複雑な系の予測に関する質問です。


(1)カオスとは、計算上どのくらいの複雑さで現れるのでしょうか?

(2)カオスとは、確率で(予測)表現できるのでしょうか?

(3)株式市場のような、確率で予測できないとされているもの
中心極限定理が効いていないとされているものは、
カオスの現象の中でも特別な事象なのでしょうか?

(4)中心極限定理が効いている現象と効いていない現象はどうやって判別するのでしょうか?

(5)カオスの確率予測と中心極限定理が効いていなため予測できない現象などを身近な現象で説明していただけると幸いです。(カオスと中心極限定理の関係性について教えてください)


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  • 終了:2010/10/11 14:09:54
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回答1件)

id:hathi No.1

回答回数216ベストアンサー獲得回数49

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質問の目的が、カオス理論の理解や統計手法の理解にあるならば、その勉強をなさってください。

質問の目的が、社会的な現象の予測方法を知りたいと言うことならば、そんな方法はないとあきらめた方が良いと思います。

 

(1)カオスとは、計算上どのくらいの複雑さで現れるのでしょうか?

 ⇒ カオス理論は「複雑さ」とは直接関係ありません。

  『どのくらいの複雑さ』という言葉で何を質問されているのか、読み取れません。

  特定の計算問題の解法の複雑性(計算問題の困難さ)のことでしょうか。

  計算式(計算方法)があって、コンピュータなどで計算させる場合の実行時間や必要な記憶量が多くいるかどうかを質問されているのでしょうか。

  カオスの例としてよく示されるロジスティック写像の計算作図はPCで簡単にできます。計算式自体も簡単であり複雑ではありません。

    X(n+1) = a*X(n)*(1 - X(n))

      X(n)は今の数、 X(n+1)は今の次の数 最初の今X(0)は 0 < X(0) < 1

      aは 1と4の間  1 < a < 4

     例えば、X(0)=0.1 a=3.965 で 次のような計算をすると全くがたがたになります。

        X(1) = 3.965*X(0)*(1 - X(0)) =0.396585

        X(2) = 3.965*X(1)*(1 - X(1)) =0.91

        X(3) = 3.965*X(2)*(1 - X(2)) =0.324735

        X(4) = 3.965*X(3)*(1 - X(3)) =0.869454 

     どうなるかは計算してみないとわかりません。

     推測がつくようなものではないし、何かの値に収束していく様子もありません。

     単純な繰り返しもないのです。

   簡単な式で計算結果がすぐに出せるようなものでも、計算を繰り返した先は読めないのがカオスです。

 

(2)カオスとは、確率で(予測)表現できるのでしょうか?

 カオス理論のカオスとは「決定論的法則に従うものの、積分法による解が得られない」ということのようです。確実に計算できて、結果は明らかです。確率的に分布するものではなくて、計算結果は一値に決定されるもののようです。

  http://brain.cc.kogakuin.ac.jp/~kanamaru/Chaos/

 このサイトの上部で動き回る曲線があります。次にどういう曲線に変わるかは明言しにくいですが、この曲線を描かしている計算式は単純で、すぐに計算が完了し、その計算結果を画面にプロットできている(確定計算できている)ものです。

  確率的存在というのは、1の可能性25%、2の可能性30%、3の可能性45%で、1,2、3のどれかが言い切れないものです。このような可能性のものでも、その実現状態が1,2,3のどれかに決まるようなものならば、それが数十回繰り返されたら1,2,3が出現するであろうことは確率で表現できます。

  カオスで計算される値の場合、初期値が確定し、初期値からの計算回数が決まっていれば、そのときの計算値は確定します。

 

(3)株式市場のような、確率で予測できないとされているもの、中心極限定理が効いていないとされているものは、カオスの現象の中でも特別な事象なのでしょうか?

