1495172231 【人力検索かきつばた杯】#78

お題:「謎のメッセージ」   
という要素を含むショートストーリーを回答してください。

・本文やタイトルに直接キーワードを使う縛りはありません。
・開催者連想元ネタや質問画像は気になさらないでください。ただの自己満足です。作品に絡める必要は全くありません。むしろ離れてくださるほうが。
・〆切前の加筆・修正はご自由になさってください。大幅に変えた場合はコメント欄などで通知してくださるとありがたいです。
・字数制限は設けません。読みやすく、内容に見合った長さにしてください。
・私個人の好みを前面に押し出した感想(場合によっては講評っぽい何か)を書きます。そんなのいらん、という場合はあらかじめおっしゃってください。

※初心者のかたも歓迎です♪
※お題が易しすぎて物足りないぜ!というかたは、ストーリーの面白さにプラスして楽しめるような、何か手の込んだ仕掛けを盛り込んでください(必須ではありません)。

〆切:2017/6/9(金)の予定です。

回答の条件
  • 1人3回まで
  • 登録:2017/05/19 14:37:11
  • 終了:2017/06/18 14:37:11

回答(4件)

id:libros

質問文を編集しました。詳細はこちら

id:grankoyan2 No.1

只野迂舞某回答回数57ベストアンサー獲得回数132017/05/20 15:09:08

「これは全本監督、思い切った策にでましたね」
「ええ、メッセージ投手は本日一軍に登録されたばかりです。しかも以前の経歴は全く不明」
「一節には、メッセンジャー投手の弟ではないか? という説も流れていますが。
 とにかく、スコアレスで9回まできたタイカース、ノーアウト満塁のピンチで思い切った策にでました」

 キャッチャーの桜野が慌てて監督に詰め寄る。
「監督!」
「どうした桜野」
「どうしたもこうしたもありませんよ! 彼とはバッテリーを組んだことはおろか、キャッチングしたこともありませんし、球種だってサインだって」
「そのことなら問題ない」
「問題ないって、言われても」
「とにかく投球練習をしてみればわかる」

 監督は意味ありげに言い含めると、ベンチへ下がった。

(とにかく受けて見ろったって)
 桜野の視線の先、ピッチャーマウンドではメッセージがプレート前を慣らしている。
 とにかく桜野は、しゃがみこんで捕球の体制を整えた。
 その時である。

……聞こえますか、聞こえますか? キャッチャーの桜野さん……

 日本語でもない、英語でもない、言語化されていないが、意味は伝わる何かが桜野の頭の中に流れ込んでくる。

(これは……)
……そうです、桜野さん、わたしです。今マウンドに居るピッチャーのメッセージです
(テレパシー?)
……原理はわかりませんが、そのようなものです。これがあるのでわたしとはサインの交換は要らないのです。さあ、投げる球を教えてください。
(それは僕の仕事だから、考えるさ。だけどあんたが、いやあなたが投げられる球種を僕は知らない。まずはそれを教えてくれ)
……古今東西、過去と未来に存在するありとあらゆる球種を投げ分けられます。コントロールもいいです。

 ありとあらゆる球種と聞いて、桜野はいぶかしがったが、とりあえず様子を見ることにした。
(じゃあ、外角高めに外れるカーブ。できればボール2個分以上はずしてくれ)
……わかりました。投げます。

 メッセージは見事に桜野の指示通りにカーブを外角高め、ボール2個分外に投げ込んだ。
(これならいけるかもしれない)
……ええ、安心してください
(いちいち俺の考えに反応しなくてもいいです)
……すいません、心が読めてしまいますので
(じゃあ、これからあなたに向けて伝えたいことには頭にメッセージさんを付けますから、それにだけ反応してください)
……
(メッセージさん、これからあなたに向けて伝えたいことには頭にメッセージさんを付けますから、それにだけ反応してください)
……わかりました

 投球練習を終えて、桜野は確信していた。
(七色の変化球、抜群のコントロール。状況は悪いが抑えられるはずだ)

 そして打者が打席に立つ。
 その時、桜野が思いついた。
(メッセージさん、まさか打者の考えが読めるなんてことは……)
……できますよ、今の打者は一球目はバットを振るつもりはありませんね。
(それならアウトローギリギリのストライクで警戒つつ確かめてみるか)
……
(あ、メッセージさん、アウトローギリギリのストライク。球種はストレートで)
……わかりました

