エアープランツとは、樹木の枝や岩石の上などに着生する、土を必要としない植物の総称というか俗称です。主にパイナップル科チランジア属の植物で、根から水分を吸い上げなくても空気中の水分を利用して生きることが可能なため、このように呼ばれています。
一般の観葉植物に比べると地味ですが、これがなかなか可愛く、そして涼しげな感じなんです。土に植える必要がなく、半日陰で大丈夫な種類もあるので、適切な種類を選べばインドアグリーンに最適。飾り方の自由度が高いので、それを生かして様々な部屋づくりに対応してくれます。
詳しい育て方は専門書や専門のサイトに譲るとして、ここでは夏らしい涼しさを誘う飾り方を考えていきましょう。
たとえばガラスの器を使うなんていいですね。フェザー・ダスターという細長い葉が放射状に広がる種類は、根を空のグラスにポンと入れてテーブルに飾るといい感じです。土を必要としませんし、根から水分を吸い上げさせる必要がないので、本当に空っぽのグラスでOKです。むしろ器の中に水分を溜めないよう注意します。
水をイメージした鏡の上に貝殻などを配置して、ゆらめくような葉の伸び方をするブッツィーという種類などを置いてやると、まるで小さな海のようなイメージです。ブッツィーは半日陰を好む種類ですから、部屋の奥の方に配置しても大丈夫です。
いかにもパイナップルの頭のようなしっかりした葉の種類は、たとえば一見丸太のように見える園芸用のバークに穴を開けてそこに入れてやるなどの飾り方をすると、野趣のあるトロピカルなイメージが感じられます。さらにそれを吊って飾ったりすると、そのイメージが三次元的に広がっていきます。
銀葉の物は、石などと組み合わせて枯山水風に仕立てても面白いですね。これもまた涼し気なイメージです。根を水に漬けないで育てる植物ですから「枯」で良いのです。
ただし、エアープランツとして売られている植物は非常に種類が多く、日当たりを好むか好まないか、人工的な給水の必要性がどの程度あるのかなどの性質が違いますから、飾る場所、飾り方に適した種類を選んでいくことが大切です。一口にエアープランツといっても、砂漠のような乾燥地帯の炎天下で生育する物もあれば、湿度に恵まれた昼なお暗い深い森の中に生育する種類もあるからです。
基本的に、室内の奥の方に置いてもで大丈夫なのは、深い森の中タイプ。ただしこういう半日陰タイプも、週に一度数時間くらいは窓辺に置いて日に当ててやりましょう。
水分補給については、緑葉タイプの多くが銀葉タイプより多量の水を欲しがるようです。また、銀葉タイプは葉の表面の微細な毛に水分を溜め、それを近くにある吸水細胞に導くという方法で水分を取り入れていきますが、中には株の中央に水を溜めておくものもあり、カッパのお皿よろしく常にそこに水を保持させておいた方がいい種類もあります。
種類によって水分補給のやり方や頻度が違いますので、それに適した飾り方を考えることが大切です。たとえば葉に霧吹きで湿り気を与えてやるといい銀葉タイプの場合、ひょいと株を持ち上げて霧が吹ける飾り方が欠かせません。でないと、植物だけでなく周囲にまで霧がかかって、壁や家具などにシミや汚れを作ってしまいます。
ほとんどのエアープランツに共通なのは、風通しです。エアープランツは地面ではなく、崖っぷちの岩や樹木の上などに着生する植物ですから、どんな種類のどんな生育環境でも、風通しの良さだけは共通なのですね。
また、エアープランツのほとんどは熱帯アメリカに分布しますので、寒さにもあまり強くありません。最低成長温度はだいたい摂氏5度と言われ、霜に当ててしまったりすると枯れてしまうことが多いようです。温度についてはインドアグリーンではあまり関係ないかもしれませんが、植物も生き物ですから、夏が終わったら捨ててしまうなどということがないよう、長く大切に育てていただきたいと思います。上手に育てると、生涯ただ一度の花を咲かせ、そして自身の成長を止めて子株を形成しはじめる姿が見られることでしょう。このエアープランツのライフサイクルを見ると感動します。
初めての人で失敗しがちなのは、エアープランツという呼び名から、空気さえあればいいんだと誤解して枯らしてしまうことでしょう。銀葉タイプは梅雨時のような湿度の高い時期ならほとんど人工的な水分補給は不要ですが、そうでない種類もたくさんありますし、梅雨時以外は頻度に違いはあるものの、基本的に定期的な水分補給が必要と考えてください。命を大切に愛しみながら、夏らしいインドアグリーンのレイアウトでお楽しみください。