 株式市場で取引されている価格が、カオス現象だという説明がどこかにありましたか。

  http://www.mathforum.jp/uservisit/18chibadai.html

 カオス理論と日常用語のカオスとは同じではない可能性が高いです。ギリシャ語のカオスを起源にしているなら、カオス=混沌・曖昧・不分明 はっきり示すことができないという意味でしょう。数学的意味とは別です。 株価でなくても、社会的な出来事は、先のことは明言できないという意味でカオスです。 ある15才の少女が将来子供を出産するかどうか、ある43才の男性が2012年4月3日の12;34にどこにいるかは明言できません。マイクロソフト社の売上が2018年の決算でソフト関連業界でNo1であるかどうかも明言できません。先はわからないことは確かです。ですが、こうしたことはカオス理論で決定されていることでもありません。単にわからないだです。

先のことはわからないのはごく普通のことです。確率で予測できるようなことはごく限られています。『カオス現象の定義』が、『数学的あるいは他の要因で予測が可能なものではない⇒カオス現象』に近いのであれば、【株価がカオス現象で特別な現象】ではないと思います。

 中心極限定理は誤差の分布に関する定理です。その誤差とは、母集団の真の平均と、母集団からサンプルをとったときの標本の平均との誤差です。そのような誤差がサンプリングを繰り返した時にどう分布するかの理論です。このサンプリングに関する理論を援用することは良いと思うのですが、もともと統計的状況ではないもの(1ヶ月以上先の2010年11月22日の状態)を【中心極限定理が効かない】といっても、それは当たり前の話で、【特別な事象】だからではないです。

 

4)中心極限定理が効いている現象と効いていない現象はどうやって判別するのでしょうか?

 中心極限定理は、(1)母集団に分散があるような場合には分散の形に関係なく、(2)サンプリングする数を大きくした場合には、そのサンプリングを何回も繰り返した場合に、サンプルの平均値が正規分布に近い分布をなすというものです。母集団の値が何を示しているものでも良いのです。

母集団の200のデータの分布が(山と台地)のような形をしている場合に、サンプルサイズ10で程度の標本を採り、その標本の平均値の分布をグラフにすると、(台地と山の状況には関係なく、単に母集団を算術平均した値)を中心にした正規分布になってしまうというだけです。古墳の各地点を適当に選んでその高さの平均値の分布は、古墳を均してしまった高さを中心にして正規分布を描いたようになる。円墳でも、ピラミッドでも、方墳でも、前方後円墳でも、そぅなるというものです。

何かの現象が人為的に起こされるものであり、それが決まった方法で起こされるものであるならば、起きる時点を計測すれば、計測データは中心極限定理にしたがいます。例えば、始業時刻、昼休みの開始、昼休みの終わり、終業時刻にベルを鳴らすとして、ベルが鳴った時刻の平均値を計算するとして、いつのベルの時刻を測って平均するかをランダムに決めれば、平均時刻はは中心極限定理に従います。しかし、朝は面倒だと測定対象から外すことが多かったり、昼の計測はやめたりということも恣意的にやれば、もはやサンプル測定の結果がどうなるかは予断できません。

また、元々の現象が状況変化し、その変化を予測できない性質のもの(多くの予測はそうです)は中心極限定理を適用できるものではありません。 ただ変化が非常に少ないと見込める場合には、現状のサンプル調査で現状の母集団の状況を推定し、それが近い将来でも同じだと推定することはできます。例えば、選挙の直前に選挙民の状況を調査し、予想投票率や予想投票結果を推定することができますが、半年先、1年先の選挙の結果を推定することはできません。

株価のようなものだけでなく、競馬の着順でも、相撲の優勝候補などでも、予想はできますが、それは中心極限定理とか、カオス理論とは関係ありません。

 

(5)カオスの確率予測と中心極限定理が効いていなため予測できない現象などを身近な現象で説明していただけると幸いです。(カオスと中心極限定理の関係性について教えてください)

 【カオスの確率予測】ということが何を指しているか不明です。確率はカオスではないです。

 【中心極限定理】はサンプリングする時の結果の予想には使えますが、これから起きる現象の予想とは基本的に関係ありません。予想と言っても、大砲の発射でどこに着弾するかなどは、理論的な方法で予想できると思います。2011年に台風が関東地方にどのような被害をもたらすか、2013年の平均地球気温がどうなるかなどは、シミュレーションできても、それを予想したといえるかどうかは疑問です。

  (カオスと中心極限定理の関係性)はないです。

 

 3日後の天気予報、株価予測、為替予測、親戚の息子の来年のセンター試験の点数、地球温暖化予測、景気予測、隣家の来週水曜日のおかずの予測、来年のがん死亡者数、どんなことにでも予測はあって良いですが、理論的に根拠のある予測は困難です。予測がほしい希望はあるので、理屈やデータ、計算結果をつけてこうだろうということを言うことは可能ですが、当てにならないことは皆さんが承知の通りです。ただし、何とかあたらずとも遠からずという予測をしたいので、これまでの経験やいろいろな理論を立てて、とにかく似た結果が多く出てくるような予測方法を多くの人が追求しています。それらは単純にカオス理論とか、中心極限定理というようなものではありません。

id:ey272

ありがとうございます。

あと一つご質問なのですが、

>質問の目的が、社会的な現象の予測方法を知りたいと言うことならば、そんな方法はないとあきらめた方が良いと思います。

社会的現象も複雑な自然現象と捉えると、複雑な自然現象の予測方法はないということになります。

なぜ、複雑な自然現象の予測方法がないのでしょうか?

