日本人のくつろぎと言ったらお茶です。しかし、和室すらも少なくなっている今では、お茶室を造るとなったら大変な資金が必要です。しかも今の家屋は高断熱ですから、本物のくつろぎ感を演出しようと炭でお湯でも沸かそうものなら、夏なんて暑くて大変なことになりそうです。もちろん窓を全部開け放せばいいわけですが、それならいっそのこと野点でもいいじゃん、という発想からイメージを膨らませていきました。
まず、野中の一軒家ならいざ知らず、普通の立地では隣人の目が気になるとくつろげませんから、こんな感じの衝立を用意することにしてみましょう。
といっても、こういうのは買うと高いですよね。それにこんな高価な物を室外で使うのはもったいなさ過ぎますから、ここは手作りでいきましょう。竹を四角く組んで枠を作り、よしずを立てて張るといった構造なら、かなり安く製作出来そうです。枠の対角線上にも1本竹を渡して筋交いにするとシッカリします。風が吹いても倒れないように、設置方法をうまく工夫してください。
野点は、昔は地面に毛氈を敷いてその上に座りましたが、今の時代なら濡れ縁風の竹ベンチみたいな物に座るのがいいですよね。本式の茶道にも立礼式といって、椅子に座って行うお点前がありますから、ここは気軽に椅子でいきましょう。奥行きが取れないベランダの場合は、ナチュラルな素材で作られた一人用のスツールを人数分用意することにします。
さて、お茶に欠かせないお湯ですが、せっかく室外でやるのですから、ここはぜひとも炭火を熾しましょう。ポットのお湯でやるなら、室内でもいいわけですからね。
お抹茶を使う野点にはよくこんな風炉が用いられます。
http://ayakoeeko.exblog.jp/10791461
http://pds.exblog.jp/pds/1/201002/20/93/d0133693_23265979.jpg
構造は火鉢に似ていて、灰を入れて使いますが、実はこの灰の扱い方がかなり難しいんですね。こんなふうにきちんとした灰形を作ってから炭を入れるんです。このためには、きめの細かい専用の灰が必要です。
http://kazu.sub.jp/cha/furohai2/hai2.htm
その点、煎茶道では涼炉と呼ばれる、形はお上品ですが、構造は七輪そのままと言った感じの炉がよく用いられます。こちらは風炉に比べて格段に取り扱いが簡単です。
そこでもう一歩。気軽なイエ野点なら七輪でいいじゃん、その方が火力の調節も楽だし、ということで、ちょっとお上品なデザインの七輪を用意することにしちゃいましょう。一例を挙げるとすれば、これなんか素敵だと思います。七輪としてはちょっと高価ですが、涼炉に比べればずっと安価ですね。
http://item.rakuten.co.jp/sumiten/asuraku12/
もちろん普段サンマを焼いている七輪の使い回しでも、使う本人がいいなら、それで全く構いません。
お湯を沸かす釜ですが、茶釜は高いですから、私は鉄瓶でいいんじゃないかと思います。取っ手のツルが柄杓の扱いにちょっと邪魔ですが、気軽なイエ野点ですから細かいことは気にしません。実際、野点とは本来気軽なものですから、道具の扱いや作法は、とりあえずガサツにさえ見えなければそれで良しです。
また煎茶道の場合は金気を嫌うので、湯沸かしにはボーフラというのを使います。なんかすごい名称ですが、これはポルトガル語でカボチャを意味する「abobora」からきている言葉で、その名の通りずんぐりした陶器製の湯沸かしです。こんなのですね。
http://item.rakuten.co.jp/honjien/002-21b-15-3-ro/
ボーフラには上にツルのついたタイプもありますから、土瓶の流用でも差し支えないと思います。というか、炉に七輪を流用する場合は、サイズの関係から土瓶の方が使いやすいかも知れませんね。
あとは、お茶碗や茶筅(野点用には収納のための筒が付いた物もあります)、茶杓、なつめ、茶巾などを可愛い手籠にでもまとめておけば準備完了。これで庭やベランダが、いつでも好きな時に、素敵な和のくつろぎ空間に大変身です。お抹茶だけでなく煎茶の野点も素敵ですし、時にはコーヒーや紅茶もいいですよね。
また、野点に軽食を組み合わせたピクニックのようなものは「野掛け」と言います。お弁当を持って出かけるお花見なども野掛けの一種でしたから、折り詰めに美味しい物を一杯詰めて、こんな室外の和風くつろぎスペースでのんびり食べて楽しむというのもまた一興ですね。
抜けるような青い空。目隠しのよしず越しにそよぐ風。お湯を沸かさなくても、ただ衝立を立ててパーソナルな空間を確保し、そこに和の情緒漂う椅子を置くだけでも、素敵なくつろぎスペースになることでしょう。衝立があればちょっとくらいお行儀が悪くても大丈夫。竹のベンチに寝転がってお昼寝しちゃいましょうかw
庭なら衝立の手前にくるように、予め何かの木を一本レイアウト。ベランダならお好きな鉢植えを一つ持ってくるなどすると、植物特有の癒し効果が加わって、さらにくつろぎ感が高まることでしょう。
