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【リレー小説・東京大震災】
lionfan様スポンサーの新企画です。
lionfan様、いつもいつもありがとうございます。
http://q.hatena.ne.jp/1150729174#a554216

「東京大震災」をテーマとして、小説の出だしを執筆して下さい」
★詳細は
http://d.hatena.ne.jp/itarumurayama/20060620
をご覧下さい
★質問は
http://d.hatena.ne.jp/itarumurayama/20060620
のコメント欄を活用下さい。
★400字?1,000字を目安にお願いします。
★もっとも優れた作品を私が選定して、
「リレー小説・東京大震災」の出だしとします。
★優秀作に選ばれた方は、その続きの作品の応募作業を
お願いします。

●質問者: itarumurayama
●カテゴリ:芸術・文化・歴史 科学・統計資料
✍キーワード:ありがとうございます コメント欄 スポンサー テーマ リレー
○ 状態 :終了
└ 回答数 : 5/5件

▽最新の回答へ

1 ● disseminatemoon
●400ポイント ベストアンサー

彼はその光景をただ凝視するしかなかった。


その朝はめずらしくファーストフード店に寄り、朝のセットの袋をぶら下げて出社した。時々、無性にそれらの類のものを摂取したくなるのだ。まだ早い時間の誰もいない休憩室で雑誌でも読みながらのんびり食べようと、梅田は窓際の、首都高を見下ろす席へと腰を下ろした。

向かいのオフィスビルの丁度同じ高さにも休憩室らしきものが見える。女性の清掃員がテーブルを拭いている。首都高はまだ快適な速度で流れている。ビルの合間には少し靄がかった東京タワーがぼんやり立っている。

動き出した朝の景色をなんとなくいい気分で見渡しながら、梅田は袋の中身をそろそろと取り出し、空になったその袋を平らにしてその上にハンバーガーとポテトを置いた。

コーヒーの蓋を外しながら、なんとなく昨晩の桂との会話を思い返していた。なんであいつは急にあんなことを言ったのだろう…?

◎質問者からの返答

disseminatemoon様へ。

おめでとうございます。

アンケの投票により1位に選ばれました。

lionfan様からののっかりポイントと、あと私からの心付けを併せて、

400ポイントを進呈します。

★★今後リレーに参加される皆様へ★★

このポイントを「バトン代わり」として、順次リレーをお願いします。

(ただ、リレーしているうちに、ポイントが目減りするかもしれません。

ある程度は自己負担をお願いします)

今回はユーザーアンケートで最優秀作品を選定しましたが、

今後は「独断」で選定いただいて構いません。

なお、リレーが途切れた場合(作品の応募がなかった場合)には

「再質問する」(再度応募する)ようにお願いします。

(多分、そういう場合は私が「場つなぎ」で投稿すると思う)

又、「そろそろリレーを終わらせたい」場合には、

「完」と書かれて終了している作品を選ぶようにして下さい。

リレーが1年間続けば、「はてな」外でも話題になると思います。

仮に将来、このリレー小説が話題になり「出版」という話になった場合、

リレーに参加した作者は著作権を主張せず、経費を除いた印税等の収益は

全額「はてな義捐金(仮称)」に寄付するものとします。

(発案者の私から、そのような交通整理を宣言しておきます)

「Web2.0で小説が作れるか?」この壮大な実験に

皆様のご協力をお願いします。


2 ● crisis-christ
●0ポイント

「ひやっ」

燕脂のネクタイをだらしなく緩め、勤め先へと急ぐでもなく青山公園を歩いていた梅田十三は、突然の不意打ちに肩にしたジャケットを路面に落としそうになりながらキーの高い叫び声をあげた。

