【人力検索かきつばた杯】♯59かな?


かきつばた杯を開催です。

しばり:群像劇(的なモノ)
 ※しばりは無視してもOKっす、OKっすよ!

お題:グランドorグラウンド (グランパ、グランマとかもありあり)
 ※お題は完全無視さえしなければ、その語を使わなくてもOK。

木曜ぐらいに締め切り予定ですっ。

かきつばた杯についてはこちら
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CE%CF%B8%A1%BA%F7%A4%AB%A4%AD%A4%C4%A4%D0%A4%BF%C7%D5

では、よろしく!

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:2014/02/22 17:19:55
  • 終了:2014/03/01 08:49:50

ベストアンサー

id:miharaseihyou No.3

miharaseihyou回答回数4505ベストアンサー獲得回数5602014/02/28 23:27:24

ポイント40pt

天正八年の春未だ浅い時節、薬売りのン吉は山陽道の裏街道を下っていた。
尾道で仕入れた薬種を近在の百姓家に売りさばく、行商の途上であった。
背中には行李が重い。
街道は木立を縫って山の中腹を横切り、河原へと続くその途中、ン吉は谷を下って脇道に入る。
間もなく、小さな社の境内にたどり着いた。


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笹が生い茂り、そこだけ広場になっていて見晴らしが利く。
築城が始まってからは何度も通った、慣れた道であった。


f:id:miharaseihyou:20140228115731j:image


行李を下ろして広場の先に足を踏み入れたところで、道の先に見覚えのある武将が槍を持って座っていた。
椋梨さま!
ン吉は息を呑んだ。
お屋敷では遠目にお見かけしたこともある。

武将はかまわず、立ち上がって近づいてくる。
「薬売りのン吉じゃな。」
そして、ひれ伏すン吉に言った。
「そちが織田殿の命を受けておるのは分かっておる。」
ン吉は震え上がった。
その場からは城が見えたのである。
後から思い出して絵図を書くのがン吉の得意である。
既に調べはついているのであろう。

武将はたたみかけるように言った。
「・・が、命は取らぬ。」
「掘り割りのな、形を変えてお知らせせよ。」
「四重の掘り割りを三重に変えて絵図を書け。」

ン吉は納得した。
いずれは分かることを少しでも遅らせる算段であった。
「ただとは言わぬ。」
武将は銀を一枚投げてよこした。
鈍い音が目の前の笹に聞こえる。
「さっさといねい。」

ン吉はあわてて銀を拾うと這うようにして逃げ出した。
途中で行李を拾い上げるのもそこそこに、一目散に谷を登った。

ン吉は咎められなかった。
既に何人もの草が入り込んでいる。
ン吉の件は苦肉の策でもあった。

椋梨の一族はその後、毛利に仕えて長州に移り、幕末まで続くが、桂小五郎によって排斥され斬首される。
社は今でも山中にある。
織田は滅んだが毛利は生き延びた。
小早川が命懸けで守ろうとした城は、今ではビルの谷間に埋まって見る影もない。
城には遂に天守が築かれなかった。
往時の石垣だけが今も街の中に残されている。


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その他の回答(2件)

id:shogo2469 No.1

コイル回答回数200ベストアンサー獲得回数252014/02/26 19:55:34

ポイント40pt

イロトリドリ
subtitle:~グランドフラワー~(グランドフラワー・グラウンド改題)

 *   *   *   石村隆史
 気がつけば、俺は草村だらけの場所に立っていた。
 天気は、大雨だった。空は雲だらけだった。
 さらに、花は一つも咲いてなかった。木も枯れている。しかも、草に色はない。
 おかしいね、さっきまで晴れてたし。急に雨なんて。しかも、こんな草村にはいなかったぞ?優紀の家で、ゲームしてたのに。
 しかし、今から帰るとなっても、この出口は目には見えない。随分広い草村だった。
 傘がなくて、服がびじょびじょになっていく時、俺はいろんなことを考えていた。
 
