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ワイルスの定理(フェルマーの予想)
[1994年9月19日、A.Wiles,R.Taylor]
『3乗数は3乗数2つの和にならないし、
4乗数は4乗数2つの和にならない。
一般に2より大きい冪についてはいつもそうである。』
?部
フェルマーの予想は、
(1)楕円曲線
(2)保型形式
(3)ガロア表現
と結びつけることによって、以下の2定理に帰着されます。
(4)L進表現の保型性についての定理★
(5)保型的な法L表現のレベルについての定理★
(1)と(2)を結びつけるのが「谷山・志村予想」で
『有理数体上の楕円曲線は全部保型形式に対応する』
というものです。
?部
(4)を証明するために以下を導入します。
(6)保型形式 ⇒ヘッケ環
(7)ガロア表現⇒変形環
ヘッケ環と変形環を使って可換環の2定理を導くと(4)は
(8)ヘッケ加群とセルマー群の問題
に帰着されます。(8)の証明は以下の2つの性質の証明に帰着されます。
(9)保型形式 ⇒ヘッケ環⇒ヘッケ加群
(10)ガロア表現⇒変形環 ⇒セルマー群
セルマー群とは「イデアル類群を一般化したもの」と考えればいいのですが、
特に定義の為に膨大な準備が必要です。
セルマー群の元の個数=ゼータの値
という等式が証明できれば谷山・志村予想が証明できます。
ゼータの値はヘッケ加群から求めることができ
(4)が証明されたことになります。
これに関係するのが「岩澤理論」です。
?部
全体の基礎となっている
(11)保型形式に伴うL進表現の構成
と(5)を証明する。
(4)(5)が証明されたのでフェルマーの予想は証明され、
ワイルスの定理となったのですね。
有名な定理としては、「★」の部分の2つでしょうか。
詳しく解説していただいてありがたいのですが、たぶん、私の質問を読み間違えておられるように思えます。
私が知りたいのは、フェルマーの定理の証明に冠することではなくて、フェルマーの定理の応用に関することなのです。
よろしくお願いします。