昨日おろしたワイシャツの襟口から侵入を果たしたパチンコ玉大の雨粒が、彼の背筋を濡らしたのだ。

見るとまだ空には蒼い領域が随分とあったが、それがイカスミ色の雲によって急速に浸食されているのが分かった。

入道雲、積乱雲、あの雲のことを正確になんと呼ぶのか、その手のことに疎い彼にはどうでも良かったが、

あそこから直ぐにも大量に溢れ出てくるであろう雨で右手のノートPCを濡らすわけにはいかなかった。

なにより、身体が濡れることが彼には我慢ならなかった。

すぐそばの貧弱な広葉樹の下に駆け込んだときには、降りそそぐ雨滴が五月蝿く地面をうっていた。

「夏ってのはどうしてこう人をいらつかせるんだ、まったく」

梅田は四季の中で取り分け夏嫌いであった。汗が嫌いなのだ。

液体で身体を濡らして体温を下げるなんて原始的なことでしか暑さに対応出来ない人間の生理機構自体が気に喰わなかった。

無地のハンドタオルで額、首筋と汗をぬぐい、一息ついたかつかないかのうちに、携帯のバイブが着信を知らせた。

自宅からだ。


3 ● apple-eater
●0ポイント

朝焼けが美しい。峰にたれこめる薄い雲を紅蓮に染めている。

移り住んで10年以上経つがこの景色にはいつも息を呑む。

そうだ、10年は経つ。あの子は成人式を済ませただろう、生き残っていれば。

ここには何も無い、彼も成人式という官製儀式も。

ただ、淡々と時が熟していく。

そうだ、あの日の朝も綺麗な、それは綺麗な朝焼けだった。

今日は、いつもの散歩と違い連れが居る。日本から来た自称ジャーナリストだ。私の話を聞きたいらしい。

彼女が私の次に、この辺境に訪れた日本人ということになる。

ひさしぶりに聞く日本語の響きに心が揺れる。

涙が溢れそうになるのをごまかしながら、取材を承諾したのだった。

封印していた記憶の鍵がゆるんだようだ。

「朝早くにすまないね。はじめようか」


4 ● castle
●0ポイント

いつもと変わらない青い空の下で、地獄と廃墟が広がっていた。

「ボケっとしてんじゃねえぞ若いの! ちがう、そこの塊だそれ! 馬鹿!」

「崩れますコレ! 絶対ヤバイッすって!!」

いくら考えてもこれはどかせない。

目の前のコンクリ隗は、崩れたビルの複雑に入り組んで倒れた柱を支えている一部――かも、しれない。

女の人の悲鳴をあげるように懇願の声を上げる。

「助けてください!! 早く、しっかりしてあなた! 誰か助けて――!!」

声の主のすぐ目の前には、その人の愛する大切な人が崩れた壁の隙間にはさまれて虫の息で救出を待っている。多分、助からないと思うが。

一刻を争う事態だというのに助けなんて絶望的なまでに期待できない。感傷に浸る暇すら許されないず、判断しなければならないのに、判断なんてとても下せない。

自分のものと思えないで口調で怒鳴りながら――時間が停止したように感じていた。

時間が待ってくれるなんてありえないのに。


5 ● bananakirai
●0ポイント

いつもと変わらない休日の朝の筈だった。

パタパタと、スリッパのこすれる忙しない音がする。

梅田は二日酔いでぼんやりする布団に包まり寝返りを打ちながらうっすらと目覚めた。

姿見の前で体に服を当てている妻がいる。

「桂。服、今頃決めてるのか?」

「あ、起こしちゃった? 夕べ遅かったのにうるさくしてごめんなさい」

「あの・・・悪かったな」

「午前様は仕方ないわよ。箕面建設との商談成立の宴席だもの。営業担当のあなたが出席しないと話にならないわ」

桂は梅田に鏡越しにふふふ、と笑顔を向けた。

梅田はバツが悪かった。

「いや・・・そうじゃなくて。銀婚式記念の旅行を言い出したのは俺なのに」

「それも仕方ないわよ。私はいいの。夫が大きな仕事の担当で鼻が高いし、トンちゃんと久しぶりに旅行出来るんだから」

桂のはしゃいだ様子に罪悪感は増すばかりだった。

「本当にすまん」

梅田の呟き声が聞こえなかったのか、桂はこちらに振り向きもしない。時計を見て急に慌てた。

「ああ、もう行かないと!上野で8時に待ち合わせなのよ」

荷物でぱんぱんに膨らんだボストンバッグを片手に桂が玄関先で振り返った。

「テーブルに朝食用意したから。冷蔵庫には今日の分、冷凍庫には3日分の食べ物作ってあるからチンして頂戴」

「ああ、うん・・・」

「嫌ねえ、男がいつまでに気にしないの。私は平気なんだから。だけど、来月の私の誕生日は一日デートしてね。それで帳消しよ」

「デートか」

梅田は気恥ずかしくなった。

桂は真顔で言う。

「そうよ、デート。私、楽しみにしてるから」

梅田は照れ隠しに桂をせかした。

「ほら、行けって。富田さんによろしくな」

「じゃあ、行って来ます」

ばたん、と扉が閉じても、梅田はその場で桂を見送っていた。

一人になった部屋はがらんとしている。

梅田は桂との25年を振り返った。

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