→一旦質問を終了して次の質問にしたいと思います。

2010/10/11 14:09:33
  • id:hathi
    >質問の目的が、社会的な現象の予測方法を知りたいと言うことならば、そんな方法はないとあきらめた方が良いと思います。

    社会的現象も複雑な自然現象と捉えると、複雑な自然現象の予測方法はないということになります。

    なぜ、複雑な自然現象の予測方法がないのでしょうか?
     
      ~~~~~~~~~~~~~ 以下のコメントでどうでしょうか ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
     
    予測ができるためには、何かの法則を想定する必要があります。
     
    物理科学的な法則だけでなくて、心理学的な法則でも良いのです。
     ボッサードの法則のようなことを利用すれば、同じ日本人でも、九州の住民が北海道の住民と親しくなるより四国の住民と親しくなる確率が高くなると言えるので、どう確率を計算するかという問題はありますが、親しくなる可能性の計算をして、将来を予測することは可能です。
     ランチェスターの法則を使うとどちらが勝利するかの予測ができます。しかし、この法則は勝ち負けの予測ができるとして利用されるのではなくて、どうやったら勝てるかの方策を検討し練るのに使われます。結果からみると、戦略検討には使えるけれど、(人は戦略を練って状況を変えてしまうとか、計算外のことも多く発生するので)最初に予測した通りの事態が発生することにはならないと思います。
     ハインリッヒの法則(1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの)を利用すると、チリの落盤事故1件の背後に、29件の事故、300件の異常があると計算できることになりますが、この29件、300件は、チリ北部コピアポのサンホセ鉱山についてのカウントでしょうか、コピアポ地区でしょうか、チリでしょうか、世界の鉱山全部でしょうか。期間は1年でしょうか、5年でしょうか。何かを推定測定する上で、どの程度の有効性があると思いますか。
     経済では一物一価、同一労働同一賃金、完全競争市場などを想定して、色々な計算が可能そうですが、時間とか地理的な面が反映させにくい状況にあるし、現実には裁定取引だけでなく、あらゆる要素が混じり合って、同じ物品やサービスでも異なる価格で提供され続けています。同一労働同一賃金ではないことは誰もが経験しています。[何かの法則を設定する]=[因果関係を決める]ことをしないと、予測などできませんが、何かの法則を決めようとしても、それに該当しないことが現実には多すぎるのです。『5割、6割は、この法則で説明できそう』という感じがすることで、どの程度予測ができるでしょうか。 また一番の問題は、こうした法則は【時間】の要素が抜けていることが多いのです。法則が実現するのか、1時間後なのか、1ヶ月後なのか、そうした観点がないのです。
     物理科学では、時間がはっきり述べられていない場合でも、一応時間を想定できます。1kgの石炭を常温下で20%の酸素を含む大気中で燃やした場合、送風状態を考慮しなくても、1分間で燃えてしまうことも、1日掛かることもないのはわかっているのですが、心理現象がどの程度の時間で反応するのかよくわかりません。
     経済関係で、物品やサービスの価格は通常の街中では、ゆっくりとしか変化しないのですが、株価や為替は短時間に大きく変動する方が普通です。【ある時間内で、価格が変動する方向や変動の幅を、計量的に(数値的に)説明する】法則はないでしょう。
     ランチェスターの法則でも述べましたが、人は状況を判断して何かをしてしまうことがあり、ある時点で予測しても、次の時点では状況が変わっていて、前の時点での予測は有効ではなくなってしまいます。ですから、半年先、1年後の予測は難しいのです。人の意思があまり影響しないことや意思が急に変わらないようなことを前提にすると、例えば、出生率や死亡率から、将来人口やその年齢構成はかなり高い確度で予測することができます。また、地方都市の人口や駅前商店街の繁盛衰退を予測することも難しくはありません。
     