 そして、メッセージが投げて見事にワンストライク。
 その後も、打者の読みを外しつつ、早い速球、切れのある変化球、抜群のコントロールでストライクを重ねていく。
 二者三振でツーアウトに漕ぎつけた。
(あとひとりか。だけど、このバッターは北多摩に反応して鬱タイプ。読み愛は痛痒しないか)
……
(メッセージさん、あなたの一番特異なボールはナンですか?)
……わたしはどんな球でも投げられます。得意や不得意はありません
(そうか、奈良セオリー通りにバッターの苦手なコースをせ目ていく鹿……)

 桜野に突然奇妙な感覚が襲ってくる。
 メッセージから伝わってくる思いも自分の考えも一応自身のベースである”日本語”で理解していた。
 が、とつぜん日本語化しなくても意味が理解できるようになった。
 そして、それをきっかけに、雪崩のような情報が桜野に流れ込んでくる。

(院フォメーションの洪水や……)

……喜ばしいことです。桜野さんには資質があったようですね

(脂質?)

……宇宙意思とのリンクです。アクセス権限を委譲します。今日から桜野さんは全能ではないですがある意味では全知である存在です。
……そして、あなたがまた別の人を覚醒させ、その人がまた別の人を覚醒させ人類は大いなる進歩を遂げるのです

「タイム!」

 おかしなことになっているので、全本監督はピッチャーを、そしてキャッチャーも交代した。
 試合自体は、交代した投手がピンチを切り抜け、裏の攻撃でホームランが出てタイカースの勝利に終わった。
 ベンチに下がった桜野は呆けたように座り込み、俯いて日本語ではない何かをぶつぶつと呟いていた。

 2/3回 無安打、0失点、三振2
 これがメッセージの生涯成績だった。

id:hokuraku No.2

hokuraku回答回数529ベストアンサー獲得回数972017/05/22 08:18:46スマートフォンから投稿

朝6時。なんとか今日のプレゼン資料が完成した。もうくたくただ。
データを保存しようとしたら
かてふ やあら のちふお
けちす まきざ どなきす
というメッセージボックスが出てきたが、徹夜明けなんてそんなもんだ。保存はできている様だし、寝惚けて小人さんが何かやったのだろう。朝礼まではあと2時間あるし、少しでも仮眠を取らないと。

・・・・

社員の皆さん、おはようございます。今日も一日、ミスの無いよう張り切って仕事しましょう。
今日は皆さんにひとつお知らせがあります。
昨今、情報セキュリティの重要性が声高に叫ばれています。アリの巣のようなほんの小さな隙間からダムが決壊するように、少しの油断が大きな事故に繋がりかねないのです。
そこで我が社と致しましては、情報セキュリティの大幅な向上を図るべく、全ての電子ファイルの読込に「ふっかつのじゅもん」を要求することと致しました。この措置は本日の0時から実施されており…

id:Africannewbeer No.3

Africannewbeer回答回数1ベストアンサー獲得回数02017/05/22 14:40:40スマートフォンから投稿

「受け取りの……サインを……」

 戸惑いながら郵便物を差し出す配達員を呆然と眺めながら、篠崎香菜は白昼夢を見ているよな感覚で受取書に名前を記した。

「でも……本当に……来るなんて思ってなくて……申し訳ありません」

 言って、深々と頭を下げる若い配達員に、十九年前に亡くなった夫に似た面影があって、香菜は反射的に微笑んだ。

「私も、同じ。主人の遺言だったのに、信じて無かったの。だから、近所の紗由理さんと賭けみたいなことまでしちゃって……負けちゃったわね」

 香菜は、答えながら封筒を受け取り年齢にそぐわない可愛らしい仕草で、それを胸元に当てがって深く息を吸い込む。気候が変化しても潮風の香りが変わることはない。海からの暖かい風は、白いものが目立つ髪を優しく撫でて通り過ぎていく。

「でも、良くこの場所が分かりましたね?」

 ヘルメットを被り顎紐を掛ける間中、数年前まで力強い生命力を誇示していた干上がった海を眺めていた配達員が、赤い車体の単車に股がりながら訊いた。

「鴨鳴神社の鳥居から、真っ直ぐに三キロって主人が、何度も、何度も言ってたから。貴方も、それを目印に来たんでしょ?」

 その問いに、単車のハンドル部に装着された装置を指差す配達員。

「最近は、GPSもあてに成らないから無線で局とやり取りしながらでないと何処にもたどりつけないんで」

 配達員はそう言うと、振り向かずに都心部に向けて走り去ってしまった。

 香菜は誰もいない海水浴場入り口付近を暫く見詰めてから、封筒の中を確認した。白い便箋が数枚。長い間、郵便局の保存室に眠っていたそれは、年数を感じさせない程に清んだ白に輝いている。


