稜堡式城郭の城壁はなぜ低いのか


稜堡式城郭の設計思想において、「壁が高いと敵の大砲の的になるので壁は低くつくられた」的な解説を随所で見かけるのですが、壁が高いことにどういうリスクがあるのかイマイチわかりません。

それまでの堅くて薄い石の壁は砕けて危ないから、厚めかつ軟かい土工にする、という思想は分かるのですが、なぜ城壁の「高さ」を減じないといけないのかがよくわからないのです。
素人考えですが、「高くて厚い壁」が作れればなお良いのではないかと。

例えば、函館五稜郭において、攻城側の大砲の的になるから高い建物を建てなかったとか、屋根の上に楼閣(見張り台)を作ったけど戦術上まずいということで壊したりしてますが、当時、どういう理屈でそうしているのかがわかれはすんなり理解できそうな気もするのですが・・・。

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  • 1人2回まで
  • 登録:2015/01/11 22:55:45
  • 終了:2015/02/08 11:19:59
id:gm91

質問者から

GM912015/01/12 00:27:51

※稜堡式城郭というのが何ぞや、という点については以下参照ください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E5%BD%A2%E8%A6%81%E5%A1%9E
http://www5a.biglobe.ne.jp/~tsukuba/Ryo/Html/Index.htm

補足:
今自分で予想しているのは
1)壁が高いことで、砲術論的に不利となる何かがある。
2)壁は高くて厚いに越したことはないが、高さはさほど重要ではなく建造コストや期間の問題で厚さを優先した。

あたりです。

ベストアンサー

id:NazeNani No.4

なぜなに回答回数1615ベストアンサー獲得回数2762015/01/26 12:25:24

ポイント45pt

それは二次被害を利用した戦法を防ぐためだと聞いたことがあります。
古代の城壁は組積造(masonry)で、重い石をたくさん積み重ねて作られていて、
そういう構造の城壁や高い城壁や建物がある場合、
大砲で遠方からでも狙いを定められやすく、
大砲によって崩し落とされた重い石の下敷きになって二次被害が拡大します。
低い壁を越えて飛んで来た大砲の弾一個が直接当たる人数は僅かですが、
大砲によって高い組積造の城壁や建物の石がたくさん上から崩れて来た場合は、
よりたくさんの人々が危険にさらされます。
これを利用されて、敵に大砲が遠くから石造りの高い建物や壁をわざと狙われて
崩された場合、高い所からたくさんの重い石が頭の上に落ちてきて、
より多くの人達が下敷きになったり、死傷する二次被害が大きいです。
また、同じ大きさの石でも、高い所から頭の上に大量に崩れ落ちてくる場合と、
低めから横に向かって少しだけ崩れてくる場合では攻撃力が異なります。
その戦法を使った砲撃に対抗するために、大砲の砲弾をめりこませられる
土を使った要塞などが登場し、また、大砲が狙いやすい高い建物が崩れて
拡大する二次災害を軽減するために、建物全体を低くしたそうです。

また、同じ量の資源(石材と人手など)しかない場合、
城壁を低くした方が厚くて丈夫な壁が短期間で作れます。
エジプトのピラミッドなどでは石材を遠方からも運んでいましたが、
運送技術がそんなに発達していない時代に、
同じ土地にそんなに豊富に天然資源があるかといえば、
そうとも限らないのです。
もちろん、完全に崩されないほどの技術と豊富な資源と時間があれば、
高くて厚い丈夫な壁も良いのかもしれませんが、
出入り口や通気性などの問題もあるので、
昔の技術では、構造上、大砲で出入り口などを崩されて
中に閉じ込められてしまう可能性があります。
また石造りの建物が普通の状態で崩れにくいように、
上の方の階にいくにつれて壁が薄く軽めに作られているものもあり、
昔の高い建物の上の部分はもろい構造になっていたこともあります。

少し前にイタリアのラクイラで地震があった際に、
多大な被害が出ましたが、地震そのものよりも
古い石造りの建物が崩れた二次被害によるものでした。

http://en.wikipedia.org/wiki/Defensive_wall

Existing ancient walls are almost always masonry structures

「現存する古代の城壁のほとんど常に組積造である」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%84%E7%A9%8D%E9%80%A0

組積造は構造上、開口部を大きく取れず、高層化も難しい

(「組積造の欠点と補強」より)

ヨーロッパの古城を訪れた際に聞いた話なので、ソースを探していると、
同じようなことを書いている人のページがありました。:
http://blogs.yahoo.co.jp/maimaisuzutyan/folder/1171214.html?m=lc&p=2

・大砲の砲撃に対抗するため土を使った要塞が登場し、大砲は高い建物を狙いやすいので対抗するために建物全体が低くなった。土は大砲の砲弾をめり込ませて転がったりする2次被害を軽減させた。

id:gm91

たとえば、丘陵を利用して石壁をつくっちゃえばいいんじゃないかな、とおもうのですが、その点についてはいかがでしょうか?

