根拠となる文献をご存じでしょうか
J Pediatr. 1990 Sep;117(3):455-61.
Abnormal iron distribution in infants of diabetic mothers: spectrum and maternal antecedents.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2391604
このへんかな?
最近の論文では母胎糖尿病による新生児の鉄欠乏が、新生児の記憶力の低下に寄与しているというネタもあるようです。
おそらく 何かの伝聞違いではないでしょうか。
通常 新生児は鉄分欠乏にはありません。充分に鉄分を蓄えた状態で出生するようです。
女性が貧血を起こしているか、糖尿病であるかすると、妊娠しなくなることはあるようです。
しかし、妊娠していれば、そうした女性の体内で育った胎児でも出生時に鉄分欠乏の症状を起こすことはないと思って良いでしょう。
http://www.e-clinician.net/vol34/no364/pdf/sp13_364.pdf
赤子は出生後、急速に体が成長するのが極く普通ですので、その成長に必要な栄養分が充分に摂れないと栄養素の欠乏症を起こします。普通体重で出生する普通の新生児も、生後6ヶ月程度で鉄分欠乏になるようです。出生体重が小さい場合には出生時に蓄えている鉄分も少ないので、成長時に補給されないと欠乏症を起こしやすくなるようで、出生後2ヶ月くらいで鉄分欠乏になるようです。普通は、母乳や離乳食から鉄分を摂るので、やがては鉄分欠乏は治っていきます。まあ鉄分欠乏は急速な体の成長との一時的なアンバランスの結果起きるもので、母親の問題ではないと思って良いのではないでしょうか。
なお出産後にも母貧血気味の場合や、赤子が出生時低体重児で蓄積している鉄分も少ない場合などでは、鉄分多くしたミルクにしたり、鉄強化食の離乳食にしたりするようです。
また鉄分の摂取しすぎも問題を起こすので、[赤ん坊に鉄分を与えるために鉄のサプリメントをどんどん与える]ようなことはしない方がいいです。もしも低体重児を出産した場合には、医者の指導を大切にしましょう。
もしも、質問者さんが[糖尿病の母親が妊娠して出産したら鉄分欠乏児が生まれるのではないか]と心配されているのであれば、そうした危険性を心配する必要はほとんどないと思います。ただし低体重児を出産する可能性はあるので、そうした児が生まれた場合には、その後の成長が順調に進むように、医師や保健婦さんの助言・アドバイスをよく守るように注意すれば良いと思います。もちろん妊娠中や出産後に母親の糖尿や貧血がひどくならないように注意することは、子供の問題とは別に考えてもとても大事です。
http://homepage3.nifty.com/~sanin/sun/bn/0503_list.html
http://www.healthdayjapan.com/index.php?option=com_content&task=...
育児と鉄分 貧血については、下記をご覧下さい。
http://www.tamagomama.net/contents/i-fe.html
妊娠すれば多くの女性が貧血になり(そのことは珍しくはないけれど)、胎児の成長には好ましくないのです。しかしそれは鉄分だけのことではないので、バランス良く良い食事を心がければ良いでしょう。もちろん医師などからアドバイスがあればそれを守ることが大事です。
http://homepage3.nifty.com/nikonikohome/drugbox/hinketu.htm
また 妊娠糖尿病も注意が必要です。
http://www.jsog.or.jp/kaiin/html/H14_2.html
Ⅱ型糖尿病の場合、著しい腎障害がなくても腎性貧血が起こりうるという研究発表もありますが、糖尿病患者の症状としての貧血是正の便益を検討した過去の複数の大規模臨床試験では、貧血を是正するのが良いのか、副作用の危険が大きいのかについて決定的な結果は得られなかったということも報告されています。
J Pediatr. 1990 Sep;117(3):455-61.
Abnormal iron distribution in infants of diabetic mothers: spectrum and maternal antecedents.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2391604
このへんかな?
最近の論文では母胎糖尿病による新生児の鉄欠乏が、新生児の記憶力の低下に寄与しているというネタもあるようです。
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