マニ教が作中に登場する小説はないでしょうか? マニ教(あるいはマニ自身)がテーマの小説(一つしか知りませんが……)は当然うれしいですが、一言だけでもはっきり言及しているものなら、出版された時代や国は無関係です。(小説でお願いします)

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  • 終了:2015/11/03 14:50:03

回答2件)

id:meefla No.1

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1. 中野美代子

塔里木秘教考

塔里木秘教考

出版社公式サイトの 塔里木(タリム)秘教考 - 株式会社 飛鳥新社 によれば、

マニ教教祖マーニーの聖なる預言が、千七百年の闇を駆け抜け、中央アジアを経て、二十世紀中国の、広大な沙漠に谺する!

だそうです。

中野美代子の著作では、「眠る石 : 綺譚十五夜」という短編集もあって、その中に「晋江摩尼教草庵」という作品があります。

眠る石―綺譚十五夜

眠る石―綺譚十五夜

ハルキ文庫でも出ているようですので、文庫のほうが入手しやすいかも。

2. 陳舜臣

桃源郷〈上〉 (集英社文庫)

桃源郷〈上〉 (集英社文庫)

Amazon の内容紹介(「BOOK」データベース)によれば、

12世紀はじめの中国。金によって遼(キタイ)は250年の歴史を閉じた。金に隷属することを潔しとしない者たちが西方に逃れ、新たな政権を立てた。耶律大石が立てた西遼(カラ・キタイ)という政権だった。大石は謎の宗教・マニ教を信じ、その信仰のもと、理想の国家を築くべく若者たちを西へ、ペルシャへと向かわせた。

だそうです。

※ここから後は簡単な言及だけのものです。

3. 久生十蘭

短編「新西遊記」に次のような一節があります。

大仏殿の経蔵には七世紀のはじめに版行した西蔵語訳のカンジュール(一切経)をはじめ、(中略)摩尼教の教本、景教(ネストリアンというキリスト教の一派)の経本、ザラツシトラ教の経本など

青空文庫で読めます。
久生十蘭 新西遊記

4. 小栗虫太郎

「黒死館殺人事件」あたりで読んだ気がしたので調べてみましたが、

(註)(一)アルビ教徒――南フランス、アルビに起りし新宗教、摩尼教の影響をうけて、新約聖書のすべてを否定したるによって、

という注釈レベルの記述でした。
これも青空文庫で読めますが、できれば書籍の形態で読みたい作品です。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件

5. おまけ

コメント欄で水滸伝の話が出てますが、水滸伝のヒントになったと言われる 方臘の乱 の首謀者・方臘はマニ教徒だったそうです。

id:manizoro

本当にありがとうございます!

読んだことのあるもの(黒死館殺人事件)はあったのですが、注釈に紛れ込んでいたことは見落としていました。あの当時でいわゆる「中世マニ教」とか聞きかじってる(?)とは、小栗虫太郎すごいな……(個人的な感想で失礼します)

この手の質問をしておきながら歴史小説の知識が圧倒的に足りないもので、大変うれしく思います。中野美代子さんマークいたしました(笑)
小説本文の検索システムでもあれば楽なんですが、著作権上難しそうですし……。

水滸伝については聞き及んでいましたが、改めて「マニ教」の広がりを感じますね。究極的な真偽はともかく、それだけ名前が定着したわけですし……。

何はともあれ、丁寧にありがとうございました。

2015/10/05 23:07:20
id:dilutionist No.2

回答回数154ベストアンサー獲得回数51

物語には、様々な派閥が登場します。みなさんご存知の少林寺や太極拳の武当派、そして邪教と呼ばれる明教(マニ教)の信徒たちなどなど。

金庸『倚天屠龍記』|文学どうでしょう

小說中的摩尼教

金庸 〈倚天屠龍記〉
金庸武俠小說〈倚天屠龍記〉中,明教為波斯摩尼教的中原分支,是一個與元朝對立的門派。由於明教中人反抗政府與行事詭異,明教被稱為魔教。

摩尼教 - ?基百科,自由的百科全?

他にも中華版Wikipediaには
黄易の「大唐双龙传」、曹谁の「昆仑秘史」などがマニ教の登場する小説として挙げられているのでチェックされてみてはどうでしょうか。

id:manizoro

ありがとうございます!
来ました、金庸先生です。良くも悪くも明教のイメージ作りの立役者だと思います。(源流は水滸伝だろうな、と思いつつ……)

てっきり金庸先生だけかと思っておりましたが、他にもいらっしゃるんですね……(明教好きなんですね、現代中国)
確認させていただきます! ありがとうございました。

2015/10/06 12:32:23
  • id:grape2
    http://q.hatena.ne.jp/1226651458
  • id:miharaseihyou
    史記や三国志や水滸伝に部分的な言及があったと思うが、何十年も前に流し読みしただけなのでハッキリ憶えていない。
  • id:manizoro
    grape2さん
    ありがとうございます。
    そうか、ナウシカにマニ車が……。目から鱗で嬉しいです。
  • id:manizoro
    miharaseihyouさん
    回答ありがとうございます。
    そうですね、元々、中国の文献には言及が多いですね。
    挙げていただいたのは、近現代の小説の方(北方さん等)でしょうか
    さっそく確認させていただきます。
  • id:miharaseihyou
    私が読んだのは翻訳物の方です。
    当時は邦人作家は吉川英治だったけど、そっちではなくて岩波か平凡社あたりの翻訳物で、読み流すだけでもえらく疲れたのを憶えています。
  • id:manizoro
    miharaseihyouさん
    訂正していただき、ありがとうございます。
    なるほど、翻訳ですか。あの手の資料を全編通して読むのは、流して読むのでもかなり根気がいりそうですね。

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