http://www.jc.u-aizu.ac.jp/11/141/thesis/msy2008/09.pdf
※PDF です。
EU の高いインフレ率への警戒と、物価が高い国にはなりたくないという考えと、金利の決定権を手放したくないということがユーロを導入しない理由にあげられるだろう。それに、イギリスの通貨には女王が描かれているための愛国心からと、金融の中心であるシティがあるというイギリスのプライドもユーロを導入しない理由のひとつなのではないか。
短大の卒論なので、程度については推して知るべし(*)って感じですが (^^;
(*) 「ユーロ導入賛成派と反対派の議論」の表は、どう見ても、反対派と賛成派が入れ違ってる
「イギリスはユー口に加入したかったのである。しかし、入れてもらえなかった。」
こういう見解もありましたよ
◆イギリスがユーロに、加入できなかった。本当の理由
「イギリスはポンドを守って成功した」
「ギリシャ危機でも、ユー口圏に属さないイギリスはうまくやっている」ギリシャ危機勃発後、イギリスを高く評価するエコノミストが少なくないけれども、これはとんでもない勘違いである。
イギリスはユー口に加入したかったのである。しかし、入れてもらえなかった。これが真実なのだ。
1992年、いまだ基軸通貨時代の思い出が忘れられないのか、イギリスはヨーロッパ諸国となんの交渉もすることなく一方的にERM(単一通貨ユー口導入のための欧州為替相場メカニズム)参加を表明した。そして、1ポンド=2・95円という為替レートを、これまた一方的に設定するのである。
このとき、ヨーロツパの経済大国ドイツ(1990年10月に東西ドイツ続一)の首脳はどう思ったか?
「ポンドは実態よりも高すぎて、現実離れしている」
イギリスのインフレ率はドイツの3倍、金利は15パーセント。ERMでは、ポンドの為替変動は上下2・25パーセントという狭い幅しかない。これを超えるとイングランド銀行が変動幅を再調整するか、準備金による市場介入を強いられる。すなわち、ポンドを買うか、マルクを売るかしなければならなくなるわけだ。
ポンドはマルクに対して高すぎるーー機を見るに敏な投機家、ジョージ・ソロスに狙い打ちされたのはこのタイミングである。
「相場は必ず間違っている。高止まりしているポンドがこのままであるわけがない(再調整するはずだ)」
ソロスは即、15億ポンドの空売りを仕掛け、その後も総額150億ドルを市場に投入して、ポンドを売り浴びせるのである。結局、イングランド銀行は、ポンド暴落を阻止するために240億ドルもの外貨準備金を投じたが、すべて市場に吸収されてしまう。この「ポンド危機」でソロスだけでも10億~20億ドルもの儲けを手にした、という。
こうして、ポンドは、正式にERMを脱退して変動相場制へと移行することになるわけだが、ポンドがこのままユー口に加入すれば、新通貨ユー口までもがヘッジファンドの餌食にされかねない、というドイツの強硬な主張もあって、イギリスはユー口加入を断念せざるをえなかったのである。
イギリスの戦勝国呆けは手ひどいしっぺ返しとなった。もちろん、政府の失態はすべてイギリス国民が負わされた。政府にできることはせいぜい、首相であったジョン・メイジャーのクビを差し出すことだけだった。
皮肉なことだが、ERM脱退後、ポンドは下落(…ポンド安)輸出競争力がついて、イギリスは景気回復するのである。
東欧には弱い国がいっぱいありますが、ユーロを導入することによって
他国と同様に経済活動ができるようになっています。
しかし、その場合経済的に強い国は仕事を奪われてしまうことがあります。
製品を作る時にユーロ圏内で労働力の安い国で作ったほうがいいからです。
つまり、自国の発展に自信があったイギリスは
他の経済的に弱い国と通貨を同じにするのは不利だと思い、
ユーロにはしなかったようです。
また、紙幣に印刷されたエリザベス女王への愛着や、
島国であり他の国と距離があったことも影響しているようです。
こちらがご参考になるかと思います。
イギリスの通貨単位はUKポンドである。労働党政権のポンドをやめてユーロの導入を行うという公約は、比較的に良好な経済情勢によって実現が難しくなった。トニー・ブレア首相はユーロ導入のために財務大臣ゴードン・ブラウンの5つの経済テストを満たしているかどうか、国民投票を行うことを約束した。
1. 景気循環と経済構造がヨーロッパと同一の金利で恒久的に一致しているか。
2. 問題が起きた場合、十分な柔軟性があるか。
3. ユーロ加入によって、長期的にイギリスへ投資することを考えている企業に良好な条件がもたらされるか。
4. イギリスの金融業についてどんなインパクトをもたらすか。
5. ユーロ加入によってより高い成長、安定性および雇用の永久の増加を促進するか。
この経済テストを評価し、2003年にゴードン・ブラウンがイギリスはまだユーロに加入するべきでないと結論を下した。 特に住宅価格の変動が理由として示された。 世論調査では、イギリス人の大部分が通貨の統一に反対した。
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