    自然科学の場合、例えば、1kgの本を落として、落下地点と落下時間を予測することは比較的簡単です。しかし、10m上空、100m上空となるにつれて予測が難しくなって来ます。1000m上空、10km上空から落下させることになれば、半径10mの範囲での落下予測は難しいでしょう。ゴルゴ13のマンガで、主人公の射撃がすごいのは、人間だけでなくコンピュータ制御でターゲットを狙ったにしても、遠方の着弾を確実にするのは難しいです。
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%99%E6%92%83%E9%8A%83
    この狙撃銃の説明にあるように、重力、風、湿度等、様々な要因に干渉されるためです。狙撃ならば弾丸などに工夫を凝らして外部要因からの影響が及びにくくもできますが、普通の自然現象では、沢山ある影響要因を除外したり、影響が少なくなるような工夫はできません。
     例えば、衛星を打ち上げるロケットでも、発射時に色々と条件を考慮して設定したとしても、発射すればそれで衛星を軌道に乗せることができるというものではありません。頻繁に状況をチェックして微妙なコントロール・制御をする必要があります。状況をチェックしコントロールしないと、期待している目的は達成できないのです。
     http://www.usef.or.jp/gijyustu/pdf/USEF09L-R-001.pdf (開くのに時間が掛かります)
     航空機を撃墜する場合は、目標である航空機がそのまま方向を変えずスピードを変えないとしても、途中の風の状況、ミサイルの実際の速度が想定と違えば、撃墜できません。まして、航空機のパイロットはミサイルに気づかなくても方向を変えたり速度を変更したりする可能性があるので、ミサイルは航空機を撃墜できない可能性が高いのです。要するに、このような単純なことでも予測の的中は難しいのです。
     
     自然現象の複雑/単純の区分は難しいです。局部をみれば単純かもしれませんが、視点を広げれば複雑な要素が重なります。落雷のような局部現象の場合、(雷雲が発生し、発雷がおきて)いなければ落雷はしない/(雷雲が発生し、発雷がおきて)いると落雷の可能性があり、その雷雲の状況を分析することで落雷の予測を確率的にすることができます。
      http://www.chuden.co.jp/kisyo/setsumei.html#raiun
     しかし、雲が発生しても雷雲として成長し同時に雲の上層部から氷の粒や霰や雹が降下上昇を繰り返す環境が整わないと落雷するような状況にはなりません。夏と冬でも状況が違います。なぜ夏と冬で風が違うかなども考慮し始めると、考慮する要素がどんどん増えてきます。
      http://www.saga-ed.jp/kenkyu/kenkyu_chousa/h15/05annzennajikkenkansatu/kaminari040326/400shikumi/frame_shikumi.htm
     自然は実験室の環境とは異なるので、見方によっては、全部繋がって影響し合っています。それも、今だけでなく、1ヶ月前の中国大陸で、シベリアで、2ヶ月前チリ沖の海でと、過去まで繋がって影響しています。地球温暖化では大気中の炭酸ガスや海洋中の炭酸ガス、深海海流の動きまで関係しているともいわれています。今年は異常に暑い夏だったし、その後の気温低下は急激だったと思います。こうしたことが、何と関係しているのか、温暖化で騒がれていることと関係があるのかないのか、判定している専門家はいないと思います。関係しているにしても/関係ないにしても、その因果関係の有無を説明できないし、量や時間と関わる説明はほとんど無理だからです。
    エルニーニョ、台風13号の進路、鹿児島の気温と風速、ミシシッピー川の河口部の時間あたり水量、浅間山の噴火、東海大地震、100g以上の隕石が東京都に落下するとなると、ほとんど人為的影響はなく、純自然現象と言えるでしょう。これらが複雑な自然現象か/単純な自然現象か どちらにしても、【あれがこうなって、計算すると、これだけの影響が出るので、その結果こうなるのです】とは言えないでしょう。 もちろん局部をみれば、明日の鹿児島の気温が10度以上上昇したり下降する可能性は少ないし、年内に東海大地震がおきる可能性は少なく、ミシシッピー川の河口部は明日10%増えたり10%減ったりはしないというような可能性を確率で予測することは可能だと思います。しかし、そうした予測は【何も予測してくれるほどの価値はない】ようなものです。週間天気予報でぴったり度を期待している人はなくて、(産業界では重要な情報として予報を使うところがありますが)来週の運勢を見ているような気分で受け止めている人が多いでしょう。
     