2015/01/26 23:11:35
id:NazeNani

それは、丘陵がある立地ならば、とても良いアイデアですね。
確か中東のどこかにも、丘を城壁作りに利用した建築が残っていた筈です。
ここの旅行記にも写真のある十字軍を防いだ壁の様な感じのもそうかも?:
http://island.geocities.jp/kayocyan3/newpage116.html
只、確かこの辺りは良質の粘土が取れるので、天候と築材に恵まれています。
他の土地でだと、丘でも季節雨や台風の集中豪雨や地震で土砂崩れしたり、
手を加えた上に丈夫に保つのは昔の技術では難しいかもしれないので、
天候や立地も含む、その土地の天然資源を上手く利用した建築だと思います。

昔の人々の建築の知恵も歴史上、常々改良されてますし、
立地条件を利用して、それを受け継いだ現代人が現代知識や
技術を使えば、より改良していけるのではないかと思います。
只、現代では壁を高く厚くしても、ステルス戦闘機などで
上から攻撃されることもあるので、英バッキンガム宮殿の
中庭に行った時は、城壁は低いのですが電気鉄条網付きで、
ひたすら庭の木々が、上空から庭の中に人がいるのを隠すように
植えられていたことと、たくさん鳥などがいて温度センサーも
かく乱できそうなこと、そして、美しいバラ園などもあるのですが、
いざとなればここで自給自炊もできるんじゃないと思うほど豊富な
食料や薬草になる植物が育てられていたことが印象的でした。
それらが庭師の造園技術のせいか、全然軍事的に見えなくて、
ひたすらのどかに美しく仕上げられていました。
同じく現在も女王の住居であるウィンザー城は、丘の上にあり、
景色がとても良く、その立地を利用した城壁になっていました。
丘陵を利用した石壁と言われれば、まさにそういう感じでした。
川も流れていたので、水はけも良さそうでした。
只、乾燥していて地盤が良く石造りのヨーロッパでさえ、
お城の地下はじめじめです。
地下水やら下水やら、更に季節性の豪雨などがあると土地だと、
からっとした土地でないと水回りが色々大変かもしれませんね。
高湿度の上に、お堀に水もあるとすると、高い厚い壁だと、
中はそれはもう、じめじめむしむしするでしょうね。
外敵のない無敵のローマ帝国も、内側から崩壊しましたから…。
地震や台風のある日本で同じあの石造りの建築は難しいと思います。
適材適所というのでしょうか…。

あと昔の人々も、伝統的な建築の改良ならすぐに動けますが、
全く違う新しい良いアイデアが浮かんでもすぐにそれを実行して
革新的な建築ができるような組織体質であったかは疑問です。
従来の高い壁が狙われやすく二次災害がやはり危ないので
低くすることはすぐにできても、城を屈強な丘まで移動して
一から建築し直すのにはとても時間や手間などがかかります。
その間の敵からの攻撃もあるかもしれません。
それで簡単な方法として、それまでの欠点を補うために、
高いから大砲に狙われて被害拡大→低くして被害防止(単純)
という現実案はすんなりすぐに実施できたのではなのかと思います。
面白いアイデアをひらめく人が必ずしも時の権力者とは限らないので、
理想と現実の間で悩む天才たちが異端視されていた伝説も残っています。

2015/01/27 04:06:54

その他の回答(3件)

id:Mad-Tanuki No.1

Mad-Tanuki回答回数85ベストアンサー獲得回数52015/01/11 23:06:18

ポイント11pt

ふつうに、内部からの射撃がやりにくくなるから、とかでは・・・?