 *   *   *  青木真奈美
「うぅ~ん、止みそうにないね」
 私の隣で友花が言った。さっきからずーっと降っている。
「そうだね、これじゃいつまで経っても、帰れないよ」
 私と友花は、長い間、この暗い洞窟で2人きりでいた。もう1、2時間になるだろうか。
 少し寝ようか。私は横になってみた。すると、
「あ!私、ちょっと行かなきゃいけないんだよね、真奈美、ちょっと待っててくれる!?」と友花が言った。
「ムチャでしょ、こんな土砂降りの中」
 と呟いた頃には、友花の姿はなかった。


 *   *   *  大野優紀
 僕は、草村の中をさまよっていた。
 一向に雨は止まない。雨の中、僕は走ってるだけだった。
 さっきまで、隆史とゲームしてたんだが・・・。隆史はどこへ行ったんだろう。
 つーか、どこかに避難できるところはないのか?
 僕は、また走り出した。と、その時。
「あの、ごめん。ちょっと話を聞いてくれないかな?」


 *   *   *   田中友花
 どこに行っただろう。私は雨の中探しまくってた。
 さっき洞窟の中で、帽子をかぶった子供を見かけて、その子がどこに行ったか気になった。
 私は息絶え絶えにして、走るのを止めた。すると、目の前には、優紀とさっきの帽子をかぶった子を見かけた。
「僕、「ソラ」って言うんだ。ここに住んでいるんだ」
 優紀の前で、話を始めた。
「ここでは、空が雲で一杯になって、もう何ヶ月も雨が降ってるんだ。花も枯れちゃって」
 ソラは、話しながら、空を指した。
「特殊な絵の具で、雨が降ってしばらくしたら、空を空色に塗り替えなきゃいけない。空が変色しちゃうから。実はその絵の具が、どこかに消えてしまったんだ。さらに、雨は色を侵食しちゃったんだよ。草に色がないのは、それが原因」


 *   *   *   石村隆史
「ヘークショイ!」
 くしゃみが出た。うぅ、寒い。
 出口は全く見当たらない。さっきから走りっぱなしだ。
 どこか雨を避けれるとこないかなぁー。と思ったら、目には小さな洞窟があった。
「あれ、隆史くん」
 洞窟の中に真奈美がいた。
「真奈美、いたのか。ちょっとここで休んでいい?」
「いいよ」


 *   *   *  青木真奈美
 隆史が、洞窟に入ってきた。
 それにしても、友花・・・遅いな。何してるんだろう。勝手に出て行くし。
「ん、なんだこれ」
 その時、隆史が呟いた。? 気になったので、隆史の近くに寄ったら、
「ほら、空色の絵の具」
「本当だ。でもなんでこんなところに?」
 不思議そうに呟いたあとに、後ろを振り向いたら、赤、青、の絵の具があった。


 *   *   *  大野優紀
 ・・・って、わけで。絵の具を探すことになったのだが。
 いや、正直に言わしてください。こんな広いところで、1個1個なんか見つけられるかよん!
 って、思った途端に、下を見たら黄色の絵の具発見!え、もう見つけちゃった!早っ!!ウソでしょ?この世界はこんなに上手くできてんですか。
 でも、黄色は空の色か?まあ、いいや。ポケットに・・・。
 そういや、ソラ曰く、空色を含めて、全部で10色無くしたらしい。これで1個目だな。
 

 *   *   *   田中友花
「友花、一緒に絵の具探そうぜぃ!」

 ってわけで、その特殊な絵の具というのを探すことになった。
 雨の中、走りまくっていると、小さな小屋があった。私は、小屋のドアを開けた。暗かったけど、はっきり見えた。
「あ!オレンジの絵の具!」
 私はそれを見つけて、すぐ手にとった。オレンジかぁ。
 そういえば、小さい頃、夕方に初めて逆上がり出来て、むっちゃ喜んだ時あったっけ。
 