     ★ 社会的現象は人の意思や動きが重なるので、それがわからない状態で予測することには無理がある。
     
     ☆ 社会現象でも、急激な変化を考えなくても良いようなことであれば、連続、繰り返しとして、将来の状態を予測することができる。
        例:来年のGNP、来月の売上、来年度の新幹線の乗客数、12月~2月のインフルエンザ外来患者数
          この場合予測の方法は、傾向線を伸ばすとか、過去の繰り返しを当てはめたり、観測や見解を盛り込んだり、数式理論やシミュレーション、あるいは統計手法、さらには数学的手法を織り交ぜた入りします。
          (少々の誤差はいいとして)この誤差が問題で、事柄や目的によっては、誤差が大きすぎて、意味がないとか。現実的には、過去の予測が当たっていないとかになります。
     
     ★ 自然現象は多数の要素が関係するので、普通は、それらを考慮する方法がないので予測することには無理がある。
         『普通は』というのはいい加減な言い方で済みません。専門家ではないので、よく知らないのです。
         下に述べる特殊な場合を別にして、色々な要素が影響することが明らかであり、その影響が無視できない程度のものであることがわかっている場合、10kmの上空(国際線の航空機から)で本を放り投げたとき(静かに落としたとき)航空機の対地速度、大気の中の風向き、湿度がその時点で計測できていたとしても、どこに落ちるか、本は1冊ママなのか、計算で予測できるようなものではありません。
           『複雑な自然現象の予測方法がないのでしょうか?』
         たかだか本を落として落下着地するまでの短時間の出来事で、途中で影響する要素も少なくても、予測は無理です。
         多くの自然現象はもっと多くの要素が混じり、予測する先の時点も1日以内というようなものではありません。
         とても予測は、普通は無理です。
     
     ☆ 自然現象の中で、非常に大きなエネルギーが状況を決定しているようなことは、他の要素を無視しても今後の状況を予測することができる。
        例:天体の運行、大陸の位置、海流の方向や強さ、各地域の年間の気温や降雨などの変動の大きな傾向、
          乾いた高速道路を80km/hで走っていて急ブレーキで止まるまでの時間や距離
           (人間やブレーキの方法、タイヤの種類や空気圧も関係しますが、計算で相当の精度で予測できます)
          放射性物質の崩壊速度、
          こちらの方は、社会現象で予測しているのと違って、ほとんど正確に予測できて、現実的には、ぴっちり計算きます。
  • id:kyokusen
     なんだか科学哲学の話を読んでいるような気がしてきました。もちろん揶揄している訳ではありません。

     自然科学には『モデル』という発想があるよな、あれは科学哲学上の自然主義で提唱されている概念だよな、というのを思い出したのです。

     『モデル』とは、複雑な要素が関わってくる自然科学の系において、これより法則を導き出す為の単純化したモノな訳ですが、例えば『ボイル・シャルルの法則』なんかもそういうモデル……自然界では存在し得ない純粋系を基に考えられている訳です。ここでは詳しい説明は省かせていただきますが、そもそも様々な要素が相互作用を及ぼしてパラメータが目まぐるしく変わるような状況を正確に予測するには莫大な計算リソースが必要となる訳です。で、この辺りをして『ラプラスの魔』なんかを導入してこざるを得なくなるのです。
  • id:ey272
    >hathiさん
    詳細なご説明ありがとうございます。

    >kyokusenさん
    コメントありがとうございます。
  • id:kuro-yo
    こう考えるといいと思います。

    一つは、仮に、ある瞬間のある現象のいかなる状態も、ほぼ同じ確率で起き得るとき、どの状態が実際に発生しやすいとは、誰にも明言できなくなります。確率がわかったからといって、予測ができるという事にはならないのです。

    もう一つは、そもそも予測とは、それ以前に発生した「有限個の」「既知の」状態の「合成」の形を取らざるを得ないという事です。この事は、同じ系列のデータからは、同じ結果しか予測できない事を意味しますから、同じ系列のデータからでも異なる結果になるような現象については、そもそも予測する事自体ができません。

    例えば、ある瞬間にサンプリングした熱雑音の瞬間の値を、過去のサンプリングから予測する事はできません。
  • id:kuro-yo
    ちょっと下記足らない事がありましたので補足ですが、いわゆる複雑系の場合、パラメータのわずかな変化が結果に大きく反映するため、わずかな観測誤差そのものが予測結果に無視できない誤差を生み得ます。
    確か、「バタフライ効果」と言う呼び名だったと思いますが…

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