1、吸収について
水、栄養、アルコールそれぞれがどこで吸収されるか知りたいです。
2、口から摂取したときの、吸収される(血管に入る)までの時間を教えてください。なぜ知りたいかというと、私のイメージだと「栄養分は2〜3時間以降後に小腸で吸収される」ですが、そうであれば、血糖値が食事中からあがるのが理解できないからです
3、小腸から吸収された栄養分は、いったんはすべて肝臓に行きますか? それとも、血流に載って(肝臓によらず)全身を巡りますか?
できるだけソース付きでお答えいただけると嬉しいです!
物質 | 主に吸収される場所 |
---|---|
水分 | 小腸・大腸 |
栄養 | 小腸 |
アルコール | 胃・小腸上部 |
食べたものが消化・吸収されるのには約1日かかります。
電解質と糖分は、直接血管に入ります。
食後すぐに血糖値が上がるのは、このためです。
口から入った水はすべて、腸で吸収されます。
参考サイト
http://www.s-water.com/virtual_html/mizutokarada.html
栄養を吸収する場所は、小腸です。
その後は、
糖質,蛋白質は門脈という管を通って肝臓に運ばれます。
脂肪は,リンパ管に入り,それから血液に入り全身を巡って肝臓にいきます。
参考サイト
http://www.infoaomori.ne.jp/~sekiai/stoma-page/st-imd11.html
口から入ったアルコールは、
胃から20%、小腸から80%吸収され、その大部分が肝臓で分解されます。
参考サイト
http://www8.ocn.ne.jp/~lovemkdz/hoken/sake.html
以下吸収までの時間です。
食事後の胃内滞留時間は脂肪と蛋白質が長く30分から1時間程度です。
結局そこから小腸で吸収されて代謝される時間が問題な訳ですが、蛋白質は胃でほとんどが同じ長さの物質(ペプチドというアミノ酸数個の分子)に分解されるため吸収速度はほとんど一定しています。
脂質も小腸に行く前にで十二指腸で胆汁等ででほぼ一定の変化を受けるのでこれも吸収速度が一定しています。
ただ炭水化物だけは単純炭水化物(砂糖、ブドウ糖、果糖)と複合炭水化物(でんぷん、ご飯、麺類)では小腸での吸収速度がかなり異なってきます。
全ての栄養素は4〜9時間に大腸に達して24〜72時間後に排泄されます。
参考サイト
http://www.icofit.net/nutrition/ishikawa/one_point/other/intake_...
ありがとうございます。
「小腸で吸収された栄養は、糖質、タンパク質はいったん肝臓に行く。脂質だけは、肝臓を経由せず直接全身の栄養となる」というところは正しいのでしょうか?
消化吸収全般のことが知りたいのではなく、上記質問への回答(と、できればその根拠となるhp)を探しています。
>1の回答者の>3についての補足をします。
GI値というものがあり、これは食後15分間でどれだけの糖分が血液中に吸収されるかを表す指数です。
>食事中から血糖値があがる=食事中に既に小腸からの吸収が始まっている だと思うのですが、
>例えばパンを食べる場合で考えると、パンが消化されて小腸に到達するまでに数時間はかかるわけで…。
数時間はかかりません。食パンのGI値は91です。
血糖値は等質1gで3上昇しますから、おなかがすいたときに100gの食パンを食べると15分で30gが吸収されます。
大抵一食200~300gですから、等量ずつ吸収されると考えても食後7分で10~15gは糖質を腸から体内に吸収します。
なので大体食事中に血糖値は40ほど上昇することになりますね。
>脂質だけは、肝臓を経由せず直接全身の栄養となる」
その通り。脂肪酸とグリセリンになって細胞膜などの原料になります。
>糖質、タンパク質はいったん肝臓に行く。
ではなく、糖質は、膵臓の膵島β細胞から分泌されるインスリンっていうペプチドホルモン…まあタンパク質の一種です。
これによって細胞内に取りこまれてエネルギー源にされちゃいます。糖分の一部はグリコーゲンっていう糖分をいくつもくっつけたようなものになりますけど。
でんぷんみたいなものです。>グリコーゲン
だから大半の糖分は体中の細胞全体で消費されます。肝臓に行くのは一部ですね。
確かに肝臓は体温の15パーセント程度の熱を出してるくらい化学反応旺盛ですが、やはり少数です。
ちなみに運動しないと細胞が糖分を消費せず、血液中に糖分がたまりっぱなしになります。
そしてβ細胞が糖分を消費させようとインスリンを分泌する。しかし運動しないから血糖値が下がらない。
でも下げようとインスリンをどんどん分泌する。やがてβ細胞が疲れる。そしてβ細胞が死ぬ。
そして血糖値が下がらなくなると、俗に言う糖尿病になります。
血液中に糖分が余っちゃって、腎臓で血液をろ過したときに糖分も濾過されて出てくるからおしっこが甘くなるわけです。
タンパク質はアミノ酸に分解されてから血液中に吸収されるんです。
そのアミノ酸を再度タンパク質に合成するのが肝臓。たんぱく質が分解してできたアミノ酸も、たとえば膵島…すい臓のランゲルハンス島…で再構成されます。
だから一旦行くっていうのが全て肝臓に集まるという意味であるなら不適切ですね。
ながくなりましたね。以上で補足は終わりです。
回答ありがとうございます。脂質については分かりました。
糖質やタンパク質ですが、あちこちの資料で「糖質、タンパク質は門脈を通って肝臓に行く」というような記述を見かけました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/門脈
なので、糖質もたんぱく質もいったん門脈から肝臓に入り、一部はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、残りは肝臓をそのまま通過して全身へ…だと思っていましたが、実際はそうではなく、そもそも肝臓を通過する糖質やタンパクは一部であり、大部分は肝臓を通らずそのまま全身へ!ということでしょうか?