id:gm91

「壁が高いと敵の大砲の的になる」こととの因果がよくわからないのですが。

2015/01/11 23:33:43
id:blue_star22 No.2

blue_star22回答回数297ベストアンサー獲得回数122015/01/12 15:50:47

ポイント17pt

当時の砲弾は爆発しません。ただの球体の鋳鉄で、それを高く打ち上げて、相手の城郭を壊すわけです。玉は上から降って来るので、壁の高さは関係ありません。高い壁や塔は盛大に崩れて危ないので、崩れにくい土塁型になったというわけです。

id:gm91

つまり、「高い事はよろしくない」ということではなく
「高くても意味が無い」
というご意見でよろしいでしょうか。

2015/01/12 17:53:01
id:nagadon No.3

nagadon回答回数1ベストアンサー獲得回数02015/01/16 13:26:27

ポイント27pt

遠距離射撃の場合は単純に、高くて目立つと城郭の場所が遠くからでも確認しやすく、射程外から照準を合わせる準備をすれば、相手より先に攻撃ができる。
近距離射撃の場合は、着弾角度が小さく(水平に近く)なるので、これがもし45度以下なら、同じ的を寝かして置くより立てて置く方が、視角が広く命中させやすい。艦砲射撃の場合はうねりなどによる誤差もあり、高い的より奥行きの長い方が同じ大きさでも当たりにくい。
ということかも?

他2件のコメントを見る
id:gm91

なるほど、そういうことは出来ますね。ありがとうございます。
でも逆に、わざと高い塔と低い塔をいくつか配置して撹乱させたりできないでしょうか?

2015/01/26 23:12:33
id:nagadon

とりあえず解説が正しいと言う仮定で考えるなら、例えば当時の建設技術では、たとえハリボテ(?)とは言え、高い塔を建設するには莫大な、もしくはそれなりの費用がかかった。今ある塔に加えてバラエティに飛んだ塔を複数作るより、今ある塔を解体してでも低い要塞だけを残す方が安かったとか。

2015/01/27 01:01:34
id:NazeNani No.4

なぜなに回答回数1615ベストアンサー獲得回数2762015/01/26 12:25:24ここでベストアンサー

ポイント45pt

それは二次被害を利用した戦法を防ぐためだと聞いたことがあります。
古代の城壁は組積造(masonry)で、重い石をたくさん積み重ねて作られていて、
そういう構造の城壁や高い城壁や建物がある場合、
大砲で遠方からでも狙いを定められやすく、
大砲によって崩し落とされた重い石の下敷きになって二次被害が拡大します。
低い壁を越えて飛んで来た大砲の弾一個が直接当たる人数は僅かですが、
大砲によって高い組積造の城壁や建物の石がたくさん上から崩れて来た場合は、
よりたくさんの人々が危険にさらされます。
これを利用されて、敵に大砲が遠くから石造りの高い建物や壁をわざと狙われて
崩された場合、高い所からたくさんの重い石が頭の上に落ちてきて、
より多くの人達が下敷きになったり、死傷する二次被害が大きいです。
また、同じ大きさの石でも、高い所から頭の上に大量に崩れ落ちてくる場合と、
低めから横に向かって少しだけ崩れてくる場合では攻撃力が異なります。
その戦法を使った砲撃に対抗するために、大砲の砲弾をめりこませられる
土を使った要塞などが登場し、また、大砲が狙いやすい高い建物が崩れて
拡大する二次災害を軽減するために、建物全体を低くしたそうです。

また、同じ量の資源(石材と人手など)しかない場合、
城壁を低くした方が厚くて丈夫な壁が短期間で作れます。
エジプトのピラミッドなどでは石材を遠方からも運んでいましたが、
運送技術がそんなに発達していない時代に、
同じ土地にそんなに豊富に天然資源があるかといえば、
そうとも限らないのです。
もちろん、完全に崩されないほどの技術と豊富な資源と時間があれば、
高くて厚い丈夫な壁も良いのかもしれませんが、
出入り口や通気性などの問題もあるので、
昔の技術では、構造上、大砲で出入り口などを崩されて
中に閉じ込められてしまう可能性があります。
また石造りの建物が普通の状態で崩れにくいように、
上の方の階にいくにつれて壁が薄く軽めに作られているものもあり、
昔の高い建物の上の部分はもろい構造になっていたこともあります。

少し前にイタリアのラクイラで地震があった際に、
多大な被害が出ましたが、地震そのものよりも
古い石造りの建物が崩れた二次被害によるものでした。

http://en.wikipedia.org/wiki/Defensive_wall

Existing ancient walls are almost always masonry structures

「現存する古代の城壁のほとんど常に組積造である」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%84%E7%A9%8D%E9%80%A0

組積造は構造上、開口部を大きく取れず、高層化も難しい

(「組積造の欠点と補強」より)

ヨーロッパの古城を訪れた際に聞いた話なので、ソースを探していると、
同じようなことを書いている人のページがありました。:
http://blogs.yahoo.co.jp/maimaisuzutyan/folder/1171214.html?m=lc&p=2

・大砲の砲撃に対抗するため土を使った要塞が登場し、大砲は高い建物を狙いやすいので対抗するために建物全体が低くなった。土は大砲の砲弾をめり込ませて転がったりする2次被害を軽減させた。

id:gm91

たとえば、丘陵を利用して石壁をつくっちゃえばいいんじゃないかな、とおもうのですが、その点についてはいかがでしょうか?