エアープランツとは、樹木の枝や岩石の上などに着生する、土を必要としない植物の総称というか俗称です。主にパイナップル科チランジア属の植物で、根から水分を吸い上げなくても空気中の水分を利用して生きることが可能なため、このように呼ばれています。
一般の観葉植物に比べると地味ですが、これがなかなか可愛く、そして涼しげな感じなんです。土に植える必要がなく、半日陰で大丈夫な種類もあるので、適切な種類を選べばインドアグリーンに最適。飾り方の自由度が高いので、それを生かして様々な部屋づくりに対応してくれます。
詳しい育て方は専門書や専門のサイトに譲るとして、ここでは夏らしい涼しさを誘う飾り方を考えていきましょう。
たとえばガラスの器を使うなんていいですね。フェザー・ダスターという細長い葉が放射状に広がる種類は、根を空のグラスにポンと入れてテーブルに飾るといい感じです。土を必要としませんし、根から水分を吸い上げさせる必要がないので、本当に空っぽのグラスでOKです。むしろ器の中に水分を溜めないよう注意します。
水をイメージした鏡の上に貝殻などを配置して、ゆらめくような葉の伸び方をするブッツィーという種類などを置いてやると、まるで小さな海のようなイメージです。ブッツィーは半日陰を好む種類ですから、部屋の奥の方に配置しても大丈夫です。
いかにもパイナップルの頭のようなしっかりした葉の種類は、たとえば一見丸太のように見える園芸用のバークに穴を開けてそこに入れてやるなどの飾り方をすると、野趣のあるトロピカルなイメージが感じられます。さらにそれを吊って飾ったりすると、そのイメージが三次元的に広がっていきます。
銀葉の物は、石などと組み合わせて枯山水風に仕立てても面白いですね。これもまた涼し気なイメージです。根を水に漬けないで育てる植物ですから「枯」で良いのです。
ただし、エアープランツとして売られている植物は非常に種類が多く、日当たりを好むか好まないか、人工的な給水の必要性がどの程度あるのかなどの性質が違いますから、飾る場所、飾り方に適した種類を選んでいくことが大切です。一口にエアープランツといっても、砂漠のような乾燥地帯の炎天下で生育する物もあれば、湿度に恵まれた昼なお暗い深い森の中に生育する種類もあるからです。
基本的に、室内の奥の方に置いてもで大丈夫なのは、深い森の中タイプ。ただしこういう半日陰タイプも、週に一度数時間くらいは窓辺に置いて日に当ててやりましょう。
水分補給については、緑葉タイプの多くが銀葉タイプより多量の水を欲しがるようです。また、銀葉タイプは葉の表面の微細な毛に水分を溜め、それを近くにある吸水細胞に導くという方法で水分を取り入れていきますが、中には株の中央に水を溜めておくものもあり、カッパのお皿よろしく常にそこに水を保持させておいた方がいい種類もあります。
種類によって水分補給のやり方や頻度が違いますので、それに適した飾り方を考えることが大切です。たとえば葉に霧吹きで湿り気を与えてやるといい銀葉タイプの場合、ひょいと株を持ち上げて霧が吹ける飾り方が欠かせません。でないと、植物だけでなく周囲にまで霧がかかって、壁や家具などにシミや汚れを作ってしまいます。
ほとんどのエアープランツに共通なのは、風通しです。エアープランツは地面ではなく、崖っぷちの岩や樹木の上などに着生する植物ですから、どんな種類のどんな生育環境でも、風通しの良さだけは共通なのですね。
また、エアープランツのほとんどは熱帯アメリカに分布しますので、寒さにもあまり強くありません。最低成長温度はだいたい摂氏5度と言われ、霜に当ててしまったりすると枯れてしまうことが多いようです。温度についてはインドアグリーンではあまり関係ないかもしれませんが、植物も生き物ですから、夏が終わったら捨ててしまうなどということがないよう、長く大切に育てていただきたいと思います。上手に育てると、生涯ただ一度の花を咲かせ、そして自身の成長を止めて子株を形成しはじめる姿が見られることでしょう。このエアープランツのライフサイクルを見ると感動します。
初めての人で失敗しがちなのは、エアープランツという呼び名から、空気さえあればいいんだと誤解して枯らしてしまうことでしょう。銀葉タイプは梅雨時のような湿度の高い時期ならほとんど人工的な水分補給は不要ですが、そうでない種類もたくさんありますし、梅雨時以外は頻度に違いはあるものの、基本的に定期的な水分補給が必要と考えてください。命を大切に愛しみながら、夏らしいインドアグリーンのレイアウトでお楽しみください。