庭は、比較的作り替えしやすく、家族の成長やライフスタイルに対応させやすい部分だと思います。私が育った幼少期の頃のイエの庭には、三輪車のコースがありました。庭には芝生が植えてあったのですが、そこにO字型のトラック?が切ってあったのです。芝生ではなかなか三輪車が進みませんが、そこは良く地ならしされていて三輪車を漕ぐのに最適でした。三輪車は安定が悪いのですぐ転びますが、倒れても芝生の上なら痛くありませんでした。
小学生になると塀際の花壇が活躍してくれました。授業でも観察するような草花を色々植えて、観察というより、家族の一員のように思って眺めているのが楽しかった思い出があります。
庭は一時期、砂利で埋め尽くされました。いつの間にか芝生がだめになってしまったのですね。その代わりに土の上を覆ったのが砂利でした。見た目は綺麗で草取りの必要もなく、最初はそれなりにいいかなと思っていたのですが、やはり緑や土の色に乏しい庭は殺風景です。やがて庭の砂利は撤去。骨折り損のくたびれもうけでしたが、わが家のライフスタイルに合わなかったのですから仕方がありません。
今は、父母のライフスタイルがさらに変わり、庭は奥の部分のほとんどが家庭菜園と化しています。今の時期はトマトやナスが育っています。シシトウもありますね。家庭の生ゴミで堆肥を作り、それを少しずつ土に入れていたので、昔はカチカチだった土が、いつのまにかフワフワになっています。住まう人の成熟によって、土も一緒に成熟していく。これはとてもいい風景です。
こうした様々な変化を経てきた庭の中で、ずっと変わらないものは樹木です。これだけは何年経っても、ずっと同じ姿を保ち続けています。変わったことがあるとすれば大きさだけ。庭を室内にたとえると、庭木の配置は間取りにたとえることが出来るでしょう。
前置きが長くなってしまいましたが、家族の成長やライフスタイルに柔軟に対応させていく庭作りの最大のポイントは、庭木の配置ではないかと思います。将来歳を取って足腰が弱り、車椅子やセニアカーなどで出入りするようになることも考えて、門扉の付近、通路、玄関周りなどのレイアウトを考えます。自分の変化で長年共に暮らしてきた木を切るような寂しさは味わいたくないですね。
このほか、子供の遊び場としての庭、家族行事のために使う庭、暮らしの充実を外に向かって表していくような庭、花壇で飾ることを楽しむ庭、収穫を楽しむ菜園のための庭など、さまざまな用途でシミュレーションして、将来ここが邪魔だと言わずに済む庭木の配置を考えます。イエの周りに少しでも多くの樹木が欲しい場合は、思い切って外構を生け垣にしてしまうような選択もいいですね。
私は今の住まいの庭を作る時に、そんなことを考えながら行っていきました。将来的に「庭の間取りの変更」が有り得る場所には、根が広く張って移植しにくい樹種や、移植によって花や実の楽しみが中断してしまうような樹種は避けるなどの配慮も大切だと思います。
そんなことを考えながら庭を作っていると、あぁここが私の終の棲家なんだなぁという喜びが湧いてきます。
庭は、比較的作り替えしやすく、家族の成長やライフスタイルに対応させやすい部分だと思います。私が育った幼少期の頃のイエの庭には、三輪車のコースがありました。庭には芝生が植えてあったのですが、そこにO字型のトラック?が切ってあったのです。芝生ではなかなか三輪車が進みませんが、そこは良く地ならしされていて三輪車を漕ぐのに最適でした。三輪車は安定が悪いのですぐ転びますが、倒れても芝生の上なら痛くありませんでした。
小学生になると塀際の花壇が活躍してくれました。授業でも観察するような草花を色々植えて、観察というより、家族の一員のように思って眺めているのが楽しかった思い出があります。
庭は一時期、砂利で埋め尽くされました。いつの間にか芝生がだめになってしまったのですね。その代わりに土の上を覆ったのが砂利でした。見た目は綺麗で草取りの必要もなく、最初はそれなりにいいかなと思っていたのですが、やはり緑や土の色に乏しい庭は殺風景です。やがて庭の砂利は撤去。骨折り損のくたびれもうけでしたが、わが家のライフスタイルに合わなかったのですから仕方がありません。
今は、父母のライフスタイルがさらに変わり、庭は奥の部分のほとんどが家庭菜園と化しています。今の時期はトマトやナスが育っています。シシトウもありますね。家庭の生ゴミで堆肥を作り、それを少しずつ土に入れていたので、昔はカチカチだった土が、いつのまにかフワフワになっています。住まう人の成熟によって、土も一緒に成熟していく。これはとてもいい風景です。
こうした様々な変化を経てきた庭の中で、ずっと変わらないものは樹木です。これだけは何年経っても、ずっと同じ姿を保ち続けています。変わったことがあるとすれば大きさだけ。庭を室内にたとえると、庭木の配置は間取りにたとえることが出来るでしょう。
前置きが長くなってしまいましたが、家族の成長やライフスタイルに柔軟に対応させていく庭作りの最大のポイントは、庭木の配置ではないかと思います。将来歳を取って足腰が弱り、車椅子やセニアカーなどで出入りするようになることも考えて、門扉の付近、通路、玄関周りなどのレイアウトを考えます。自分の変化で長年共に暮らしてきた木を切るような寂しさは味わいたくないですね。
このほか、子供の遊び場としての庭、家族行事のために使う庭、暮らしの充実を外に向かって表していくような庭、花壇で飾ることを楽しむ庭、収穫を楽しむ菜園のための庭など、さまざまな用途でシミュレーションして、将来ここが邪魔だと言わずに済む庭木の配置を考えます。イエの周りに少しでも多くの樹木が欲しい場合は、思い切って外構を生け垣にしてしまうような選択もいいですね。
私は今の住まいの庭を作る時に、そんなことを考えながら行っていきました。将来的に「庭の間取りの変更」が有り得る場所には、根が広く張って移植しにくい樹種や、移植によって花や実の楽しみが中断してしまうような樹種は避けるなどの配慮も大切だと思います。
そんなことを考えながら庭を作っていると、あぁここが私の終の棲家なんだなぁという喜びが湧いてきます。