 *   *   *   石村隆史
「あ!優紀だ!お~い!」
 優紀の姿が見えた。やっぱりここにいたんだ。
「あ、蘭丸っ!真奈美」
 らんまる!?あの信長の家臣で・・・。
 優紀は、最近人の名前をいじくることが趣味だ。前にたかっしーと言われたし。
「あっ、絵の具!3つも!!」
 優紀は興奮して言った。そういや、手には黄色の絵の具を持ってた。
「何かに使うの?」真奈美が言った。


 *   *   *  青木真奈美
「じゃあ、3・・・4人で探しに行こうよ!」
 優紀から、事情を聞いて、私は言った。
 私たちは、一斉に洞窟の外に出た。優紀と隆史は、手分けして、どこかに走っていった。
「うーん、なんかこの辺が気になるな」
 ちょっとばかり気配がした。この草の下、土とか・・・。私は穴を掘ってみた。
「あ、緑の絵の具だ!」


 *   *   *  大野優紀
「友花。何個集めた?こっち3人で7個も」
 僕は友花に会った。
「あ、3個だよ!って、ことは・・・10個揃ったじゃん!」
「あっ!」
 僕は思わず声を上げた。
「これで全部だな。じゃあ、そろそろソラっていう奴のとこに、行こうぜ」
 僕が言うと、全員一斉にソラのもとへ走り出した。

 僕たちは、ソラのもとへ来た。すると、ソラがこっちを向いて言った。
「あ、みんな!揃ったんだね!」
 空色、赤、青、オレンジ、黄、緑、紫、ピンク、茶色、白の10種を持っていた。


 *   *   *   田中友花
「じゃあ、これから色を元に戻すけど、君たちも手伝ってね」
 私たちは、頷いた。

「今から、色を塗るから、この空色を塗って」
 私は、地上から空に向けて、筆を動かした。
「うわっ、空が!!」
 筆一つで、空の色が変わった。黒から、空色に一瞬で戻った。すごい!
「あ、空中のほうがいいから、羽を付けるね」
 ソラが私の背中に、ピンクの羽を描いた。って、わっ!飛んでる!


 *   *   *   石村隆史
「真奈美、俺このへんに花を描くから、真奈美そっち頼む」
「OK」
 俺と真奈美は、花を描く役割りだった。2人で夢中になって描いていた。
 優紀は、空の虹を描き、友花とソラは、空の色を元に戻していた。


「できたーっ!」全員が一斉に叫んだ。
 空は青く澄み渡り、でっかい虹ができ、地上には、イロトリドリの花が1、十、百、千、万、億、兆、
 京、垓、穣、溝、澗、正、載、極、恒河沙、阿僧祇、那由他、不可思議、無量大数 ・・・?いや、無限に!
 色のない時とは大違いで、イロトリドリの世界ができた。
「ありがとう!みんなのおかげで、復活したよ!バンザーイ!」
 ソラがお礼を言って、俺たちは最高に盛り上がった。


「って、世界を想像しながら、描いてみたんだけど・・・どう?善」
「ハハ、空想風景画か。イロトリドリでいいじゃん!隆史」
 善は、俺の絵を見て、笑って褒めていた。善の言うとおり、ただの空想で夢中になって、描いた。
 イロトリドリ・・・。多分、クラスメイトはびっくりするかな・・・。
「隆史、空想で描くって、お前も面白いやつだな。ハハハハハ!」
 俺は照れくさくなった。

 それから、俺はイロトリドリの絵を、ずーっと眺めていた。空想世界に入れるかなと思って。
f:id:shogo2469:20140226195132j:image

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id:grankoyan2

すっごく将来性を感じちゃう書き手さんだけに、甘口無理でしたっ!
愛ある中辛だとおもっておくんなましっ!

2014/02/27 13:03:36
id:shogo2469

おおお!早速の講評ありがとうございますっ!!