日本人のくつろぎと言ったらお茶です。しかし、和室すらも少なくなっている今では、お茶室を造るとなったら大変な資金が必要です。しかも今の家屋は高断熱ですから、本物のくつろぎ感を演出しようと炭でお湯でも沸かそうものなら、夏なんて暑くて大変なことになりそうです。もちろん窓を全部開け放せばいいわけですが、それならいっそのこと野点でもいいじゃん、という発想からイメージを膨らませていきました。
まず、野中の一軒家ならいざ知らず、普通の立地では隣人の目が気になるとくつろげませんから、こんな感じの衝立を用意することにしてみましょう。
【新和風衝立】さらし竹ついたて
といっても、こういうのは買うと高いですよね。それにこんな高価な物を室外で使うのはもったいなさ過ぎますから、ここは手作りでいきましょう。竹を四角く組んで枠を作り、よしずを立てて張るといった構造なら、かなり安く製作出来そうです。枠の対角線上にも1本竹を渡して筋交いにするとシッカリします。風が吹いても倒れないように、設置方法をうまく工夫してください。
野点は、昔は地面に毛氈を敷いてその上に座りましたが、今の時代なら濡れ縁風の竹ベンチみたいな物に座るのがいいですよね。本式の茶道にも立礼式といって、椅子に座って行うお点前がありますから、ここは気軽に椅子でいきましょう。奥行きが取れないベランダの場合は、ナチュラルな素材で作られた一人用のスツールを人数分用意することにします。
さて、お茶に欠かせないお湯ですが、せっかく室外でやるのですから、ここはぜひとも炭火を熾しましょう。ポットのお湯でやるなら、室内でもいいわけですからね。
お抹茶を使う野点にはよくこんな風炉が用いられます。
http://ayakoeeko.exblog.jp/10791461
http://pds.exblog.jp/pds/1/201002/20/93/d0133693_23265979.jpg
構造は火鉢に似ていて、灰を入れて使いますが、実はこの灰の扱い方がかなり難しいんですね。こんなふうにきちんとした灰形を作ってから炭を入れるんです。このためには、きめの細かい専用の灰が必要です。
http://kazu.sub.jp/cha/furohai2/hai2.htm
その点、煎茶道では涼炉と呼ばれる、形はお上品ですが、構造は七輪そのままと言った感じの炉がよく用いられます。こちらは風炉に比べて格段に取り扱いが簡単です。
そこでもう一歩。気軽なイエ野点なら七輪でいいじゃん、その方が火力の調節も楽だし、ということで、ちょっとお上品なデザインの七輪を用意することにしちゃいましょう。一例を挙げるとすれば、これなんか素敵だと思います。七輪としてはちょっと高価ですが、涼炉に比べればずっと安価ですね。
http://item.rakuten.co.jp/sumiten/asuraku12/
もちろん普段サンマを焼いている七輪の使い回しでも、使う本人がいいなら、それで全く構いません。
お湯を沸かす釜ですが、茶釜は高いですから、私は鉄瓶でいいんじゃないかと思います。取っ手のツルが柄杓の扱いにちょっと邪魔ですが、気軽なイエ野点ですから細かいことは気にしません。実際、野点とは本来気軽なものですから、道具の扱いや作法は、とりあえずガサツにさえ見えなければそれで良しです。
また煎茶道の場合は金気を嫌うので、湯沸かしにはボーフラというのを使います。なんかすごい名称ですが、これはポルトガル語でカボチャを意味する「abobora」からきている言葉で、その名の通りずんぐりした陶器製の湯沸かしです。こんなのですね。
http://item.rakuten.co.jp/honjien/002-21b-15-3-ro/
ボーフラには上にツルのついたタイプもありますから、土瓶の流用でも差し支えないと思います。というか、炉に七輪を流用する場合は、サイズの関係から土瓶の方が使いやすいかも知れませんね。
あとは、お茶碗や茶筅(野点用には収納のための筒が付いた物もあります)、茶杓、なつめ、茶巾などを可愛い手籠にでもまとめておけば準備完了。これで庭やベランダが、いつでも好きな時に、素敵な和のくつろぎ空間に大変身です。お抹茶だけでなく煎茶の野点も素敵ですし、時にはコーヒーや紅茶もいいですよね。
また、野点に軽食を組み合わせたピクニックのようなものは「野掛け」と言います。お弁当を持って出かけるお花見なども野掛けの一種でしたから、折り詰めに美味しい物を一杯詰めて、こんな室外の和風くつろぎスペースでのんびり食べて楽しむというのもまた一興ですね。
抜けるような青い空。目隠しのよしず越しにそよぐ風。お湯を沸かさなくても、ただ衝立を立ててパーソナルな空間を確保し、そこに和の情緒漂う椅子を置くだけでも、素敵なくつろぎスペースになることでしょう。衝立があればちょっとくらいお行儀が悪くても大丈夫。竹のベンチに寝転がってお昼寝しちゃいましょうかw
庭なら衝立の手前にくるように、予め何かの木を一本レイアウト。ベランダならお好きな鉢植えを一つ持ってくるなどすると、植物特有の癒し効果が加わって、さらにくつろぎ感が高まることでしょう。