『香菜。君は今日で、62歳だね。おめでとう。僕も一緒に、この日を祝えているなら幸せだけれど。多分、それは叶わない。

 高梨が言うには、僕の命は残り半年らしい。名医と呼ばれる友人を持つと、心強い半面。絶望的なその正確さを呪いたくもなる。とは言え、残された時間を時は正確に刻んでいるのだし僕も悲観的な事ばかり言ってもいられない。僕には、未来の人類の為に見つけ出さなければならない事がある。どんな、人種でも、どんな、宗教でも、人には決められた時間を生きる権利があるし、生きる義務がある。でも、その時間が定められているなら、誰かが正直にその事を伝えなければいけない。恐らく、事実は権力によって閉じ込められて62歳になった君にも伝わっていないだろうと思う。

 もしも、事実が公表されていたり、新たな希望が発見されているなら。こんな女々しい戯言が書かれた手紙は気にせず捨て去ってくれ』


 便箋の一枚目に書かれた冒頭を読んで、癖のある文字と言い回しに胸が熱くなる。年甲斐もなく大声で主人の名前を叫びたくなる。香菜は、もう一度深呼吸をしてから持っていたハンカチを敷いてその場に腰を降ろすと、日傘を座して身を焼くような直射日光を遮った。


『僕は真実を伝える。だから、君は、この事を信じてくれ。信じてくれたのなら、他に何もする必要は無い。その必要は無いんだ。

 先ずは、何故それに気付いたのかを書くべきなのだけれど。学術的な根拠を数百枚分の論文として君に伝える事は便箋の枚数を考えると不可能だと思えるので端的に伝える事にする。

 人類は、今から26年後の今日。滅亡する。それは計算上間違い無い事実だ。奇しくもその日が君の誕生日なのは人類にとっては無意味だが、僕にとっては大きな意味がある。本題だが、地球は数年後に自転速度が劇的に落ちている。それが人類の滅亡?と、思うかも知れない。だが、それが引き金になることは間違い無い。地球が自転しているからこそ、人類は生きていける。詳しい理屈は説明しても理解が難しいだろうから、何がそのサインと成るかだけを伝えておく。自転が弱まると海が干上がる。正確には海の水が移動するだけだが、海水の移動は致命的だ。世界の気候が激変する。地球の重力の在り方も変化する。一日の長さも変化する。変化に伴い、衛星を使った技術等も利用できず、食料の確保もままならなくなる。混乱だよ。世界の危機に、その時の人間が上手く対応していれば良いが、恐らくは無理だ。権力を持つものが蓄えるだけ蓄えて、僅かに残る居住可能地域を独占する。

 でも、それでも……人類は地球の自転が無くなって長くは生きられない。もって数年だ。それでも……』


 確かに主人が生きていた頃とは、世界はスッカリ変わっている。食糧は配給制になり日本は他の国との付き合いを止めている。他国からの侵略を拒む為に自給自足の選択をして外交を極限に抑え、元々、海だった土地の防衛に必死だと訊く。だが、テレビが伝える事は次第に明るい希望が見えてきている。とか、政府が推進する農業と畜産こそがトレンドだと人気タレントが挙ってドラマに出演したりと、世の中が必死になっている。この世の終わりが直ぐ側にあることは伝えられてはいない。香菜はゆっくり噛み締めるように考えながら、最後の便箋を見詰めた。

 そこには絶望的な環境の中でも生存可能だと思われる動植物の名前と、残念だが君は生き残れないという趣旨の文章が綴られている。

「これを、年寄りのお婆ちゃんに送り付けてどうするんでしょうね。まぁ、貴方らしくていいけど……」

 言って立ち上がろうとしたした足元に小さなカードか落ちて。香菜は、それを拾い上げた。

 そこには、「初めて君と出逢えた場所で……」から始まるメッセージが短く添えてあって、香菜は少女のように微笑んだ。

id:Africannewbeer No.4

Africannewbeer回答回数1ベストアンサー獲得回数02017/05/26 20:28:57スマートフォンから投稿

全てが、消えていた。

 正確には、消えなどいないが野本俊にはそう思えた。朦朧とする意識の中で腕を伸ばし虚無の世界を手探りで手繰り寄せる。布擦れの音が微かに耳に届いて、野本はこれが現実の世界であることに気付いた。