>ちなみに運動しないと細胞が糖分を消費せず、
この件ですが、健康な人の場合、血液中の余分な糖分はインスリンの働きによって、脂肪として体に蓄えられる
…と私は思っていますが、認識は正しいでしょうか?
すみません、ソース忘れてました。
一応医学生ですがソースは必要ですよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%87%E3%83%8E%E3%82%B...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%B...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%9...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%82%E8%B3%AA
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E9%85%B...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%A...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%9D%E8%87%93
ウィキペディアになりますが、さっきのことは多分ここに書いてあります。
比較的基礎の内容が多いので。
血液で肝臓云々のことは載ってないかもですが。。。
えーと、糖分の吸収について補足説明を試みさせていただきます。
http://www.supplement-navi.com/etc/glycemic.html
ちょっと前に騒ぎになりましたGI値のサイトです。
糖分とは、食物中においてはデンプンや二単糖、単糖と言った形で含まれています。
基本構造は単糖(ブドウ糖・ガラクトースなど)なのですが、これを二つくっつくと二単糖(ショ糖・乳糖など)となります。デンプンはブトウ糖がいくつもくっついたものなので多糖に分類されます。因みに多糖には他にセルロースなどがある訳ですが、人間はこれを分解できないのでとりあえず今回はデンプンだけでよろしいでしょう。
デンプンは唾液腺などから出る消化酵素(アミラーゼなど)でまずブドウ糖や麦芽糖などに分解され、麦芽糖は膵臓や小腸の分泌するαグルコシダーゼによってブドウ糖になります。ショ糖は小腸のスクラーゼでブドウ糖と果糖となります。
まぁ、消化の段取りとしてはこんな感じなのですが、糖分は小腸で吸収されるというのは確かな話なのです。食物が分解されてブドウ糖になるのは小腸というのが一番多くなるはずでありますし。
で、本論な訳なのですが、血糖値は食事を始めてから20分ぐらいで上昇を始めます。で、2時間くらいが一番高い、という辺りになりましょうか?ですので、食物が小腸に到達する以前から吸収が始まっているように見える訳ですが、糖分は特に単糖・二単糖は水溶性ですので、固体がいの中でぐずぐずしている間にも小腸に到達していると考えてよろしいでしょう。
余談ですが、低血糖症状がでた患者さんなどにはブドウ糖や缶ジュースを摂取させる事が応急手当となるのですが、これは水溶性・液体である糖分を小腸に速やかに送る事が出来るから行われる手段といえます。つまり、固形物でなければ『早い』のです。
http://www.tmin.ac.jp/medical/12/feeding1.html
こちらは『満腹中枢』に関するサイト。ブドウ糖吸収について触れているのでご参考に。
満腹というのは、血糖値が上昇する事が一因となる感覚です。つまり、食事中にも糖分は吸収されているんだぞ、という話という事でご了解ください。
http://mh.rgr.jp/memo/mz0072.htm
あと、脂質の吸収についてなのですが、これはリンパ系を介して吸収されるた後、静脈へと運ばれ、そこから肝臓へ達します。タンパク質(消化を受けてアミノ酸に)や糖分(単糖)は水溶性なのですが、脂肪分は分解された後もグリセロールと脂肪酸という比較的大きな分子のままでいるので水に溶けず(脂溶性)、そのために血中には吸収されないのです。
因みに肝臓に送られたグリセロールと脂肪酸は再び脂肪に合成され、モノによってはタンパク質と一緒にされて血中に流れていきます。
糖分の吸収についてよくわかりました。ありがとうございます!
ただ、栄養分と肝臓の話が再び分からなくなってしまいました。。。
脂肪酸とグリセロールは、リンパを通っていったんは肝臓に行き、そこからタンパクと一緒になって(コレステロールとなって?)血中に流れていくのでしょうか。
水溶性である糖やアミノ酸は、やはりいったんは肝臓に行くのでしょうか。。。
No.1の補足です。
たとえばパンの成分の大部分はデンプン質で消化に時間がかかりますが、少量ですが単糖類(ブドウ糖、果糖)が含まれています。
単糖類は、咀嚼の段階で唾液の水分に溶け出し、10分程度で吸収が始まります。これが血糖値を高める最初の物質です。
追って、二糖類やデキストリンの分解と吸収が始まります。
唾液の水分に溶け出し、唾液が腸まで到達するのに10分程度…ということですよね。
ありがとうございます。
1、2については納得しました。参考先リンクも見ました。ありがとうございます。
3、が少々分かりません…。
食事中から血糖値があがる=食事中に既に小腸からの吸収が始まっている だと思うのですが、
例えばパンを食べる場合で考えると、パンが消化されて小腸に到達するまでに数時間はかかるわけで…。
補足がありましたらお願いしますm::m