わたしのノートから ~ 知ってるつもり、学んだつもり ~
【百科事典】
…… 「ここではさまざまな学問が互いに交渉を持ち結びついている」
(略)時にディドロは三十七歳。ダランベールは三十三歳。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/17510701 百科全書刊行
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4003362411
── ディドロ&ダランベール/桑原 武夫・訳編
《百科全書 ~ 序論および代表項目 19710616-19950717 岩波文庫》
…… ルイ15世の寵妃ポンパドゥール夫人のサロンでは、いつも難しい
質問が用意され、困った表情の客人たちに向って、彼女はこう叫ぶので
す。「その回答は、すべて《百科全書》に載っておりますわ!」
http://q.hatena.ne.jp/1084534349#a93089(No.23 20040517 22:22:13)
…… フランスで《百科全書》、イギリスに《英語辞典》が完成した。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6438142.html(No.2 20110111 04:51:02)
二都物語 ~ Dickens, Charles《A Tale of Two Cities 1859 London》
【英語辞典】
Browne, Thomas 16051019 England 16821019 77 /~《自伝 16730314 London》生没同日
Johnson, Samuel 17090918 England 17841213 75 /~《トマス・ブラウン伝》17840907 Julius“Clubbable man”
Boswell, James 17401029 Scotland 17950519 54 /~《サミュエル・ジョンソン伝 1791》
金田一 京助 国語学 18820505 岩手 19711114 89 /アイヌ学~《辞海》
金田一 春彦 国語学 19130403 東京 20040519 91 /京助の長男/真澄&秀穂の父
金田一 真澄 ロシア語学 19490104 東京 /慶應義塾大学理工学部教授。
金田一 秀穂 日本語学 19530505 東京 /杏林大学教授/京助の孫
私はこの分野については専門ではなく、あまり詳しくもありません。
あまり回答が集まっていないようなので、わかる範囲で回答します。
今回の質問の趣旨は、
辞書をもつ言語集団と持たない言語集団で、文化発展の違いがあるかどうかについて研究した論文や本をご紹介ください。
だと思いますが、私はそれに対して直接の回答を提示できません…すみません…。
さて、私は辞書の有無では文化発展の違いは生まれないだろうと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E8%BE%9E%E5%85%B8
Wikipedia「国語辞典」の項目にもありますが、日本で作られた最も古い辞書は
『新字』だと言われています。
Wikipediaでは真偽は不明とされていますが、『新字』は漢字の字体についての辞書だという説があります。
ここに詳しいのですが、いま手元にないのでちゃんと裏付けが取れません…。
この『新字』も含めて、日本で古くに編まれた国語辞典はおしなべて、
漢文を読むための手引きだと捉えるほうが的確で「現在の国語辞典の概念からは遠い」(Wikipedia)
ものだそうです。私もそう思います。
私たちがいま国語辞典だと思っているような「すべての言葉の定義」が載っている
国語辞典が生まれたのは、やっぱり近代以降です。
でも近代より前の日本や日本語が文化的に「発展」していなかったかというと、
私はそうは思いません。
辞書がなくてもじゅうぶんに豊かな日本語の世界があったと思うんですが…。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%95%B0%E3%81%8C%E5%A4%9A%E3%81%84%E8%A8%80%E8%AA%9E%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
現在の日本語は、話者人口が世界で9位。世界でも指折りの、話者人口が多い言語です。
http://www.systemicsarchive.com/ja/c/language.html
影響力を加味すれば、もっと上位にランクされるといっていいと思います。
いまの日本語にはある程度きちんとした辞書がありますが、
日本語にはフランス語などとは違い、正書法がありません。
正書法がなくともこれだけの影響力を評価されることができるわけですから、
文化の「発展」は正書法ともあまり関係がないかもしれません。
英語にも正書法はないですもんね。
個人的には、辞書は文化と文化が交流するときに、翻訳の用途で必要になるというイメージがあります。
ミャゼディ碑文とかロゼッタストーンとかの感じです。
ああいうものが作られる際、あるいは読まれる際に、言語をまたいだ辞書ができ、
それが洗練される過程で一言語内での辞書が成立していく…んじゃないかと思います、予想ですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C%E8%AA%9E
たとえばアイヌ語には古来から伝わる豊かな叙事詩がありますが、
それを表記するための文字は近世以降にアイヌの外からもたらされたものです。
文字が存在する前から叙事詩はあったわけですから、そもそも文字の有無が
文化の「発展」を左右するとも言い切れないかもしれません。
誠実なお答えありがとうございました
大変参考になります
いろいろありがとうございます
2013/08/09 12:51:12