・一、十というのはあれで・・・。「123456789なのね。微妙」←うん…やっぱり、一、十って飛ばさない方がいいかなぁ。
・雰囲気出てる!←ありがとございます☆
・まずもって、構成力とストーリーの流れには脱帽!!
←まちか!ありかとうこさいます!(濁点が…)まあ、群像劇てか、交換ノートっていう…
まあ、全体的に、「色」の方に向いてんだけどね。
・10色というのがきりがわるいかな。←あ~なるほど。
10色だと、限られるというか?12色とかもいいですね。
・でも、各キャラも活き活きとしていて、心地よかったです。
←ありがとうです☆活き活きしてると言われると、ホッとしまふ。
・愛ある中辛だとおもっておくんなましっ!
←へい!精進しますっ!



って、わけで…講評ありがとうございます。
いやあ、結構疲れたもんです。時間かなり潰れちゃいました。これのせいでw
さあ、後から来る作品が楽しみだぁ!

2014/02/27 19:41:55
id:kokiri385 No.2

銀鱗回答回数60ベストアンサー獲得回数92014/02/27 17:57:11

ポイント40pt

「Dear Grandpa... Yen Sid」

落し物である。

あっちゃー、これ、やばいよね。
まず、そう口に出した途端に、背中に冷や汗がどっと噴き出した。
こんな時に限って、昨日充電を忘れた携帯電話は勿論使用不可、私だけが初めて来たというのに友達が地図を持ってるという事態。
迷子です。
こ、この年でぇぇえっ!?
虚しくなってる場合じゃなかったので、とりあえず店外に出る努力をする。
人の量は半端じゃない、店の大きさは対してないはずなのに、出口がとても遠く感じた。

計画を立て、超、超、超ッ楽しみにしていた今日この日に、いきなりのアクシデント。
そして友達とはぐれる…気分は最悪である。
この夢のような場所で、こんな時間を過ごすなんてとても不本意である…慣れないヒールに爪先も眼も泣きそうである。
そんな中で親切なキャストさんが、唯一の救い。
申し訳なくなってくるのだった。

声をかけて回るが、どうやら持ち主は近くにはいないらしい。
そろそろ時間だし、遺失物として届けることにする。
今日は祝日なのでいつもよりも混雑しているパーク内を、カストーディアルが颯爽と駆け抜けていく。
そのコスチュームの白さが、風のように遠ざかって行くのを眺め、キャスト用のドアを静かに開けた。

日々を思い出していた。
クールだけれど、とても優しいこと。
いつでも一緒で、それはそれは大事にされていたこと。
僕も、彼女を大好きだということ。
きっと寂しがっていることは言わずとも分かる。
けれど、運に任せるしかないのかと思うと、僕を呪いたくもなった。
でも、そんな僕が大好きな彼女のために、僕は待っていようと思うのだった。

もみくちゃにされながらようやく脱出成功、少し視界が開けた。
祝日でいつもより客が多いとはいえ、ここまでとは…田舎者の自分にはこの人の数は酔ってもおかしくないほど。
ようやく呼吸が楽になったようで、疲労に肩が…お、重い。
くらくらするような、あれ、視界もぼやけていくような…。
足に力が入らないようで、後ろの壁に寄り掛かると、そのまま下がっていく。
目の前を通った従業員の衣装の白さが広がって広がって…。
真っ白になって、真っ黒になった。

知っている顔だ。
そうだ、僕の相棒の友達、彼女だ。
僕の相棒が傍に居た。
相棒は僕に気付きもしなかった。
彼女が、倒れていたからだ。

落し物を拾った、アドベンチャーランドにまた戻ることにした。
女性はすぐに意識を取り戻し、支えてさしあげれば何とか歩ける様子。
落し物の持ち主の友人であるということだった。
救護施設に向かうことを最優先とし、その後またメインストリート・ハウスに向かうことにした。
彼女はどうやら軽い疲労だけのようで、少し安静にしていれば良さそうだった。
一緒に来たゲストとはぐれてしまったらしく、伝言サービスも必要だろうと思い、付添うことにする。