「こ、ここは……」

 水分を奪い取られたように、喉が咥内のどこかに貼り付いて声が出ない。身体の全てが、鋼製の錆びた加工品のように軋む。瞼を開いている筈なのに眼球内部の水晶体に射し込む光は一切存在していない。漆黒の闇。言葉としては記憶しているが体験したこともない恐ろしい程の闇。

「おぃ……誰か……」

 唾を飲み込みながら言葉を繋ぐ。

「誰か、居ない……のか……」

 野本は緩慢に動く身体を闇の中で僅かずつ動かしながら、見えない誰を呼び続ける。それを暫く続けていると、再び意識が遠退いた。


…………

「誰か! 誰か、居ないのか!」

 数回の混乱昏睡と覚醒を繰り返し五感を取り戻した野本は自分が倒れていた場所に立ち上がり、四方八方に手を伸ばしながら闇の中にある自分の立ち尽くしている位置を探ろうとしていた。此処がどこで、何が起こっているのか。全く掴めない。残っている記憶も火花のような閃光と、数人の男女が繰り返す「破滅」だとか「創造」だとか、単体では何を伝えたいのか意味の通らない音の羅列。

「クソッ! クソッ!」

 苛立ちに任せて脚を踏み出したい衝動に駆られて、その度に本能が脳内に強い警告音を響かせる。闇の中に踏み出し奈落の底に落ちていく映像が繰り返されて、自分自身の身体を拘束していく。

「なんだよ! なんなんだよ、これは!」

 絶叫を凌駕した獣のような咆哮を繰り返す。
 だが、誰かが見えない世界から救い出してくれるような気配は微塵も感じることは出来ない。狼狽、疲労して気を失うように眠るまで野本は叫び続けた。

………

 再度目覚めた瞬間。発せられた刹那消えるような、短く薄い電子音を野本は感じた。鼓膜の振動や皮膚に感じる刺激ではない。気配のような至極些細な電子音を感じた。

 感覚を研ぎ澄まし、確かに存在する音を全て感じとる。やがて、微かな明かりに目が慣れて視界が薄く浮き上がるように闇に消されていた音が静かに積み重なり音の羅列になる。

「ザメ……」
「キガキマ……」

 音が声として正体を現すのに従って野本の記憶も鮮明になっていく。

 地球滅亡を伝える各国のトップに、狼狽える国民。暴動に混乱。それを、鎮圧するために繰り返される殺戮と絶望の縁から逃れるために自ら私を選ぶ弱者達。

 希望は微塵も無い。地球は自転を止めて、四季も諦め、灼熱の昼と、極寒の夜を半年後とに繰り返す。

 自分も死を決める場所を探して街をあてなくさ迷っていた。だが、突然に後頭部を殴られ目の前に閃光が走った。激痛に悶絶する間に連れ込まれた施設の一室。白衣の男女が泣きながら自分に語り掛ける。破滅と創造は対になっていると。時間が無かったと。偶然に見付けた男女がアダムとイブになると。初期段階の操作をする人間がいなければ長い冬眠のコントロールが出来ないと。生きろ。生き続けろ、と。

 

そして……


 突然、眩い灯りが突然に室内を照らし出した。全面分厚い壁に囲まれている室内を照らし出す。

「メザメテ、クダサイ。ジカンヲカケテ、メヲナラシテクダサイ。ソトニ、デルトキガキマシタ」
 
 機械的な声が室内に響く。

 野本は闇から転じた光を受け入れる事が出来ずに瞼をキツく閉じたまま手探りで、音の方角に這い進む。

 柔らかく温かい何かに指先が触れて動きを止める。

「う……うぅ……」
 
 若い女性の声が、野本の直ぐ側で聞こえた。

  • id:libros
    ちうわけでメッセージ観てきました。いやっふー! ←最初に言うことがそれか
    http://www.message-movie.jp/

    えーと、質問画像はこちらから拝借しました。
    flickr
    https://www.flickr.com/photos/l-hasard/3682453893
    ヘプタポッド文字の応用で円相も解読できるかもやね(違っ!

    librosからは回答リクエストを送りません。
    本企画がもしお気に召しましたら、関心を持たれそうな方面へ何らかの方法で「かきつばた杯#78やってるらしいよ」と広めてくださると嬉しいです。
  • id:gm91
    1げっと!
  • id:libros
    すみません、うっかり「質問文を編集」してしまいましたが、一言一句変わってません。なかったことにしてください。
  • id:grankoyan2
    今から書きます。

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