2015/01/26 23:11:35
id:NazeNani

それは、丘陵がある立地ならば、とても良いアイデアですね。
確か中東のどこかにも、丘を城壁作りに利用した建築が残っていた筈です。
ここの旅行記にも写真のある十字軍を防いだ壁の様な感じのもそうかも?:
http://island.geocities.jp/kayocyan3/newpage116.html
只、確かこの辺りは良質の粘土が取れるので、天候と築材に恵まれています。
他の土地でだと、丘でも季節雨や台風の集中豪雨や地震で土砂崩れしたり、
手を加えた上に丈夫に保つのは昔の技術では難しいかもしれないので、
天候や立地も含む、その土地の天然資源を上手く利用した建築だと思います。

昔の人々の建築の知恵も歴史上、常々改良されてますし、
立地条件を利用して、それを受け継いだ現代人が現代知識や
技術を使えば、より改良していけるのではないかと思います。
只、現代では壁を高く厚くしても、ステルス戦闘機などで
上から攻撃されることもあるので、英バッキンガム宮殿の
中庭に行った時は、城壁は低いのですが電気鉄条網付きで、
ひたすら庭の木々が、上空から庭の中に人がいるのを隠すように
植えられていたことと、たくさん鳥などがいて温度センサーも
かく乱できそうなこと、そして、美しいバラ園などもあるのですが、
いざとなればここで自給自炊もできるんじゃないと思うほど豊富な
食料や薬草になる植物が育てられていたことが印象的でした。
それらが庭師の造園技術のせいか、全然軍事的に見えなくて、
ひたすらのどかに美しく仕上げられていました。
同じく現在も女王の住居であるウィンザー城は、丘の上にあり、
景色がとても良く、その立地を利用した城壁になっていました。
丘陵を利用した石壁と言われれば、まさにそういう感じでした。
川も流れていたので、水はけも良さそうでした。
只、乾燥していて地盤が良く石造りのヨーロッパでさえ、
お城の地下はじめじめです。
地下水やら下水やら、更に季節性の豪雨などがあると土地だと、
からっとした土地でないと水回りが色々大変かもしれませんね。
高湿度の上に、お堀に水もあるとすると、高い厚い壁だと、
中はそれはもう、じめじめむしむしするでしょうね。
外敵のない無敵のローマ帝国も、内側から崩壊しましたから…。
地震や台風のある日本で同じあの石造りの建築は難しいと思います。
適材適所というのでしょうか…。

あと昔の人々も、伝統的な建築の改良ならすぐに動けますが、
全く違う新しい良いアイデアが浮かんでもすぐにそれを実行して
革新的な建築ができるような組織体質であったかは疑問です。
従来の高い壁が狙われやすく二次災害がやはり危ないので
低くすることはすぐにできても、城を屈強な丘まで移動して
一から建築し直すのにはとても時間や手間などがかかります。
その間の敵からの攻撃もあるかもしれません。
それで簡単な方法として、それまでの欠点を補うために、
高いから大砲に狙われて被害拡大→低くして被害防止(単純)
という現実案はすんなりすぐに実施できたのではなのかと思います。
面白いアイデアをひらめく人が必ずしも時の権力者とは限らないので、
理想と現実の間で悩む天才たちが異端視されていた伝説も残っています。

2015/01/27 04:06:54
  • id:userc
    高い建造物があると、くるまのコーナーポール(へたくそ棒)と同じ効果があるのではないでしょうか。
    http://www13.plala.or.jp/are/hetakuso.html


    壁が低くなっていく理由はWikipediaの「主な実例」の項に書かれている理由の通りではないでしょうか。
    >(低い城壁で)雲梯を防御できること、さらにカーテンウォール(薄く高い石の城壁)よりも多量の砲撃を防ぐことがわかった。

    質問者のおっしゃる通り、「素人考えですが、「高くて厚い壁」が作れればなお良い」のでしょうが、
    >予算を間に合わせるために
    とあるように予算には限りがあるのでぶ厚くしたぶん高さを下げなければならないのではないでしょうか。
    また、城壁を高くすれば弓矢からは守れるでしょうが、大砲の玉は仮に「高くて厚い壁」だったとしてもそれを越えて打ち込めます。大砲の発達により高い城壁のうれしさが減ったのではないでしょうか。

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