グランドエンポーリアムに到着した。
伝言を残し、待ち合わせ場所としてここの名前を書いておいた。
そういえば、あのお気に入りのチップとデールのペアのぬいぐるみストラップを買ったのもここだ。
ディズニーランドには行ったことがないというので、彼女が大好きなデールのストラップを誕生日にプレゼントしたのだ。
チップとはいつも一緒だった…どんな時も一緒だった。
メインストリート・ハウスにも届けられていなかった。
もし、見つからなかったらと思うと…ゾッとした。

親切なキャストさんは、伝言を聞くとそのまま、待ち合わせ場所のグランドエンポーリアムまで付き添ってくれた。
店の前の彼女に大きく手を振る。
友達はいつもの冷静さはどこへやら、私にガバッと抱きついて…目が赤いのが分かった。
そして彼女の大好きなチップのストラップとの再会に、ついに涙が堰を切ったようだった。
「すみません、どうもありがとうございました」
とキャストさんにお礼を言うと、キャストさんは
「まだまだ、サプライズは終わりませんよ」
とにこっと笑った。

「チップとデールが来てくれましたよ! お写真、お撮りしましょうか?」
チップとデールが二人に手を振ると、黄色い悲鳴が。
ストラップから、きっと喜んでくれるだろうと思って呼んでおいたのだった。
写真をお撮りすると、何度もお礼を言ってくれた。
その笑顔が、凄く眩しい。
小さい頃から固いと言われてきた自分でも、つられて自然に笑顔になる。
二人は疲れが吹き飛んだかのように明るく、ファンタジーランドへと、人ごみの中に紛れていった。
その後ろ姿に、嬉しさがこみ上げたのだった。


この場所には、確かに魔法がかかっているのだ。

他1件のコメントを見る
id:grankoyan2

コイルさんのと一転。
固有名詞(特に人名)を抑えたという戦略に大いなる野心を感じます。

ただ、そのせいか、視点人物が誰なのかがちょっと読み取りづらい。
読んでいて、これってどこの人なのか……と混乱しました。
二回読んだらなんとか把握していけました。

その辺が課題といえば課題。でも雰囲気を壊さずに短時間でそこまで配慮するのはめっちゃ難しいと思う。
関西弁とか突っ込んだりして博打的キャラ立てをしないかぎり。

でも、そんなことはどうでもいいんです。

最後の一文を読んで、すべてがふっとびました。
某〇ィ〇ニーランドのステマですね。最近行ってないなあ。

来場者の喜びを自分の幸せに変える。すばらしいキャストさんに拍手です。

2014/02/28 10:53:48
id:kokiri385

講評有難う御座います。

>特に人名
後半にてやっぱりあった方が楽だなあとは思いましたが…
や、野心…?!
>混乱 博打的キャラ立て
噛めば噛むほど味が出る、するめのようなにんg…
色々勉強してみます。

今度はキャストさんの衣装もじっくり見て、もっと遊んでみたいなあ…
ビッグサンダーマウンテンのコスチュームとかで良い味出してみたいです。

素敵な夢と魔法をお届けできていたら幸いです。

夢と魔法の王国、いつもありがとう。

2014/03/03 22:01:42
id:miharaseihyou No.3

miharaseihyou回答回数4505ベストアンサー獲得回数5602014/02/28 23:27:24ここでベストアンサー

ポイント40pt

天正八年の春未だ浅い時節、薬売りのン吉は山陽道の裏街道を下っていた。
尾道で仕入れた薬種を近在の百姓家に売りさばく、行商の途上であった。
背中には行李が重い。
街道は木立を縫って山の中腹を横切り、河原へと続くその途中、ン吉は谷を下って脇道に入る。
間もなく、小さな社の境内にたどり着いた。


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笹が生い茂り、そこだけ広場になっていて見晴らしが利く。
築城が始まってからは何度も通った、慣れた道であった。


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行李を下ろして広場の先に足を踏み入れたところで、道の先に見覚えのある武将が槍を持って座っていた。
椋梨さま!
ン吉は息を呑んだ。
お屋敷では遠目にお見かけしたこともある。

