法則が存在すると仮定しそれが実験と一致すると確かめられた場合にその法則が(ある種の条件の下と制限がつきますが)ほとんど普遍的に成立します.

数理モデルの建設は,モデルにおける要素と要素間の関係を簡明に記述することでモデルの真偽が観察や実験により判断することを可能にし,モデルが正しい場合さらなる応用に利用できるという利点を生みます.定量的な記述が定性的な記述より有益であることは多いです.


興味がありましたら,リチャード・・ファインマン『物理法則はいかにして発見されたか』 (岩波現代文庫,2001) は物理法則の性質を非常にわかりやすく記述しています.また,マーク・キャブナン『歴史は「べき乗則」で動く』(ハヤカワ文庫NF,2009)(http://www.amazon.co.jp/dp/4150503583/)や同著者の書籍をおすすめします.

(こちらの三巻(五冊)は,やや専門的です.山本義隆『熱学思想の史的展開1・2・3』(ちくま学芸文庫,2008)も非常に面白いです.素粒子と宇宙の間の全ての事象を制限している熱学思想の史的展開が見事にしめされています.Hirsch et al.『力学系入門 微分方程式からカオスまで』(共立出版,2007)・金子邦彦『生命とは何か 複雑系生命科学へ』(東京大学出版会,2009第二版))


生体制御理論テキスト梗概の前置き,メモ.(→http://d.hatena.ne.jp/U-tan/20091117/1258462400)を輪読会に際して,科学とはどんなものかということを念頭に記述しました.

id:ey272

ご回答ありがとうございます。

「わからない」という回答、非常に重要と感じています。

早速、ご紹介の本を購入してみます。

2009/12/26 22:41:21

その他の回答(4件)

id:pomki_chi No.1

狸吉回答回数90ベストアンサー獲得回数112009/12/26 21:04:44

自分もWikipedia読んでみましたが、

難しい文章でかかれていて、難解ですね・・・

>①そもそもなぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?

観察者の視点をどこに置くかで、見た目がかわるという話なのですが・・・

例)人間を観察したときに

  会社などの集団→各個人→人間の細胞

  など視点をひとつにしても拡大、縮小によって見えるものが違います。


>②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

  階層での法則の違いと捉えさせていただくと物の見方によって、注目する対象が変わって

  適応される法則も変わるという意味だと思います。

  

  場合によっては各階層を統一する必要もないです。

   (お米を炊く時に水の量がわかれば十分ですよね!

   水の分子に気をつけないみたいに・・・)


例)水などの流体を考えたときに、

  目視の時には、水は流れて見えます

   →水の流れの法則が適応される

  

  顕微鏡で見ると、水分子はビリヤードの玉のように

  互いにぶつかりながら運動をしている状態が見えます。

  もっと拡大すると、H原子1コとO原子2コが見えます。

   →分子に適応する法則

id:ey272

ご回答ありがとうございます。

観察者の視点そのものが階層化になっていることは知りませんでした。

ということは、蓋のある箱の中に入っている猫の生死確率を例に取ると、

●猫を蓋のある箱の中に飼っている場合、箱の中の温度や猫の年齢、餌の有り無しで猫の生死の確率が計算できますし、そういう法則も立てられます。

●「観察者の視点(階層)がミクロからマクロまでつながっている」シュレーディンガーの猫の場合は、上記の法則に加えて、量子論を加味して法則を立てた方が良いということになる。

という解釈で良いのでしょうか?

2009/12/26 22:04:06
id:U-tan No.2

U-tan回答回数64ベストアンサー獲得回数102009/12/26 22:29:41ここでベストアンサー

ポイント500pt

定義として,自然界において,最小の実体は素粒子で,最大の実体は宇宙です.その間の空間的大きさの時間発展について非平衡熱力学・非線形科学・複雑ネットワーク科学・物性論などといった分野で,数理モデルの建設についての諸研究がなされています.


>①なぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?

わかりません.

>②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

わかりません.

しかしながら階層が存在すると仮定してものを考えることはできます.その階層に法則が存在すると仮定してものを考えることはできます.これは科学の際立った性質です.

科学者は仮説をたてます.仮説は観察・実験と合わない場合には棄却されます.仮説が理論として承認されるのは,何回も何回もその仮説にかかわる観察・実験が行われ,ほとんど誤りがないようだと思われる場合です.仮説の説得力は観察・実験結果に担保されるのです.進化論や万有引力の法則はこれにあたります.万有引力の法則は,ミクロなスケールでもマクロなスケールでも理論に修正が必要なことが知られていますが,適用条件に注意したらばだいたい正しいのです.自然界になぜ法則があるかはわかりません.

しかしながら,原子や光子という実体と法則を認めたうえで,そこからどのようなパターンが形成されるか,あるいは現在の状態からどう時間発展していくか,考えることはできます.一番成功した科学は単純な事象についての物理学と化学です.高校の教科書にのるような法則はほとんど確立されています.なぜ法則・階層があるかはわかりません.法則が存在すると仮定しそれが実験と一致すると確かめられた場合にその法則が(ある種の条件の下と制限がつきますが)ほとんど普遍的に成立します.

