脳室は脊椎動物の脳特有の構造だそうです。
脳を含む中枢神経系は中腔性の神経管から形成される。神経管の中腔は閉塞されることなく, 発生が進むに連れて, 形が変化する。神経管の先端部に膨張部が形成され, これが脳となり, 中腔の部分が脳室になる。脳室は脊椎動物の脳に特徴的な構造である。原索動物である ホヤの幼生やナメクジウオでも脳室といえるような中腔が存在する。
脳室の感覚器官 : 室傍器官 ―室傍器官と下垂体との関係― 比較生理生化学Vol. 23 (2006) , No. 3 pp.143-152 PDF(765KB)
無脊椎動物にも「脳」と呼ばれる構造を持つものはいますが、脳室はふつうありません。
無脊椎動物のうち扁形動物門以降の世代の生物は、旧口動物・新口動物ともに集中神経系をもつ、すなわち神経節(=神経の集まった部分)を(しばしば頭部に)もつ。頭部神経節が他の神経節に比べて顕著に発達している場合、これらはしばしば脳(脳神経節)と呼ばれる(ただしこの呼称は医学分野などからの視点では一般的でない)。特に節足動物(六脚亜門、甲殻亜門、鋏角亜門など)、軟体動物門頭足綱などにおいては顕著に発達し、機能的にも脊椎動物の脳と遜色ない程度に分化している。その一方、これら無脊椎動物の神経節はもともと脊椎動物の脳との機能的・形態的な類似から「脳」と呼ばれてはいるものの、系統発生的には脊椎動物の脳と直接の関連はないことに注意が必要である。ただし原索動物を除く。
光周性の説明が主でしたが、他の機能はあるのでしょうか。
2012/04/16 12:05:53また、哺乳類ではどうなっているのでしょうか。
脳室と脳脊髄液は脳の物理的な保護、情報伝達物質を運搬する機能などがあると考えられているようです。
2012/04/16 17:14:27http://www.nature-sugoi.net/db/db_156.php
脳内の新生ニューロンの移動においては脳脊髄液の流れも重要な役割を果たしているらしい、という話もありました。
http://www2.tba.t-com.ne.jp/nakada/takashi/scripts/neurosci.html#060215