武将はかまわず、立ち上がって近づいてくる。
「薬売りのン吉じゃな。」
そして、ひれ伏すン吉に言った。
「そちが織田殿の命を受けておるのは分かっておる。」
ン吉は震え上がった。
その場からは城が見えたのである。
後から思い出して絵図を書くのがン吉の得意である。
既に調べはついているのであろう。

武将はたたみかけるように言った。
「・・が、命は取らぬ。」
「掘り割りのな、形を変えてお知らせせよ。」
「四重の掘り割りを三重に変えて絵図を書け。」

ン吉は納得した。
いずれは分かることを少しでも遅らせる算段であった。
「ただとは言わぬ。」
武将は銀を一枚投げてよこした。
鈍い音が目の前の笹に聞こえる。
「さっさといねい。」

ン吉はあわてて銀を拾うと這うようにして逃げ出した。
途中で行李を拾い上げるのもそこそこに、一目散に谷を登った。

ン吉は咎められなかった。
既に何人もの草が入り込んでいる。
ン吉の件は苦肉の策でもあった。

椋梨の一族はその後、毛利に仕えて長州に移り、幕末まで続くが、桂小五郎によって排斥され斬首される。
社は今でも山中にある。
織田は滅んだが毛利は生き延びた。
小早川が命懸けで守ろうとした城は、今ではビルの谷間に埋まって見る影もない。
城には遂に天守が築かれなかった。
往時の石垣だけが今も街の中に残されている。


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  • id:grankoyan2
    出足が鈍い。そっぴつさん、いきおいさん的なポジションの方おられぬか~!
    ↑それはあたし……

    参加予定の方は、ご連絡くれると安心できますので
    煽り文でもコメントしてちょ。

  • id:takejin
    とりあえず、酸化するつもりではある。
    還元できるかどうかは、わからないが。

    「舞台のみんな、ネイビーっぽい衣装ばっかりじゃない。」
    「そりゃそうだ、群青劇だもの。」
  • id:grankoyan2
    全然関係ないですけど、3月15日に上京するんです。

    夜の10時までは予定があってその後、暇して翌日の朝とかに帰るんですけど、
    新幹線に乗りやすくて、漫画喫茶とか沢山あって夜を越せる駅ってどこか知りません?

    遅くまでやってて関西人でも一人でお酒飲めるお店とか。
  • id:lionfan2
    上野と御徒町の間とかいいと思います。マンガ喫茶も安宿もたくさんありますので。
    ぜひ案内したいのですが、15日は名古屋で学会なのです・・・。会いたかった!
  • id:grankoyan2
    千駄ヶ谷からなんですが、上野までほどほどに近いですしよさそうですね。
    ありがとうございます。

    ぐんじょいろ RGB, (70, 93, 170)
  • id:lionfan2
    ちなみにマンガ喫茶でしたら、秋葉原もしくは御徒町からすこし歩きますが、
    http://nagomi-cafe.com/?page_id=81
    がオススメ。なごみます。
  • id:takejin
    残念。土日は動けない。
    いつか、飲み明かす件、実現したいです。
  • id:a-kuma3
    土曜の夜に行ったことはないけど、新橋界隈も夜遅くまで居酒屋さん開いてる(と、思う)よ。
    漫画喫茶も駅から歩いていける距離にいくつかあったはず(漫画喫茶とかネットカフェとか、行ったこと無い)。

    この一年どうだったのよ、と絡んでみたいけど、この三月は休みが一日とれるかどうか、って感じだからなあ……
  • id:grankoyan2
    ありがとうございますっ!
    新橋も行ってみたいです。

    まあ、四月にも上京予定(詳細未定)あるんですけどねっ!
  • id:takejin
    おぢさんの町新橋なら、夜通し飲めそうな気はします。

    で、今日中は無理っぽい。明日できるかどうかって感じです。
  • id:grankoyan2
    読めないかもしれないですけど(なのでポイントは均等割り?)、今日の深夜を暫定の締め切りとします。
    もしくは明日の午前中。