数理モデルの建設は,モデルにおける要素と要素間の関係を簡明に記述することでモデルの真偽が観察や実験により判断することを可能にし,モデルが正しい場合さらなる応用に利用できるという利点を生みます.定量的な記述が定性的な記述より有益であることは多いです.


興味がありましたら,リチャード・・ファインマン『物理法則はいかにして発見されたか』 (岩波現代文庫,2001) は物理法則の性質を非常にわかりやすく記述しています.また,マーク・キャブナン『歴史は「べき乗則」で動く』(ハヤカワ文庫NF,2009)(http://www.amazon.co.jp/dp/4150503583/)や同著者の書籍をおすすめします.

(こちらの三巻(五冊)は,やや専門的です.山本義隆『熱学思想の史的展開1・2・3』(ちくま学芸文庫,2008)も非常に面白いです.素粒子と宇宙の間の全ての事象を制限している熱学思想の史的展開が見事にしめされています.Hirsch et al.『力学系入門 微分方程式からカオスまで』(共立出版,2007)・金子邦彦『生命とは何か 複雑系生命科学へ』(東京大学出版会,2009第二版))


生体制御理論テキスト梗概の前置き,メモ.(→http://d.hatena.ne.jp/U-tan/20091117/1258462400)を輪読会に際して,科学とはどんなものかということを念頭に記述しました.

id:ey272

ご回答ありがとうございます。

「わからない」という回答、非常に重要と感じています。

早速、ご紹介の本を購入してみます。

2009/12/26 22:41:21
id:pomki_chi No.3

狸吉回答回数90ベストアンサー獲得回数112009/12/26 23:09:09

先ほど回答させていただいたものです。

文型の方に説明するように平易にしたつもりでしたが・・・

もともと、素養のある方だったんですね

自分がはずかしい><

お役に立ててないのでpt不要です

視点・・・

説明の為にわかりやすい文章にしたく、使わせていただいた言葉です。

id:ey272

いえいえこちらこそ、私も趣味でいろんな本を斜め読みしておりました(笑)

大学の選考は、工学。

仕事はマーケティングです。

物理はよく知りません。

2009/12/26 23:45:35
id:KazuyaMitsutani No.4

KazuyaMitsutani回答回数6ベストアンサー獲得回数22009/12/27 15:00:41

ポイント200pt

この解説記事なんかはどうでしょう.

http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/r.htm

id:ey272

記事のご紹介ありがとうございます。

詳しくはあとで読みますが、サラッと読んだ限りでは、

くりこみが旨く適用できるのは、そういう世界を人間(脳)が観測しているからだという人間原理的な説明ということでしょうか。

ということは、くりこみが適用できないたくさんの宇宙も同時に存在するということでしょうね。

結局最後は人間原理云々ということなのでしょうかね・・・

あれ!ということは、くりこみがもっともっと旨く適用できて、既に統一宇宙理論が出来上がっている宇宙も存在するということか。。。?

2009/12/27 15:42:12
id:phero No.5

kawasaki回答回数55ベストアンサー獲得回数92009/12/27 17:29:09

ポイント50pt

おそらくこういうことかと思う、という個人的見解ですが、

>①そもそもなぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?

>②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

法則が存在するからこそ、スケールの異なる階層が存在するのだと思います。

つまり存在する順序が逆なのだと思います。

ご提示されたWikipediaの文中に

「そもそも、動物が外界に対する認識や解釈を行うということは、そこに何らかの秩序や法則が存在することを示している。」

とあります。

人類は「何かしら共通点があるもの」に対して、言葉を創造して当てはめて来たのではないでしょうか。

「地球」がどんな形をしているのかを知らない時代から「gaia」等という言葉が存在していました。

同じように、スケールの異なる事象に対して人類が法則を見出してきたからこそ、

現在様々な層が存在しているのだと思います。


例えば今後「幽霊が存在する」ということが「確からしい」となれば、

「あの世」とか「幽界」みたいな言葉が「科学的なもの」として認められ、

また一つの層が作られることになると思います。


わかりづらい記述かもしれませんが、いかがでしょうか。

id:ey272

ご回答ありがとうございます。

いろいろな考え方があるのですね。

2009/12/27 17:43:36
  • id:KazuyaMitsutani
    KazuyaMitsutani 2009/12/29 17:04:18
    僕の見解としては①に関しても②に関しても U-tan さんとおなじく究極的には「わからない」と思います.少なくとも現状ではわかっていないと思います.

    しかし,なぜか各スケールごとに法則は見つかっているというのが現状です.それで,各スケールごとに独立に閉じた法則の系が立てられるだろうという信念が形成されます.しかも理屈としてはミクロなスケールの理論すなわち高い分解能で見た理論からより低い分解ので見た理論であるマクロなスケールの理論が(数学的に)導かれるべきであるという信念があります.

