キムチの汁に、火を通すと、旨味が出てくるとか、説明していましたが、仕組みがよくわかりませんでした。どなたか教えていただけると幸いです。
豚キムチ鍋かとおもったら豚キムチ炒めのことだけを豚キムチというのですね。
熱を加えると、白菜などの細胞壁の破壊が進んで、しみ込んでカプセル化されているキムチのうまみ汁が具材の外に出てくるから、豚肉などの味がまだついていない具材への味付けになるということでしょう。
反例として、豚肉をキムチ以外の調味料といためたものと、生のキムチを同時に口にいれて噛んだら、どうでしょうか。
豚を噛んだときはキムチ味がついておらず、キムチを噛んだときはキムチ味が強烈すぎますよね。
なじませるために噛んでいるうちについ飲み込んでしまうので、味つけは同じでもあまりおいしく感じないでしょう(おいしい時間が短い)。
豚からの出し汁、キムチからの甘辛い汁、両方混じった状態を長く味わいたいのなら、やはり調理することは必要です。鍋でも、炒めでもおいしいです。
そのテレビ番組を見ていないので、何故、その二つが比較されているのかが分かりません。
対象として、火を止めてからキムチを入れるというのは分かる(美味しくない方、の候補として)のですが、もう一方の「そこそこ炒める」が比較対象になっているのが理解できません。
韓国ではキムチは、最初に炒めます。
豚キムチと言われるキムチポックムも、キムチ鍋と言われるキムチチゲも、まず最初にキムチを炒めます。
キムチは、乳酸菌発酵で旨味を引き出します。
日本の漬物と同じです。
それらの料理で使われるキムチは、漬物でいうと漬かり過ぎた状態で、そのまま食べるには少々酸っぱいものが使われます。
その状態になったキムチを、最初にごま油で炒めます。
旨味の元となるアミノ酸は乳酸菌発酵で十分に出ているのですが、発酵過程で出た酸が効きすぎているので、炒めることによって酸味を飛ばします。
後、韓国の人達は辛いものが好きなので、漬けるときに使った唐辛子を炒めることで、辛味を引き出すという意味があります。
このふたつの効果が、キムチを炒めると美味しい、ということにつながります。
ありがとうございました。
2016/08/30 00:58:44アミノ酸とかいろいろなものが熱によって変性するのか、とも想像しておりましたが、キムチの中の野菜(例えば白菜)の細胞の中のエキスが、植物細胞から出て、豚の肉汁と混ざるということなのですね。熱を通しかつよく混ぜることが大切だと認識しました。