    まだ書いてるひとはコメントください。出来る限りは待ちます。
  • id:miharaseihyou
    何とか写真は撮りに行ったが、時代物にするんじゃなかった・・。
  • id:miharaseihyou
    id:takejinさん。
    私は何とか「酸化」したぞぉ。
    ああ眠い。
  • id:takejin
    登場人物を増やしすぎて破たんしました。
    手直しできたら、ブログにでも上げましょう
  • id:kobumari5296
    終わっていた……
    参加できず、申し訳ないですm(_ _)m
  • id:gm91
    手が出ませんでした、申し訳ないです。書いたらここに載せるかも。
  • id:miharaseihyou
    ベストアンサーありがとうございます。
    少しはお楽しみいただけましたでしょうか。
    一応は史実をベースにしてお話しを作ったつもりですが、何分素人のやること。
    至らぬ点もあるかと思いますがお見逃し下さい。
    歴史小説のファンでなければ分かりにくい部分も多々ありますが、一読して歴史上の群像に思いを馳せていただければ幸いです。
  • id:shogo2469
    講評ありがとうございました。
    意外と好評だったようです♪ いえーい

    さて、次は60というわけで、ベストアンサー取れなかった、汚名返上を・・・
    出来るわけないって言うのやめて(´・ω・`)
    えっ、お題考えろって? うーん「桜」とか?

    訂正したのをこちらに
    http://ncode.syosetu.com/n8334bz/
  • id:kokiri385
    うわああなんだこの格好良いのはあああ!!
    miharaseihyouさんBAおめでとうございます。

    夢の国雨でしたが行ってきました。
    せっかく30周年だったのにお土産買うの忘れたっっ
    でも楽しかったです。
    やっぱりキャストさんカッコ良かった。

    講評有難う御座います。
    チップの口調が硬かったのやっぱり直しとけばよかったなあ…
    色々と難しかったです。
  • id:grankoyan2
    えっ! Σ(゚ロ゚」)
    チップさん、最終段落以外にも登場してたんですかっ!
    読み落としてたみたいです。それが伝わってればBAだったかも……
    相変わらず読解力ないなあ……

    三原駅、三原城は探してわかったんですけどねぇ
  • id:gm91
    明日行くかも三原城
  • id:miharaseihyou
    ぐらんこさん。
    ドンブリごとお久しぶりです。

    三原城は駅を作るときに天守の石垣を削ぎ壊していますし、残された石垣も掘り割りも十分の一以下です。
    今の時代なら許可にならないことが当時(山陽本線建設当時と山陽新幹線の建設当時)は許されたんですね。
    当時、駅の近くを掘った人によると、葦や葭を何重にも何十重にも何メートルもの深さに縦横に重ねて泥の上に土台にして、その上に巨岩を置いて基礎としたようです。
    文字通り汽水地帯に浮かぶ浮城だった。
    今でも和久原川には当時の遺構が残り、治水上の重要な機能を果たしています。

    と言っても、学者さんとかじゃなければ分からない部分ですが・・。
    今では何にも無い街です。
    戦災を免れたので古い狭い通りがたくさん残っていてアンバランスな都市構造になってしまっている。
  • id:gm91
    イオンの付近に跡地マークあってめちゃでかい城やんとびっくりしたことあり。
    駅のコンコースの観光用動画、力作なのに誰も観てない。
  • id:miharaseihyou
    そりゃ、観光用のコンテンツはあまり見向きされない。
    起伏や感動に乏しくコンテンツとしては最低ランク・・というのが定番でしょ。
    城も、観光地として見てストーリーや回遊性に欠け、入念に下調べしていないと意味が分からない部分ばかり。
    素材に注ぎ込む予算も無いので放置プレイが地方の貧乏都市の実情ってヤツなんですよ。
    実質的に効果のあることをやろうとしたら最低ランクの予算が数千億円とかになる。
    地方は全国区とは違うんです。
  • id:gm91
    いや、マジで力作ですよあれ。
    置いてる場所の問題かなという気がする。立ち止まりにくい。

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