    ではマクロな理論の形は全てミクロな理論の影響をうけるかというとそうでもなくて,ミクロな理論の性質のあるものはマクロな理論に影響を及ぼすがあるものは影響を及ぼさないらしいということも,たとえば流体方程式を見れば推察されるということです.この例ではどの分子の流体かによらず同じ形をした方程式に従うということです.ただし,流体方程式には物質に依存するパラメーターがあってどの分子かという情報はそこにすべて集約されるという形になっているということです.

    上に挙げた繰り込みに関する文章は,そういったことに理論的説明を与える「繰り込み」という一つの理論的試みについてかかれたものです.そして,それはおそらく従来の物理学の「世界は意識とは独立である」という世界観の枠内で行われる営みで脳は関係ないだろうと思います.

    経済はあまり知らないのですが,経済の例で言うと日本の経済の詳細がすべて世界経済に影響するわけではないが他国と大きな取引の有る一部企業の動向や為替レートを通じて影響するという感じの話だと思います.
  • id:U-tan
    http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/r.htmはむずかしくてよくわからなかったです.
    >>
    ミクロなスケールの理論すなわち高い分解能で見た理論からより低い分解ので見た理論であるマクロなスケールの理論が(数学的に)導かれるべき
    <<
    KazuyaMitsutani さんのこの意見はそうかなとも思うし,マクスウェル・ボルツマン・ギブスのあるいはアインシュタイン・ボース・フェルミ・ディラックの統計力学のようにより小さな系の法則からは導けない大きな系(決して5個以下でなく典型的に10^10個の粒子の集合)の法則もあるという点で半分違うかなとも思います.ただし気体の分子運動論が状態方程式を説明するという場合は小さな系の法則から大きな系の法則を導けています.

    非相対論的な速さのサイクロトロンでは電磁誘導の効果が他を卓越している(他の要因パラメータを無視できる),水素とヨウ素反応では反応速度とギブス自由エネルギーの変化とが他の効果を卓越しているというふうに,全部が全部小さいほうの素粒子のあるいは大きいほうの宇宙の法則までいかなくても,あるスケールの階層のモデルをつくり法則を発見できます.生態系を見るのに個々の生化学状態を見るのでなし,エネルギーがどれだけの割合移転するか調査したり,気象学において降水量をサンプリングしたり太陽光や風のデータをサンプリングして地球規模の気象法則を設立できます.階層というときモデルを作ることに際してすでに要素の同定とその間の関係が念頭にあると思うので,「階層」と「要素と法則(関係)」は卵と鶏的な関係なのでしょう.たぶん同時発生です.認識の問題はよくわかりません.
    僕は生かじりの統計力学を学習してまた縮約ことをと思っているところでまだまだ考え中です.
  • id:ey272
    >上に挙げた繰り込みに関する文章は,そういったことに理論的説明を与える「繰り込み」という一つの理論的試みについてかかれたものです.そして,それはおそらく従来の物理学の「世界は意識とは独立である」という世界観の枠内で行われる営みで脳は関係ないだろうと思います.

    ①そもそもなぜスケールの異なる階層が存在するのでしょうか?
    ②そして、なぜその階層になんらかの法則が存在するのでしょうか?

    上記の問いは、人間原理を適用して「スケールの異なる階層が存在し、そこに法則が存在する」のは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないからという解釈を用いることは、間違いであるということでしょうか?
    本議題で論じている事は、人間原理とは切り離して考えるべき事なのでしょうか?
  • id:KazuyaMitsutani
    KazuyaMitsutani 2009/12/31 13:57:14
    >U-tanさん
    の統計物理学の枠踏みというものに対する説明はそのとおりですね(ただフォローはしてませんが少数粒子系に統計力学を適用しようという試みもあるようです.古典的な文献としてはファインマンの計算機科学に載っています.).補足ありがとうございます.ミクロ・マクロという言葉で粒子数というよりは大きさのスケールだけを意識していました.

    >ey272さん
    それはちょっと難しい問いですね.僕が書いたのは「この世界」での理論的営みをして人間原理と無縁だろういう風に思ったということですが,その理論的営みが成功することの解釈というのなら可能かもしれませんね.もう少し考えて見ます.

    ②の法則を見出すということに関しては以下のように考えて見ました.

    たとえばこの世にかつて法則を立てることのできないような認識・思考システムをもった知的生命体がいたとする.すると彼らの社会では(武器を含む)文明の発展が遅くなり周辺の民族に滅ぼされてしまうだろう.というようなストーリーもありうるとは思います.

    あるいは異なる物理法則を持ついろんな並行宇宙がぽこぽこ大昔に生まれていたとして,他の宇宙ではそこそこ複雑な有機体(われわれのこの宇宙では知性を持つくらいには複雑)は生まれているが,その有機体は複雑すぎる世界に法則を見出せず,なんとなく自己増殖しているという状況もあるのかもしれません.その中で,われわれが宇宙を認識し法則を立てられるのは特別な宇宙であるからだという考え方もできると思います.

    以上2パターン人間原理のような解釈を思いつきましたが,どうなのでしょう.

    ①はもっと難しいですね.よくわからなくなってきました.

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